有価証券報告書-第40期(2024/08/01-2025/07/31)

【提出】
2025/10/24 13:58
【資料】
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【項目】
125項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、以下のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度において、当社の主要顧客である自動車業界の需要は、アメリカトランプ政権下における関税政策の影響を受け減少傾向にありました。この結果、自動車関連設備の受注は伸び悩む結果となりましたが、一方で、半導体分野における設備投資需要が高い水準で推移しており、特に次世代製造プロセスへの対応を目的とした加熱設備関連の受注等が増加しております。また、カーボンニュートラルへの対応が求められる中、省エネ設備の需要も底堅く推移しており、安定した受注を確保しております。
これらの要因により、当事業年度の経営成績は、売上高2,639百万円(前年同期比7.1%増)、営業利益374百万円(前年同期比20.1%増)、経常利益376百万円(前年同期比23.8%増)、当期純利益262百万円(前年同期比24.5%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(産業システム事業)
産業システム事業におきましては、当社のヒートトライアルを経由した付加価値の高いオーダーメイド製品を積極的に提案しました。また、自動車関連受注の伸び悩みはあるものの、AIやデータセンター向けの半導体需要の高まりを受け、その製造に関わる加熱設備の受注も売上高・セグメント利益に寄与しました。
この結果、当事業年度のセグメント売上高は1,612百万円(前年同期比0.4%増)となりました。また、セグメント利益は288百万円(前年同期比22.5%増)となりました。
(保守サービス事業)
保守サービス事業におきましては、カーボンニュートラルを目指した既存設備の省エネ改造工事の受注拡大、協業先とのアライアンス効果及びリジェネ事業の事業譲受の効果により、売上高・セグメント利益は着実に増加しております。
この結果、当事業年度のセグメント売上高は1,027百万円(前年同期比19.5%増)となりました。また、セグメント利益は259百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
② 財政状態の状況
(資産の部)
当事業年度末における資産合計は4,050百万円となり、前事業年度末に比べ9百万円増加いたしました。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は2,780百万円となり、前事業年度末に比べ20百万円増加いたしました。これは主に売掛金が129百万円、仕掛品が194百万円減少した一方、現金及び預金が251百万円、受取手形が88百万円、原材料が5百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は1,269百万円となり、前事業年度末に比べ10百万円減少いたしました。これは主として投資有価証券が40百万円が増加した一方、減価償却費により固定資産が減少したことによるものであります。
(負債の部)
当事業年度末における負債合計は771百万円となり、前事業年度末に比べ201百万円減少いたしました。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は548百万円となり、前事業年度末に比べ60百万円減少いたしました。これは主に未払法人税等が47百万円、未払金が5百万円、契約負債が2百万円増加した一方、買掛金が45百万円、支払手形が19百万円、1年以内返済予定の長期借入金が42百万円、その他(流動負債)に含まれる未払消費税が8百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は222百万円となり、前事業年度末に比べ141百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が149百万円減少したことによるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産合計は、3,279百万円となり、前事業年度末に比べ211百万円増加いたしました。
これは、配当金の支払いにより利益剰余金が51百万円減少した一方、当期純利益の計上により利益剰余金が262百万円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末より251百万円増加し、1,698百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果により獲得した資金は554百万円(前事業年度は198百万円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純利益が382百万円であり、棚卸資産の減少額188百万円、売上債権の減少額41百万円、仕入債務の減少額△65百万円、法人税等の支払額88百万円があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果により支出した資金は58百万円(前事業年度は49百万円の支出)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出40百万円があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果により支出した資金は243百万円(前事業年度は88百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出192百万円、配当金の支払額51百万円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2024年8月1日
至 2025年7月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
産業システム事業1,637,324112.6
保守サービス事業1,026,882119.6
合 計2,664,207115.2

(注)金額は販売価格によっており、当社はセグメント間の取引についてはありません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2024年8月1日
至 2025年7月31日)
受注高
(千円)
前年同期比(%)受注残高
(千円)
前年同期比(%)
産業システム事業1,562,794133.7959,76395.1
保守サービス事業1,069,417120.8230,729122.4
合 計2,632,212128.21,190,49399.4

(注)金額は販売価格によっており、当社はセグメント間の取引についてはありません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2024年8月1日
至 2025年7月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
産業システム事業1,612,764100.4
保守サービス事業1,027,187119.5
合 計2,639,951107.1

(注)1.当社はセグメント間の取引についてはありません。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2023年8月1日
至 2024年7月31日)
当事業年度
(自 2024年8月1日
至 2025年7月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社キャタラー92,9263.8289,32311.0
株式会社豊通マシナリー70,0202.8278,04910.5
椿本興業株式会社339,35613.8117,3624.4
角南商事株式会社250,11410.16,2380.2

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(売上高)
当事業年度における売上高は、2,639百万円(前年同期比7.1%増)となり、前事業年度に比べて174百万円増加いたしました。
産業システム事業においては、主要顧客である自動車業界の受注は伸び悩んだもの、AIやデータセンター向けの半導体需要の高まりを受け、その製造に関わる加熱設備の受注が急伸したこと、ヒートトライアルを利用し省エネ化した高付加価値製品を積極的に顧客へ提案したこと等が要因となり、売上高は、1,612百万円(前年同期比0.4%増)となりました。
一方、保守サービス事業においては、カーボンニュートラルを目指した既存設備の省エネ改造工事の受注拡大、関西電力株式会社、ノリタケ株式会社とのアライアンス効果、2024年4月に事業譲受したリジェネ事業の下支え等が大きく寄与した結果、売上高は、1,027百万円(前年同期比19.5%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、1,747百万円(前年同期比3.0%増)となり、前事業年度に比べ51百万円増加いたしました。これは、製造原価は上昇傾向にありますが、生産性の向上と更なるDX化へ取り組んだことにより原価低減が図ることができたことによるものであります。この結果、売上総利益は892百万円(前年同期比15.9%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、518百万円(前年同期比13.1%増)となり、前事業年度に比べ60百万円増加いたしました。これは主に人員採用や賃上げによる人件費の増加や、採用活動の強化、IRイベント・展示会出展等の広告宣伝費の増加によるものでありますが、売上総利益が増加したため、営業利益は374百万円(前年同期比20.1%増)となり、前事業年度に比べ62百万円増加いたしました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
営業外収益は2百万円(前年同期比46.5%減)となり、前事業年度に比べ2百万円減少いたしました。これは主に前事業年度に発生した受取保険金や受取清算金、スクラップ売却益が減少したことによるものであります。
営業外費用は0百万円(前年同期比98.1%減)となり、前事業年度に比べ11百万円減少いたしました。これは主に前事業年度に発生した事業譲受関連費用の減少と長期借入金を完済したことによる支払利息が減少したことによるものであります。この結果、経常利益は376百万円(前年同期比23.8%増)となり、前事業年度に比べ72百万円増加いたしました。
(特別利益、特別損失及び当期純利益)
特別利益6百万円(前年同期比21.5%増)となりました。これは主に浜松市の各種補助金の適用を受けたことにより補助金収入が増加したことによるものであります。この結果、税引前当期純利益は382百万円(前年同期比24.1%増)となりました。また、法人税等合計は120百万円となり、前事業年度に比べ22百万円増加いたしました。
以上の結果、当期純利益は262百万円(前年同期比24.5%増)となり、前事業年度に比べ51百万円増加いたしました。
③ 目標とする経営指標の達成状況等
当社の経営指標は変動費率55%以下、売上高総利益率30.5%以上、売上高営業利益率12.2%以上を目標としております。
当事業年度においては、変動費率、売上高総利益率、売上高営業利益率はそれぞれ51.9%、33.8%、14.2%となり、経営指標目標を達成いたしました。これは、生産性の向上をはじめ、仕入価格の高騰や人件費の上昇等を鑑みた適切な価格設定と、より顧客のニーズに対応した高付加価値な製品製造への取組から、売上原価を低減できたことが大きな要因となっております。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
資金需要
当社における資金需要は主に運転資金需要があります。運転資金需要のうち主なものは、当社の産業システム事業の設備製造にかかわる材料費、外注費、労務費及び保守サービス事業のメンテナンスにかかわる材料費、労務費があります。また、各事業に共通するものとして販売費及び一般管理費の人件費があります。その他に設備投資需要としまして、各種固定資産購入費用があります。
財務政策
当社は現在、運転資金については営業キャッシュ・フローで獲得した内部資金を充当しております。不足が生じた場合は金融機関からの短期借入金で調達するために、金融機関に十分な借入枠を有しております。
設備投資需要に係る資金につきましては、原則として自己資本により賄うこととしておりますが、必要に応じて長期借入金により資金調達を行う等、柔軟に対応することとしております。
手元資金の流動性について
当社は当事業年度末において、1,733百万円の現金及び預金を保有し、そのうち335百万円の定期預金を保有しておりますが、これは短期の定期預金のため、十分な手元流動性を確保しております。また、今後、必要に応じて金融機関との間で資金調達を検討するとともに、新規投資の時期を慎重に見極め、経費抑制によりキャッシュ・フロー管理を徹底し、十分な手元流動性の確保に努めてまいります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、景気変動、海外情勢等、海外業務、大規模災害、情報漏洩、品質管理等様々なリスクが存在するものと認識しております。そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化や、人材の確保と育成等に力を入れ、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切な対応に努め、改善に取り組みます。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針
当社が今後、事業を拡大し、継続的な成長を実現するためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環
境及び対処すべき課題等」に記載しておりますとおり、「カーボンニュートラル実現」に向けた加熱プロセスの省エネルギー・省CO₂化、インフレによる材料価格の高騰への対応、工業炉業界での市場規模の拡大等の課題について適切に対処していく必要があると認識しております。
それらの課題に対応するための経営者の方針として、経営者は、常に市場のニーズや内部環境並びに外部環境の変化に関する情報の入手及び分析を積極的に行い、当社経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。
加えて、外部企業とのアライアンスを積極的に推進し、当社の強みを活かし、弱みを補う形で業務の拡大及び
事業補完を目指して取り組んでまいります。また、新規販路拡大や必要な人材を安定的に確保するため企業のブ
ランド力の強化を図ります。併せて、若い世代への技術継承をシステマティックに行う風土を醸成し、人材育
成・定着に注力し、基幹事業の継続体制の盤石化に注力してまいります。
さらには、IoT技術(DX)を活用したリモートメンテナンスシステムの構築、省エネ環境デバイスの開発を推進し、予防メンテナンスや省エネルギーに貢献できる商材を提供することで事業の拡充に努めてまいります。

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