有価証券報告書-第120期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 11:06
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境・人件費高騰を背景に、個人消費も緩やかに持ち直しており、企業収益も改善傾向で推移しております。
一方、海外環境ではアメリカやユーロ圏の景気が回復しておりますが、イギリスのEU離脱や国際情勢の緊迫化など不安定要素が増加しており、先行き不透明な状況が続いております。
砂糖業界におきましては、消費者の低甘味嗜好や、安価な輸入加糖調製品、異性化糖及び高甘味度人工甘味料の影響を受け砂糖消費量は減少傾向にあり、厳しい状況が依然として続いております。
当連結会計年度の売上高は、前期比1.3%増の58,895百万円となりましたが、経常利益は、砂糖事業の売上原価の増加により、前期比21.2%減の1,983百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比19.2%減の1,223百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<砂糖事業>海外市況につきましては、ニューヨーク市場粗糖先物相場(当限)において1ポンド当たり期初16.54セントで始まり、6月にはインド、タイ、欧州等の砂糖生産量の増加見込や世界市場の3年ぶりの供給過剰見通しに加え、世界最大生産国ブラジルの順調なサトウキビ圧搾作業等を受け、12.55セントまで下落しました。その後、11月にはブラジルでの砂糖生産からエタノール生産への割合の高まりやレアル高の進行等から15.45セントまで上昇しましたが、インドの生産見込の引き上げ及び世界市場の供給過剰が次年度も続くとの見方も加わり、12.35セントで当期を終えました。
一方、国内市況につきましては、期初195~196円(東京精糖上白現物相場、キログラム当たり)で始まり、海外相場の変動を受け7月には6円下落し189~190円となり、そのまま当期を終えました。
ビート糖は、平成29年産糖の生産が増加し、売上高は前期を上回りましたが、増産となるビート糖は制度上一般向け販売とはならず、採算的に厳しい原料糖となるため、当期末在庫にかかるたな卸資産評価損を計上しております。
精糖は、業務用、家庭用小袋とも消費減退の影響により低調な荷動きとなり、販売量、売上高とも前期を下回りました。
砂糖セグメントの売上高は、39,945百万円(前期比1.2%減)となりましたが、国内砂糖市況の下落に伴う販売価格の低迷と、ビート糖のたな卸資産評価損の影響が大きく、476百万円のセグメント損失(前期は518百万円のセグメント利益)となりました。
<食品事業>イーストは、ほぼ前期並の売上高となりました。
オリゴ糖等機能性食品は、オリゴ糖等の販売量が増加し、売上高は前期を上回りました。
食品セグメントの売上高は、2,728百万円(前期比2.2%増)となりましたが、燃料費の高騰や新規設備投資に伴う償却費の増加等もあり、セグメント利益は107百万円(前期比61.7%減)となりました。
<飼料事業>配合飼料は、販売量の増加と販売価格の上昇により、売上高は前期を上回りました。
ビートパルプは、生産量増と国産品への強い需要により販売量が増加し、売上高、利益とも前期を上回りました。
飼料セグメントの売上高は、8,977百万円(前期比9.2%増)となり、セグメント利益は664百万円(前期比392.1%増)となりました。
<農業資材事業>紙筒(移植栽培用育苗鉢)は、主にそ菜用の販売量の増加により、売上高は前期を上回りました。
農業機材は、そ菜用の移植機材・播種機材の販売の増加により、売上高は前期を上回りました。
農業資材セグメントの売上高は、4,324百万円(前期比4.3%増)となり、セグメント利益は352百万円(前期比17.0%増)となりました。
<不動産事業>不動産事業は、新規物件もあり売上高は前期を上回りましたが、初期投資に掛かる費用の増加によりセグメント利益は前期を下回りました。
不動産セグメントの売上高は、1,428百万円(前期比5.7%増)となり、セグメント利益は823百万円(前期比3.5%減)となりました。
<その他の事業>その他の事業は、原料甜菜増加に伴う、石油類の販売量の増加と、貨物輸送の増加等により売上高、利益とも増加しました。
その他の事業の売上高は、1,491百万円(前期比14.0%増)となり、セグメント利益は123百万円(前期比119.7%増)となりました。
②財政状態
当連結会計年度末の資産の合計は、前連結会計年度末に比べ159百万円増加し、99,106百万円となりました。
一方、負債の合計は、前連結会計年度末に比べ716百万円増加し、30,845百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ556百万円減少し、68,260百万円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1,718百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ、3,817百万円の資金の減少となりました。
これは、主に仕入債務の増減額の増加により877百万円の資金の増加となったものの、たな卸資産の増加により2,550百万円、売上債権の増加により1,123百万円、未払消費税等の減少により424百万円、税金等調整前当期純利益の減少により408百万円の資金の減少となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、87百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ、7,485百万円の資金の増加となりました。
これは、主に有形固定資産の取得による支出の増加により2,997百万円の資金の減少となったものの、有価証券の収支差により11,000百万円の資金の増加となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、1,266百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ、1,998百万円の資金の増加となりました。
これは、主に短期借入金の返済による支出の減少により2,000百万円の資金の増加となったことによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ2,896百万円増加し、11,578百万円となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
砂糖37,343△1.7
食品1,996△1.9
飼料8,98011.5
農業資材3,2533.2
合計51,5740.7

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、期中の平均販売価格に生産数量を乗じて算出しております。
3 不動産事業の主な内容は、不動産賃貸等のため、記載しておりません。
4 その他の事業の主な内容は、輸送サービス等のため、記載しておりません。
5 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
一部受注生産を行っておりますが、受注生産高の売上高に占める割合の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
砂糖39,945△1.2
食品2,7282.2
飼料8,9779.2
農業資材4,3244.3
不動産1,4285.7
その他1,49114.0
合計58,8951.3

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
㈱明治フードマテリア27,86047.926,89345.7
三菱商事㈱6,86311.87,02211.9

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、前期比1.3%増の58,895百万円となりました。
砂糖事業においてビート糖・精糖の販売数量減少により減収となったものの、飼料事業等で売上高が増加した結果、増収となりました。
売上原価については、ビート糖のたな卸資産評価損計上が大きく、前期を上回りました。
販売費及び一般管理費は、主にビート糖の販売数量減少に伴う運送費の減少により前期を下回り、結果、営業利益については、前期比27.3%減の1,584百万円となりました。
営業外収益は受取配当金の増加により前期を上回り、営業外費用はほぼ前期並となった結果、経常利益については、前期比21.2%減の1,983百万円となりました。
特別損失では、固定資産処分損のほか、書店店舗解体に伴う減損損失及び投資有価証券評価損を計上しております。
セグメント別の経営成績の分析は「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
各セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、砂糖事業が67.8%、食品事業が4.6%、飼料事業が15.3%、農業資材事業が7.4%、不動産事業が2.4%、その他の事業が2.5%であります。
②財政状態の分析
当連結会計年度末の資産の合計は99,106百万円で、前連結会計年度末に比べ159百万円の増加となりました。このうち流動資産は46,663百万円となり、原料甜菜の収量増加に伴いたな卸資産が増加したものの、主に有価証券の減少により、前連結会計年度末に比べ1,207百万円の減少となりました。また、固定資産は52,442百万円となり、投資有価証券の時価が下落したものの、主に土地の取得及び設備投資に伴う設備等の増加により、前連結会計年度末に比べ1,367百万円の増加となりました。
一方、負債の合計は30,845百万円で、繰延税金負債及び未払法人税等が減少したものの、主に短期借入金の増加により、前連結会計年度末に比べ716百万円の増加となりました。
純資産は68,260百万円で、主にその他有価証券評価差額金の減少により、前連結会計年度末に比べ556百万円の減少となりました。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。
平成28年
3月期
平成29年
3月期
平成30年
3月期
自己資本比率(%)69.269.568.9
時価ベースの自己資本比率(%)28.033.833.5
債務償還年数(年)2.62.18.0
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)50.263.922.6

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1 各指標は、いずれも連結ベースの財務指標数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
5 利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
b.資金需要及び財政政策
当社グループにおける主な資金需要は、当社グループが事業を行っていく上で必要となる運転資金及び設備資金であります。
運転資金等の資金需要に対しては、主として営業活動によるキャッシュ・フローと金融機関からの借入により資金を調達しております。なお、設備の新設・更新については自己資金によっております。
また当社及び子会社の余剰資金を、当社グループ内で融通し合うことにより資金の効率化を図り、グループ外部への資金流出を抑えております。
資金の運用については、比較的安全な譲渡性預金で運用しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は11,578百万円であります。将来発生し得る資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び手元資金により、充当が可能であると判断しております。
財政政策につきましては、当社グループは主業のビート糖事業を中心に公益性の高い事業を営んでおり、長期的かつ安定的な事業継続が求められるため、財務体質の強化と経営基盤の拡大を図ることを重視しております。また内部留保の充実を図る一方、株主への適切な利益還元につきましても経営上の重要な政策と位置付けております。
内部留保金につきましては、将来にわたる企業体質の改善及び事業の拡大に備え、設備の新設・更新等の資金需要に有効に活用してまいります。
④経営成績に重要な影響を与える要因と今後の方針について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「対処すべき課題」および「事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの売上高の約7割を砂糖事業が占め、他の事業におきましてもほとんどが砂糖事業に付随または関連する事業から成り立っていることから、国の農業政策や砂糖業界を取り巻く国際情勢、原料甜菜の生産状況など砂糖事業に特有のリスクが、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
砂糖業界におきましては、消費者の低甘味嗜好や安価な輸入加糖調製品等の増加により、国内の砂糖消費量は減少傾向にあり、また砂糖の主要生産国における増産見通し等を受けた世界的な供給過剰観測から、粗糖の国際相場が下降傾向にあるなど、大変厳しい状況が続いております。
当社の主業であるビート糖事業は、国の農業政策のみならず、TPP11、EPA等の進展など、国際的な政策変動にも大きく影響を受ける可能性がありますので、これらの貿易ルールによりどのような影響が発生するか情報分析を行い、必要な対策を検討してまいります。
砂糖業界を取り巻く環境は大変厳しい状況にありますが、砂糖をはじめ各製品において、引き続きコスト削減を徹底するとともに、適正価格での販売に努め、収益力の確保、経営基盤の安定化を図ってまいります。

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