四半期報告書-第53期第3四半期(平成30年9月1日-平成30年11月30日)

【提出】
2019/01/15 9:41
【資料】
PDFをみる
【項目】
28項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における日本経済は、夏から秋にかけての天候不順や災害の発生及び原油高によるコスト高により全般的に低調に推移しました。ただ、期間後半にはインバウンド需要の回復や復興需要などにより持ち直しの兆しが見られました。当食肉業界におきましては、上述の天候不順や災害の影響による消費意欲減退及び人件費の高騰による収益性の悪化と競争激化に苦しみました。
このような経営環境のもと、当社グループは、かねてから食肉の生産から小売・外食までの食肉事業の垂直統合を推進しており、それぞれの事業の内容を充実させ事業間の関係を緊密にすることにより、経営体質の強化と安定的な成長を目指してまいりました。
食肉等の製造・卸売事業においては、当社グループの中核事業として、継続的・戦略的に事業拡大と効率的経営を進めております。特に食肉の生産事業は競争力の源泉として位置づけていることから、事業の安定的成長と更なる拡張を目指して経営に当たりました。食肉加工品においては、定番アイテム「こてっちゃん牛もつ鍋」シリーズに加え「レンジで一皿」シリーズや「下ごしらえ」シリーズなどのラインアップで秋冬シーズンの強化に努めてまいりました。
食肉等の小売事業においては、イベント型の提案販売や、レイアウト再構築等の既存店活性化を継続実施した他、従業員の知識及び技術の向上により、商品及び接客レベルの向上を目指すため、肉のマイスター制度をさらに浸透させてまいりました。また、既存店の改装や不採算店の閉鎖、新規ディベロッパーとの取り組みによる新店開発や、新業態での新規出店等、各種施策を推進してまいりました。
食肉等の外食事業においては、ステーキレストランチェーン事業及び焼肉・しゃぶしゃぶチェーン事業において、メニューの考案や不採算店対策及び共同の大型店開発等、競争力向上のための施策を実施してまいりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高2,511億7千1百万円(前年同四半期比7.5%増)、営業利益83億4千5百万円(前年同四半期比0.5%増)、経常利益87億4千6百万円(前年同四半期比0.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益56億1千9百万円(前年同四半期比4.1%減)となりました。
続いて、セグメントごとの業績は次のとおりであります。なお、売上高は外部顧客への売上高を記載し、セグメント利益は、四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
①食肉等の製造・卸売事業
売上高は2,280億6千6百万円(前年同四半期比8.6%増)、セグメント利益は80億1千5百万円(前年同四半期比1.9%増)となりました。
②食肉等の小売事業
売上高は162億5千5百万円(前年同四半期比3.9%減)、セグメント利益は8億1千6百万円(前年同四半期比1.7%減)となりました。
③食肉等の外食事業
売上高は58億2千6百万円(前年同四半期比3.1%増)、セグメント利益は2億5千8百万円(前年同四半期比28.2%減)となりました。
④その他
売上高は10億2千2百万円(前年同四半期比5.1%増)、セグメント利益は9千1百万円(前年同四半期比4.8%減)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて180億5千8百万円増加し、1,747億7百万円となりました。これは主に、保有株式の時価の下落による投資有価証券の減少の一方で、売上高増加に伴う売上債権、たな卸資産の増加、設備投資に伴う土地・建設仮勘定の増加によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べて166億7千8百万円増加し、867億7千5百万円となりました。これは主に、繰延税金負債の減少の一方で、売上高増加に伴う仕入債務の増加及び借入金の増加によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べて13億8千万円増加し、879億3千2百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金の減少の一方で、利益剰余金の増加によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の当社グループが支出した研究開発費の総額は1億6千万円であります。