有価証券報告書-第80期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
(1)経営成績
当社グループは、“「食で健康」クオリティ企業への変革<第二章>グローバルなバリューチェーン(以下、VC)構築による成長”をテーマに第八次中期計画を推進しております。スパイス系・大豆系・機能性素材系の3つのVCにおいて、グローバルなVC体制を構築し将来に向け更に成長できる礎を築くと同時に、資本コストを意識した経営に向けてROIC(投下資本利益率)を導入するなど、バックキャスト視点での企業価値向上に向けた取組を進めております。
第八次中期計画2年目の当連結会計年度の経営環境は、各国の経済政策を起因とした金利・為替の変動の影響、また日本国内では原材料を中心とした事業コストの上昇、インフレ進行に伴う消費者の節約志向の高まりなどがあり、国内外ともに厳しさを増しました。
こうした環境のなか、当社グループは成長領域への積極的な投資、VC最適な経営体制の構築に向けた当社からハウス食品㈱への一部機能の移管、3つのVCに経営資源を集中させるための事業の見直しなど、中期計画のテーマに即した取組を着実に実行しました。また、当連結会計年度は事業コスト上昇に対して一部製品・サービスの価格改定を実施するとともに、お客様の消費行動の変化に即した需要喚起に注力しました。
結果、売上高は増収となりましたが、営業利益・経常利益は、事業コスト上昇の影響により減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、㈱デリカシェフの事業譲渡益や政策保有株式の売却益を計上した一方で、第4四半期連結会計期間に計上したキーストーンナチュラルホールディングス社ののれん・顧客関連資産を中心とする米国事業関連の減損損失により、減益となりました。
これらの結果、当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。
当社が重視する経営指標は次のとおりとなりました。
セグメント別の経営成績の概況(セグメント間取引消去前)は、次のとおりであります。
(注)1.調整(消去)の内容は、セグメントに配分していない損益およびセグメント間取引に係る相殺消去であります。
<香辛・調味加工食品事業>売上高は、家庭用事業において価格改定後の需要喚起に注力するなか、ルウカレー、ルウシチューなどの販売回復が進んだことに加え、業務用事業においてはチャネル別営業施策が奏功し、事業セグメント全体では前期並みとなりました。利益面は、価格改定直後は販売数量が落ち込み上期は大幅な減益となったものの、下期には販売数量も徐々に回復を見せ、価格改定効果が拡大したことから、通期では前期並みの利益を確保しました。
以上の結果、香辛・調味加工食品事業の売上高は1,321億49百万円、前期比0.6%の増収、営業利益は128億38百万円、前期比0.2%の増益となりました。結果、売上高営業利益率は9.7%となり、前期並みとなりました。
<健康食品事業>売上高は、拡売に注力した「C1000」や乳酸菌事業の販売が伸長した一方で、「1日分のビタミンゼリー」の販売が他社製品の台頭影響もあり減少したことにより、事業セグメント全体では前期並みとなりました。利益面は原材料価格等の高騰により減益となりました。
以上の結果、健康食品事業の売上高は168億54百万円、前期比1.1%の減収、営業利益は15億27百万円、前期比37.4%の減益となりました。結果、売上高営業利益率は9.1%となり、前期より5.2pt減少いたしました。
<海外食品事業>連結対象期間:主として2025年1月~12月
米国大豆事業は、節約志向の高まりや競争の激化を背景とした販売停滞に加え、第1四半期連結会計期間の生産トラブルによる販売機会の損失により減収減益となりました。
中国カレー事業は、不透明な経済状況を背景に消費者の買い場が大きく変化するなか、家庭用事業においては前期に流通在庫の適正化に取り組んだ上で、当期は好調な販売チャネルに経営資源を集中投下するなど営業戦略の転換が奏功し増収増益となりました。業務用事業においてはメニュー提案の強化や新規顧客開拓に注力し増収増益となりました。以上により中国カレー事業全体で増収増益となりました。
タイ機能性飲料事業は、トラディショナルトレードにおける販売苦戦により減収となりましたが、適正なコストコントロールにより増益となりました。なお、円貨換算では増収増益となりました。
以上の結果、海外食品事業の売上高は634億4百万円、前期比1.6%の増収、営業利益は33億61百万円、前期比10.4%の増益となりました。売上高営業利益率は5.3%となり、前期より0.4pt向上いたしました。
<外食事業>連結対象期間:㈱壱番屋は2025年3月~2026年2月、海外子会社は2025年1月~12月
売上高は、㈱壱番屋の国内事業において前期8月の価格改定と幅広い顧客層への販売施策、および国内子会社の事業拡大により増収となりました。利益面は、米をはじめとする食材の価格高騰や人件費、物流費などの増加を吸収するには至らず減益となりました。
以上の結果、外食事業の売上高は655億7百万円、前期比7.4%の増収、営業利益は33億88百万円、前期比6.0%の減益となりました。売上高営業利益率は5.2%となり、前期より0.7pt減少いたしました。
<その他食品関連事業>㈱デリカシェフは、総菜・デザートの販売苦戦により減収減益となりました。なお、2026年1月15日に同社株式を株式会社武蔵野へ譲渡したことから、当連結会計年度は事業譲渡日までの業績を反映しております。
㈱ヴォークス・トレーディングは、香辛野菜などの注力商材の販売が堅調に推移し増収となりましたが、海外子会社の収益性低下の影響もあり減益となりました。
以上の結果、その他食品関連事業の売上高は500億63百万円、前期比8.0%の減収、営業利益は9億5百万円、前期比26.7%の減益となりました。売上高営業利益率は1.8%となり、前期より0.5pt減少いたしました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格により算出しております。
② 受注状況
主要製品の受注生産は行っておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.調整(消去)の内容は、セグメントに配分していない損益およびセグメント間取引に係る相殺消去であります。
2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて22億1百万円増加し4,372億75百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて64億88百万円増加し1,962億89百万円、固定資産は、前連結会計年度末に比べて42億87百万円減少し2,409億85百万円となりました。
流動資産の増加の主な要因は、現金及び預金が33億60百万円、受取手形及び売掛金が8億86百万円増加したことなどによるものです。
固定資産の減少の主な要因は、退職給付に係る資産が39億98百万円増加した一方で、顧客関連資産が46億50百万円、機械装置及び運搬具が26億17百万円減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて23億63百万円増加し1,145億59百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて17億19百万円増加し648億40百万円、固定負債は、前連結会計年度末に比べて6億44百万円増加し497億20百万円となりました。
流動負債の増加の主な要因は、未払金が27億50百万円増加したことなどによるものです。
固定負債の増加の主な要因は、退職給付に係る負債が11億74百万円減少した一方で繰延税金負債が21億73百万円増加したことなどによるものです。
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が増加したほか、その他有価証券評価差額金、退職給付に係る調整累計額が増加した一方で、自己株式の取得により自己株式が増加したことなどから、前連結会計年度末と比べて1億62百万円減少の3,227億15百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の67.3%から67.0%となり、1株当たり純資産が3,113円86銭から3,223円48銭となりました。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー244億74百万円及び「定期預金の払戻」「有形固定資産の売却」などの投資活動によるキャッシュ・フロー3億25百万円に対し、「自己株式の取得」「配当金の支払」などの財務活動によるキャッシュ・フロー△193億65百万円を減じました結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は948億3百万円となり、期首残高より64億46百万円増加いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は244億74百万円(前期比△20億95百万円)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益176億63百万円、減価償却費131億95百万円、法人税等の支払額73億26百万円などによるものであります。
また、前連結会計年度に比べての減少は、売上債権の増減額の増加(前期比△31億71百万円)、税金等調整前当期純利益の減少(前期比△25億35百万円)、固定資産売却損益の増加(前期比△17億2百万円)、その他の負債の増減額の増加(前期比+60億73百万円)などが要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の増加は3億25百万円(前期比+126億7百万円)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入314億67百万円、定期預金の預入による支出280億44百万円によるものであります。
また、前連結会計年度に比べての増加は、定期預金の払戻による収入の増加(前期比+305億68百万円)、有形固定資産の売却による収入の増加(前期比+55億3百万円)、定期預金の預入による支出の増加(前期比△186億98百万円)、投資有価証券の売却による収入の減少(前期比△57億43百万円)などが要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は193億65百万円(前期比△103億5百万円)となりました。これは主に自己株式の取得による支出100億1百万円、配当金の支払額45億4百万円などによるものであります。
また、前連結会計年度に比べての減少は、長期借入れによる収入の減少(前期比△66億57百万円)、自己株式の取得による支出の増加(前期比△19億12百万円)などが要因であります。
(4)資本の財源及び資金の流動性について
(財務戦略の基本的な考え方)
当社グループは、財務体質の健全性の維持と資金効率の向上を両立しつつ、企業価値向上のために資金を適切に配分することを財務戦略の基本方針としております。
財務体質の健全性の維持に関しては、「シングルA(安定的)」以上の信用格付の取得・維持を目指し、信用力及び透明性の向上を図ります。
資金効率の向上に関しては、当社及び国内子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、国内子会社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで資金効率の向上を図っております。
企業価値向上に関しては、第八次中期計画では、営業キャッシュ・フローに加えて新たな資金調達方法を活用し、VC構築に向けて積極投資を継続するほか、資本コストを意識した経営を推進するべく、政策保有株式の縮減など資本効率を高めるとともにその原資を株主還元に充当してまいりましたが、第八次中期計画2年目(2026年3月期)までの進捗では、投資計画が当初計画を下回っていることにより、手元資金や自己資本が依然として増加傾向にあります。この進捗を踏まえて、当社は2027年3月期より資本効率向上に向けて、利益配分の基本方針を「DOE(純資産配当率)3%以上を目安とし、原則として累進配当」に変更しております。あわせて、市場環境やキャッシュ・フローなどを勘案したうえで、自己株式取得などの機動的な株主還元を実施いたします。事業投資は、スパイス系VCを中心とした成長領域への積極投資、既存領域への基盤強化投資、DX・環境投資を推進いたします。
なお、各国の経済政策を起因とした金利・為替の変動影響、また日本国内では原材料を中心とした事業コストの上昇、インフレ進行に伴う消費者の節約志向の高まりなどがあり、国内外ともに厳しさを増しております。人的資本の面では、生産労働人口の減少など外部環境変化に対応すべく、人材の多様性を高めることや、様々な人材が集まることで生じる価値観の違いをシナジーに変換していくことが不可欠となってきております。さらに、気候変動など環境問題も世界規模で取り組むべき大きな課題であり、企業の対応強化が求められております。
このような状況下において、当社グループは原材料価格を中心とする事業コストの上昇に対し、一部製品で価格改定を実施するなど足元の環境変化に対応するとともに、将来のあるべき姿を見据え、バックキャスト視点でクオリティ企業への変革を推進しております。
食品企業の使命として人命の安全を確保しながらも製品供給を果たすため、今後も当社グループの企業価値向上に努めてまいります。
(経営資源の配分に関する考え方)
当社グループは、適正な手元資金の水準について、事業上の資金を回収するまでの運転資金調達期間の観点と不測の事態に対応できる安全資産の額の観点から検証し、適正な水準として売上高の2.0か月分を設定しております。適正な水準を超える分については、追加的に配分可能な経営資源と認識し、企業価値向上のために既存領域での生産性向上による収益力強化と国内外の成長事業領域への経営資源の重点配分に取り組んでまいります。
(資金需要の主な内容)
当社グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費などの営業費用などがあります。投資活動に係る資金支出では、香辛・調味加工食品事業において、業務用レトルト食品新工場の建設(ハウス食品グループ東北工場㈱)や工場増築(ハウスギャバン㈱)などがあり、海外食品事業において、インドネシアでの日本式カレーの普及を目的とした家庭用・業務用カレールウ新工場の建設(ハウスフーズインドネシア社)などがあります。
(資金調達)
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業活動によるキャッシュ・フローを内部的な資金の源泉と考えており、設備投資のための資金については、主として内部資金により充当することとしており、必要に応じて金融機関からの借入金や社債の発行などにより充当することとしております。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
(1)経営成績
当社グループは、“「食で健康」クオリティ企業への変革<第二章>グローバルなバリューチェーン(以下、VC)構築による成長”をテーマに第八次中期計画を推進しております。スパイス系・大豆系・機能性素材系の3つのVCにおいて、グローバルなVC体制を構築し将来に向け更に成長できる礎を築くと同時に、資本コストを意識した経営に向けてROIC(投下資本利益率)を導入するなど、バックキャスト視点での企業価値向上に向けた取組を進めております。
第八次中期計画2年目の当連結会計年度の経営環境は、各国の経済政策を起因とした金利・為替の変動の影響、また日本国内では原材料を中心とした事業コストの上昇、インフレ進行に伴う消費者の節約志向の高まりなどがあり、国内外ともに厳しさを増しました。
こうした環境のなか、当社グループは成長領域への積極的な投資、VC最適な経営体制の構築に向けた当社からハウス食品㈱への一部機能の移管、3つのVCに経営資源を集中させるための事業の見直しなど、中期計画のテーマに即した取組を着実に実行しました。また、当連結会計年度は事業コスト上昇に対して一部製品・サービスの価格改定を実施するとともに、お客様の消費行動の変化に即した需要喚起に注力しました。
結果、売上高は増収となりましたが、営業利益・経常利益は、事業コスト上昇の影響により減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、㈱デリカシェフの事業譲渡益や政策保有株式の売却益を計上した一方で、第4四半期連結会計期間に計上したキーストーンナチュラルホールディングス社ののれん・顧客関連資産を中心とする米国事業関連の減損損失により、減益となりました。
これらの結果、当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。
| 2026年3月期 | ||
| 金額(百万円) | 前期比(%) | |
| 売上高 | 316,977 | 100.5 |
| 営業利益 | 18,246 | 91.2 |
| 経常利益 | 19,526 | 91.3 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 7,360 | 58.9 |
当社が重視する経営指標は次のとおりとなりました。
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| ROIC(投下資本利益率) | 4.5% | 4.1% |
| ATO(総資産回転率) | 0.73回 | 0.73回 |
| ROS(売上高営業利益率) | 6.3% | 5.8% |
| ROA(総資産営業利益率) | 4.6% | 4.2% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 4.3% | 2.5% |
セグメント別の経営成績の概況(セグメント間取引消去前)は、次のとおりであります。
| 事業の種類別 セグメント | 売上高 | 営業利益 (セグメント利益又は損失(△)) | ||
| 金額 (百万円) | 前期比 (%) | 金額 (百万円) | 前期比 (%) | |
| 香辛・調味加工食品事業 | 132,149 | 100.6 | 12,838 | 100.2 |
| 健康食品事業 | 16,854 | 98.9 | 1,527 | 62.6 |
| 海外食品事業 | 63,404 | 101.6 | 3,361 | 110.4 |
| 外食事業 | 65,507 | 107.4 | 3,388 | 94.0 |
| その他食品関連事業 | 50,063 | 92.0 | 905 | 73.3 |
| 小計 | 327,977 | 100.5 | 22,020 | 95.2 |
| 調整(消去) | △10,999 | - | △3,774 | - |
| 合計 | 316,977 | 100.5 | 18,246 | 91.2 |
(注)1.調整(消去)の内容は、セグメントに配分していない損益およびセグメント間取引に係る相殺消去であります。
<香辛・調味加工食品事業>売上高は、家庭用事業において価格改定後の需要喚起に注力するなか、ルウカレー、ルウシチューなどの販売回復が進んだことに加え、業務用事業においてはチャネル別営業施策が奏功し、事業セグメント全体では前期並みとなりました。利益面は、価格改定直後は販売数量が落ち込み上期は大幅な減益となったものの、下期には販売数量も徐々に回復を見せ、価格改定効果が拡大したことから、通期では前期並みの利益を確保しました。
以上の結果、香辛・調味加工食品事業の売上高は1,321億49百万円、前期比0.6%の増収、営業利益は128億38百万円、前期比0.2%の増益となりました。結果、売上高営業利益率は9.7%となり、前期並みとなりました。
<健康食品事業>売上高は、拡売に注力した「C1000」や乳酸菌事業の販売が伸長した一方で、「1日分のビタミンゼリー」の販売が他社製品の台頭影響もあり減少したことにより、事業セグメント全体では前期並みとなりました。利益面は原材料価格等の高騰により減益となりました。
以上の結果、健康食品事業の売上高は168億54百万円、前期比1.1%の減収、営業利益は15億27百万円、前期比37.4%の減益となりました。結果、売上高営業利益率は9.1%となり、前期より5.2pt減少いたしました。
<海外食品事業>連結対象期間:主として2025年1月~12月
米国大豆事業は、節約志向の高まりや競争の激化を背景とした販売停滞に加え、第1四半期連結会計期間の生産トラブルによる販売機会の損失により減収減益となりました。
中国カレー事業は、不透明な経済状況を背景に消費者の買い場が大きく変化するなか、家庭用事業においては前期に流通在庫の適正化に取り組んだ上で、当期は好調な販売チャネルに経営資源を集中投下するなど営業戦略の転換が奏功し増収増益となりました。業務用事業においてはメニュー提案の強化や新規顧客開拓に注力し増収増益となりました。以上により中国カレー事業全体で増収増益となりました。
タイ機能性飲料事業は、トラディショナルトレードにおける販売苦戦により減収となりましたが、適正なコストコントロールにより増益となりました。なお、円貨換算では増収増益となりました。
以上の結果、海外食品事業の売上高は634億4百万円、前期比1.6%の増収、営業利益は33億61百万円、前期比10.4%の増益となりました。売上高営業利益率は5.3%となり、前期より0.4pt向上いたしました。
<外食事業>連結対象期間:㈱壱番屋は2025年3月~2026年2月、海外子会社は2025年1月~12月
売上高は、㈱壱番屋の国内事業において前期8月の価格改定と幅広い顧客層への販売施策、および国内子会社の事業拡大により増収となりました。利益面は、米をはじめとする食材の価格高騰や人件費、物流費などの増加を吸収するには至らず減益となりました。
以上の結果、外食事業の売上高は655億7百万円、前期比7.4%の増収、営業利益は33億88百万円、前期比6.0%の減益となりました。売上高営業利益率は5.2%となり、前期より0.7pt減少いたしました。
<その他食品関連事業>㈱デリカシェフは、総菜・デザートの販売苦戦により減収減益となりました。なお、2026年1月15日に同社株式を株式会社武蔵野へ譲渡したことから、当連結会計年度は事業譲渡日までの業績を反映しております。
㈱ヴォークス・トレーディングは、香辛野菜などの注力商材の販売が堅調に推移し増収となりましたが、海外子会社の収益性低下の影響もあり減益となりました。
以上の結果、その他食品関連事業の売上高は500億63百万円、前期比8.0%の減収、営業利益は9億5百万円、前期比26.7%の減益となりました。売上高営業利益率は1.8%となり、前期より0.5pt減少いたしました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前期比(%) |
| 香辛・調味加工食品事業 | 111,067 | 96.8 |
| 健康食品事業 | 15,808 | 95.1 |
| 海外食品事業 | 38,215 | 87.4 |
| 外食事業 | 15,648 | 106.4 |
| その他食品関連事業 | 14,462 | 68.0 |
| 合計 | 195,200 | 92.5 |
(注)1.金額は販売価格により算出しております。
② 受注状況
主要製品の受注生産は行っておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| 香辛・調味加工食品事業 | 132,149 | 100.6 |
| 健康食品事業 | 16,854 | 98.9 |
| 海外食品事業 | 63,404 | 101.6 |
| 外食事業 | 65,507 | 107.4 |
| その他食品関連事業 | 50,063 | 92.0 |
| 小計 | 327,977 | 100.5 |
| 調整(消去) | △10,999 | - |
| 合計 | 316,977 | 100.5 |
(注)1.調整(消去)の内容は、セグメントに配分していない損益およびセグメント間取引に係る相殺消去であります。
2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 加藤産業㈱ | 36,293 | 11.5 | 36,756 | 11.6 |
| 三菱食品㈱ | 17,444 | 5.5 | 17,931 | 5.7 |
(2)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて22億1百万円増加し4,372億75百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて64億88百万円増加し1,962億89百万円、固定資産は、前連結会計年度末に比べて42億87百万円減少し2,409億85百万円となりました。
流動資産の増加の主な要因は、現金及び預金が33億60百万円、受取手形及び売掛金が8億86百万円増加したことなどによるものです。
固定資産の減少の主な要因は、退職給付に係る資産が39億98百万円増加した一方で、顧客関連資産が46億50百万円、機械装置及び運搬具が26億17百万円減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて23億63百万円増加し1,145億59百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて17億19百万円増加し648億40百万円、固定負債は、前連結会計年度末に比べて6億44百万円増加し497億20百万円となりました。
流動負債の増加の主な要因は、未払金が27億50百万円増加したことなどによるものです。
固定負債の増加の主な要因は、退職給付に係る負債が11億74百万円減少した一方で繰延税金負債が21億73百万円増加したことなどによるものです。
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が増加したほか、その他有価証券評価差額金、退職給付に係る調整累計額が増加した一方で、自己株式の取得により自己株式が増加したことなどから、前連結会計年度末と比べて1億62百万円減少の3,227億15百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の67.3%から67.0%となり、1株当たり純資産が3,113円86銭から3,223円48銭となりました。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー244億74百万円及び「定期預金の払戻」「有形固定資産の売却」などの投資活動によるキャッシュ・フロー3億25百万円に対し、「自己株式の取得」「配当金の支払」などの財務活動によるキャッシュ・フロー△193億65百万円を減じました結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は948億3百万円となり、期首残高より64億46百万円増加いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は244億74百万円(前期比△20億95百万円)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益176億63百万円、減価償却費131億95百万円、法人税等の支払額73億26百万円などによるものであります。
また、前連結会計年度に比べての減少は、売上債権の増減額の増加(前期比△31億71百万円)、税金等調整前当期純利益の減少(前期比△25億35百万円)、固定資産売却損益の増加(前期比△17億2百万円)、その他の負債の増減額の増加(前期比+60億73百万円)などが要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の増加は3億25百万円(前期比+126億7百万円)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入314億67百万円、定期預金の預入による支出280億44百万円によるものであります。
また、前連結会計年度に比べての増加は、定期預金の払戻による収入の増加(前期比+305億68百万円)、有形固定資産の売却による収入の増加(前期比+55億3百万円)、定期預金の預入による支出の増加(前期比△186億98百万円)、投資有価証券の売却による収入の減少(前期比△57億43百万円)などが要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は193億65百万円(前期比△103億5百万円)となりました。これは主に自己株式の取得による支出100億1百万円、配当金の支払額45億4百万円などによるものであります。
また、前連結会計年度に比べての減少は、長期借入れによる収入の減少(前期比△66億57百万円)、自己株式の取得による支出の増加(前期比△19億12百万円)などが要因であります。
(4)資本の財源及び資金の流動性について
(財務戦略の基本的な考え方)
当社グループは、財務体質の健全性の維持と資金効率の向上を両立しつつ、企業価値向上のために資金を適切に配分することを財務戦略の基本方針としております。
財務体質の健全性の維持に関しては、「シングルA(安定的)」以上の信用格付の取得・維持を目指し、信用力及び透明性の向上を図ります。
資金効率の向上に関しては、当社及び国内子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、国内子会社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで資金効率の向上を図っております。
企業価値向上に関しては、第八次中期計画では、営業キャッシュ・フローに加えて新たな資金調達方法を活用し、VC構築に向けて積極投資を継続するほか、資本コストを意識した経営を推進するべく、政策保有株式の縮減など資本効率を高めるとともにその原資を株主還元に充当してまいりましたが、第八次中期計画2年目(2026年3月期)までの進捗では、投資計画が当初計画を下回っていることにより、手元資金や自己資本が依然として増加傾向にあります。この進捗を踏まえて、当社は2027年3月期より資本効率向上に向けて、利益配分の基本方針を「DOE(純資産配当率)3%以上を目安とし、原則として累進配当」に変更しております。あわせて、市場環境やキャッシュ・フローなどを勘案したうえで、自己株式取得などの機動的な株主還元を実施いたします。事業投資は、スパイス系VCを中心とした成長領域への積極投資、既存領域への基盤強化投資、DX・環境投資を推進いたします。
なお、各国の経済政策を起因とした金利・為替の変動影響、また日本国内では原材料を中心とした事業コストの上昇、インフレ進行に伴う消費者の節約志向の高まりなどがあり、国内外ともに厳しさを増しております。人的資本の面では、生産労働人口の減少など外部環境変化に対応すべく、人材の多様性を高めることや、様々な人材が集まることで生じる価値観の違いをシナジーに変換していくことが不可欠となってきております。さらに、気候変動など環境問題も世界規模で取り組むべき大きな課題であり、企業の対応強化が求められております。
このような状況下において、当社グループは原材料価格を中心とする事業コストの上昇に対し、一部製品で価格改定を実施するなど足元の環境変化に対応するとともに、将来のあるべき姿を見据え、バックキャスト視点でクオリティ企業への変革を推進しております。
食品企業の使命として人命の安全を確保しながらも製品供給を果たすため、今後も当社グループの企業価値向上に努めてまいります。
(経営資源の配分に関する考え方)
当社グループは、適正な手元資金の水準について、事業上の資金を回収するまでの運転資金調達期間の観点と不測の事態に対応できる安全資産の額の観点から検証し、適正な水準として売上高の2.0か月分を設定しております。適正な水準を超える分については、追加的に配分可能な経営資源と認識し、企業価値向上のために既存領域での生産性向上による収益力強化と国内外の成長事業領域への経営資源の重点配分に取り組んでまいります。
(資金需要の主な内容)
当社グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費などの営業費用などがあります。投資活動に係る資金支出では、香辛・調味加工食品事業において、業務用レトルト食品新工場の建設(ハウス食品グループ東北工場㈱)や工場増築(ハウスギャバン㈱)などがあり、海外食品事業において、インドネシアでの日本式カレーの普及を目的とした家庭用・業務用カレールウ新工場の建設(ハウスフーズインドネシア社)などがあります。
(資金調達)
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業活動によるキャッシュ・フローを内部的な資金の源泉と考えており、設備投資のための資金については、主として内部資金により充当することとしており、必要に応じて金融機関からの借入金や社債の発行などにより充当することとしております。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。