有価証券報告書-第12期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
以下、「第2.事業の状況」における各事項の記載については、消費税抜きの金額で表示している。
(1)経営の基本方針
当社グループは、「鉄道専門技術の特性を活かした総合電気工事会社として、安全を第一に、品質の向上と技術の研鑽に努め、変革に挑み続ける。そして、卓越した技術と誠実な施工により、お客様から信頼され、お客様とともに成長し、広く社会基盤の構築に貢献する。」という経営理念を掲げ、お客様の期待と信頼に応え、社会に貢献していく。また、以下の3つの基本方針を掲げ、時代の変遷に対応するため、「変革と挑戦」への意識改革の取組みをより一層強化するとともに、会社の変革を目指して社員一人ひとりが仕事の仕組みを変え、会社を変革し続けることにより企業価値の向上を図っていく。
(安全)
安全は経営の根幹である。労働災害及び重大事故ゼロを目指して、役員、社員一人ひとりが自らの職責を全うして安全を築き上げる。
(意識改革で会社の発展)
役員、社員一人ひとりが、常にチャレンジ精神で自ら考え行動することにより、競争力と収益力に優れた企業として、持続的に成長し企業価値の向上を目指す。
(社員の働きがい)
役員、社員一人ひとりが、仕事に誇りを持って自らの成長に努め、社会への貢献を通じて、仕事と生活の調和のとれた働きがいのある職場を実現する。
(2)中長期的な経営環境と対処すべき課題
今後の日本経済については、新型コロナウイルス感染症の影響から、厳しい状態が続くものと思われる。2021年4月にはまん延防止等重点措置や3度目の緊急事態宣言が発出され、引き続き感染症への警戒感が広がる中、経済活動の抑制を余儀なくされている。
建設業界においては、企業の業況判断を反映し、民間設備投資は慎重な動きが続くものと思われる。今後、感染症の収束に向けたワクチン接種が普及し、一日も早い経済活動の正常化が望まれるところではあるが、建設業は一般的に景気の影響が遅れて生じてくる傾向にあるため、持ち直しの動きを実感するには今しばらく時間を要するものと想定している。
このような状況の中、当社グループも例に漏れず厳しい受注環境が続いているが、公共性が高い社会インフラ整備の工事が主体であることから、安全性や安定性の向上に資する工事、設備の老朽化に伴う維持・更新工事など一定の需要に加え、北陸新幹線延伸工事をはじめとした複数年度に及ぶ大型プロジェクト工事の進捗が売上に寄与するものと見込んでいる。なお、景気の低迷を受け、工事の受注条件は厳しさを増してきており、ここ数年と比較して利益率は低下するものと想定している。
今後の新型コロナウイルス感染状況や取引先の投資計画見直しなどにより、状況が変化することも想定されるが、コロナ禍であっても最大限の努力を払っていく。
また、建設業界においては、従来から慢性的な労働力不足と働き方改革による生産性向上といった課題を抱えており、施工力の確保と収益力強化への取組みが急務となっている。
このような状況下であるが「工事を通じてインフラを支え、社会に貢献する」という当社グループの使命は不変である。今年度は中期経営計画“Challenging RIETEC 2021”の最終年度であり、総仕上げの年として、以下に掲げる戦略課題を力強く推進し、持続的な成長を目指していく。
① 組織を上げて安全を追求し続ける“NR安全の樹”
経営の根幹である「安全」は、安全品質No1企業を目指し、当社の安全ポリシー「NR安全の樹」を企業文化として、そのこころをグループ一人ひとりがアイデンティティとなるまでに高めること、そして、安全を支える活力ある職場作りを通じ、私たちの仕事が社会を支えているという高い志「NR品質・NRプライド」を持つ人材の育成に取り組み、お客様から更なる信頼をいただけるよう努める。
② 社会に必要とされ持続的成長企業を目指す“NRガバナンス”
企業の持続的成長と長期的な企業価値向上に資するためESG経営、特にガバナンスの強化「NRガバナンス」に取り組む。また、企業活動を通じCO2削減等環境問題への取り組みや地域社会への貢献に努める。更に、グループ会社・協力会社強化等施工体制の強化、ロボット及びAI技術活用による省力化、組織改革等社内の効率化に取り組み、収益力の向上を目指す。
③ 日本の社会インフラを支える人材育成“人間企業NR”
当社グループの企業力の源泉は、社員一人ひとりの技術力の集積であり、継続的に成長していくためには、社員一人ひとりが成長し続けていかなければならない。人を育て、人を大切にする「人間企業NR」として、引き続き働き方改革を進めるとともに、総合研修センターを中心とした教育・研修体制の充実を図り、規律ある優秀な技術者の育成に努める。優秀な人材を確保するため、採用の強化、ダイバーシティへの取り組み、社員の待遇改善等、新しいステージに立った当社グループの社員であることに誇りを持てる仕組みを構築して、将来を見据えた人材育成に取り組む。
当社グループは創業以来、総合電気設備工事を通じて広く社会基盤の構築に貢献するという経営理念に基づき、鉄道電気設備をはじめ、道路設備、屋内外電気設備、送電線設備など、人びとの生活に欠かすことのできないインフラの整備に尽力してきた。近年、サステナビリティ(ESG要素を含む中長期的な持続可能性)への取組みに関する社会的要請が高まっている中、当社グループが果たしてきた社会的使命はさらに重要性が増している。こうした状況を踏まえ、サステナビリティを巡る課題への対応を一層強化し、中長期的な企業価値向上を図るための取組みをさらに推進していく。