有価証券報告書-第93期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/27 13:37
【資料】
PDFをみる
【項目】
122項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、平成27年12月18日に「三機工業グループ経営理念」及び「三機工業コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定いたしました。
「三機工業グループ経営理念」は、昭和55年の制定以来、35年にわたって掲げられてきた「社是」の精神を受け継ぎながら、その表現を現代的なものに改めたものであります。「エンジニアリングをつうじて快適環境を創造し広く社会の発展に貢献する」をはじめとし、これを支える3つの理念「技術と英知を磨き、顧客満足の向上に努める」「コミュニケーションを重視し、相互に尊重する」「社会の一員であることを意識し、行動する」から成り立っており、社会における当社グループの存在意義を総合的に表現しております。
「三機工業コーポレートガバナンス・ガイドライン」は、当社グループのコーポレートガバナンスに関する基本的な考え方及び取り組み方針を明らかにするために制定したものであります。これに基づき、より一層のコーポレートガバナンスの充実に取り組むことにより、当社グループの持続的な成長と長期的な企業価値の向上が実現できるものと考えております。
また、内部統制とCSRの一層の強化、技術力の伝承・向上などを経営課題として捉え、企業価値の向上に全力で取り組んでまいります。
コンプライアンスについては「三機工業グループコンプライアンス宣言」及び「三機工業グループ行動基準」に基づき、法令遵守をはじめとしたコンプライアンス意識の醸成・向上に努めております。
これらを当社グループの経営の基本方針として、来たるべき100周年に向け着実に前進してまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題等
当社グループの主力の建築設備事業では、短期的には旺盛な需要を背景に施工能力とのバランスを考慮した受注戦略と、受注した工事の確実な施工による利益確保が求められております。機械システム事業では、景気回復に伴う人手不足に加え少子化に伴う将来の労働力不足懸念による省力化ニーズが底堅く、ロボット等の新技術を取り込んだ新製品開発が求められております。環境システム事業では、主力の公共事業は堅調に推移しておりますが、今後、保有技術を活かした新たな事業領域への展開が求められております。
これらを踏まえ、中期経営計画“Century 2025”Phase1の2年目を迎える平成29年度は、
大和地区再開発計画推進のためSTeP計画準備室(注)を新設
部門横断的に海外事業を統括するため、海外事業部を新設
経理・人事・法務等の専門性を発揮するため、管理本部を総務人事本部及び経理本部に再編

等の組織改正を行い、コア事業を一層強化し、未来へ向けた技術と領域の成長に取り組んでまいります。
(注)STeP計画は、大和地区に平成30年度(2018年度)にオープンを目指し、総合研修・研究施設「Sanki Techno
Center」を構築することを中核としたSanki Techno Parkの略称。
また、当社グループでは、働きやすい環境づくりを進めるために「スマイルプロジェクト」を立ち上げ、新たな休暇制度の導入、再雇用制度の見直し、タブレット端末の導入による業務の効率化など、ワークライフバランスの改善に積極的に取り組んでおります。
当社グループは、中期経営計画“Century 2025”Phase1を着実に実行し、引き続き環境変化に柔軟に対応できる企業体制を構築しながら、新技術の開発、コーポレートガバナンスの一層の強化に取組み、コンプライアンスの徹底を土台として、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に向け鋭意努力を重ねてまいります。