有価証券報告書-第68期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善が続く一方、10月に実施された消費税率の引上げや相次ぐ自然災害の影響などにより、景気に停滞感が見られました。さらに年明け以降、世界各地に広がる新型コロナウイルス感染症の影響により、インバウンド消費の急速な減退や広範囲にわたる経済・社会活動が抑制されるなど、かつてない勢いで景気後退が進んでおり、回復の見通しも立たない状況にあります。
コーヒー業界におきましても、新型コロナウイルス感染症防止対策における様々な自粛要請により、飲食業や宿泊業などを中心とした業務用市場の売上が大きく減少しております。一方、家庭用市場においては、外出自粛要請による家庭内での消費拡大により売上が伸長しておりますが、業務用市場の売上減少を補完するには至らず、厳しい経営環境が続いております。
また、業績に大きな影響を及ぼすコーヒー生豆相場は、ブラジルにおける干ばつ懸念などから、12月に期初の30%を超える高値を付けましたが、その後のブラジルの豊作見通しや現地通貨レアルの安値推移などから一時的に落ち着きを取り戻したものの、3月には新型コロナウイルス感染症拡大により生産各国でのコーヒー生豆の物流遅延が懸念されて再び上昇するなど、変動の激しい推移となりました。
このような状況の下、当社グループはコーヒーの持つ魅力を生活者にお届けし続けるという企業使命を果たすため、「品質第一主義」の経営理念に基づいて、「ブランド強化」、「収益力の強化」及び「グループガバナンスの深化」を3つの柱とし、新たな事業領域の開拓、生活者のニーズにお応えする新商品の開発やお取引先の業績に寄与する企画提案型の営業活動を継続して行いました。
また、当社は2020年8月に創業100周年を迎えるにあたり、これまでご支援いただきました株主の皆様への感謝の意を表し、2020年3月期の期末配当における創業100周年記念配当の実施や株主優待品制度の拡充に取り組みました。
「ブランド強化」につきましては、創業100周年記念商品の発売と各種プロモーションの実施、生活者のライフスタイル及び意識の変化に対応した新商品開発、商品ブランドの強化と育成、お取引先における当社ブランドの露出拡大、「KEY'S CAFÉ」の導入店促進などに注力しました。
「収益力の強化」につきましては、付加価値の高いプレミアム商品の拡販、費用対効果の高い販促施策の推進、製品及び仕入商品の統廃合、工場間における最適製造体制の確立などに注力しました。
「グループガバナンスの深化」につきましては、グループ内の内部統制の充実及び内部監査の強化や各種規程の見直し、製品原価管理の高度化などに注力しました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は、626億64百万円(前連結会計年度比1.5%減)、営業利益は5億31百万円(同7.1%増)、経常利益は7億34百万円(同14.2%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、社有物件の売却による固定資産売却益8億33百万円を特別利益に計上したこともあり、7億25百万円(同209.5%増)と大幅な増益となりました。
セグメントの営業概況は次のとおりであります。
(コーヒー関連事業)
業務用市場では、厳選した生豆で作り上げたグルメコーヒーブランド“クレドール”シリーズをはじめ、トアルコ トラジャ、氷温熟成珈琲や認証系コーヒーなど差別性の高いコーヒーの拡販活動を推進しました。また、新規取引先の獲得においては、拡大が見込めるインバウンド関連施設や職域市場への営業活動を強化しましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により状況が一変し、その効果は先送りとなりました。お取引先の活性化に向けた提案では、クリーミーな泡立ちの新感覚アイスコーヒー「コールド クレマ」のメニュー導入を推進しました。また、フード商材ブランド“プロジーヌ”の展開において、夏季に「ドライキーマカレー」を発売し、販促企画として同商品を使用した「絶品カレーフェア2019」を実施しました。秋冬季には「ビーフシチュー」、「ボルシチ」などの既存商品に、株式会社アマンドとの共同開発による新商品「東京ベシャメルソース」を使用した提案メニューを加えて「あったかフェア」を実施しました。デザート商材ブランド“シュクランジュ”においては、夏季に「桃の杏仁ケーキ」を発売し、同商品を使用した「トロピカルフェア」を実施しました。秋冬季には「ナッツ&ベリーショコラ」や「パイナップルタルト」などを発売しました。
業務用市場の活性化に向けてカフェ開業支援の施策として取り組んでおります、さまざまな立地環境に出店可能なパッケージカフェ「KEY'S CAFÉ」は14店舗出店となりました。導入店舗数は75店舗となり、当社から店舗に納入しているコーヒー及び業務用食材の売上が拡大しました。
家庭用市場では、春夏商品としてドリップ オンの主力製品のデザインを全面リニューアルするとともに、コーヒーの香りの効果に着目した贅沢な癒しのコーヒー「ドリップ オン アロマポケット」2アイテムを発売しました。また、マイボトル専用レギュラーコーヒーバッグ「まいにちカフェ」にカフェインレスコーヒーをラインアップしました。秋冬商品では、創業100周年を記念して、創業時の味わいに磨きをかけた「SINCE1920」シリーズを立ち上げ、新商品「BLEND No.100」を缶、VP(粉)、LP(豆)の形態で発売しました。また、国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みとして、熱帯林の環境保全に配慮した“レインフォレスト・アライアンス認証コーヒー”を使用した「ドリップ オン メローブレンド」などを発売しました。
ギフト商品では、ドリップ オンやレギュラーコーヒーをはじめ、中元期には「氷温熟成珈琲アイスコーヒー」や「天然水プリズマ飲料」など、人気の飲料ギフトを中心に全38アイテムをラインアップ、歳暮期には豊かな香りと格調高い味わいの「ドリップ オン トアルコ トラジャ アソート」や、リプトン紅茶とコラボレーションした「インスタントミックス スティック バラエティ」など、多様な飲用シーンにあわせて全31アイテムをラインアップしました。
業績につきましては、売上面では業務用市場において新規取引先の獲得や業務食材の拡販活動を推進しましたが、昨年秋の相次ぐ自然災害や新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、お取引先の売上が大きく減少したことが影響し前年を下回りました。家庭用市場においては、商品配荷拠点の拡大と積極的な販促活動が奏効したことに加え、外出自粛要請による家庭内での消費の拡大などもあり、前年を上回りました。原料用市場では販売数量が伸長したものの、コーヒー相場と連動した取引価格により前年を下回り、全体では微減収となりました。利益面では家庭用市場でのレギュラーコーヒー製品の販売伸長や利益重視の販促施策の推進などにより、販売利益は前年を確保しましたが、販管費において消費税率改定に伴うシステム変更及び社有物件売却に係る固定費の支出などにより、営業利益は前年に比べ減益となりました。
この結果、当連結会計年度におけるコーヒー関連事業の売上高は541億78百万円(前年同期比1.0%減)、営業利益は10億5百万円(同5.9%減)となりました。
(飲食関連事業)
株式会社イタリアントマトでは、経営体制を刷新するとともに、カフェビジネス及びFCビジネスのノウハウを有する株式会社ポッカクリエイトとの業務提携によって、メニュー開発や店舗運営、物流体制、社内基幹システムなどの業務改革を進め、事業再建に取り組みました。
メニュー開発では、6月より月2回期間限定メニューを提供する「マンスリーフェア」を企画し、ドリンク及びパスタを中心とした魅力あるメニュー作りに取り組み、店舗集客力の強化を図りました。また、クリスマスなどの歳時においても、ケーキ新商品や焼き菓子アソート商品などを開発し、物販強化に努めました。店舗展開におきましては、FC2店舗を新規出店、FC2店舗を直営化する一方、不採算店の整理に取り組み、店舗数は175店(直営店58店、FC店117店)となりました。
業績につきましては、付加価値の高いメニューの継続投入やメニュー販売価格の改定、ケーキ製品の外販強化、本社販管費の圧縮などに取り組みましたが、新型コロナウイルス感染症拡大や昨年秋の天候不順などによる売上減少が大きく影響し、前年に比べ減益となりました。
この結果、当連結会計年度における飲食関連事業の売上高は49億55百万円(前年同期比4.4%減)、営業損失は1億71百万円(前年同期は1億62百万円の営業損失)となりました。
(その他)
ニック食品株式会社は、主力の飲料事業と食品事業における拡販活動の強化や販売アイテムの増加に取り組むとともに、原材料費や労務費の効率的運用による原価率の低減や物流コストの抑制に努めたことが業績に寄与いたしました。通販事業を営むhonu加藤珈琲店株式会社では、宅配費用など様々なコスト上昇への対応策に取り組むとともに、世界の珈琲鑑定士が認定する高品質豆を使用した月替わりブレンドコーヒーや、歳時に合わせた企画商品の開発など、常に新しい味わいを提供し続けた結果、営業利益が増加しました。
この結果、その他事業の当連結会計年度における売上高は35億30百万円(前年同期比4.0%減)、営業利益は2億81百万円(同53.4%増)となりました。

(コーヒー相場:ニューヨークコーヒー先物相場)
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産及び仕入実績
当連結会計年度の生産及び仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
a. 生産実績
<コーヒー関連事業>
(注) 生産数量には外注支給を含んでおります。
<飲食関連事業>
(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりせん。
b. 仕入実績
イ.商品仕入実績
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりせん。
ロ.主要原材料の入手量、使用量及び在庫量
(注) 数量には外注製造委託分の生豆が含まれております。
② 受注状況
当社グループは販売計画に基づく見込生産を行っているため、受注生産はありません。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去致しております。
2.主な相手先別の販売実績金額及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産の部は前連結会計年度末に比べ50百万円増加し、482億66百万円となりました。負債の部は1億17百万円減少し、144億27百万円となりました。純資産の部は1億68百万円増加し、338億38百万円となりました。
これらの主な要因は次のとおりです。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は290億92百万円となり、前連結会計年度末より17億45百万円増加となりました。これは主に、現金及び預金の増加(10億34百万円増)、売上手形及び売掛金の増加(7億28百万円増)などによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は191億73百万円となり、前連結会計年度末より16億94百万円減少となりました。有形固定資産は主に減価償却が進んだことによる建物及び構築物の減少(2億89百万円減)及び機械装置及び運搬具の減少(1億58百万円減)、土地の売却による減少(87百万円減)などにより6億26百万円減少しました。投資その他の資産は投資有価証券の売却等により、9億81百万円減少しました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は114億91百万円となり、前連結会計年度末より4億83百万円減少しました。これは主にその他の流動負債(5億37百万円減)などによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は29億36百万円となり、前連結会計年度末より3億65百万円増加となりました。これは主に再評価に係る繰延税金負債の増加(2億47百万円増)、退職給付に係る負債の増加(2億36百万円増)などによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は338億38百万円となり、前連結会計年度末より1億68百万円増加しました。これは主に当社社有物件売却による土地再評価差額金の増加(5億60百万円増)、利益剰余金の減少(2億25百万円減)などによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益12億90百万円、減価償却費11億14百万円、固定資産売却益8億33百万円、売上債権の増加7億28百万円、法人税等の支払4億24百万円などがありました。この結果、5億10百万円の収入となりました。(前連結会計年度は32億57百万円の収入)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却及び償還による収入9億56百万円、有形固定資産売却による収入8億32百万円があった一方、有形固定資産の取得による支出4億70百万円などにより、11億98百万円の収入となりました。(前連結会計年度は8億10百万円の支出)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い3億90百万円、リース債務の返済による支出1億60百万円などにより、6億74百万円の支出となりました。(前連結会計年度は4億92百万円の支出)
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は82億61百万円となり、前連結会計年度末より10億34百万円の増加となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主要な運転資金需要は、原材料費、労務費、商品仕入、販売費及び一般管理費等であり、設備投資資金需要は、機械設備新設及び改修、店舗出店等に係る投資資金であります。
また今後、当社グループの新たな収益の源泉となり、企業価値向上に貢献する新規事業や業務提携等への投資の検討を行ってまいります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入等による資金調達にて対応していきます。
当連結会計年度におきましては、有形固定資産の取得による支出4億70百万円、配当金の支払い3億90百万円などの支出があった一方、投資有価証券の売却及び償還による収入9億56百万円、有形固定資産売却による収入8億32百万円などにより、当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物残高は前連結会計年度末に比べ10億34百万円増加し、82億61百万円となりました。
なお、キャッシュ・フローの状況の詳細については、(3)キャッシュ・フローの状況の項目をご参照願います。
(5) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善が続く一方、10月に実施された消費税率の引上げや相次ぐ自然災害の影響などにより、景気に停滞感が見られました。さらに年明け以降、世界各地に広がる新型コロナウイルス感染症の影響により、インバウンド消費の急速な減退や広範囲にわたる経済・社会活動が抑制されるなど、かつてない勢いで景気後退が進んでおり、回復の見通しも立たない状況にあります。
コーヒー業界におきましても、新型コロナウイルス感染症防止対策における様々な自粛要請により、飲食業や宿泊業などを中心とした業務用市場の売上が大きく減少しております。一方、家庭用市場においては、外出自粛要請による家庭内での消費拡大により売上が伸長しておりますが、業務用市場の売上減少を補完するには至らず、厳しい経営環境が続いております。
また、業績に大きな影響を及ぼすコーヒー生豆相場は、ブラジルにおける干ばつ懸念などから、12月に期初の30%を超える高値を付けましたが、その後のブラジルの豊作見通しや現地通貨レアルの安値推移などから一時的に落ち着きを取り戻したものの、3月には新型コロナウイルス感染症拡大により生産各国でのコーヒー生豆の物流遅延が懸念されて再び上昇するなど、変動の激しい推移となりました。
このような状況の下、当社グループはコーヒーの持つ魅力を生活者にお届けし続けるという企業使命を果たすため、「品質第一主義」の経営理念に基づいて、「ブランド強化」、「収益力の強化」及び「グループガバナンスの深化」を3つの柱とし、新たな事業領域の開拓、生活者のニーズにお応えする新商品の開発やお取引先の業績に寄与する企画提案型の営業活動を継続して行いました。
また、当社は2020年8月に創業100周年を迎えるにあたり、これまでご支援いただきました株主の皆様への感謝の意を表し、2020年3月期の期末配当における創業100周年記念配当の実施や株主優待品制度の拡充に取り組みました。
「ブランド強化」につきましては、創業100周年記念商品の発売と各種プロモーションの実施、生活者のライフスタイル及び意識の変化に対応した新商品開発、商品ブランドの強化と育成、お取引先における当社ブランドの露出拡大、「KEY'S CAFÉ」の導入店促進などに注力しました。
「収益力の強化」につきましては、付加価値の高いプレミアム商品の拡販、費用対効果の高い販促施策の推進、製品及び仕入商品の統廃合、工場間における最適製造体制の確立などに注力しました。
「グループガバナンスの深化」につきましては、グループ内の内部統制の充実及び内部監査の強化や各種規程の見直し、製品原価管理の高度化などに注力しました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は、626億64百万円(前連結会計年度比1.5%減)、営業利益は5億31百万円(同7.1%増)、経常利益は7億34百万円(同14.2%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、社有物件の売却による固定資産売却益8億33百万円を特別利益に計上したこともあり、7億25百万円(同209.5%増)と大幅な増益となりました。
セグメントの営業概況は次のとおりであります。
(コーヒー関連事業)
業務用市場では、厳選した生豆で作り上げたグルメコーヒーブランド“クレドール”シリーズをはじめ、トアルコ トラジャ、氷温熟成珈琲や認証系コーヒーなど差別性の高いコーヒーの拡販活動を推進しました。また、新規取引先の獲得においては、拡大が見込めるインバウンド関連施設や職域市場への営業活動を強化しましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により状況が一変し、その効果は先送りとなりました。お取引先の活性化に向けた提案では、クリーミーな泡立ちの新感覚アイスコーヒー「コールド クレマ」のメニュー導入を推進しました。また、フード商材ブランド“プロジーヌ”の展開において、夏季に「ドライキーマカレー」を発売し、販促企画として同商品を使用した「絶品カレーフェア2019」を実施しました。秋冬季には「ビーフシチュー」、「ボルシチ」などの既存商品に、株式会社アマンドとの共同開発による新商品「東京ベシャメルソース」を使用した提案メニューを加えて「あったかフェア」を実施しました。デザート商材ブランド“シュクランジュ”においては、夏季に「桃の杏仁ケーキ」を発売し、同商品を使用した「トロピカルフェア」を実施しました。秋冬季には「ナッツ&ベリーショコラ」や「パイナップルタルト」などを発売しました。
業務用市場の活性化に向けてカフェ開業支援の施策として取り組んでおります、さまざまな立地環境に出店可能なパッケージカフェ「KEY'S CAFÉ」は14店舗出店となりました。導入店舗数は75店舗となり、当社から店舗に納入しているコーヒー及び業務用食材の売上が拡大しました。
家庭用市場では、春夏商品としてドリップ オンの主力製品のデザインを全面リニューアルするとともに、コーヒーの香りの効果に着目した贅沢な癒しのコーヒー「ドリップ オン アロマポケット」2アイテムを発売しました。また、マイボトル専用レギュラーコーヒーバッグ「まいにちカフェ」にカフェインレスコーヒーをラインアップしました。秋冬商品では、創業100周年を記念して、創業時の味わいに磨きをかけた「SINCE1920」シリーズを立ち上げ、新商品「BLEND No.100」を缶、VP(粉)、LP(豆)の形態で発売しました。また、国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みとして、熱帯林の環境保全に配慮した“レインフォレスト・アライアンス認証コーヒー”を使用した「ドリップ オン メローブレンド」などを発売しました。
ギフト商品では、ドリップ オンやレギュラーコーヒーをはじめ、中元期には「氷温熟成珈琲アイスコーヒー」や「天然水プリズマ飲料」など、人気の飲料ギフトを中心に全38アイテムをラインアップ、歳暮期には豊かな香りと格調高い味わいの「ドリップ オン トアルコ トラジャ アソート」や、リプトン紅茶とコラボレーションした「インスタントミックス スティック バラエティ」など、多様な飲用シーンにあわせて全31アイテムをラインアップしました。
業績につきましては、売上面では業務用市場において新規取引先の獲得や業務食材の拡販活動を推進しましたが、昨年秋の相次ぐ自然災害や新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、お取引先の売上が大きく減少したことが影響し前年を下回りました。家庭用市場においては、商品配荷拠点の拡大と積極的な販促活動が奏効したことに加え、外出自粛要請による家庭内での消費の拡大などもあり、前年を上回りました。原料用市場では販売数量が伸長したものの、コーヒー相場と連動した取引価格により前年を下回り、全体では微減収となりました。利益面では家庭用市場でのレギュラーコーヒー製品の販売伸長や利益重視の販促施策の推進などにより、販売利益は前年を確保しましたが、販管費において消費税率改定に伴うシステム変更及び社有物件売却に係る固定費の支出などにより、営業利益は前年に比べ減益となりました。
この結果、当連結会計年度におけるコーヒー関連事業の売上高は541億78百万円(前年同期比1.0%減)、営業利益は10億5百万円(同5.9%減)となりました。
(飲食関連事業)
株式会社イタリアントマトでは、経営体制を刷新するとともに、カフェビジネス及びFCビジネスのノウハウを有する株式会社ポッカクリエイトとの業務提携によって、メニュー開発や店舗運営、物流体制、社内基幹システムなどの業務改革を進め、事業再建に取り組みました。
メニュー開発では、6月より月2回期間限定メニューを提供する「マンスリーフェア」を企画し、ドリンク及びパスタを中心とした魅力あるメニュー作りに取り組み、店舗集客力の強化を図りました。また、クリスマスなどの歳時においても、ケーキ新商品や焼き菓子アソート商品などを開発し、物販強化に努めました。店舗展開におきましては、FC2店舗を新規出店、FC2店舗を直営化する一方、不採算店の整理に取り組み、店舗数は175店(直営店58店、FC店117店)となりました。
業績につきましては、付加価値の高いメニューの継続投入やメニュー販売価格の改定、ケーキ製品の外販強化、本社販管費の圧縮などに取り組みましたが、新型コロナウイルス感染症拡大や昨年秋の天候不順などによる売上減少が大きく影響し、前年に比べ減益となりました。
この結果、当連結会計年度における飲食関連事業の売上高は49億55百万円(前年同期比4.4%減)、営業損失は1億71百万円(前年同期は1億62百万円の営業損失)となりました。
(その他)
ニック食品株式会社は、主力の飲料事業と食品事業における拡販活動の強化や販売アイテムの増加に取り組むとともに、原材料費や労務費の効率的運用による原価率の低減や物流コストの抑制に努めたことが業績に寄与いたしました。通販事業を営むhonu加藤珈琲店株式会社では、宅配費用など様々なコスト上昇への対応策に取り組むとともに、世界の珈琲鑑定士が認定する高品質豆を使用した月替わりブレンドコーヒーや、歳時に合わせた企画商品の開発など、常に新しい味わいを提供し続けた結果、営業利益が増加しました。
この結果、その他事業の当連結会計年度における売上高は35億30百万円(前年同期比4.0%減)、営業利益は2億81百万円(同53.4%増)となりました。

(コーヒー相場:ニューヨークコーヒー先物相場)
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産及び仕入実績
当連結会計年度の生産及び仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
a. 生産実績
<コーヒー関連事業>
| 品目 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 数量(トン) | 前年同期比(%) | |
| レギュラーコーヒー | 42,035 | 108.2 |
| 合計 | 42,035 | 108.2 |
(注) 生産数量には外注支給を含んでおります。
<飲食関連事業>
| 品目 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 生菓子及び焼菓子 (百万円) | 933 | 98.7 |
| 合計 (百万円) | 933 | 98.7 |
(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりせん。
b. 仕入実績
イ.商品仕入実績
| 品目 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| コーヒー関連事業 | ||
| 飲料・食品等 (百万円) | 13,418 | 95.9 |
| 飲食関連事業 | ||
| 食材等 (百万円) | 604 | 84.0 |
| 合計 (百万円) | 14,023 | 95.3 |
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりせん。
ロ.主要原材料の入手量、使用量及び在庫量
| 原材料名 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |||||
| 入手量 | 前年同期比 | 使用量 | 前年同期比 | 期末在庫量 | 前年同期比 | |
| (トン) | (%) | (トン) | (%) | (トン) | (%) | |
| コーヒー生豆 | 59,948 | 105.9 | 57,612 | 109.2 | 15,932 | 117.2 |
(注) 数量には外注製造委託分の生豆が含まれております。
② 受注状況
当社グループは販売計画に基づく見込生産を行っているため、受注生産はありません。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| コーヒー関連事業 (百万円) | 54,178 | 99.0 |
| 飲食関連事業 (百万円) | 4,955 | 95.6 |
| その他 (百万円) | 3,530 | 96.0 |
| 合計 (百万円) | 62,664 | 98.5 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去致しております。
2.主な相手先別の販売実績金額及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 日本コカ・コーラ株式会社 | 14,245 | 22.4 | 13,383 | 21.4 |
| 三井物産株式会社 | 10,550 | 16.6 | 11,038 | 17.6 |
| 三菱商事株式会社 | 7,058 | 11.1 | 6,763 | 10.8 |
3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産の部は前連結会計年度末に比べ50百万円増加し、482億66百万円となりました。負債の部は1億17百万円減少し、144億27百万円となりました。純資産の部は1億68百万円増加し、338億38百万円となりました。
これらの主な要因は次のとおりです。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は290億92百万円となり、前連結会計年度末より17億45百万円増加となりました。これは主に、現金及び預金の増加(10億34百万円増)、売上手形及び売掛金の増加(7億28百万円増)などによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は191億73百万円となり、前連結会計年度末より16億94百万円減少となりました。有形固定資産は主に減価償却が進んだことによる建物及び構築物の減少(2億89百万円減)及び機械装置及び運搬具の減少(1億58百万円減)、土地の売却による減少(87百万円減)などにより6億26百万円減少しました。投資その他の資産は投資有価証券の売却等により、9億81百万円減少しました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は114億91百万円となり、前連結会計年度末より4億83百万円減少しました。これは主にその他の流動負債(5億37百万円減)などによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は29億36百万円となり、前連結会計年度末より3億65百万円増加となりました。これは主に再評価に係る繰延税金負債の増加(2億47百万円増)、退職給付に係る負債の増加(2億36百万円増)などによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は338億38百万円となり、前連結会計年度末より1億68百万円増加しました。これは主に当社社有物件売却による土地再評価差額金の増加(5億60百万円増)、利益剰余金の減少(2億25百万円減)などによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益12億90百万円、減価償却費11億14百万円、固定資産売却益8億33百万円、売上債権の増加7億28百万円、法人税等の支払4億24百万円などがありました。この結果、5億10百万円の収入となりました。(前連結会計年度は32億57百万円の収入)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却及び償還による収入9億56百万円、有形固定資産売却による収入8億32百万円があった一方、有形固定資産の取得による支出4億70百万円などにより、11億98百万円の収入となりました。(前連結会計年度は8億10百万円の支出)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い3億90百万円、リース債務の返済による支出1億60百万円などにより、6億74百万円の支出となりました。(前連結会計年度は4億92百万円の支出)
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は82億61百万円となり、前連結会計年度末より10億34百万円の増加となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主要な運転資金需要は、原材料費、労務費、商品仕入、販売費及び一般管理費等であり、設備投資資金需要は、機械設備新設及び改修、店舗出店等に係る投資資金であります。
また今後、当社グループの新たな収益の源泉となり、企業価値向上に貢献する新規事業や業務提携等への投資の検討を行ってまいります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入等による資金調達にて対応していきます。
当連結会計年度におきましては、有形固定資産の取得による支出4億70百万円、配当金の支払い3億90百万円などの支出があった一方、投資有価証券の売却及び償還による収入9億56百万円、有形固定資産売却による収入8億32百万円などにより、当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物残高は前連結会計年度末に比べ10億34百万円増加し、82億61百万円となりました。
なお、キャッシュ・フローの状況の詳細については、(3)キャッシュ・フローの状況の項目をご参照願います。
(5) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。