有価証券報告書-第57期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/24 13:12
【資料】
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【項目】
90項目

業績等の概要

(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、政府の経済政策により円安・株高になったことや、耐久財を中心に消費税引き上げ前の駆け込み需要等により、企業の業績は回復し始めました。それに伴い基本給や一時金を引き上げる企業が増加し、所得環境は今後改善し、個人消費は増加基調になりつつあります。
一方、食品業界におきましては、海外原料価格の高騰と円安を背景に原料コスト増加を余儀なくされる中、昨年末に農薬混入事件が発生し、食品の安全に対する消費者の意識がこれまで以上に高まり、業界全体への風当たりは、より厳しさが増すことが予想されます。
このような状況下、当社は円安や原料価格高騰によるコストアップに対して、製品値上げを打ち出したことによる需要の反動減が一部あったものの、北米マーケットを中心に輸出が好調であったこと、食品ごまの取引拡大があったこと等から売上高は前年同期比2.1%増となりました。
コスト面では、既存設備の償却が進んだこと、前期に製品の安全性を高めるための業務改善が一段落したこと等の減少要因はあったものの、原料価格の高騰や円安が進んだこと等により、売上原価は前年同期比19.1%増となりました。
一方、販売費及び一般管理費は、前期に実施していたテレビコマーシャルや現金プレゼントキャンペーンを抑制する等、コスト削減を図ったことにより前年同期比17.6%減となりました。
この結果、売上高は21,890百万円(前年同期比455百万円増)、経常利益は1,971百万円(前年同期比566百万円減)、当期純利益は1,151百万円(前年同期比394百万円減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①ごま油事業
ごま油事業におきましては、昨年原料価格の高騰や円安によるコストアップに対して製品値上げを打ち出しましたが、消費者やマーケットの低価格指向は予想以上に強く、利益率が高い家庭用の販売数量は大きく落ち込みました。その結果、ごま油全体の販売数量は落ち込みましたが、製品の値上げにより売上高は前年並みの売上高を確保しました。
コスト面では、原料購入価格は前期を上回っており、且つ円安に推移したこと等により売上原価は前年を上回る状況であります。
こうした環境下において、当社は差別化商品の開発を行う等、販売数量を確保するための対策を実施しております。
以上の結果、売上高は17,655百万円(前年同期比13百万円増)、セグメント利益は1,232百万円(前年同期比595百万円減)となりました。
②食品ごま事業
食品ごま事業におきましては、加工メーカー等との取引拡大等を図った結果、食品ごまの売上高は前年を上回る状況となりました。
原料購入価格は、ごま油同様に原料高騰及び円安に推移したこと等により前期を上回る状況であります。
こうした環境下において、当社は新製品や既存製品のリニューアル等を行っております。
以上の結果、売上高は4,231百万円(前年同期比441百万円増)、セグメント利益は431百万円(前年同期比16百万円減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前期末に比べ232百万円減少し、7,912百万円となりました。
当事業年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動によるキャッシュ・フローは、775百万円の収入(前年同期比1,403百万円収入減)となりました。これはたな卸資産が715百万円増加、未払金が326百万円減少、売上債権が217百万円増加、法人税等の支払が941百万円あるなどの減少要因があったものの、税引前当期純利益が1,954百万円あり、仕入債務が528百万円増加、減価償却を548百万円行うなどの増加要因により、資金が増加したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動によるキャッシュ・フローは、302百万円の支出(前年同期比154百万円支出減)となりました。これは有形固定資産の取得による支出が283百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動によるキャッシュ・フローは、704百万円支出(前年同期比73百万円支出増)となりました。これは配当金の支払いによるものであります。