有価証券報告書-第15期(2022/09/01-2023/08/31)
1. 経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産の合計は、2,302,647千円と前連結会計年度末と比較して514,557千円増加しております。
流動資産は2,152,690千円(前期末比667,987千円増)となり、主な要因としては、現金及び預金が674,636千円増加したことであります。
固定資産は149,956千円(前期末比153,429千円減)となり、主な要因としては、資本業務提携等に伴い取得した投資有価証券が92,880千円増加、AIZE技術開発を目的としたソフトウエア仮勘定が195,664千円、ソフトウエアが30,629千円、繰延税金資産が17,726千円それぞれ減少したことであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債の合計は、1,970,501千円と前連結会計年度末と比較して1,339,594千円増加しております。
流動負債は846,719千円(前期末比365,026千円増)となり、主な要因としては、1年内返済予定の長期借入金が180,178千円、短期借入金が161,000千円それぞれ増加したことであります。
固定負債は1,123,782千円(前期末比974,567千円増)となり、主な要因としては、長期借入金が974,557千円増加したことであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、332,145千円と前連結会計年度末と比較して825,037千円減少しております。主な要因としては、親会社株主に帰属する当期純損失を825,317千円計上したことであります。
(2) 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済の状況は、実質GDPでコロナ禍以前のレベルに回復し、今後の成長も期待されています。こうしたなかで、各企業の中長期視点からの設備投資への意欲が増している状況となっております。
当社グループの属する業界においては、2010年代後半から活発化していた各企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)関連の投資が、大幅な回復の傾向にあります。ChatGPTを代表とする生成系AIが注目を浴びており、業務改善、事業改革に積極的な企業はすでに活用のフェーズに突入しております。このように各企業のDX投資はさらに増加する様相を呈しております。生成系AI がこれまでDXが進んでいなかった業種、業界からの関心が高く、いまやDXはすべての業界に必須のものとなっています。既存システムの刷新やデータ分析のAI化に対する期待は高く、今後もこの流れはさらに加速していくと見られています。一方で、エンジニアの不足は深刻化しており、優秀な人材の獲得競争が激化しております。
そのような状況下、当社グループは、「テクノロジーに想像力を載せる」という経営理念の下、人にやさしいICTサービスの提供を目指し、当社グループ独自のテクノロジーで新たな時代への橋渡しとなるイノベーションを追求しております。経営基盤の安定を担うSI部門と成長を加速させるAIZE部門のシナジー効果を最大限に発揮させ、技術力と社会実装力を併せ持つ独自の企業としての優位性を確立してまいります。
当連結会計年度においては、ポストコロナといわれる状況下で各企業のDXへの大規模な投資が加速する概況に照準を合わせ営業活動を行っております。一方で、新型コロナウイルス感染症対策として提供してきた自動検温装置と画像認識技術を結合したサービスの需要の低下が顕在化しております。また、当社グループは、顔認証AIが世の中に欠かせないテクノロジーとして社会に広く実装されるよう、大手企業含むパートナーとも協働し取り組んでおりますが、人々の生活や行動を変えるシステム実装には当初の想定以上に丁寧に時間をかけることが必要であり、あわせて、これらに関するシステム実装の規模拡大や収益化も短期の見込み数値として織り込むべきではないと判断いたしました。その結果、減損損失を認識するに至りました。
しかしながら、白ナンバー事業者へのアルコール検知の義務化の改正道路交通法施行が2023年12月に決定し、AIZEシステムにアルコールチェッカーとの連携機能を搭載したサービスの問い合わせは大幅に増加しております。併せて受注も増加傾向にあることから、2024年8月期第1四半期以降の業績への貢献を見込んでおります。同時に、社内業務においても積極的に生成系AIを活用することで開発工程の効率化、生産性向上にも着手しており、この点でも成長を見込んでおります。
また、マーケティング活動の活発化、販売パートナー網の拡充といった営業戦略によって、AIZEプロダクトの拠点ID数は増加しております。AIZEプロダクト以外にも、当社AI技術へのニーズは高く、画像分析や需要予測といったAI開発案件の増加へとつながっております。
一方、エンジニア不足が継続する状況の中、先駆けてエンジニア人材強化のため先行投資を進めております。
その他、当社は、当社グループの既存事業とのシナジーの醸成や事業領域の拡大を目的とした、資本業務提携先の株式を保有しておりますが、その一部について、帳簿価額に比べて実質価額が著しく下落したと判断したため、減損処理を行うことにより、投資有価証券評価損を計上しております。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は2,346,256千円(前年同期比3.2%減)、営業損失は269,757千円(前年同期は営業利益133,255千円)、経常損失は290,152千円(前年同期は経常利益115,853千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は825,317千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益112,344千円)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(AIソリューション事業)
当セグメントにおきましては、AI、IoT、DXに係る開発、WEBシステム開発やAIZE関連請負開発に関する売上は安定的に推移する一方、エンジニア人材強化のための先行投資を実施した結果、売上高は2,301,673千円(前年同期比3.4%減)となり、セグメント損失は226,020千円(前年同期はセグメント利益121,868千円)となりました。
また、当セグメントのうち、SI部門における経営上の指標であるエンジニア単価については609千円(前年同期比1.7%減)、エンジニア人月については2,820人月(前年同期比1.1%減)、AIZE部門における経営上の指標である拠点ID数は3,250件(前期末比98.3%増)となりました。
(研修事業)
当セグメントにおきましては、新卒研修等の実施件数が増加したことにより、売上高は35,973千円(前年同期比10.7%増)となり、セグメント利益は14,026千円(前年同期比18.8%増)となりました。また、経営上の指標である研修の請負金額は、35,973千円(前年同期比10.7%増)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、1,754,566千円と前連結会計年度末と比べ674,636千円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、241,265千円の支出(前年同期は34,063千円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純損失801,873千円の計上(前年同期は税金等調整前当期純利益105,979千円)、減損損失325,190千円(前年同期は減損損失2,379千円)、投資有価証券評価損159,999千円(前年同期はなし)等の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、399,609千円の支出(前年同期は192,926千円の支出)となりました。主な要因は、投資有価証券の取得による支出252,880千円(前年同期はなし)、無形固定資産の取得による支出133,326千円(前年同期は無形固定資産の取得による支出196,118千円)等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,315,511千円の収入(前年同期は621,149千円の収入)となりました。主な要因は、長期借入による収入1,230,000千円(前年同期は長期借入による収入70,000千円)、短期借入金の純増額161,000千円(前年同期は短期借入金の純増額19,000千円)等であります。なお、前年同期は株式の発行による収入594,853千円等がございました。
(4) 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b 受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)
1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
2.その他は「株式会社所司一門将棋センター」に係る事業であります。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、将来生じる実際の結果と異なる可能性がありますのでご留意ください。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、AIソリューション事業のうち、AIZE部門における自動検温機器による顔認証勤怠サービスの販売が減少したことや、AIや先端技術に係る開発やWEBシステム開発に関する売上が減少したため、2,346,256千円(前年同期比3.2%減)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、AIZE部門における売上原価が増加したこと等により1,768,110千円(前年同期比2.1%増)となりました。売上高の減少と売上原価の増加の結果、売上総利益は578,145千円(前年同期比16.6%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、企業買収に係る費用等により支払手数料が91,598千円、新サービスの開発に係る研究開発費が79,584千円、社員数の増加等により給料手当が40,324千円それぞれ増加したこと等により、847,903千円(前年同期比51.4%増)となりました。その結果、営業損失は269,757千円(前年同期は営業利益133,255千円)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
当連結会計年度の営業外収益については、主には補助金収入が2,673千円減少したため、4,260千円(前年同期比35.7%減)となりました。当連結会計年度の営業外費用については、新株発行に伴う株式交付費が7,119千円、上場関連費用が6,500千円それぞれ減少した一方、支払手数料が14,026千円増加したことにより、24,655千円(前年同期比2.6%増)となりました。
その結果、経常損失は290,152千円(前年同期は経常利益115,853千円)となりました。
(特別利益、特別損失、法人税等合計及び親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度においては、特別利益は発生しておりません。当連結会計年度の特別損失については、主には減損損失325,190千円、投資有価証券評価損159,999千円を計上したこと等により、511,720千円(前年同期比5,082.6%増)となりました。
当連結会計年度の法人税等合計は、繰延税金資産を取崩し、法人税等調整額17,737千円を計上したことにより、23,443千円(前年同期は△6,364千円)となりました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、825,317千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益112,344千円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「1.経営成績等の状況の概要 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの事業活動における運転資金需要のうち主なものは、サービス提供のための人件費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要はソフトウエアの開発費であります。
当社グループは、これらの資金需要に対して、事業上必要な資金の流動性と財源を安定的に確保することを基本方針とし、資金使途や金額に応じて自己資金又は金融機関からの借入といった資金調達を柔軟に検討し、確保しております。
③ 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、当連結会計年度における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容
「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループは達成状況を判断するための経営上の指標として、財務指標として売上高成長率、非財務指標としてAIソリューション事業のうち、SI部門ではエンジニア単価及びエンジニア人月、AIZE部門では収益計上の基礎になる拠点ID数を経営指標としております。また研修事業については研修の請負金額を経営指標としております。
当社グループの主たる収益源は、AIソリューション事業のうちSI部門ではエンジニア派遣による売上であり、そのエンジニア単価及びエンジニア人月が増加することで収益拡大が見込まれます。また、AIZE部門では顧客ニーズに合わせたAIZE Research、AIZE Bizなどのサービス提供を行っており、その拠点ID数を増加させることで将来の収益拡大が見込まれます。さらに、研修事業においては継続的な受注が見込まれるため研修の請負金額が増加することで将来の収益拡大が見込まれます。
当該指標については、当連結会計年度における売上高成長率は△3.2%となっております。また、売上高成長率以外の指標の推移については以下のとおりであります。
(注)リカーリング収益とは、対象連結会計年度における継続課金となる契約に基づく収益金額の合計額であり、月額利用料金や初期導入費用等により構成されるものであります。
AIソリューション事業におけるSI部門については、市場におけるエンジニア不足、企業のデジタル変革の加速、システムへの投資拡大の流れが追い風になり、安定的に推移しております。AIZE部門においてはAIZE画像認識プラットフォームにおける追加機能開発を行い利便性の向上を図ることでAIZE導入実績を増加させてまいりました。CS(カスタマーセンターサクセス)の機能充実によるマーケティング強化による新規顧客開拓、既存顧客からの拠点数拡大による追加受注、販売パートナー網の拡充、他社既存システムへの付加価値機能としてのAIZE搭載を推進する等の施策を行い、拠点ID数を増加させることで収益拡大に取り組んでまいります。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産の合計は、2,302,647千円と前連結会計年度末と比較して514,557千円増加しております。
流動資産は2,152,690千円(前期末比667,987千円増)となり、主な要因としては、現金及び預金が674,636千円増加したことであります。
固定資産は149,956千円(前期末比153,429千円減)となり、主な要因としては、資本業務提携等に伴い取得した投資有価証券が92,880千円増加、AIZE技術開発を目的としたソフトウエア仮勘定が195,664千円、ソフトウエアが30,629千円、繰延税金資産が17,726千円それぞれ減少したことであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債の合計は、1,970,501千円と前連結会計年度末と比較して1,339,594千円増加しております。
流動負債は846,719千円(前期末比365,026千円増)となり、主な要因としては、1年内返済予定の長期借入金が180,178千円、短期借入金が161,000千円それぞれ増加したことであります。
固定負債は1,123,782千円(前期末比974,567千円増)となり、主な要因としては、長期借入金が974,557千円増加したことであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、332,145千円と前連結会計年度末と比較して825,037千円減少しております。主な要因としては、親会社株主に帰属する当期純損失を825,317千円計上したことであります。
(2) 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済の状況は、実質GDPでコロナ禍以前のレベルに回復し、今後の成長も期待されています。こうしたなかで、各企業の中長期視点からの設備投資への意欲が増している状況となっております。
当社グループの属する業界においては、2010年代後半から活発化していた各企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)関連の投資が、大幅な回復の傾向にあります。ChatGPTを代表とする生成系AIが注目を浴びており、業務改善、事業改革に積極的な企業はすでに活用のフェーズに突入しております。このように各企業のDX投資はさらに増加する様相を呈しております。生成系AI がこれまでDXが進んでいなかった業種、業界からの関心が高く、いまやDXはすべての業界に必須のものとなっています。既存システムの刷新やデータ分析のAI化に対する期待は高く、今後もこの流れはさらに加速していくと見られています。一方で、エンジニアの不足は深刻化しており、優秀な人材の獲得競争が激化しております。
そのような状況下、当社グループは、「テクノロジーに想像力を載せる」という経営理念の下、人にやさしいICTサービスの提供を目指し、当社グループ独自のテクノロジーで新たな時代への橋渡しとなるイノベーションを追求しております。経営基盤の安定を担うSI部門と成長を加速させるAIZE部門のシナジー効果を最大限に発揮させ、技術力と社会実装力を併せ持つ独自の企業としての優位性を確立してまいります。
当連結会計年度においては、ポストコロナといわれる状況下で各企業のDXへの大規模な投資が加速する概況に照準を合わせ営業活動を行っております。一方で、新型コロナウイルス感染症対策として提供してきた自動検温装置と画像認識技術を結合したサービスの需要の低下が顕在化しております。また、当社グループは、顔認証AIが世の中に欠かせないテクノロジーとして社会に広く実装されるよう、大手企業含むパートナーとも協働し取り組んでおりますが、人々の生活や行動を変えるシステム実装には当初の想定以上に丁寧に時間をかけることが必要であり、あわせて、これらに関するシステム実装の規模拡大や収益化も短期の見込み数値として織り込むべきではないと判断いたしました。その結果、減損損失を認識するに至りました。
しかしながら、白ナンバー事業者へのアルコール検知の義務化の改正道路交通法施行が2023年12月に決定し、AIZEシステムにアルコールチェッカーとの連携機能を搭載したサービスの問い合わせは大幅に増加しております。併せて受注も増加傾向にあることから、2024年8月期第1四半期以降の業績への貢献を見込んでおります。同時に、社内業務においても積極的に生成系AIを活用することで開発工程の効率化、生産性向上にも着手しており、この点でも成長を見込んでおります。
また、マーケティング活動の活発化、販売パートナー網の拡充といった営業戦略によって、AIZEプロダクトの拠点ID数は増加しております。AIZEプロダクト以外にも、当社AI技術へのニーズは高く、画像分析や需要予測といったAI開発案件の増加へとつながっております。
一方、エンジニア不足が継続する状況の中、先駆けてエンジニア人材強化のため先行投資を進めております。
その他、当社は、当社グループの既存事業とのシナジーの醸成や事業領域の拡大を目的とした、資本業務提携先の株式を保有しておりますが、その一部について、帳簿価額に比べて実質価額が著しく下落したと判断したため、減損処理を行うことにより、投資有価証券評価損を計上しております。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は2,346,256千円(前年同期比3.2%減)、営業損失は269,757千円(前年同期は営業利益133,255千円)、経常損失は290,152千円(前年同期は経常利益115,853千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は825,317千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益112,344千円)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(AIソリューション事業)
当セグメントにおきましては、AI、IoT、DXに係る開発、WEBシステム開発やAIZE関連請負開発に関する売上は安定的に推移する一方、エンジニア人材強化のための先行投資を実施した結果、売上高は2,301,673千円(前年同期比3.4%減)となり、セグメント損失は226,020千円(前年同期はセグメント利益121,868千円)となりました。
また、当セグメントのうち、SI部門における経営上の指標であるエンジニア単価については609千円(前年同期比1.7%減)、エンジニア人月については2,820人月(前年同期比1.1%減)、AIZE部門における経営上の指標である拠点ID数は3,250件(前期末比98.3%増)となりました。
(研修事業)
当セグメントにおきましては、新卒研修等の実施件数が増加したことにより、売上高は35,973千円(前年同期比10.7%増)となり、セグメント利益は14,026千円(前年同期比18.8%増)となりました。また、経営上の指標である研修の請負金額は、35,973千円(前年同期比10.7%増)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、1,754,566千円と前連結会計年度末と比べ674,636千円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、241,265千円の支出(前年同期は34,063千円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純損失801,873千円の計上(前年同期は税金等調整前当期純利益105,979千円)、減損損失325,190千円(前年同期は減損損失2,379千円)、投資有価証券評価損159,999千円(前年同期はなし)等の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、399,609千円の支出(前年同期は192,926千円の支出)となりました。主な要因は、投資有価証券の取得による支出252,880千円(前年同期はなし)、無形固定資産の取得による支出133,326千円(前年同期は無形固定資産の取得による支出196,118千円)等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,315,511千円の収入(前年同期は621,149千円の収入)となりました。主な要因は、長期借入による収入1,230,000千円(前年同期は長期借入による収入70,000千円)、短期借入金の純増額161,000千円(前年同期は短期借入金の純増額19,000千円)等であります。なお、前年同期は株式の発行による収入594,853千円等がございました。
(4) 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b 受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年9月1日 至 2023年8月31日) | 前年同期比(%) | |
| AIソリューション事業(千円) | 2,301,673 | 96.6 | |
| SI部門(千円) | 1,720,428 | 97.2 | |
| AIZE部門(千円) | 581,245 | 94.9 | |
| 研修事業(千円) | 35,973 | 110.7 | |
| 報告セグメント計(千円) | 2,337,647 | 96.8 | |
| その他(千円) | 8,609 | 87.6 | |
| 合計 | 2,346,256 | 96.8 | |
(注)
1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2021年9月1日 至 2022年8月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年9月1日 至 2023年8月31日) | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社キューブシステム | 322,419 | 13.3 | 304,559 | 13.0 |
2.その他は「株式会社所司一門将棋センター」に係る事業であります。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、将来生じる実際の結果と異なる可能性がありますのでご留意ください。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、AIソリューション事業のうち、AIZE部門における自動検温機器による顔認証勤怠サービスの販売が減少したことや、AIや先端技術に係る開発やWEBシステム開発に関する売上が減少したため、2,346,256千円(前年同期比3.2%減)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、AIZE部門における売上原価が増加したこと等により1,768,110千円(前年同期比2.1%増)となりました。売上高の減少と売上原価の増加の結果、売上総利益は578,145千円(前年同期比16.6%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、企業買収に係る費用等により支払手数料が91,598千円、新サービスの開発に係る研究開発費が79,584千円、社員数の増加等により給料手当が40,324千円それぞれ増加したこと等により、847,903千円(前年同期比51.4%増)となりました。その結果、営業損失は269,757千円(前年同期は営業利益133,255千円)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
当連結会計年度の営業外収益については、主には補助金収入が2,673千円減少したため、4,260千円(前年同期比35.7%減)となりました。当連結会計年度の営業外費用については、新株発行に伴う株式交付費が7,119千円、上場関連費用が6,500千円それぞれ減少した一方、支払手数料が14,026千円増加したことにより、24,655千円(前年同期比2.6%増)となりました。
その結果、経常損失は290,152千円(前年同期は経常利益115,853千円)となりました。
(特別利益、特別損失、法人税等合計及び親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度においては、特別利益は発生しておりません。当連結会計年度の特別損失については、主には減損損失325,190千円、投資有価証券評価損159,999千円を計上したこと等により、511,720千円(前年同期比5,082.6%増)となりました。
当連結会計年度の法人税等合計は、繰延税金資産を取崩し、法人税等調整額17,737千円を計上したことにより、23,443千円(前年同期は△6,364千円)となりました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、825,317千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益112,344千円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「1.経営成績等の状況の概要 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの事業活動における運転資金需要のうち主なものは、サービス提供のための人件費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要はソフトウエアの開発費であります。
当社グループは、これらの資金需要に対して、事業上必要な資金の流動性と財源を安定的に確保することを基本方針とし、資金使途や金額に応じて自己資金又は金融機関からの借入といった資金調達を柔軟に検討し、確保しております。
③ 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、当連結会計年度における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容
「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループは達成状況を判断するための経営上の指標として、財務指標として売上高成長率、非財務指標としてAIソリューション事業のうち、SI部門ではエンジニア単価及びエンジニア人月、AIZE部門では収益計上の基礎になる拠点ID数を経営指標としております。また研修事業については研修の請負金額を経営指標としております。
当社グループの主たる収益源は、AIソリューション事業のうちSI部門ではエンジニア派遣による売上であり、そのエンジニア単価及びエンジニア人月が増加することで収益拡大が見込まれます。また、AIZE部門では顧客ニーズに合わせたAIZE Research、AIZE Bizなどのサービス提供を行っており、その拠点ID数を増加させることで将来の収益拡大が見込まれます。さらに、研修事業においては継続的な受注が見込まれるため研修の請負金額が増加することで将来の収益拡大が見込まれます。
当該指標については、当連結会計年度における売上高成長率は△3.2%となっております。また、売上高成長率以外の指標の推移については以下のとおりであります。
| 前連結会計年度 (自 2021年9月1日 至 2022年8月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年9月1日 至 2023年8月31日) | |||
| AIソリューション事業 | ||||
| SI部門 | エンジニア単価(千円) | 620 | 609 | |
| エンジニア人月(人月) | 2,850 | 2,820 | ||
| AIZE部門 | 拠点ID数(件) | 1,639 | 3,250 | |
| リカーリング 収益(千円) | 104,052 | 97,850 | ||
| 研修事業 | 請負金額(千円) | 32,506 | 35,973 | |
(注)リカーリング収益とは、対象連結会計年度における継続課金となる契約に基づく収益金額の合計額であり、月額利用料金や初期導入費用等により構成されるものであります。
AIソリューション事業におけるSI部門については、市場におけるエンジニア不足、企業のデジタル変革の加速、システムへの投資拡大の流れが追い風になり、安定的に推移しております。AIZE部門においてはAIZE画像認識プラットフォームにおける追加機能開発を行い利便性の向上を図ることでAIZE導入実績を増加させてまいりました。CS(カスタマーセンターサクセス)の機能充実によるマーケティング強化による新規顧客開拓、既存顧客からの拠点数拡大による追加受注、販売パートナー網の拡充、他社既存システムへの付加価値機能としてのAIZE搭載を推進する等の施策を行い、拠点ID数を増加させることで収益拡大に取り組んでまいります。