有価証券報告書-第39期(2023/08/01-2024/07/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、以下のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善傾向にあり、個人所得やインバウンド需要が持ち直したことにより、景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、為替相場の急激な変動、大幅な円安による物価の上昇、ウクライナやパレスチナにおける紛争等による影響や中国経済の減速等を受け、依然として景気の先行きは不透明な状況で推移しております。
また、わが国では2050年までの「カーボンニュートラル」実現に向けて、産業部門の構造転換への取り組みを加速させており、こうした影響を受け、製造業では大手メーカーを中心に温室効果ガス(主にCO₂)排出量削減を実現するための生産設備の更新や改造工事への投資需要の高まりが見受けられました。
このような状況の中、当社は、主要取引先である自動車業界を中心とした製造業における設備需要の回復の影響を受け、当事業年度の経営成績は、売上高2,465百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益311百万円(前年同期比27.8%増)、経常利益303百万円(前年同期比32.8%増)、当期純利益210百万円(前年同期比23.9%減)となりました。
② 財政状態の状況
(資産の部)
当事業年度末における資産合計は4,040百万円となり、前事業年度末に比べ7百万円増加いたしました。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は2,759百万円となり、前事業年度末に比べ46百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が336百万円、受取手形が167百万円、仕掛品が120百万円減少した一方で、売掛金が659百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は1,280百万円となり、前事業年度末に比べ39百万円減少いたしました。これは主として減価償却による減少であります。
(負債の部)
当事業年度末における負債合計は972百万円となり、前事業年度末に比べ157百万円減少いたしました。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は609百万円となり、前事業年度末に比べ127百万円減少いたしました。これは主に買掛金が74百万円増加した一方で、契約負債が92百万円、未払法人税等が52百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は363百万円となり、前事業年度末に比べ29百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が42百万円減少したことによるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産合計は、3,067百万円となり、前事業年度末に比べ165百万円増加いたしました。これは、配当金の支払い45百万円及び当期純利益210百万円の計上により利益剰余金が165百万円増加したことによるものであります。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(産業システム事業)
産業システム事業におきましては、環境負荷低減を目指した「加熱技術とDXでカーボンニュートラルに挑戦する企業」として、当社のヒートトライアルを利用し、省エネ化した高付加価値製品を主要顧客である自動車業界を中心に、積極的に提案しました。また、半導体を始めとした部品供給不足も徐々に解消され、長納期化していた仕掛製品が徐々に売上計上されております。しかし、一部大型仕掛案件が2025年7月期にずれ込んだため、売上高は減少となりました。一方、世界的なインフレーションの進行から、製造部材の仕入価格の高騰や光熱費の上昇等の影響を受け、製造原価は上昇傾向にありますが、生産性の向上と更なるDX化に取り組んだ結果、売上原価を低減させることができました。
この結果、当事業年度のセグメント売上高は1,606百万円(前年同期比4.8%減)となりました。また、セグメント利益は235百万円(前年同期比17.7%増)となりました。
(保守サービス事業)
保守サービス事業におきましては、カーボンニュートラルを目指した既存設備の省エネ改造工事が増加しました。また、関西電力株式会社、ノリタケ株式会社とのアライアンス効果により売上高・セグメント利益は着実に増加しております。さらに、保守サービス事業拡大のため、株式会社豊通テックからリジェネ事業に関する従業員及び知的財産権を含む技術開発ビジネスを継承するため事業譲渡契約を2024年3月に締結し、同年4月に事業譲受を完了しました。
この結果、当事業年度のセグメント売上高は859百万円(前年同期比23.8%増)となりました。また、セグメント利益は250百万円(前年同期比25.5%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末より336百万円減少し、1,446百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果により支出した資金は198百万円(前事業年度は179百万円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益が308百万円であり、売上債権の増加額491百万円、法人税等の支払額145百万円があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果により支出した資金は49百万円(前事業年度は201百万円の収入)となりました。これは主に、事業譲受に関する支出45百万円があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果により支出した資金は88百万円(前事業年度は5百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出42百万円、配当金の支払額45百万円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によっており、当社はセグメント間の取引についてはありません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によっており、当社はセグメント間の取引についてはありません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.当社はセグメント間の取引についてはありません。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(売上高)
当事業年度における売上高は、2,465百万円(前年同期比3.5%増)となり、前事業年度に比べて83百万円増加いたしました。
これは、産業システム事業において、ヒートトライアルを利用し、省エネ化した高付加価値製品を主要顧客である自動車業界を中心に、積極的に提案したことが売上高の増加に寄与しました。また、半導体を始めとした部品供給不足も徐々に解消され、長納期化していた仕掛製品が徐々に売上計上されました。しかし、一部大型仕掛案件が2025年7月期にずれ込みました。この結果、産業システム事業の売上高は、1,606百万円(前年同期比4.8%減)となりました。
一方、点検、メンテナンスを主とする保守サービス事業においては、カーボンニュートラルを目指した既存設備の省エネ改造工事が増加しました。また、関西電力株式会社、ノリタケ株式会社とのアライアンス効果により売上高は着実に増加しています。さらに、株式会社豊通テックからリジェネ事業に関する従業員及び知的財産権を含む技術開発ビジネスを継承するため2024年3月に事業譲渡契約を締結し、同年4月に事業譲受を完了しました。この結果、保守サービス事業の売上高は、859百万円(前年同期比23.8%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、1,695百万円(前年同期比2.5%減)となり、前事業年度に比べ42百万円減少いたしました。これは、製造原価は上昇傾向にありますが、生産性の向上と更なるDX化へ取り組んだことにより原価低減が図れたこと、また保守サービス事業の売上割合が増加したことによるものであります。この結果、売上総利益は769百万円(前年同期比19.7%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、458百万円(前年同期比14.7%増)となり、前事業年度に比べ58百万円増加いたしました。これは人員採用や賃上げによる人件費の増加によるものでありますが、売上総利益が増加したため、営業利益は311百万円(前年同期比27.8%増)となり、前事業年度に比べ67百万円増加いたしました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
営業外収益は4百万円(前年同期比13.9%減)となり、前事業年度に比べ0百万円減少いたしました。これは主に前事業年度に発生した出向者負担金受入額やスクラップ売却益が減少したことによるものであります。営業外費用は11百万円(前年同期比40.1%減)となり、前事業年度に比べ7百万円減少いたしました。これは主に事業譲受関連費用の発生に対して、前事業年度に発生した株式上場に伴う上場関連費用が減少したことによるものであります。この結果、経常利益は303百万円(前年同期比32.8%増)となり、前事業年度に比べ75百万円増加いたしました。
(特別利益、特別損失及び当期純利益)
特別利益5百万円(前年同期比96.6%減)となりました。これは前事業年度に発生した新社屋建設に係る補助金収入や旧本社売却益などが減少したことによるものであります。この結果、税引前当期純利益は308百万円(前年同期比20.9%減)となりました。また、法人税等合計は97百万円となり、前事業年度に比べ15百万円減少いたしました。
以上の結果、当期純利益は210百万円(前年同期比23.9%減)となり、前事業年度に比べ66百万円減少いたしました。
③ 目標とする経営指標の達成状況等
当社の経営指標は変動費率55%以下、売上高総利益率29.5%以上、売上高営業利益率9%以上を目標としております。
当事業年度においては、変動費率、売上高総利益率、売上高営業利益率はそれぞれ53.1%、31.2%、12.6%となり、経営指標目標を達成いたしました。これは、仕入価格の高騰や人件費の上昇等を鑑みた適切な価格設定と、より顧客のニーズに対応した高付加価値な製品製造への取組から、売上原価を低減できたことが大きな要因となっております。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
資金需要
当社における資金需要は主に運転資金需要があります。運転資金需要のうち主なものは、当社の産業システム事業の設備製造にかかわる材料費、外注費、労務費及び保守サービス事業のメンテナンスにかかわる材料費、労務費があります。また、各事業に共通するものとして販売費及び一般管理費の人件費があります。その他に設備投資需要としまして、各種固定資産購入費用があります。
財務政策
当社は現在、運転資金については営業キャッシュ・フローで獲得した内部資金を充当しております。不足が生じた場合は金融機関からの短期借入金で調達するために、金融機関に十分な借入枠を有しております。
設備投資需要に係る資金につきましては、原則として自己資本により賄うこととしておりますが、必要に応じて長期借入金により資金調達を行う等、柔軟に対応することとしております。
当事業年度末における長期借入金の残高は、1年内返済予定の長期借入金の残高を含め、192百万円の残高であります。
手元資金の流動性について
当社は当事業年度末において、1,481百万円の現金及び預金を保有し、そのうち334百万円の定期預金を保有しておりますが、これは短期の定期預金のため、十分な手元流動性を確保しております。また、今後、必要に応じて金融機関との間で資金調達を検討するとともに、新規投資の時期を慎重に見極め、経費抑制によりキャッシュ・フロー管理を徹底し、十分な手元流動性の確保に努めてまいります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、景気変動、海外情勢等、海外業務、大規模災害、情報漏洩、品質管理等様々なリスクが存在するものと認識しております。そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化や、人材の確保と育成等に力を入れ、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切な対応に努め、改善に取り組みます。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針
当社が今後、事業を拡大し、継続的な成長を実現するためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環
境及び対処すべき課題等」に記載しておりますとおり、「カーボンニュートラル実現」に向けた加熱技術の省エネルギー・CO₂省化、インフレによる材料価格の高騰に対する対応、工業炉業界での市場規模の拡大等の課題について適切に対処していく必要があると認識しております。
それらの課題に対応するための経営者の方針として、経営者は、常に市場のニーズや内部環境並びに外部環境の変化に関する情報の入手及び分析を積極的に行い、当社経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。
加えて、外部企業とのアライアンスを積極的に推進し、当社の強みを活かし、弱みを補う形で業務の拡大及び
事業補完を目指して取り組んでまいります。また、新規販路拡大や必要な人材を安定的に確保するため企業のブ
ランド力の強化を図ります。併せて、若い世代への技術継承をシステマティックに行う土壌を作成し、人材育
成・定着に注力し、基幹事業の継続体制の盤石化に注力してまいります。
さらには、IoT技術(DX)を活用したリモートメンテナンスシステムの構築、省エネ環境デバイスの開発を推進し、予防メンテナンスや省エネルギーに貢献できる商材を提供することで保守サービス事業の拡充に努めてまいります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、以下のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善傾向にあり、個人所得やインバウンド需要が持ち直したことにより、景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、為替相場の急激な変動、大幅な円安による物価の上昇、ウクライナやパレスチナにおける紛争等による影響や中国経済の減速等を受け、依然として景気の先行きは不透明な状況で推移しております。
また、わが国では2050年までの「カーボンニュートラル」実現に向けて、産業部門の構造転換への取り組みを加速させており、こうした影響を受け、製造業では大手メーカーを中心に温室効果ガス(主にCO₂)排出量削減を実現するための生産設備の更新や改造工事への投資需要の高まりが見受けられました。
このような状況の中、当社は、主要取引先である自動車業界を中心とした製造業における設備需要の回復の影響を受け、当事業年度の経営成績は、売上高2,465百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益311百万円(前年同期比27.8%増)、経常利益303百万円(前年同期比32.8%増)、当期純利益210百万円(前年同期比23.9%減)となりました。
② 財政状態の状況
(資産の部)
当事業年度末における資産合計は4,040百万円となり、前事業年度末に比べ7百万円増加いたしました。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は2,759百万円となり、前事業年度末に比べ46百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が336百万円、受取手形が167百万円、仕掛品が120百万円減少した一方で、売掛金が659百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は1,280百万円となり、前事業年度末に比べ39百万円減少いたしました。これは主として減価償却による減少であります。
(負債の部)
当事業年度末における負債合計は972百万円となり、前事業年度末に比べ157百万円減少いたしました。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は609百万円となり、前事業年度末に比べ127百万円減少いたしました。これは主に買掛金が74百万円増加した一方で、契約負債が92百万円、未払法人税等が52百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は363百万円となり、前事業年度末に比べ29百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が42百万円減少したことによるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産合計は、3,067百万円となり、前事業年度末に比べ165百万円増加いたしました。これは、配当金の支払い45百万円及び当期純利益210百万円の計上により利益剰余金が165百万円増加したことによるものであります。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(産業システム事業)
産業システム事業におきましては、環境負荷低減を目指した「加熱技術とDXでカーボンニュートラルに挑戦する企業」として、当社のヒートトライアルを利用し、省エネ化した高付加価値製品を主要顧客である自動車業界を中心に、積極的に提案しました。また、半導体を始めとした部品供給不足も徐々に解消され、長納期化していた仕掛製品が徐々に売上計上されております。しかし、一部大型仕掛案件が2025年7月期にずれ込んだため、売上高は減少となりました。一方、世界的なインフレーションの進行から、製造部材の仕入価格の高騰や光熱費の上昇等の影響を受け、製造原価は上昇傾向にありますが、生産性の向上と更なるDX化に取り組んだ結果、売上原価を低減させることができました。
この結果、当事業年度のセグメント売上高は1,606百万円(前年同期比4.8%減)となりました。また、セグメント利益は235百万円(前年同期比17.7%増)となりました。
(保守サービス事業)
保守サービス事業におきましては、カーボンニュートラルを目指した既存設備の省エネ改造工事が増加しました。また、関西電力株式会社、ノリタケ株式会社とのアライアンス効果により売上高・セグメント利益は着実に増加しております。さらに、保守サービス事業拡大のため、株式会社豊通テックからリジェネ事業に関する従業員及び知的財産権を含む技術開発ビジネスを継承するため事業譲渡契約を2024年3月に締結し、同年4月に事業譲受を完了しました。
この結果、当事業年度のセグメント売上高は859百万円(前年同期比23.8%増)となりました。また、セグメント利益は250百万円(前年同期比25.5%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末より336百万円減少し、1,446百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果により支出した資金は198百万円(前事業年度は179百万円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益が308百万円であり、売上債権の増加額491百万円、法人税等の支払額145百万円があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果により支出した資金は49百万円(前事業年度は201百万円の収入)となりました。これは主に、事業譲受に関する支出45百万円があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果により支出した資金は88百万円(前事業年度は5百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出42百万円、配当金の支払額45百万円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2023年8月1日 至 2024年7月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 産業システム事業 | 1,454,043 | 93.9 |
| 保守サービス事業 | 858,711 | 125.7 |
| 合 計 | 2,312,754 | 103.6 |
(注)金額は販売価格によっており、当社はセグメント間の取引についてはありません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2023年8月1日 至 2024年7月31日) | |||
| 受注高 (千円) | 前年同期比(%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比(%) | |
| 産業システム事業 | 1,168,631 | 78.4 | 1,009,733 | 69.8 |
| 保守サービス事業 | 885,153 | 134.6 | 188,499 | 115.7 |
| 合 計 | 2,053,784 | 95.6 | 1,198,233 | 74.4 |
(注)金額は販売価格によっており、当社はセグメント間の取引についてはありません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2023年8月1日 至 2024年7月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 産業システム事業 | 1,606,131 | 95.2 |
| 保守サービス事業 | 859,569 | 123.8 |
| 合 計 | 2,465,700 | 103.5 |
(注)1.当社はセグメント間の取引についてはありません。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2022年8月1日 至 2023年7月31日) | 当事業年度 (自 2023年8月1日 至 2024年7月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 椿本興業株式会社 | 51,173 | 2.1 | 339,356 | 13.8 |
| 角南商事株式会社 | 3,852 | 0.2 | 250,114 | 10.1 |
| 株式会社キャタラー | 474,942 | 19.9 | 92,926 | 3.8 |
| 明和テクノス株式会社 | 278,422 | 11.7 | - | - |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(売上高)
当事業年度における売上高は、2,465百万円(前年同期比3.5%増)となり、前事業年度に比べて83百万円増加いたしました。
これは、産業システム事業において、ヒートトライアルを利用し、省エネ化した高付加価値製品を主要顧客である自動車業界を中心に、積極的に提案したことが売上高の増加に寄与しました。また、半導体を始めとした部品供給不足も徐々に解消され、長納期化していた仕掛製品が徐々に売上計上されました。しかし、一部大型仕掛案件が2025年7月期にずれ込みました。この結果、産業システム事業の売上高は、1,606百万円(前年同期比4.8%減)となりました。
一方、点検、メンテナンスを主とする保守サービス事業においては、カーボンニュートラルを目指した既存設備の省エネ改造工事が増加しました。また、関西電力株式会社、ノリタケ株式会社とのアライアンス効果により売上高は着実に増加しています。さらに、株式会社豊通テックからリジェネ事業に関する従業員及び知的財産権を含む技術開発ビジネスを継承するため2024年3月に事業譲渡契約を締結し、同年4月に事業譲受を完了しました。この結果、保守サービス事業の売上高は、859百万円(前年同期比23.8%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、1,695百万円(前年同期比2.5%減)となり、前事業年度に比べ42百万円減少いたしました。これは、製造原価は上昇傾向にありますが、生産性の向上と更なるDX化へ取り組んだことにより原価低減が図れたこと、また保守サービス事業の売上割合が増加したことによるものであります。この結果、売上総利益は769百万円(前年同期比19.7%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、458百万円(前年同期比14.7%増)となり、前事業年度に比べ58百万円増加いたしました。これは人員採用や賃上げによる人件費の増加によるものでありますが、売上総利益が増加したため、営業利益は311百万円(前年同期比27.8%増)となり、前事業年度に比べ67百万円増加いたしました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
営業外収益は4百万円(前年同期比13.9%減)となり、前事業年度に比べ0百万円減少いたしました。これは主に前事業年度に発生した出向者負担金受入額やスクラップ売却益が減少したことによるものであります。営業外費用は11百万円(前年同期比40.1%減)となり、前事業年度に比べ7百万円減少いたしました。これは主に事業譲受関連費用の発生に対して、前事業年度に発生した株式上場に伴う上場関連費用が減少したことによるものであります。この結果、経常利益は303百万円(前年同期比32.8%増)となり、前事業年度に比べ75百万円増加いたしました。
(特別利益、特別損失及び当期純利益)
特別利益5百万円(前年同期比96.6%減)となりました。これは前事業年度に発生した新社屋建設に係る補助金収入や旧本社売却益などが減少したことによるものであります。この結果、税引前当期純利益は308百万円(前年同期比20.9%減)となりました。また、法人税等合計は97百万円となり、前事業年度に比べ15百万円減少いたしました。
以上の結果、当期純利益は210百万円(前年同期比23.9%減)となり、前事業年度に比べ66百万円減少いたしました。
③ 目標とする経営指標の達成状況等
当社の経営指標は変動費率55%以下、売上高総利益率29.5%以上、売上高営業利益率9%以上を目標としております。
当事業年度においては、変動費率、売上高総利益率、売上高営業利益率はそれぞれ53.1%、31.2%、12.6%となり、経営指標目標を達成いたしました。これは、仕入価格の高騰や人件費の上昇等を鑑みた適切な価格設定と、より顧客のニーズに対応した高付加価値な製品製造への取組から、売上原価を低減できたことが大きな要因となっております。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
資金需要
当社における資金需要は主に運転資金需要があります。運転資金需要のうち主なものは、当社の産業システム事業の設備製造にかかわる材料費、外注費、労務費及び保守サービス事業のメンテナンスにかかわる材料費、労務費があります。また、各事業に共通するものとして販売費及び一般管理費の人件費があります。その他に設備投資需要としまして、各種固定資産購入費用があります。
財務政策
当社は現在、運転資金については営業キャッシュ・フローで獲得した内部資金を充当しております。不足が生じた場合は金融機関からの短期借入金で調達するために、金融機関に十分な借入枠を有しております。
設備投資需要に係る資金につきましては、原則として自己資本により賄うこととしておりますが、必要に応じて長期借入金により資金調達を行う等、柔軟に対応することとしております。
当事業年度末における長期借入金の残高は、1年内返済予定の長期借入金の残高を含め、192百万円の残高であります。
手元資金の流動性について
当社は当事業年度末において、1,481百万円の現金及び預金を保有し、そのうち334百万円の定期預金を保有しておりますが、これは短期の定期預金のため、十分な手元流動性を確保しております。また、今後、必要に応じて金融機関との間で資金調達を検討するとともに、新規投資の時期を慎重に見極め、経費抑制によりキャッシュ・フロー管理を徹底し、十分な手元流動性の確保に努めてまいります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、景気変動、海外情勢等、海外業務、大規模災害、情報漏洩、品質管理等様々なリスクが存在するものと認識しております。そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化や、人材の確保と育成等に力を入れ、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切な対応に努め、改善に取り組みます。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針
当社が今後、事業を拡大し、継続的な成長を実現するためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環
境及び対処すべき課題等」に記載しておりますとおり、「カーボンニュートラル実現」に向けた加熱技術の省エネルギー・CO₂省化、インフレによる材料価格の高騰に対する対応、工業炉業界での市場規模の拡大等の課題について適切に対処していく必要があると認識しております。
それらの課題に対応するための経営者の方針として、経営者は、常に市場のニーズや内部環境並びに外部環境の変化に関する情報の入手及び分析を積極的に行い、当社経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。
加えて、外部企業とのアライアンスを積極的に推進し、当社の強みを活かし、弱みを補う形で業務の拡大及び
事業補完を目指して取り組んでまいります。また、新規販路拡大や必要な人材を安定的に確保するため企業のブ
ランド力の強化を図ります。併せて、若い世代への技術継承をシステマティックに行う土壌を作成し、人材育
成・定着に注力し、基幹事業の継続体制の盤石化に注力してまいります。
さらには、IoT技術(DX)を活用したリモートメンテナンスシステムの構築、省エネ環境デバイスの開発を推進し、予防メンテナンスや省エネルギーに貢献できる商材を提供することで保守サービス事業の拡充に努めてまいります。