有価証券報告書-第52期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 12:03
【資料】
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【項目】
177項目
[社内環境整備の方針]
④ 成長エンジン
a.多様性に関する取り組み
当社グループは、サステナビリティ経営を推進し、持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上を実現するためには、多様な価値観や経験を有する人材が能力を最大限発揮できる組織基盤の構築が不可欠であると考えています。この認識のもと、性別、年齢、国籍、障がいの有無、ライフステージ等にかかわらず、多様な人材を尊重し活かすダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(以下「DE&I」)を経営上の重要課題の一つとして位置付け、「みんなの個性を、会社の力に。」をテーマにその推進に取り組んでいます。
この考え方を明確にするため、当社では以下のとおり「DE&I宣言」を定めています。
DE&I宣言
01個性を尊重し多様性を認め、公平な機会を提供することで、能力を最大限発揮できる企業風土・文化を目指します。
02誰もが成長し、チャレンジできる組織風土の醸成に向けて「働きがい」と「働きやすさ」を追求していきます。
03ダイバーシティ推進を経営戦略として取り組み、新たな価値創造をし続けられる持続可能な企業を目指します。

これらの宣言を実現するための推進体制として、当社はDE&I推進体制を整備してきました。2015年に人事部内に専門組織を設置し、その後、独立部署であるダイバーシティ推進部を設け、全社横断的な施策の企画・実行を行っています。トップダウンによる方針展開と、現場の声を反映したボトムアップの取り組みを融合して、多様性が強みとなる組織づくりを進めています。
こうした考え方及び推進体制のもと、DE&Iを経営戦略と連動させ、人的資本及び多様性に関する取り組みを体系的かつ中長期的に推進することを目的として、グループ中期経営計画の達成に不可欠な「人」に焦点をあてた「DE&I中期経営計画(2024-2026)」を策定しています。本計画では、①個性を活かす、②つながる、③対話・考動、④従業員のWell-being向上の4項目を主軸にDE&Iを経営戦略と連動させた施策を推進しています。
<ダイバーシティ推進に向けた取り組み>上記の方針及び体制のもと、当社グループでは、DE&I中期経営計画で定めた4つの主軸に基づき、具体的な施策を推進しています。
「個性を活かす」取り組みとしては、多様なライフスタイルや価値観を尊重し、従業員一人ひとりが自分らしく働き続けられる環境整備を進めており、2024年度には、本人の体調不良時やペットの緊急時等にも有給の休暇を取得できる「ケア休暇」制度の導入や、「ファミリーシップ制度」の適用範囲を拡大し、同性パートナーだけでなく事実婚のパートナーについても配偶者と同様に社内制度を利用できる環境を整備しました。
「つながる」取り組みでは、トップメッセージの発信や経営層の継続的な関与を通じてDE&Iを経営課題として明確化するとともに、女性社員有志によるコミュニティ「いろどりLAB」の運営や、LGBTQに関する社内ネットワーク「KENTAKU EST(ケンタクエスト)」を通じた理解促進や情報発信の取り組み等により、部門や職位を超えた交流と相互理解の促進を図りました。
また、「対話・考動」を重視した従業員参加型プロジェクト「PERSO-RES(パソリス)」において、現場の声を起点に抽出した課題について、従業員との対話を通じて検討を深め、その成果として「育児介護応援手当」等の制度導入につなげました。
さらに、男性の育児休業取得促進に向けた制度周知や取得しやすい職場風土づくり、柔軟な働き方を支援する各種制度の整備や運用を通じて、従業員が心身ともに健康で働き続けられる環境づくりを進め、Well-beingの向上に取り組んでいます。
<ダイバーシティ関連の指標・目標>各年3月31日現在
2022年度2023年度2024年度2025年度2026年度
(目標)
女性労働者割合(%)15.616.117.217.918.2
女性管理職割合(%)5.66.57.17.57.5
障がい者雇用率(%)3.073.093.002.952.90
男性育児休業取得率(%)119.1113.3107.8120.9100.0

(注)1.女性管理職割合は、4月1日(翌事業年度開始日)を算出基準日としています。
各事業年度の取り組み結果による定期昇格・降格が反映される日であるためです。
2.当社の数値を記載していますが、「障がい者雇用率(%)」は当社及び一部の国内子会社の数値となります。
b.健康経営に関する取り組み
当社は、老若男女を問わず多様な従業員一人ひとりの心身の健康を人的資本の価値を最大化するための重要な投資領域と位置づけており、健康経営の推進が中長期的な企業価値向上及び事業リスクの低減に直結すると認識しています。この認識のもと、従業員の健康の保持・増進を重要な経営課題の一つとして、組織的かつ継続的に健康経営に取り組んでいます。
大東建託健康宣言
01一人ひとりが健康を自分事として捉え、活き活きと長く働ける職場環境の構築を目指します。
02人生を託すことが出来る企業の実現に向けて「健康」と「幸福」を追求していきます。
03Well-beingを経営戦略として取り組み、心身共に健康で活気に溢れる持続可能な企業を目指します。

<健康経営推進体制>当社では、従業員の健康保持・増進及び安全確保を重要な経営課題と位置づけ、健康経営に関する各種施策を推進しており、人事部及びダイバーシティ推進部を中心に、健康保険組合等の関係機関と連携し、健康課題の把握、施策の企画・実行、効果検証及び改善に至るまで、体系的に取り組んでいます。
また、従業員の心身の健康及び労働環境の向上を図るため、全国200以上の事業所において約1,000名の衛生管理者を健康経営推進担当者として配置しています。これらの担当者が産業医や保健師と連携し、現場の声や健康課題を迅速に把握・反映できる体制を構築することで、健康経営施策の実効性向上に努めています。
<健康経営推進に向けた取り組み>「大東建託健康宣言」に基づき、従業員の健康を自分事として捉える意識の醸成ならびにヘルスリテラシーの向上を目的として、各種健康施策を実施しています。特に、健康診断結果等を踏まえた健康課題の分析に基づき、生活習慣病予防の観点から肥満対策を重点課題と位置づけ、健康保険組合と連携した取り組みを推進しています。
具体的には、ウォーキングイベントや睡眠計測イベントを実施するとともに、適正体重者の増加を目的として社内運動サークル制度を2025年度に導入しました。2026年3月31日現在、当該制度には700名を超える従業員が参加しています。
また、希望者を募って実施した卒煙プロジェクトには100名以上が参加し、そのうち半数以上が禁煙に成功するなど、一定の成果が確認されています。
さらに、従業員が疾病と向き合いながら安心して就労を継続できる環境整備にも注力しており、がんと診断された従業員に対して100万円を支給する制度及びがん治療に利用可能な7日間の特別有給休暇制度を2025年度に導入しました。
<健康経営関連の指標・目標>各年3月31日現在
2022年度2023年度2024年度2025年度2026年度
(目標)
健康診断受診率(%)100100100100100
二次検査受診率(%)100100100100100
ストレスチェック受検率(%)95.595.496.497.292.0以上
喫煙率(%)39.237.737.536.535.0
適正体重維持者率(%)55.855.857.657.460.0

(注)1.適正体重維持者率(%)はBMIが18.5以上25未満の人の割合を表しています。
2.当社の数値を記載しています。
c.従業員エンゲージメント・職場環境向上に関する取り組み
(a) 従業員エンゲージメント
当社グループは2021年度より「従業員エンゲージメント調査」を実施しています。全社及び各部署における組織の強み・弱みといった組織状態を明確にし、全社組織課題の解決に対しては本社が主導し、各部署に応じた組織課題には各管理職が主導するという両輪で、各種施策の検証や職場改善活動に取り組んでいます。こうした継続的なエンゲージメント向上の取り組みと成果が評価され、株式会社リンクアンドモチベーション様が主催する「BMCアワード大手企業部門(5,000名以上)」において当社はBest Motivation Companyとして選出されました。また、大東建託パートナーズ、大東建託リーシングはMotivation Companyに選出されており、グループ全社員の力が最大化に向かっているものと評価しています。今後も、自主自律の精神の元、従業員一人ひとりが主役となって、自らの仕事を喜んで、楽しんで取り組める企業を目指し、「働きやすさ」と「働きがい」を増進し、社員の力の最大化に向けて取り組んでいきます。
●調査結果を踏まえた組織風土改革への取り組み
さん-シャイン運動誰もが自由に話しやすく、意見を言いやすく、相談しやすい環境を構築するため、従業員同士において役職を付けずに「さん」で呼び合い
サンクスプレゼント活動社内コミュニケーションの活性化を目的に従業員同士の感謝の思いを見える化
ポジティブフィードバック仲間の普段の意識・行動の良い点や強みを従業員同士でフィードバックし合うことで、各人の自己効力感や承認欲求の向上及び職場における褒め合う文化を醸成

(b) 社内評価指標「DICES(ダイセス): 健全経営ランキング」
当社では、組織活性施策として、従業員エンゲージメントのほか、2018年8月より営業成績や収益という短期的な業績結果だけではなく、「生産性」「人材育成」「働きやすい職場環境づくり」など、プロセスや就労環境といった支店・部門の中長期的な健全経営に欠かせない要素にも着目した評価指標「DICES:健全経営ランキング」を導入・展開しています。
DICESとは、**D:Daito(大東建託としての健全な経営姿勢)、I:Invest in human resources(人材育成)、C:Cheerful organization(組織の活性化)、E:Enhance performance(業績の向上)、S:Save time(生産性の向上)**の頭文字を取ったもので、人的資本と業績、生産性の好循環を目指した当社独自の評価指標です。評価項目毎に共通の基準・計算式に従って評価ポイントを算出した上で各支店・部門のランキングを決定・開示し、従業員主導による就労環境改善や組織の高度化につなげています。
また、優良支店の従業員とそのご家族様が一緒に使える褒賞制度の導入や、組織運営において特に影響力の大きい支店長に対する評価指標への組み込みを行うなど、制度の浸透と実効性の向上に向けた運用面での工夫にも取り組んでいます。これらの取り組みを通じて、経営視点の醸成及び現場レベルでの人的資本経営力の向上を図っています。
<主な評価項目>
人材育成管理職候補者輩出率、フィードバック面談実施率、従業員の育成/成長状況、退職者数など
組織の活性化有給休暇取得率、フレックス・テレワーク利用者率、女性割合、障がい者雇用率、健康診断二次検査完了率など
業績確保経営計画達成率、換算新規挙績率、換算新規挙績額など
生産性有効契約率、着工目標達成率、労働時間当たりの契約額など

⑤ 風土醸成
a.体質強化プロジェクト(パーパス具現化に向けた組織風土改革)
パーパスの具現化を図るうえで、経営環境の変化や人的資本経営における理想と現実のギャップを埋めるため、これまでの強いリーダーシップ型の組織から現場社員主導の「逆ピラミッド型組織」への変革を掲げ、2024年5月に「体質強化プロジェクト」を発足しました。現在、経営メンバーから現場社員まで総勢200名近くの体制(※)でカルチャー変革に向けた取り組みを実施しています。
※大東建託・大東建託パートナーズ・大東建託リーシングの3社合同で推進
<主な取り組み事項>1.行動指針の策定(2025年4月より導入)
グループパーパス「託すをつなぎ、未来をひらく。」に基づく考動を具体的に体現するための基準として策定した行動指針は、従業員個々がこの指針に基づき活動することで、パーパスが全社へ浸透し、現場での実践の大きな推進力となっていくものと考えています。また、社員の行動変容を測る指標として「行動指針スコア」をKPIに設定し、エンゲージメントスコアとともにモニタリングし、今後の組織風土の変革と事業成果とのつながりを検証していきます。
2.制度・施策の見直し(2026年3月時点で継続中)
パーパスが真に現場に浸透し、従業員一人ひとりが当事者意識をもって挑戦的な行動により、成果を発揮(自主自律人材)する状態となるよう、行動指針の全社浸透を図った「行動指針評価」の導入や過度な成果主義の是正、社員の成長に重点をおいた職種固有の制度・施策の見直しなどを継続して検討しています。
3.現場浸透
年度初めの経営計画説明会や全社朝礼における社長発信に加え、現場理解促進ツール(ポスター・携帯待受け画面等)の活用や現場影響力の大きい建築事業本部長・部長等による「トップ行動宣言」の策定・発信など、現場浸透における各種取り組みを展開しています。
[全体指標/従業員エンゲージメントの推移]
2022年2023年2024年2025年目標
エンゲージメント 調査スコア
(当社)
BBB
(56.6)
回答率90%以上
A
(60.3)
回答率90%以上
AA
(64.2)
回答率90%以上
AA
(65.5)
回答率90%以上
AA
(62.0以上維持)
回答率90%以上
うち、CD課単位組織割合21.6%14.5%8.0%6.2%10%以下

(注)株式会社リンクアンドモチベーション「エンゲージメントサーベイ」において調査を実施した、同社の算定基準による当社の評価及び偏差値になります。
「CD課単位組織割合」とは、会社や上司、職場と社員の信頼関係に不安がある低エンゲージメント組織の割合を表しています。
<参考>グループ3社数値(大東建託・大東建託パートナーズ・大東建託リーシング)
2022年2023年2024年2025年目標
エンゲージメント 調査スコア
(3社)
BBB
(57.2)
A
(59.2)
AA
(62.8)
AA
(64.9)
AA
(62.0以上維持)

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