有価証券報告書-第121期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 11:57
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善により個人消費の持ち直しが続くなど、緩やかな回復が続いております。
一方、海外経済では米中貿易摩擦や英国のEU離脱交渉など不安定な要素があり、先行き不透明な状況にあります。
砂糖業界におきましては、消費者の低甘味嗜好や、安価な輸入加糖調製品、異性化糖及び高甘味度人工甘味料の影響を受け砂糖消費量は減少傾向にあり、厳しい状況が依然として続いております。
当連結会計年度の売上高は、前期比1.5%減の57,997百万円となりましたが、経常利益は、受取配当金の増加等により、前期比2.7%増の2,037百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比8.2%増の1,324百万円となりました。
なお、ビート用紙筒の不具合に関する支払補償金として特別損失に359百万円計上しております。また、それに関連して受取補償金として231百万円、受取保険金として23百万円をそれぞれ特別利益に計上しております。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<砂糖事業>海外市況につきましては、ニューヨーク市場粗糖先物相場(当限)において1ポンド当たり期初12.52セントで始まり、9月にはインド、タイ、欧州等の砂糖生産量の増加見込みによる供給過剰感やインド政府が輸出支援策を打ち出したことから、2008年以来の低水準9.90セントまで下落しました。その後、10月にはブラジル通貨レアル高の進行等により、14.01セントまで上昇しましたが、ブラジルでのサトウキビの生育が順調なことに加えレアル安等により、12.53セントで当期を終えました。
一方、国内市況につきましては、期初189~190円(東京精糖上白現物相場、キログラム当たり)で始まりましたが、海外相場の変動を受け7月には2円下落し187~188円となり、そのまま当期を終えました。
ビート糖は、砂糖需要の減少を受けて白糖の販売量が減少し、採算的に厳しい原料糖の販売量が増加しました。売上高については国内砂糖市況の下落に伴い販売価格は低迷し、前期を下回りました。なお、原料糖の当期末在庫についてたな卸資産評価損を計上しております。
精糖は、業務用、家庭用小袋とも低調な荷動きとなり、販売量、売上高とも前期を下回りました。
砂糖セグメントの売上高は、38,340百万円(前期比4.0%減)となり、国内砂糖市況の下落に伴う販売価格の低迷と、ビート糖のたな卸資産評価損の影響が大きく、470百万円のセグメント損失(前期は476百万円のセグメント損失)となりました。
<食品事業>イーストは、猛暑によるパン需要の落ち込みなどから販売量、売上高とも前期を下回りました。
オリゴ糖等食品素材は、ベタインの販売量が減少し、売上高は前期を下回りました。
食品セグメントの売上高は、2,548百万円(前期比6.6%減)となり、5百万円のセグメント損失(前期は107百万円のセグメント利益)となりました。
<飼料事業>配合飼料は、販売量の増加と販売価格の上昇により、売上高は前期を上回りました。
ビートパルプは、生産量減により販売量は減少しましたが、売上高は販売価格の上昇により前期を上回りました。
飼料セグメントの売上高は、9,530百万円(前期比6.2%増)となりましたが、販売費の増加等により、セグメント利益は、ほぼ前期並の658百万円(前期比0.9%減)となりました。
<農業資材事業>紙筒(移植栽培用育苗鉢)は、ビート用、そ菜用ともに販売量が減少し、売上高は前期を下回りました。
農業機材は、移植機材・播種機材の販売の増加により、売上高は前期を上回りました。
農業資材セグメントの売上高は、4,631百万円(前期比7.1%増)となり、セグメント利益は491百万円(前期比39.7%増)となりました。
<不動産事業>不動産事業の売上高は、新規物件の寄与により、前期を上回る1,529百万円(前期比7.1%増)となりましたが、初期費用等の発生により、セグメント利益は、ほぼ前期並の833百万円(前期比1.2%増)となりました。
<その他の事業>その他の事業は、貨物輸送の減少等により売上、利益とも減少しました。
その他の事業の売上高は1,416百万円(前期比5.0%減)となり、営業利益は58百万円(前期比52.5%減)となりました。
②財政状態
当連結会計年度末の資産の合計は98,302百万円で、前連結会計年度末に比べ803百万円の減少となりました。
一方、負債の合計は28,864百万円で、前連結会計年度末に比べ1,981百万円の減少となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,177百万円増加し、69,438百万円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、2,540百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ、821百万円の資金の増加となりました。
これは、主に仕入債務の増減額の減少により868百万円、たな卸資産の増加により848百万円の資金の減少となったものの、売上債権の増減額の減少により1,503百万円、未払消費税等の増減額の増加により482百万円、法人税等の支払額又は還付額の減少により359百万円の資金の増加となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,988百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ、1,900百万円の資金の減少となりました。
これは、主に有形固定資産の取得による支出の減少により2,819百万円の資金の増加となったものの、有価証券の収支差により5,500百万円の資金の減少となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、2,644百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ、3,910百万円の資金の減少となりました。
これは、主に短期借入金の返済による支出の増加により4,000百万円の資金の減少となったことによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ2,093百万円減少し、9,485百万円となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
砂糖42,25013.1
食品1,832△8.2
飼料9,4455.2
農業資材4,56040.2
合計58,08912.6

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、期中の平均販売価格に生産数量を乗じて算出しております。
3 不動産事業の主な内容は、不動産賃貸等のため、記載しておりません。
4 その他の事業の主な内容は、輸送サービス等のため、記載しておりません。
5 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
一部受注生産を行っておりますが、受注生産高の売上高に占める割合の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
砂糖38,340△4.0
食品2,548△6.6
飼料9,5306.2
農業資材4,6317.1
不動産1,5297.1
その他1,416△5.0
合計57,997△1.5

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
㈱明治フードマテリア26,89345.726,10845.0
三菱商事㈱7,02211.95,96210.3

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、前期比1.5%減の57,997百万円となりました。
飼料事業・農業資材事業・不動産事業において売上高が増加したものの、砂糖事業において、需要の減少および国内砂糖相場の下落に伴う販売価格の低迷等により売上高が減少した結果、減収となりました。
売上原価については、コスト削減に努めた結果、前期を下回りました。
販売費及び一般管理費は、主にビート糖の運送費・保管費の増加等により前期を上回りましたが、営業利益については、ほぼ前期並の1,577百万円となりました。
営業外収益は受取配当金の増加により前期を上回り、営業外費用は固定資産処分損が減少した結果、経常利益については、前期比2.7%増の2,037百万円となりました。
当社が製造したビート用紙筒の一部の製品に不具合が発生したため、顧客へ支払った補償金359百万円を特別損失に計上した一方、この損失に関わる受取補償金として231百万円および受取保険金として23百万円を特別利益に計上しております。
セグメント別の経営成績の分析は「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
各セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、砂糖事業が66.1%、食品事業が4.4%、飼料事業が16.4%、農業資材事業が8.0%、不動産事業が2.6%、その他の事業が2.5%であります。
当社グループは、売上高経常利益率を経営指標として設定しております。当連結会計年度の売上高経常利益率は3.51%(前期3.37%)となり、前期に比べ0.14ポイント改善いたしました。引き続き、目標とする4%に達するよう努めてまいります。
②財政状態の分析
資産の合計は98,302百万円で、前連結会計年度末に比べ803百万円の減少となりました。このうち流動資産は45,401百万円となり、主に仕掛品の減少により、前連結会計年度末に比べ899百万円の減少となりました。また、固定資産は52,900百万円となり、前連結会計年度末に比べ95百万円の増加となりました。
一方、負債の合計は28,864百万円で、主に短期借入金の減少により、前連結会計年度末に比べ1,981百万円の減少となりました。
純資産は69,438百万円で、主に利益剰余金の増加により、前連結会計年度末に比べ1,177百万円の増加となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。
2017年
3月期
2018年
3月期
2019年
3月期
自己資本比率(%)69.568.970.6
時価ベースの自己資本比率(%)33.833.527.6
債務償還年数(年)2.18.04.6
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)63.922.626.1

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1 各指標は、いずれも連結ベースの財務指標数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
5 利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
b.資金需要及び財政政策
当社グループにおける主な資金需要は、当社グループが事業を行っていく上で必要となる運転資金及び設備資金であります。
運転資金等の資金需要に対しては、主として営業活動によるキャッシュ・フローと金融機関からの借入により資金を調達しております。なお、設備の新設・更新については自己資金によっております。
また当社及び子会社の余剰資金を、当社グループ内で融通し合うことにより資金の効率化を図り、グループ外部への資金流出を抑えております。
資金の運用については、比較的安全な譲渡性預金で運用しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は9,485百万円であります。将来発生し得る資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び手元資金により、充当が可能であると判断しております。
財政政策につきましては、当社グループは主業のビート糖事業を中心に公益性の高い事業を営んでおり、長期的かつ安定的な事業継続が求められるため、財務体質の強化と経営基盤の拡大を図ることを重視しております。また内部留保の充実を図る一方、株主への適切な利益還元につきましても経営上の重要な政策と位置付けております。
内部留保金につきましては、将来にわたる企業体質の改善及び事業の拡大に備え、設備の新設・更新等の資金需要に有効に活用してまいります。
④経営成績に重要な影響を与える要因と今後の方針について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「対処すべき課題」および「事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの売上高の約7割を砂糖事業が占め、他の事業におきましてもほとんどが砂糖事業に付随または関連する事業から成り立っていることから、国の農業政策や砂糖業界を取り巻く国際情勢、原料甜菜の生産状況など砂糖事業に特有のリスクが、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
砂糖業界におきましては、消費者の低甘味嗜好や安価な輸入加糖調製品等の増加により、国内の砂糖消費量は減少傾向にあるなど、大変厳しい状況が続いております。
当社の主業であるビート糖事業は、国の農業政策のみならず、TPP、EPA等の進展など、国際的な政策変動にも大きく影響を受ける可能性がありますので、これらの貿易ルールによりどのような影響が発生するか情報分析を行い、必要な対策を検討してまいります。
砂糖業界を取り巻く環境は大変厳しい状況にありますが、砂糖をはじめ各製品において、引き続きコスト削減を徹底するとともに、適正価格での販売に努め、収益力の確保、経営基盤の安定化を図ってまいります。

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