有価証券届出書(新規公開時)
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
第10期事業年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
当事業年度におけるわが国経済は、国民全体へ新型コロナのワクチン接種が進み、年後半には経済活動の回復基調が見られたものの、11月以降オミクロン株といった変異種による感染再拡大から、景気の先行きは不透明な状況が継続しております。
当業界におきましては、国策として地域包括ケアへ注力されていることから、稼働訪問看護ステーション数も13,003件と前年同期比109%※と順調に増加傾向が続いております。
※一般社団法人全国訪問看護事業協会調べ(毎年4月1日基準)
このような環境のなかで、当社は、既存サービスのシェア拡大、新サービスのリリース(1月に「iBow 事務管理代行サービス」、4月に「iBow レセプト」をリリース。)に取り組み、前期比で増収となりました。
その結果、売上高は、1,192百万円(前期比50.8%増)、経常利益は403百万円(前期比98.4%増)、当期純利益は340百万円(前期比84.1%増)となりました。
当社は、訪問看護ステーション向けサービス提供事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
売上高をカテゴリー別に示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
注1.上記の数値は管理会計上の数値であり、太陽有限責任監査法人による監査または四半期レビューを受けておりません。
2.第8期および第9期については、開示初年度であることから、比較情報として記載しております。
第11期第2四半期累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年6月30日)
当第2四半期累計期間(2022年1月1日から2022年6月30日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対するリスクは依然存在するものの、入国制限の一部解除など経済に与える脅威は後退しつつあるなか、年初より発生しているウクライナ情勢の地政学リスクも影響し近年まれにみる円安の進行、また関連して輸入品を中心に価格が上昇するなど依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような状況の中で当社は、「ひとを幸せにする」との経営理念のもと、中期経営計画(2022年1月~2024年12月)においてこの期間を「来るべき2025年問題を迎えた時、当社が在宅療養のプラットフォーマーとなるための準備期間」と位置付け、事業の拡大と収益性の向上に取り組んでおります。
当第2四半期累計期間の経営成績は、主力サービスの「iBow」の新規顧客獲得および「iBow事務管理代行サービス」の事業の確立に注力し、売上高は739百万円、営業利益は337百万円、経常利益は335百万円、四半期純利益は230百万円となりました。
当社は、訪問看護ステーション向けサービス提供事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。売上高をサービスカテゴリー別に示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
上記の数値は管理会計上の数値であり、太陽有限責任監査法人による四半期レビューを受けておりません。
② 財政状態の状況
第10期事業年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
(資産)
当事業年度末における流動資産は867百万円となり、前事業年度末に比べ376百万円の増加となりました。これは主に、利益の計上に伴う現金及び預金の増加290百万円、売上高増加に伴う売掛金の増加82百万円によるものであります。固定資産は194百万円となり、前事業年度末に比べ74百万円の増加となりました。これは主に、「iBow」のリプレース等ソフトウエアの取得が56百万円あったこと等によりソフトウエアが48百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、1,061百万円となり、前事業年度末に比べ450百万円の増加となりました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は381百万円となり、前事業年度末に比べ114百万円の増加となりました。これは主に、利益が増加したことに伴い未払法人税等の増加27百万円、役員賞与引当金の計上60百万円および賞与引当金の増加20百万円等によるものであります。
固定負債は176百万円となり、前事業年度末に比べ4百万円の減少となりました。これは、長期借入金から1年内返済予定の長期借入金へ振替えた影響によるものであります。
この結果、負債合計は557百万円となり、前事業年度末に比べ110百万円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は504百万円となり、前事業年度末に比べ340百万円の増加となりました。これは、主に当期純利益の計上による繰越利益剰余金の増加340百万円によるものであります。
第11期第2四半期累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年6月30日)
(資産)
当第2四半期会計期間末における流動資産は1,064百万円となり、前事業年度末に比べ196百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が158百万円増加、売上高増加に伴う売掛金の増加36百万円によります。固定資産は167百万円となり、前事業年度末に比べ26百万円減少しました。これは主に、投資その他の資産「その他」が44百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、1,232百万円となり、前事業年度末に比べ170百万円の増加となりました。
(負債)
当第2四半期会計期間末における流動負債は255百万円となり、前事業年度末に比べ125百万円減少しました。これは主に、設備未払金の減少、役員賞与引当金が減少したことによるものであります。固定負債は173百万円となり、前事業年度末に比べ2百万円減少しました。これは主に、長期借入金の一部を1年内返済予定の長期借入金に振替えたことによるものであります。
この結果、負債合計は428百万円となり、前事業年度末に比べ128百万円減少いたしました。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産は803百万円となり、前事業年度末に比べ299百万円増加しました。
これは主に、新株予約権の行使による資本金等が69百万円増加、および四半期純利益230百万円を計上したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
第10期事業年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により408百万円増加、投資活動により73百万円減少、財務活動により44百万円減少したこと等により、当事業年度期首に比べ290百万円増加し、当事業年度末には617百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加82百万円、法人税等の支払いによる支出45百万円があったものの、税引前当期純利益403百万円の計上、役員賞与引当金の増加60百万円などにより、全体として408百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出61百万円、敷金の差入による支出12百万円等により、全体として73百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済により44百万円の支出となりました。
第11期第2四半期累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年6月30日)
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動により145百万円増加、投資活動により53百万円減少、財務活動により66百万円増加したこと等により、前事業年度(2021年12月期)末に比べ158百万円増加し、当第2四半期会計期間末には775百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加36百万円、役員賞与引当金の減少60百万円、法人税等の支払いによる支出が56百万円あったものの、税引前四半期純利益335百万円の計上などにより、全体として145百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出53百万円等により、全体として53百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出2百万円があったものの、ストックオプションの行使による収入が68百万円により、全体として66百万円の収入となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度(2021年12月期)の販売実績は1,192百万円(前期比50.8%増)となりました。
なお、当社は訪問看護ステーション向けサービス提供事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。サービス別の売上高については、3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要を参照ください。
また、前期比で増加した要因は、既存サービスのシェア拡大、新サービスのリリース(2021年1月に「iBow 事務管理代行サービス」、2021年4月に「iBow レセプト」をリリース。)によるものであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。また、財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
財務諸表を作成するにあたり用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 財政状態、経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
第10期事業年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
(a)売上高
当事業年度における売上高は、1,192百万円(前年同期比50.8%増)となりました。これは「iBow」の契約ステーション数の増加、顧客平均単価の上昇による売上高の増加に加え、新たな機能として「iBow 事務管理代行サービス」を2021年1月にリリース、「iBow レセプト」を2021年4月にリリースしたことによるものであります。
(b)売上原価、売上総利益
当事業年度における売上原価は、231百万円(前年同期比64.1%増)となりました。これは主に、「iBow」の契約ステーション数の増加に伴うサーバーコストおよびカスタマーサポートに係る費用の増加、2021年1月リリースした「iBow 事務管理代行サービス」に係る人件費の増加等によるものであります。
この結果、売上総利益は、961百万円(前年同期比48.0%増)となりました。
(c)販売費及び一般管理費、営業利益
当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ111百万円増加し、559百万円(前年同期比24.9%増)となりました。また、当事業年度における営業利益は、前事業年度に比べ200百万円増加し、401百万円(前年同期比99.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費の主な増加要因は役員賞与引当金繰入額の計上、および支払報酬の増加によるものです。支払報酬の増加のうち主なものはIR活動に係る支出によるものです。
(d)営業外損益、経常利益
当事業年度における営業外収益は、前事業年度に比べ1百万円増加し、4百万円(前年同期比48.9%増)となりました。営業外収益の増加額は主に受取手数料の増加によるものです。また、営業外費用は、前事業年度に比べ1百万円増加し3百万円(前年同期比83.6%増)となりました。営業外費用のほとんどが借入金に伴う支払利息であり、業績連動型の利息契約のため、利益が一定額を超えたため借入金の利息が増加いたしました。
以上の結果、当事業年度における経常利益は、前事業年度に比べ200百万円増加し、403百万円(前年同期比98.4%増)となりました。
(e)特別利益、特別損失
当事業年度および前事業年度とも特別利益の発生はありません。
また、特別損失は、前事業年度に比べ0百万円の減少となりました。これは、前事業年度においては固定資産除却損が発生していたためであります。なお、当事業年度においては特別損失の発生はありません。
第11期第2四半期累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年6月30日)
(a)売上高
当第2四半期累計期間における売上高は、739百万円となりました。これは主に、「iBow」の契約ステーション数の増加、顧客平均単価の上昇、2021年12月期にリリースした「iBow 事務管理代行サービス」、「iBow レセプト」が順調に寄与したためであります。
(b)売上原価、売上総利益
当第2四半期累計期間における売上原価は、155百万円となりました。これは主に、「iBow」に係るサーバーコストおよびカスタマーサポートに係る費用、および2021年12月期にリリースした「iBow 事務管理代行サービス」に係る人件費等によるものであります。
この結果、売上総利益は、584百万円となりました。
(c)販売費及び一般管理費、営業利益
当第2四半期累計期間における販売費及び一般管理費は、247百万円となりました。
この結果、営業利益は、337百万円となりました。
(d)営業外損益、経常利益
当第2四半期累計期間における営業外収益は、受取手数料等により3百万円となりました。また、営業外費用は、借入金に伴う支払利息、上場関連費用等により4百万円となりました。
以上の結果、当第2四半期累計期間における経常利益は、335百万円となりました。
(e)特別利益、特別損失
当第2四半期累計期間における特別利益および特別損失の発生はありません。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度(2021年12月期)におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社の資金需要の主なものは、当社サービスを拡大していくための開発および営業人員の人件費や認知度向上および顧客基盤拡大に係る広告宣伝費であります。これらの資金需要に対しては、自己資金および銀行借入により調達することを基本としております。
④ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり認識しております。それらの課題に対応するため、経営者は常に市場ニーズや内部環境および外部環境の変化に関する情報の入手および分析を積極的に実施し、現在および将来における内部環境および外部環境を認識したうえで、当社の経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。
⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社は、経営上の目標の達成状況を「稼働ステーション数」「市場シェア」「四半期平均解約率」「月間平均単価」の指標で判断しております。当第2四半期累計期間までの各指標の状況は次のとおりであり、現時点においては予定通りの事業進捗となっております。
当社は、サブスクリプションでサービスを提供しており、既存収入の安定、新規顧客の獲得、低解約率の継続により今後の業績は順調に推移すると認識しております。
・稼働ステーション数 (単位:件)
(注)稼働ステーション数は、「iBow」のサービス利用中の四半期ごとの稼働ステーション数の月末平均であり、サービス提供準備中のステーション数は含んでおりません。
・市場シェア (単位:%、件)
(注)市場シェアは、毎年3月末における当社契約ステーション数を、毎年6月に一般社団法人全国訪問看護協会が公表する4月1日時点における稼働訪問看護ステーション数で除して算出しております。
契約ステーション数は、稼働ステーションおよびサービス準備中のステーション数の合計であります。
・四半期平均解約率 (単位:%)
(注)1.四半期平均解約率は、各月の売上に対する前月解約による売上の減少割合である月次解約率を算出し、当該月次解約率を四半期ごとに単純平均しております。
2.月次平均解約率を重要な経営指標としているのは、解約率が低位で安定していることは、顧客の満足度をはかる一つの指標であると考えているためであります。
・月間平均単価
(注)月間平均単価は、各年度の4Qにおける平均月間売上高を「iBow」の4Qにおける月末平均稼働ステーション数で除して算出しております。
当社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
第10期事業年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
当事業年度におけるわが国経済は、国民全体へ新型コロナのワクチン接種が進み、年後半には経済活動の回復基調が見られたものの、11月以降オミクロン株といった変異種による感染再拡大から、景気の先行きは不透明な状況が継続しております。
当業界におきましては、国策として地域包括ケアへ注力されていることから、稼働訪問看護ステーション数も13,003件と前年同期比109%※と順調に増加傾向が続いております。
※一般社団法人全国訪問看護事業協会調べ(毎年4月1日基準)
このような環境のなかで、当社は、既存サービスのシェア拡大、新サービスのリリース(1月に「iBow 事務管理代行サービス」、4月に「iBow レセプト」をリリース。)に取り組み、前期比で増収となりました。
その結果、売上高は、1,192百万円(前期比50.8%増)、経常利益は403百万円(前期比98.4%増)、当期純利益は340百万円(前期比84.1%増)となりました。
当社は、訪問看護ステーション向けサービス提供事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
売上高をカテゴリー別に示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
第10期(2021年12月期) | |||||
1Q 1-3月 | 2Q 4-6月 | 3Q 7-9月 | 4Q 10-12月 | 合計 1-12月 | |
<クラウドサービス> | 234,362 | 278,647 | 302,013 | 322,731 | 1,137,754 |
iBow | 234,311 | 267,722 | 287,999 | 305,443 | 1,095,476 |
iBow レセプト | - | 10,839 | 13,923 | 17,075 | 41,837 |
iBow KINTAI | 51 | 86 | 90 | 212 | 441 |
4,059 | 6,916 | 11,007 | 15,057 | 37,041 | |
iBow事務管理代行サービス | 3,762 | 6,896 | 10,887 | 15,057 | 36,604 |
その他 | 296 | 20 | 120 | - | 436 |
<その他> | 5,163 | 4,216 | 5,906 | 2,710 | 17,996 |
第8期(2019年12月期) | 第9期(2020年12月期) | |||||||
1Q 1-3月 | 2Q 4-6月 | 3Q 7-9月 | 4Q 10-12月 | 1Q 1-3月 | 2Q 4-6月 | 3Q 7-9月 | 4Q 10-12月 | |
<クラウドサービス> | 101,433 | 120,959 | 136,549 | 152,536 | 161,722 | 180,704 | 200,311 | 220,774 |
iBow | 101,433 | 120,959 | 136,549 | 152,536 | 161,722 | 180,704 | 200,311 | 220,649 |
iBow レセプト | - | - | - | - | - | - | - | - |
iBow KINTAI | - | - | - | - | - | - | - | 124 |
2,785 | 3,228 | 4,071 | 3,597 | 5,288 | 6,077 | 6,001 | 6,261 | |
iBow事務管理代行サービス | - | - | - | - | 751 | 2,462 | 3,294 | 3,641 |
その他 | 2,785 | 3,228 | 4,071 | 3,597 | 4,537 | 3,615 | 2,706 | 2,620 |
<その他> | 2,399 | 708 | 338 | 1,496 | 1,264 | 761 | 454 | 1,151 |
注1.上記の数値は管理会計上の数値であり、太陽有限責任監査法人による監査または四半期レビューを受けておりません。
2.第8期および第9期については、開示初年度であることから、比較情報として記載しております。
第11期第2四半期累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年6月30日)
当第2四半期累計期間(2022年1月1日から2022年6月30日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対するリスクは依然存在するものの、入国制限の一部解除など経済に与える脅威は後退しつつあるなか、年初より発生しているウクライナ情勢の地政学リスクも影響し近年まれにみる円安の進行、また関連して輸入品を中心に価格が上昇するなど依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような状況の中で当社は、「ひとを幸せにする」との経営理念のもと、中期経営計画(2022年1月~2024年12月)においてこの期間を「来るべき2025年問題を迎えた時、当社が在宅療養のプラットフォーマーとなるための準備期間」と位置付け、事業の拡大と収益性の向上に取り組んでおります。
当第2四半期累計期間の経営成績は、主力サービスの「iBow」の新規顧客獲得および「iBow事務管理代行サービス」の事業の確立に注力し、売上高は739百万円、営業利益は337百万円、経常利益は335百万円、四半期純利益は230百万円となりました。
当社は、訪問看護ステーション向けサービス提供事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。売上高をサービスカテゴリー別に示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
クラウドサービス | BPOサービス | その他 | ||||||
iBow | iBow レセプト | iBow KINTAI | 計 | iBow事務管理代行サービス | その他 | 計 | ||
当第2四半期累計期間 | 650,828 | 42,466 | 456 | 693,750 | 38,692 | 80 | 38,772 | 7,241 |
上記の数値は管理会計上の数値であり、太陽有限責任監査法人による四半期レビューを受けておりません。
② 財政状態の状況
第10期事業年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
(資産)
当事業年度末における流動資産は867百万円となり、前事業年度末に比べ376百万円の増加となりました。これは主に、利益の計上に伴う現金及び預金の増加290百万円、売上高増加に伴う売掛金の増加82百万円によるものであります。固定資産は194百万円となり、前事業年度末に比べ74百万円の増加となりました。これは主に、「iBow」のリプレース等ソフトウエアの取得が56百万円あったこと等によりソフトウエアが48百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、1,061百万円となり、前事業年度末に比べ450百万円の増加となりました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は381百万円となり、前事業年度末に比べ114百万円の増加となりました。これは主に、利益が増加したことに伴い未払法人税等の増加27百万円、役員賞与引当金の計上60百万円および賞与引当金の増加20百万円等によるものであります。
固定負債は176百万円となり、前事業年度末に比べ4百万円の減少となりました。これは、長期借入金から1年内返済予定の長期借入金へ振替えた影響によるものであります。
この結果、負債合計は557百万円となり、前事業年度末に比べ110百万円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は504百万円となり、前事業年度末に比べ340百万円の増加となりました。これは、主に当期純利益の計上による繰越利益剰余金の増加340百万円によるものであります。
第11期第2四半期累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年6月30日)
(資産)
当第2四半期会計期間末における流動資産は1,064百万円となり、前事業年度末に比べ196百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が158百万円増加、売上高増加に伴う売掛金の増加36百万円によります。固定資産は167百万円となり、前事業年度末に比べ26百万円減少しました。これは主に、投資その他の資産「その他」が44百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、1,232百万円となり、前事業年度末に比べ170百万円の増加となりました。
(負債)
当第2四半期会計期間末における流動負債は255百万円となり、前事業年度末に比べ125百万円減少しました。これは主に、設備未払金の減少、役員賞与引当金が減少したことによるものであります。固定負債は173百万円となり、前事業年度末に比べ2百万円減少しました。これは主に、長期借入金の一部を1年内返済予定の長期借入金に振替えたことによるものであります。
この結果、負債合計は428百万円となり、前事業年度末に比べ128百万円減少いたしました。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産は803百万円となり、前事業年度末に比べ299百万円増加しました。
これは主に、新株予約権の行使による資本金等が69百万円増加、および四半期純利益230百万円を計上したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
第10期事業年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により408百万円増加、投資活動により73百万円減少、財務活動により44百万円減少したこと等により、当事業年度期首に比べ290百万円増加し、当事業年度末には617百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加82百万円、法人税等の支払いによる支出45百万円があったものの、税引前当期純利益403百万円の計上、役員賞与引当金の増加60百万円などにより、全体として408百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出61百万円、敷金の差入による支出12百万円等により、全体として73百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済により44百万円の支出となりました。
第11期第2四半期累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年6月30日)
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動により145百万円増加、投資活動により53百万円減少、財務活動により66百万円増加したこと等により、前事業年度(2021年12月期)末に比べ158百万円増加し、当第2四半期会計期間末には775百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加36百万円、役員賞与引当金の減少60百万円、法人税等の支払いによる支出が56百万円あったものの、税引前四半期純利益335百万円の計上などにより、全体として145百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出53百万円等により、全体として53百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出2百万円があったものの、ストックオプションの行使による収入が68百万円により、全体として66百万円の収入となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度(2021年12月期)の販売実績は1,192百万円(前期比50.8%増)となりました。
なお、当社は訪問看護ステーション向けサービス提供事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。サービス別の売上高については、3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要を参照ください。
また、前期比で増加した要因は、既存サービスのシェア拡大、新サービスのリリース(2021年1月に「iBow 事務管理代行サービス」、2021年4月に「iBow レセプト」をリリース。)によるものであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。また、財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
財務諸表を作成するにあたり用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 財政状態、経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
第10期事業年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
(a)売上高
当事業年度における売上高は、1,192百万円(前年同期比50.8%増)となりました。これは「iBow」の契約ステーション数の増加、顧客平均単価の上昇による売上高の増加に加え、新たな機能として「iBow 事務管理代行サービス」を2021年1月にリリース、「iBow レセプト」を2021年4月にリリースしたことによるものであります。
(b)売上原価、売上総利益
当事業年度における売上原価は、231百万円(前年同期比64.1%増)となりました。これは主に、「iBow」の契約ステーション数の増加に伴うサーバーコストおよびカスタマーサポートに係る費用の増加、2021年1月リリースした「iBow 事務管理代行サービス」に係る人件費の増加等によるものであります。
この結果、売上総利益は、961百万円(前年同期比48.0%増)となりました。
(c)販売費及び一般管理費、営業利益
当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ111百万円増加し、559百万円(前年同期比24.9%増)となりました。また、当事業年度における営業利益は、前事業年度に比べ200百万円増加し、401百万円(前年同期比99.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費の主な増加要因は役員賞与引当金繰入額の計上、および支払報酬の増加によるものです。支払報酬の増加のうち主なものはIR活動に係る支出によるものです。
(d)営業外損益、経常利益
当事業年度における営業外収益は、前事業年度に比べ1百万円増加し、4百万円(前年同期比48.9%増)となりました。営業外収益の増加額は主に受取手数料の増加によるものです。また、営業外費用は、前事業年度に比べ1百万円増加し3百万円(前年同期比83.6%増)となりました。営業外費用のほとんどが借入金に伴う支払利息であり、業績連動型の利息契約のため、利益が一定額を超えたため借入金の利息が増加いたしました。
以上の結果、当事業年度における経常利益は、前事業年度に比べ200百万円増加し、403百万円(前年同期比98.4%増)となりました。
(e)特別利益、特別損失
当事業年度および前事業年度とも特別利益の発生はありません。
また、特別損失は、前事業年度に比べ0百万円の減少となりました。これは、前事業年度においては固定資産除却損が発生していたためであります。なお、当事業年度においては特別損失の発生はありません。
第11期第2四半期累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年6月30日)
(a)売上高
当第2四半期累計期間における売上高は、739百万円となりました。これは主に、「iBow」の契約ステーション数の増加、顧客平均単価の上昇、2021年12月期にリリースした「iBow 事務管理代行サービス」、「iBow レセプト」が順調に寄与したためであります。
(b)売上原価、売上総利益
当第2四半期累計期間における売上原価は、155百万円となりました。これは主に、「iBow」に係るサーバーコストおよびカスタマーサポートに係る費用、および2021年12月期にリリースした「iBow 事務管理代行サービス」に係る人件費等によるものであります。
この結果、売上総利益は、584百万円となりました。
(c)販売費及び一般管理費、営業利益
当第2四半期累計期間における販売費及び一般管理費は、247百万円となりました。
この結果、営業利益は、337百万円となりました。
(d)営業外損益、経常利益
当第2四半期累計期間における営業外収益は、受取手数料等により3百万円となりました。また、営業外費用は、借入金に伴う支払利息、上場関連費用等により4百万円となりました。
以上の結果、当第2四半期累計期間における経常利益は、335百万円となりました。
(e)特別利益、特別損失
当第2四半期累計期間における特別利益および特別損失の発生はありません。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度(2021年12月期)におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社の資金需要の主なものは、当社サービスを拡大していくための開発および営業人員の人件費や認知度向上および顧客基盤拡大に係る広告宣伝費であります。これらの資金需要に対しては、自己資金および銀行借入により調達することを基本としております。
④ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり認識しております。それらの課題に対応するため、経営者は常に市場ニーズや内部環境および外部環境の変化に関する情報の入手および分析を積極的に実施し、現在および将来における内部環境および外部環境を認識したうえで、当社の経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。
⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社は、経営上の目標の達成状況を「稼働ステーション数」「市場シェア」「四半期平均解約率」「月間平均単価」の指標で判断しております。当第2四半期累計期間までの各指標の状況は次のとおりであり、現時点においては予定通りの事業進捗となっております。
当社は、サブスクリプションでサービスを提供しており、既存収入の安定、新規顧客の獲得、低解約率の継続により今後の業績は順調に推移すると認識しております。
・稼働ステーション数 (単位:件)
2019年12月期 | 2020年12月期 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | ||||||||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 1Q | 2Q |
633 | 746 | 842 | 945 | 1,009 | 1,116 | 1,191 | 1,269 | 1,337 | 1,485 | 1,561 | 1,644 | 1,697 | 1,823 |
(注)稼働ステーション数は、「iBow」のサービス利用中の四半期ごとの稼働ステーション数の月末平均であり、サービス提供準備中のステーション数は含んでおりません。
・市場シェア (単位:%、件)
2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | |
市場シェア | 6.9 | 9.6 | 11.7 | 13.2 |
契約ステーション数 | 769 | 1,148 | 1,522 | 1,885 |
市場ステーション数 | 11,161 | 11,931 | 13,003 | 14,304 |
(注)市場シェアは、毎年3月末における当社契約ステーション数を、毎年6月に一般社団法人全国訪問看護協会が公表する4月1日時点における稼働訪問看護ステーション数で除して算出しております。
契約ステーション数は、稼働ステーションおよびサービス準備中のステーション数の合計であります。
・四半期平均解約率 (単位:%)
2019年12月期 | 2020年12月期 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | ||||||||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 1Q | 2Q |
0.15 | 0.03 | 0.07 | 0.09 | 0.12 | 0.20 | 0.18 | 0.17 | 0.09 | 0.08 | 0.03 | 0.15 | 0.05 | 0.06 |
(注)1.四半期平均解約率は、各月の売上に対する前月解約による売上の減少割合である月次解約率を算出し、当該月次解約率を四半期ごとに単純平均しております。
2.月次平均解約率を重要な経営指標としているのは、解約率が低位で安定していることは、顧客の満足度をはかる一つの指標であると考えているためであります。
・月間平均単価
2019年12月期4Q | 2020年12月期4Q | 2021年12月期4Q | |
月間平均単価 | 55.6千円 | 59.9千円 | 69.0千円 |
(注)月間平均単価は、各年度の4Qにおける平均月間売上高を「iBow」の4Qにおける月末平均稼働ステーション数で除して算出しております。