有価証券報告書-第69期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/30 9:26
【資料】
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【項目】
109項目

対処すべき課題

今後の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善が続く中、景気は緩やかに回復に向かうものと思われますが、中国をはじめとする新興国経済の減速・原油価格等の下落、世界的な政情不安等への懸念、また、年初以来の急激な株安・円高傾向と消費増税の実施時期を巡る投資機会の見極め等の諸要因により、消費者マインドは足踏み状態で推移することも想定され、不透明な状況が続くものと思われます。
当建設業界においても、公共投資関連予算の早期執行による社会資本整備事業の加速化と収益改善を背景とした民間での設備投資が増加していくことが期待されるものの、人材不足による人件費の上昇や過度の価格競争による建設価格の総体的な低下等、当社においても、予断を許せる経営環境にはないものと考えております。
このような状況のもと、当社グループは、より実効性のあるグループ経営を実践するための制度・体制を整備しグループ間の連携を更に強化するとともに、各社の特長を活かした機動的な事業展開を目指し、シナジーを生み出す施策を実施してまいります。
当社におきましては、社是・経営理念を基軸として、予てより掲げております経営の基本方針として、①「安全・技術力の強化」、②「営業・受注力の強化」、③「経営基盤の強化・効率化」を再確認し、これを柱として平成28年3月18日開催の取締役会決議に基づき、新たに中期経営計画(3ヵ年ローリングプラン)を策定いたしました。
この計画を基に、安全教育・各種技術研修等の社員教育活動を通じて事故の防止と工事品質の確保に努めつつ、当社事業の根幹をなす鉄道・情報通信・設備の各分野で既存のお客様からの受注機会を逃すことなくこれを取り込むとともに、新規取引先への積極的なアプローチを行うことで販路の拡大を図るべく、事業所間での連携を更に密にし、営業・施工部門が一体となって目標の達成に取り組んでまいります。
新しい仕事に果敢にチャレンジしていくことの積み重ねを通じてお客様と社会に貢献することで「お客様から信頼され必要とされる企業」を目指し、全社一丸となって鋭意邁進してまいる所存でございます。