有価証券報告書-第81期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

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2022/06/28 13:05
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146項目

(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症への対策を講じながら、社会経済活動が正常化に向かいつつある中で、各種政策の効果により持ち直しの動きが続いているものの、世界情勢の不安などの懸念材料も多く、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
建設業界においては、国土強靭化計画等の関連予算執行により公共投資は堅調に推移する一方で、民間設備投資は、製造業においては回復傾向にあるものの、非製造業における慎重姿勢は依然として変わらず、厳しい状況が続いております。
当連結会計年度における当社グループの業績は、受注高は前期比5.6%増加の84,973百万円となりました。売上高は前期比6.5%減少の82,957百万円となりました。利益面では、経常利益は前期比10.6%増加の7,313百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比17.0%増加の5,308百万円となりました。
なお、当連結会計年度の期首から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用したことに伴い、当連結会計年度の売上高が256百万円増加し、営業利益及び経常利益がそれぞれ26百万円増加しております。
セグメントの経営成績は、次の通りであります。
(建設事業)
当連結会計年度については、完成工事高は前年同期比5,831百万円減少(6.5%)の83,450百万円となり、セグメント利益は前年同期比573百万円増加(5.3%)の11,362百万円となりました。
(不動産事業等)
当連結会計年度については、兼業事業売上高は前年同期比93百万円増加(8.5%)の1,198百万円となり、セグメント利益は前年同期比85百万円増加(20.3%)の506百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は24,690百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,269百万円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額2,020百万円、仕入債務の減少が3,250百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益で7,773百万円、売上債権の減少で987百万円、減価償却費で1,118百万円などにより4,613百万円の収入超過となりました。(前期は7,214百万円の収入超過)
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入が774百万円ありましたが、有形固定資産の取得による支出で665百万円、投資有価証券の取得による支出で1,535百万円などにより、1,416百万円の支出超過となりました。(前期は1,086百万円の支出超過)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入が600百万円ありましたが、配当金の支払額で858百万円、長期借入金の返済による支出で468百万円などにより、927百万円の支出超過となりました。(前期は660百万円の支出超過)
・資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要の主なものは、建設事業の工事費、販売費及び一般管理費等の営業費用、建設事業に係る拠点の整備や工事機械の取得費用等の設備投資及び株主還元としての配当等であります。これらの資金は安定収益確保のもと、内部留保による手元資金の積上げ、金融機関からの借入により資金調達を行っております。なお、金融機関からの期末の借入比率10%以内、当社グループの運営に必要な手元水準を年間売上の概ね2.9ヶ月程度と目標を定め資金調達を行っております。また新型コロナウイルス感染症が経営成績に与える影響額は合理的に見積もることができませんが、工事の一時中止等急な環境変化にも対応できるよう金融機関に未使用の借入枠を有しており、手元資金と併せて運転資金は余裕をもって確保しております。
なお、当社グループの配当政策は、第4「提出会社の状況」3「配当政策」に記載のとおりであります。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、当連結会計年度における資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える将来に関する見積りを実施する必要があります。経営者はこれらの見積りについて、当連結会計年度末時点において過去の実績やその他の様々な要因を勘案し、合理的に判断していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、将来においてこれらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループでは、特に以下の重要な会計方針の適用が、その作成において使用される見積り及び予測により、当社グループの連結財務諸表の作成に大きな影響を及ぼすと考えております。
①完成工事高、完成工事原価及び工事損失引当金の計上
完成工事高の計上は、当連結会計年度末までの工事進捗部分について履行義務の充足が認められる工事については主として一定の期間にわたり履行義務を充足し、収益を認識する方法を適用しております。主として一定の期間にわたり履行義務を充足し、収益を認識する方法を適用するにあたり工事原価総額を、工事契約の変更や悪天候による施工の遅延や建設資材単価や労務単価等の変動について仮定を設定し、作業効率等を勘案して、工事の各段階における工事原価の詳細な見積りを内容とする実施予算として適切に作成しております。そのうえで工事原価の発生額と対比して適切な見積りの見直しを行っておりますが、施工中の事故や天災、経済情勢の悪化や新型コロナウイルス感染症による工事の一時中止等不測の事態の発生により、主要建設資材の高騰や、想定外の追加原価の発生、工事遅延による損害賠償等により工事原価総額の見積りが大きく変動し、工事収益が変動する可能性があります。
また手持工事のうち損失の発生が見込まれるものについて、その損失見込額を計上しております。損失見込み額の算定に際しては入手可能な情報から過去の経験を基礎とした工事原価総額が請負金額を超えた金額を引当てております。また発注者との変更契約の変更や工事内容の変更により工事原価が増減する場合があります。このような仮定要素があるため将来の損益は見積り金額と異なる場合があります。
②繰延税金資産の回収可能性の評価
繰延税金資産の回収可能性の判断に際しては、税金費用の軽減効果について、当社グループの事業から将来の課税所得が十分に見込めるかを合理的に見積もっております。これらの見積もりは、中期経営計画及び毎期の事業計画に基づき算定しておりますが、将来において当社グループをとりまく環境に大きな変化があった場合など、その見積額が変動した場合は、繰延税金資産が変動する可能性があります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
①受注実績
セグメントの名称前連結会計年度
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
当連結会計年度
(自 令和3年4月1日
至 令和4年3月31日)
建設事業(百万円)80,449( 15.0%減)84,973( 5.6%増)

②売上実績
セグメントの名称前連結会計年度
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
当連結会計年度
(自 令和3年4月1日
至 令和4年3月31日)
建設事業(百万円)87,638( 4.6%減)81,782( 6.7%減)
不動産事業等(百万円)1,039( 8.5%減)1,174( 12.9%増)
合計(百万円)88,678( 4.6%減)82,957( 6.5%減)

(5)建設事業における受注工事高及び完成工事高の実績
当連結企業集団では、生産実績を定義する事が困難であるため、「生産の実績」は記載しておりません。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次の通りであります。
① 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
期別区分前期
繰越工事高
(百万円)
当期
受注工事高
(百万円)

(百万円)
当期
完成工事高
(百万円)
次期
繰越工事高
(百万円)
前事業年度
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
土木工事55,45263,700119,15363,81155,342
建築工事19,66315,33534,99822,00312,995
75,11579,036154,15185,81468,337
当事業年度
(自 令和3年4月1日
至 令和4年3月31日)
土木工事55,02161,703116,72562,05154,673
建築工事12,93021,85234,78218,30216,479
67,95183,555151,50780,35471,153

(注)1.前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減があるものについては、当期受注工事高にその増減額を含みます。したがいまして当期完成工事高にもその増減額が含まれます。
2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致します。
3.会計方針の変更に伴い、前期繰越工事高に差異が発生しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照下さい。
② 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。
期別区分特命(%)競争(%)合計(%)
前事業年度
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
土木工事78.121.9100
建築工事42.357.7100
当事業年度
(自 令和3年4月1日
至 令和4年3月31日)
土木工事74.125.9100
建築工事27.872.2100

(注) 百分比は請負金額比であります。
③ 売上高
(イ)建設事業(完成工事高)
期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)
前事業年度
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
土木工事13,31350,49763,811
建築工事8,92313,08022,003
22,23663,57885,814
当事業年度
(自 令和3年4月1日
至 令和4年3月31日)
土木工事12,84249,20962,051
建築工事7,54510,75618,302
20,38859,96580,354

(注)1.前事業年度の完成工事のうち請負金額5億円以上の主なもの
中日本高速道路(株)新東名高速道路 御殿場インターチェンジ管理施設新築工事
愛知県橋りょう整備事業県道羽島稲沢線新濃尾大橋下部工事(誰もが働きやすい現場環境整備工事)
東海旅客鉄道(株)大井保線所管内大井中央陸橋P7・P8橋脚(上部工)耐震補強その他工事
㈱フジトランスコーポレーションフジトランスコーポレーション豊田物流センター2号倉庫 新築工事
三菱地所レジデンス(株)台東区小島2丁目計画新築工事

当事業年度の完成工事のうち請負金額5億円以上の主なもの
中日本高速道路(株)新東名高速道路 秦野インターチェンジ他4管理施設新築工事
愛知県橋りょう整備事業県道羽島稲沢線新濃尾大橋下部工事(誰もが働きやすい現場環境整備工事)
東海旅客鉄道(株)紀勢本線熊野川B橋脚基礎補強
樽見鉄道(株)樽見鉄道樽見線 美江寺駅~北方真桑駅間(9km600m付近)単独立体交差工事
東山フイルム(株)東山フイルム瑞浪工場 研究開発棟新築工事

2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次の通りであります。
前事業年度
東海旅客鉄道株式会社52,364百万円61.0%

当事業年度
東海旅客鉄道株式会社50,498百万円62.8%

(ロ)兼業事業(兼業事業売上高)
期別官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)
前事業年度(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
-996996
当事業年度(自 令和3年4月1日
至 令和4年3月31日)
-1,1101,110

④ 次期繰越工事高(令和4年3月31日現在)
区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)
土木工事14,65640,01654,673
建築工事8,2638,21616,479
22,91948,23371,153

(注)次期繰越工事のうち請負金額5億円以上の主なもの
愛知県畜産総合センター種鶏場整備建設工事令和5年3月竣工予定
中日本高速道路(株)新湘南バイパス 西久保高架橋西鋼橋耐震補強工事令和5年5月竣工予定
東海旅客鉄道(株)東海道本線刈谷駅改良ほか(建築)令和9年3月竣工予定
興和地所(株)(仮称)亀有五丁目計画 新築工事 A棟・B棟令和5年5月竣工予定
三菱地所レジデンス(株)台東区元浅草4丁目計画新築工事令和5年3月竣工予定


(6)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 財政状態の分析
・資産
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度に比べ現金預金の増加などがあり、総額では前期比1,038百万円増加して96,159百万円となりました。
流動資産は前期比1,554百万円増加(2.4%)の66,829百万円、固定資産は前期比515百万円減少(1.7%)の29,330百万円となりました。
流動資産の増加の主な要因は、受取手形・完成工事未収入金等及び契約資産で521百万円、未成工事支出金で352百万円減少しましたが、現金預金が前期比2,269百万円、流動資産のその他が前期比150百万円増加したことなどによるものです。
固定資産の減少の主な要因は、無形固定資産がソフトウエアの減価償却費を中心に前期比149百万円減少し、有形固定資産が前期比406百万円減少したことなどによるものです。
・負債
当連結会計年度末の負債は、仕入債務の減少等があり前期比2,830百万円減少(7.2%)し36,454百万円となりました。
流動負債は前期比1,961百万円減少(6.6%)の27,947百万円、固定負債は前期比869百万円減少(9.3%)の8,507百万円となりました。
流動負債の減少の要因は、短期借入金が前期比750百万円増加しましたが、支払手形・工事未払金等が前期比2,603百万円減少したことなどによるものです。
固定負債の減少の要因は、長期借入金が前期比618百万円減少、繰延税金負債が前期比271百万円減少したことなどによるものです。なお、借入金比率は前期比0.2ポイント減少の5.5%となっております。
・純資産
当連結会計年度末の純資産は、その他有価証券評価差額金が前期比805百万円減少しましたが、利益剰余金が前期比4,474百万円増加したことなどにより、前期比3,869百万円増加(6.9%)の59,704百万円となりました。
② 経営成績の分析
・受注高
当連結会計年度の受注高は前期比4,524百万円増加(5.6%)の84,973百万円となりました。
内訳は、土木部門につきましては、官公庁、民間ともに減少しました。特に民間部門で新幹線大規模改修工事の受注減が大きく、前期比2,009百万円(3.2%)減少の61,715百万円となりました。
建築部門につきましては、官公庁、民間ともに増加しました。特に官公庁工事では、防災・減災、国土強靭化政策により堅調に推移したことなどにより、前期比6,533百万円増加(39.1%)の23,258百万円となりました。
・売上高
当連結会計年度の完成工事高は、土木部門では受注が減少したことなどにより前期比1,771百万円減少(2.8%)となりました。建築部門では官公庁、民間工事の大幅な受注の増加がありましたが、民間工事で期初の繰越工事が少なかったこともあり前期比4,084百万円減少(17.2%)となりました。完成工事高全体では前期比5,856百万円減少(6.7%)の81,782百万円となりました。
兼業事業の売上につきましては、販売用不動産売却の増加、JPタワー名古屋の賃貸収入が増加したことなどにより前期比134百万円増加(12.9%)し1,174百万円となりました。以上の結果、売上高全体では、前期比5,721百万円減少(6.5%)の82,957百万円となりました。
・営業利益
完成工事高が減少しましたが、工事利益率が回復したことにより完成工事総利益が前期比579百万円増加(5.4%)しました。加えて販売用不動産売却が増加したことなどにより兼業事業総利益も85百万円増加(20.7%)しましたので売上総利益は前期比665百万円増加(5.9%)し11,877百万円となりました。販売費及び一般管理費が法定福利費を含めた人件費関連の減少により前期比48百万円減少(1.0%)し、営業利益は前期比714百万円増加(11.3%)して7,011百万円となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症が及ぼす影響としましては、兼業事業におけるJPタワー名古屋においては、政府の外出自粛要請から来館者数が減少し、その影響により商業施設の売上及び駐車場利用台数に減少が見られましたが、いずれも当連結会計年度の営業利益に及ぼす影響は軽微であります。
・経常利益
受取配当金の計上などにより営業外収益が383百万円、営業外費用が81百万円となり、また営業利益が前期比714百万円増加したことにより、経常利益は前期比703百万円増加(10.6%)して7,313百万円となりました。
・税金等調整前当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益が、投資有価証券売却益の増加により前期比641百万円増加し、特別損失が投資有価証券評価損の増加により前期比140百万円増加したことにより、税金等調整前当期純利益は前期比1,204百万円増加(18.3%)の7,773百万円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比771百万円増加(17.0%)の5,308百万円となりました。
(7)目標とする主な経営指標の達成状況
当社グループは令和3年度を初年度として「第18次経営計画」をスタートさせております。当連結会計年度における主要な数値目標との比較は下記のとおりであります。
項 目数値目標当連結会計年度
受 注 高800億円以上849億円
売 上 高800億円以上829億円
経常利益率4.0%8.8%

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