四半期報告書-第36期第3四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)
経営者の視点による経営成績等の状況に関する主な注記は以下のとおりです。
なお、以下、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において判断したものです。
(非GAAP指標について)
当社グループは、当社が適用する会計基準であるIFRSにおいて定義されていない非GAAP指標を追加的に開示しております。非GAAP指標は、当社グループが中長期的に持続的な成長を目指す上で、各事業運営の業績を把握するために経営管理にも利用している指標であり、財務諸表の利用者が当社グループの業績を評価する上でも、有用な情報であると考えております。
調整後営業利益
営業利益(損失)から買収に伴い生じた無形資産に係る償却費、調整項目(収益及び費用)を除いた調整後営業利益を開示しております。調整項目(収益及び費用)はのれんの減損損失、リストラクチャリング収益及び費用等です。
また、為替一定ベースの調整後営業利益の成長率も追加的に開示しております。これは、海外たばこ事業における当期の調整後営業利益を前年同期の為替レートを用いて換算・算出することにより、為替影響を除いた指標です。当社グループは、為替一定ベースの調整後営業利益の成長率における、中長期に亘る年平均mid to high single digit成長を全社利益目標としており、その達成を目指してまいります。
なお、当社グループは、超インフレ経済下にある子会社の財務諸表について、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」(以下、IAS第29号)に定められる要件に従い、会計上の調整を加えておりますが、為替一定ベースの調整後営業利益にはIAS第29号の影響は含めておりません。
(自社たばこ製品売上収益について)
たばこ事業においては、自社たばこ製品に係る売上収益を開示しております。具体的には、国内たばこ事業においては、国内免税市場及び当社の中国事業部管轄の中国・香港・マカオ市場における売上収益並びにRRP・リトルシガー等に係る売上収益が含まれていますが、輸入たばこ配送手数料等に係る売上収益は含まれておりません。また、海外たばこ事業においては、水たばこ製品及びRRPに係る売上収益が含まれていますが、物流事業及び製造受託等に係る売上収益は含まれておりません。また、為替一定ベースのドルベースの自社たばこ製品売上収益の成長率も追加的に開示しております。
なお、当社グループは、超インフレ経済下にある子会社の財務諸表について、IAS第29号に定められる要件に従い、会計上の調整を加えておりますが、為替一定ベースの自社たばこ製品売上収益にはIAS第29号の影響は含めておりません。
(RRPについて)
RRPは、E-Vapor製品及び加熱式たばこ等、喫煙に伴う健康リスクを低減させる可能性のある製品(Reduced- Risk Products, RRP)を指しております。
E-Vapor製品は、たばこ葉を使用せず、装置内もしくは専用カートリッジ内のリキッド(液体)を電気加熱させ、発生するベイパー(蒸気)を愉しむ製品です。
一方、加熱式たばこは、たばこ葉を使用し、たばこ葉を燃焼させずに、加熱等によって発生するたばこベイパー(たばこ葉由来の成分を含む蒸気)を愉しむ製品です。
当社グループは、たばこ事業の将来に亘る持続的な成長のため、イノベーティブな製品の開発等に取り組んでおります。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は以下のとおりです。
(1)経営成績の状況
① 全社実績
(単位:億円)
<売上収益>売上収益は、海外たばこ事業で増収となったものの、国内たばこ事業、医薬事業及び加工食品事業の減収により、前年同期比2.5%減の1兆5,921億円となりました。なお、新型コロナウイルス感染拡大は各事業に影響を与えており、売上収益に450億円程度の悪影響を及ぼしたと見ております。
<調整後営業利益>為替一定ベースの調整後営業利益は、国内たばこ事業及び加工食品事業での減少があったものの、海外たばこ事業及び医薬事業での増加により、前年同期比6.3%増となりました。為替影響を含めた調整後営業利益は、海外たばこ事業においてネガティブな為替影響を受けたことにより、前年同期比2.2%減の4,415億円となりました。
<営業利益>営業利益は、前年に発生した医薬事業の抗HIV薬6品の国内におけるライセンス契約解消に係る収益がなくなったこと等により、前年同期比11.4%減の3,902億円となりました。
<親会社の所有者に帰属する四半期利益>親会社の所有者に帰属する四半期利益は、営業利益の減少及び金融損益の悪化等により、前年同期比18.4%減の2,579億円となりました。
② セグメント別実績
[国内たばこ事業]
(単位:億本、億円)
<紙巻販売数量>紙巻総需要は、2019年10月と比べ2020年10月の定価改定の値上げ幅が大きかったことから、定価改定に先立つ駆け込み需要が前年同期比で増加したものの、RRP市場の拡大、趨勢減、2019年10月の定価改定及び2020年4月の「健康増進法の一部を改正する法律」の全面施行に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、前年同期比4.9%減となりました。当社の紙巻販売数量は、総需要減少に加え、紙巻シェアの減少により前年同期比5.9%減となりました。
紙巻シェアは、低価格帯での競争継続により、前年同期比0.7%ポイント減の60.0%となりました。
(注3)
国内たばこ市場におけるRRPの市場占有率は、約25%(出荷ベース)と推計しています。当社のRRP販売数量は紙巻たばこ換算ベースで30億本となり、RRPカテゴリーに占める実需ベースの当社のシェアは約10%と推計しています。
<自社たばこ製品売上収益及び調整後営業利益>自社たばこ製品売上収益は、紙巻販売数量の減少影響、2019年10月の定価改定時に一部銘柄で価格を据え置いたことに起因する紙巻たばこにおけるネガティブな単価差影響、RRP関連売上収益の減少、国内免税及び中国事業の販売減少等により、前年同期比9.4%減となりました。RRP関連売上収益は、RRP販売数量の増加があるものの、デバイスの売上減少を主因として、前年同期比56億円減の426億円となっております。なお、新型コロナウイルス感染拡大による影響は、自社たばこ製品売上収益に200億円程度の悪影響を及ぼしたと見ており、うち国内免税及び中国事業における影響が半分強を占めております。
調整後営業利益は、新型コロナウイルス感染拡大による影響が長期化する中、優先順位に基づく効率的な経費執行等による費用減があったものの、自社たばこ製品売上収益の減少、RRP及びリトルシガーの販促強化による費用増により、前年同期比16.0%減となりました。
(注1)紙巻総需要は、日本市場全体における紙巻たばこの販売数量を指しております。なお、当該数値にはリトルシガーを含み、RRP等の販売数量は含まれておりません。
(注2)当該数値の他に、国内免税市場及び当社の中国事業部管轄の中国・香港・マカオ市場の当第3四半期連結累計期間における販売数量13億本(前年同期の当該数量は31億本)があります。なお、当該数値にはリトルシガーを含み、RRP等は含まれておりません。
(注3)RRP販売数量は、1パック当たり紙巻たばこ20本として換算しております。当該数値には国内免税市場における販売数量は含まれておりません。なお、RRP関連売上収益には国内免税市場における売上収益及びデバイス・関連アクセサリー等に係る売上収益が含まれております。
[海外たばこ事業]
(単位:億本、億円)
(単位:百万ドル)
※()内は、為替一定ドルベース 前年同期比増減率
<販売数量及び市場シェア>総販売数量は、新型コロナウイルス感染拡大による免税販売及び新興国市場への影響、ロシア等複数市場における総需要減少等により、前年同期比2.6%減となりました。市場シェアは主要市場である、イタリア・イラン・英国・カナダ・スペイン・台湾・ドイツ・フィリピン・ルーマニア等の様々な市場で継続的に伸長しました。
GFB販売数量は、ウィンストン(+2.6%)・LD(+4.5%)の堅調なパフォーマンスがキャメル(△2.9%)・メビウス(△3.0%)の減少を上回り、前年同期比1.4%増となりました。
<自社たばこ製品売上収益及び調整後営業利益>自社たばこ製品売上収益及び調整後営業利益は、ポジティブな単価上昇効果及び数量効果がネガティブな為替影響を上回り、それぞれ前年同期比1.6%増、6.2%増となりました。なお、新型コロナウイルス感染拡大による影響は、自社たばこ製品売上収益に170億円程度の悪影響を及ぼしたと見ております。
為替影響を含めたドルベースの自社たばこ製品売上収益は、ネガティブな為替影響を受けたものの、ドイツ・フィリピン・ルーマニア等における単価上昇効果及び英国・カナダ・台湾・ドイツ・フィリピン等における数量効果により、前年同期比3.1%増となりました。為替一定ベースでは、前年同期比8.5%増となりました。
為替影響を含めたドルベースの調整後営業利益は、ネガティブな為替影響を受けたものの、単価上昇効果及び数量効果等により、前年同期比7.7%増となりました。為替一定ベースでは、前年同期比19.0%増となりました。
[海外たばこ事業 地域別内訳](注6)
海外たばこ事業における各地域の実績は以下のとおりです。
(単位:億本、億円、百万ドル)
※()内は、為替一定ドルベース 前年同期比増減率
(注4)製造受託、水たばこ製品及びE-Vapor製品を除き、Fine cut、シガー、パイプ、スヌース、クレテック及び加熱式たばこを含めております。
(注5)当社グループのブランドポートフォリオの中核を担う「ウィンストン」「キャメル」「メビウス」 「LD」の4ブランドをGFB(グローバル・フラッグシップ・ブランド)としております。
(注6)当社グループの海外たばこ事業をより深く理解していただくために、当該セグメントを4地域(South and West Europe、North and Central Europe、CIS+、Rest-of-the-World)に区分けしております。
South and West Europeにはフランス、イタリア、スペイン等、North and Central Europeにはドイツ、英国等、CIS+にはルーマニア、ロシア等、Rest-of-the-Worldにはイラン、台湾、トルコ等を含んでおります。
※ 米国ドルに対する為替レートは、以下のとおりです。(注7)
(注7)IAS第29号に従い、超インフレ経済下にある子会社の財務諸表をUSDへ換算する際には、2020年9月末時点のレートを適用しております。また、USDから日本円へ換算する際も、2020年9月末時点のレートを適用しております。(USD/IRR:253,917、USD/円:105.80)
[医薬事業]
(単位:億円)
<売上収益及び調整後営業利益>売上収益は、海外ロイヤリティ収入の減少等により、前年同期比9.1%減となりました。なお、売上収益における新型コロナウイルス感染拡大による影響は軽微と見ております。
調整後営業利益は、売上収益の減少があるものの、製造販売承認申請を行った開発品の試験終了等に伴う研究開発費の減少及びグループ会社である鳥居薬品株式会社の増益により、前年同期比61.4%増となりました。
[加工食品事業]
(単位:億円)
<売上収益及び調整後営業利益>売上収益は、緊急事態宣言発令下の外出自粛等の影響を受け、冷食・常温事業における家庭用商品の需要増に伴う販売伸長があるものの、冷食・常温事業及び調味料事業における外食向け製品及びベーカリー事業における需要減に伴う販売減少により、前年同期比5.4%減となりました。なお、新型コロナウイルス感染拡大による影響は、売上収益に70億円程度の悪影響を及ぼしたと見ております。
調整後営業利益は、商品構成の改善はあるものの、売上収益の減少及び冷食・常温事業における物流費の悪化により、前年同期比70.4%減となりました。
(2)財政状態及びキャッシュ・フローの状況
① 財政状態の状況
[資産]
当第3四半期連結会計期間末現在の資産合計は、前年度末に比べ3,093億円減少し、5兆2,437億円となりました。これは、為替影響等によるのれん、棚卸資産、無形資産及び有形固定資産の減少があったこと等によるものです。
[負債]
当第3四半期連結会計期間末現在の負債合計は、前年度末に比べ794億円減少し、2兆7,301億円となりました。これは、コマーシャル・ペーパーの発行及び劣後特約付き借入を行なったものの、社債の償還、未払いたばこ税の減少及び短期借入金の返済があったこと等によるものです。
[資本]
当第3四半期連結会計期間末現在の資本合計は、前年度末に比べ2,300億円減少し、2兆5,136億円となりました。これは、在外営業活動体の換算差額の減少があったこと等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末現在の現金及び現金同等物は、前年度末に比べ1,010億円増加し、4,581億円となりました(前年同期末残高1,817億円)。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、3,982億円の収入(前年同期は2,578億円の収入)となりました。これは、主にたばこ事業による安定したキャッシュ・フローの創出があったものの、国内外におけるたばこ税及び法人税の支払い、営業債務及びその他の債務の支払いがあったこと等によるものです。
なお、当第3四半期連結累計期間における国内のたばこ税の支払額については、前年度末が金融機関の休日であった影響から10ヶ月分となっております。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、436億円の支出(前年同期は1,248億円の支出)となりました。これは、関連会社株式の売却による収入があったものの、有形固定資産及び無形資産の取得による支出があったこと等によるものです。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、2,082億円の支出(前年同期は2,234億円の支出)となりました。これは、劣後特約付き借入による収入があったものの、配当金の支払いがあったこと等によるものです。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は、434億円です。
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
なお、2020年1月に当社コーポレート部門に研究開発を目的とした組織としてD-LABを新設しており、当第1四半期より、当組織における費用を研究開発費に含んでおります。
(6)主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した当社グループの主要な設備に関し、著しい変動があった設備は以下のとおりです。これは、グループ会社である鳥居薬品株式会社が所有していた佐倉工場を譲渡したことによるものです。
[国内子会社]
(7)設備の新設、除却等の計画
前連結会計年度末における当連結会計年度1年間の設備投資計画(新設・拡充)は1,440億円としておりましたが、第2四半期連結会計期間末において1,230億円に変更しております。
なお、セグメント毎の設備投資の主な内容・目的について前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要
な変更はありません。
(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資金需要
設備投資、運転資金、外部資源の獲得、借入の返済及び利息の支払い、配当金の支払い、自己株式の取得並びに法人税の支払い等に資金を充当しております。
② 資金の源泉
主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、社債及びコマーシャル・ペーパーの発行により、必要とする資金を調達しております。
<キャッシュ・フロー>「(2)財政状態及びキャッシュ・フローの状況 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
<有利子負債>(長期負債)
社債(1年内償還予定を含む)は、前年度末現在6,666億円、当第3四半期連結会計期間末現在5,965億円、金融機関からの長期借入金(1年内返済予定を含む)は、前年度末現在1,153億円、当第3四半期連結会計期間末現在2,041億円です。
(短期負債)
金融機関からの短期借入金は、前年度末現在1,926億円、当第3四半期連結会計期間末現在1,274億円です。コマーシャル・ペーパーの発行残高は、前年度末現在はありませんでしたが、当第3四半期連結会計期間末現在1,074億円です。
③ 流動性
当社グループは、従来から営業活動により多額のキャッシュ・フローを得ており、今後も引き続き資金源になると見込んでおります。営業活動によるキャッシュ・フローは今後も安定的で、通常の事業活動における必要資金はまかなえると予想しております。また、当第3四半期連結会計期間末現在、国内・海外の主要な金融機関からのコミットメント融資枠があります。更に、コマーシャル・ペーパープログラム、アンコミットメントベースの融資枠、国内社債発行登録枠及びユーロMTNプログラム等があります。
なお、以下、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において判断したものです。
(非GAAP指標について)
当社グループは、当社が適用する会計基準であるIFRSにおいて定義されていない非GAAP指標を追加的に開示しております。非GAAP指標は、当社グループが中長期的に持続的な成長を目指す上で、各事業運営の業績を把握するために経営管理にも利用している指標であり、財務諸表の利用者が当社グループの業績を評価する上でも、有用な情報であると考えております。
調整後営業利益
営業利益(損失)から買収に伴い生じた無形資産に係る償却費、調整項目(収益及び費用)を除いた調整後営業利益を開示しております。調整項目(収益及び費用)はのれんの減損損失、リストラクチャリング収益及び費用等です。
また、為替一定ベースの調整後営業利益の成長率も追加的に開示しております。これは、海外たばこ事業における当期の調整後営業利益を前年同期の為替レートを用いて換算・算出することにより、為替影響を除いた指標です。当社グループは、為替一定ベースの調整後営業利益の成長率における、中長期に亘る年平均mid to high single digit成長を全社利益目標としており、その達成を目指してまいります。
なお、当社グループは、超インフレ経済下にある子会社の財務諸表について、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」(以下、IAS第29号)に定められる要件に従い、会計上の調整を加えておりますが、為替一定ベースの調整後営業利益にはIAS第29号の影響は含めておりません。
(自社たばこ製品売上収益について)
たばこ事業においては、自社たばこ製品に係る売上収益を開示しております。具体的には、国内たばこ事業においては、国内免税市場及び当社の中国事業部管轄の中国・香港・マカオ市場における売上収益並びにRRP・リトルシガー等に係る売上収益が含まれていますが、輸入たばこ配送手数料等に係る売上収益は含まれておりません。また、海外たばこ事業においては、水たばこ製品及びRRPに係る売上収益が含まれていますが、物流事業及び製造受託等に係る売上収益は含まれておりません。また、為替一定ベースのドルベースの自社たばこ製品売上収益の成長率も追加的に開示しております。
なお、当社グループは、超インフレ経済下にある子会社の財務諸表について、IAS第29号に定められる要件に従い、会計上の調整を加えておりますが、為替一定ベースの自社たばこ製品売上収益にはIAS第29号の影響は含めておりません。
(RRPについて)
RRPは、E-Vapor製品及び加熱式たばこ等、喫煙に伴う健康リスクを低減させる可能性のある製品(Reduced- Risk Products, RRP)を指しております。
E-Vapor製品は、たばこ葉を使用せず、装置内もしくは専用カートリッジ内のリキッド(液体)を電気加熱させ、発生するベイパー(蒸気)を愉しむ製品です。
一方、加熱式たばこは、たばこ葉を使用し、たばこ葉を燃焼させずに、加熱等によって発生するたばこベイパー(たばこ葉由来の成分を含む蒸気)を愉しむ製品です。
当社グループは、たばこ事業の将来に亘る持続的な成長のため、イノベーティブな製品の開発等に取り組んでおります。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は以下のとおりです。
(1)経営成績の状況
① 全社実績
(単位:億円)
2019年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 2020年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 増減率 | ||||
売上収益 | 16,337 | 15,921 | △2.5% | |||
調整後営業利益 | 4,515 | 4,415 | △2.2% | |||
営業利益 | 4,406 | 3,902 | △11.4% | |||
四半期利益(親会社所有者帰属) | 3,161 | 2,579 | △18.4% |
<売上収益>売上収益は、海外たばこ事業で増収となったものの、国内たばこ事業、医薬事業及び加工食品事業の減収により、前年同期比2.5%減の1兆5,921億円となりました。なお、新型コロナウイルス感染拡大は各事業に影響を与えており、売上収益に450億円程度の悪影響を及ぼしたと見ております。
<調整後営業利益>為替一定ベースの調整後営業利益は、国内たばこ事業及び加工食品事業での減少があったものの、海外たばこ事業及び医薬事業での増加により、前年同期比6.3%増となりました。為替影響を含めた調整後営業利益は、海外たばこ事業においてネガティブな為替影響を受けたことにより、前年同期比2.2%減の4,415億円となりました。
<営業利益>営業利益は、前年に発生した医薬事業の抗HIV薬6品の国内におけるライセンス契約解消に係る収益がなくなったこと等により、前年同期比11.4%減の3,902億円となりました。
<親会社の所有者に帰属する四半期利益>親会社の所有者に帰属する四半期利益は、営業利益の減少及び金融損益の悪化等により、前年同期比18.4%減の2,579億円となりました。
② セグメント別実績
[国内たばこ事業]
(単位:億本、億円)
国内たばこ事業 | 2019年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 2020年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 増減率 | |
紙巻総需要(注1) | 946 | 900 | △4.9% | |
紙巻販売数量(注2) | 574 | 540 | △5.9% | |
自社たばこ製品売上収益 | 4,358 | 3,948 | △9.4% | |
調整後営業利益 | 1,654 | 1,390 | △16.0% |
<紙巻販売数量>紙巻総需要は、2019年10月と比べ2020年10月の定価改定の値上げ幅が大きかったことから、定価改定に先立つ駆け込み需要が前年同期比で増加したものの、RRP市場の拡大、趨勢減、2019年10月の定価改定及び2020年4月の「健康増進法の一部を改正する法律」の全面施行に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、前年同期比4.9%減となりました。当社の紙巻販売数量は、総需要減少に加え、紙巻シェアの減少により前年同期比5.9%減となりました。
紙巻シェアは、低価格帯での競争継続により、前年同期比0.7%ポイント減の60.0%となりました。
国内たばこ市場におけるRRPの市場占有率は、約25%(出荷ベース)と推計しています。当社のRRP販売数量は紙巻たばこ換算ベースで30億本となり、RRPカテゴリーに占める実需ベースの当社のシェアは約10%と推計しています。
<自社たばこ製品売上収益及び調整後営業利益>自社たばこ製品売上収益は、紙巻販売数量の減少影響、2019年10月の定価改定時に一部銘柄で価格を据え置いたことに起因する紙巻たばこにおけるネガティブな単価差影響、RRP関連売上収益の減少、国内免税及び中国事業の販売減少等により、前年同期比9.4%減となりました。RRP関連売上収益は、RRP販売数量の増加があるものの、デバイスの売上減少を主因として、前年同期比56億円減の426億円となっております。なお、新型コロナウイルス感染拡大による影響は、自社たばこ製品売上収益に200億円程度の悪影響を及ぼしたと見ており、うち国内免税及び中国事業における影響が半分強を占めております。
調整後営業利益は、新型コロナウイルス感染拡大による影響が長期化する中、優先順位に基づく効率的な経費執行等による費用減があったものの、自社たばこ製品売上収益の減少、RRP及びリトルシガーの販促強化による費用増により、前年同期比16.0%減となりました。
(注1)紙巻総需要は、日本市場全体における紙巻たばこの販売数量を指しております。なお、当該数値にはリトルシガーを含み、RRP等の販売数量は含まれておりません。
(注2)当該数値の他に、国内免税市場及び当社の中国事業部管轄の中国・香港・マカオ市場の当第3四半期連結累計期間における販売数量13億本(前年同期の当該数量は31億本)があります。なお、当該数値にはリトルシガーを含み、RRP等は含まれておりません。
(注3)RRP販売数量は、1パック当たり紙巻たばこ20本として換算しております。当該数値には国内免税市場における販売数量は含まれておりません。なお、RRP関連売上収益には国内免税市場における売上収益及びデバイス・関連アクセサリー等に係る売上収益が含まれております。
[海外たばこ事業]
(単位:億本、億円)
海外たばこ事業 | 2019年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 2020年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 増減率 | ||
総販売数量(注4) | 3,386 | 3,300 | △2.6% | ||
GFB販売数量(注5) | 2,102 | 2,132 | 1.4% | ||
自社たばこ製品売上収益 | 9,416 | 9,565 | 1.6% | ||
調整後営業利益 | 2,965 | 3,148 | 6.2% |
(単位:百万ドル)
海外たばこ事業 (参考:ドルベース) | 2019年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 2020年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 増減率 | ||
自社たばこ製品売上収益 | 8,632 | 8,901 | 3.1% (8.5%) | ||
調整後営業利益 | 2,719 | 2,929 | 7.7% (19.0%) |
※()内は、為替一定ドルベース 前年同期比増減率
<販売数量及び市場シェア>総販売数量は、新型コロナウイルス感染拡大による免税販売及び新興国市場への影響、ロシア等複数市場における総需要減少等により、前年同期比2.6%減となりました。市場シェアは主要市場である、イタリア・イラン・英国・カナダ・スペイン・台湾・ドイツ・フィリピン・ルーマニア等の様々な市場で継続的に伸長しました。
GFB販売数量は、ウィンストン(+2.6%)・LD(+4.5%)の堅調なパフォーマンスがキャメル(△2.9%)・メビウス(△3.0%)の減少を上回り、前年同期比1.4%増となりました。
<自社たばこ製品売上収益及び調整後営業利益>自社たばこ製品売上収益及び調整後営業利益は、ポジティブな単価上昇効果及び数量効果がネガティブな為替影響を上回り、それぞれ前年同期比1.6%増、6.2%増となりました。なお、新型コロナウイルス感染拡大による影響は、自社たばこ製品売上収益に170億円程度の悪影響を及ぼしたと見ております。
為替影響を含めたドルベースの自社たばこ製品売上収益は、ネガティブな為替影響を受けたものの、ドイツ・フィリピン・ルーマニア等における単価上昇効果及び英国・カナダ・台湾・ドイツ・フィリピン等における数量効果により、前年同期比3.1%増となりました。為替一定ベースでは、前年同期比8.5%増となりました。
為替影響を含めたドルベースの調整後営業利益は、ネガティブな為替影響を受けたものの、単価上昇効果及び数量効果等により、前年同期比7.7%増となりました。為替一定ベースでは、前年同期比19.0%増となりました。
[海外たばこ事業 地域別内訳](注6)
海外たばこ事業における各地域の実績は以下のとおりです。
(単位:億本、億円、百万ドル)
2019年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 2020年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 増減率 | |||||
South and West Europe | |||||||
総販売数量(注4) | 508 | 518 | 1.9% | ||||
GFB販売数量(注5) | 414 | 434 | 5.0% | ||||
自社たばこ製品売上収益 | 1,715 | 1,720 | 0.3% | ||||
自社たばこ製品売上収益 (参考:ドルベース) | 1,571 | 1,599 | 1.8% (1.3%) | ||||
North and Central Europe | |||||||
総販売数量(注4) | 419 | 475 | 13.1% | ||||
GFB販売数量(注5) | 213 | 249 | 16.7% | ||||
自社たばこ製品売上収益 | 1,773 | 2,026 | 14.3% | ||||
自社たばこ製品売上収益 (参考:ドルベース) | 1,625 | 1,885 | 16.0% (16.4%) | ||||
CIS+ | |||||||
総販売数量(注4) | 992 | 929 | △6.3% | ||||
GFB販売数量(注5) | 687 | 627 | △8.7% | ||||
自社たばこ製品売上収益 | 2,286 | 2,290 | 0.1% | ||||
自社たばこ製品売上収益 (参考:ドルベース) | 2,097 | 2,130 | 1.6% (8.6%) | ||||
Rest-of-the-World | |||||||
総販売数量(注4) | 1,467 | 1,378 | △6.1% | ||||
GFB販売数量(注5) | 787 | 822 | 4.3% | ||||
自社たばこ製品売上収益 | 3,642 | 3,529 | △3.1% | ||||
自社たばこ製品売上収益 (参考:ドルベース) | 3,338 | 3,286 | △1.6% (8.1%) |
※()内は、為替一定ドルベース 前年同期比増減率
(注4)製造受託、水たばこ製品及びE-Vapor製品を除き、Fine cut、シガー、パイプ、スヌース、クレテック及び加熱式たばこを含めております。
(注5)当社グループのブランドポートフォリオの中核を担う「ウィンストン」「キャメル」「メビウス」 「LD」の4ブランドをGFB(グローバル・フラッグシップ・ブランド)としております。
(注6)当社グループの海外たばこ事業をより深く理解していただくために、当該セグメントを4地域(South and West Europe、North and Central Europe、CIS+、Rest-of-the-World)に区分けしております。
South and West Europeにはフランス、イタリア、スペイン等、North and Central Europeにはドイツ、英国等、CIS+にはルーマニア、ロシア等、Rest-of-the-Worldにはイラン、台湾、トルコ等を含んでおります。
※ 米国ドルに対する為替レートは、以下のとおりです。(注7)
為替レート | 2019年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 2020年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率 |
USD/円 | 109.12 | 107.55 | △1.57 | 1.4%高 |
USD/RUB | 65.08 | 70.69 | 5.60 | 7.9%安 |
USD/GBP | 0.79 | 0.79 | 0.00 | 0.2%安 |
USD/EUR | 0.89 | 0.89 | 0.00 | 0.1%安 |
USD/CHF | 1.00 | 0.95 | △0.04 | 4.7%高 |
USD/TWD | 31.03 | 29.79 | △1.24 | 4.2%高 |
USD/TRY | 5.63 | 6.72 | 1.09 | 16.2%安 |
USD/IRR | 102,297 |
(注7)IAS第29号に従い、超インフレ経済下にある子会社の財務諸表をUSDへ換算する際には、2020年9月末時点のレートを適用しております。また、USDから日本円へ換算する際も、2020年9月末時点のレートを適用しております。(USD/IRR:253,917、USD/円:105.80)
[医薬事業]
(単位:億円)
医薬事業 | 2019年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 2020年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 増減率 | |
売上収益 | 633 | 575 | △9.1% | |
調整後営業利益 | 78 | 126 | 61.4% |
<売上収益及び調整後営業利益>売上収益は、海外ロイヤリティ収入の減少等により、前年同期比9.1%減となりました。なお、売上収益における新型コロナウイルス感染拡大による影響は軽微と見ております。
調整後営業利益は、売上収益の減少があるものの、製造販売承認申請を行った開発品の試験終了等に伴う研究開発費の減少及びグループ会社である鳥居薬品株式会社の増益により、前年同期比61.4%増となりました。
[加工食品事業]
(単位:億円)
加工食品事業 | 2019年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 2020年12月期 第3四半期 連結累計期間 | 増減率 | |
売上収益 | 1,148 | 1,086 | △5.4% | |
調整後営業利益 | 29 | 9 | △70.4% |
<売上収益及び調整後営業利益>売上収益は、緊急事態宣言発令下の外出自粛等の影響を受け、冷食・常温事業における家庭用商品の需要増に伴う販売伸長があるものの、冷食・常温事業及び調味料事業における外食向け製品及びベーカリー事業における需要減に伴う販売減少により、前年同期比5.4%減となりました。なお、新型コロナウイルス感染拡大による影響は、売上収益に70億円程度の悪影響を及ぼしたと見ております。
調整後営業利益は、商品構成の改善はあるものの、売上収益の減少及び冷食・常温事業における物流費の悪化により、前年同期比70.4%減となりました。
(2)財政状態及びキャッシュ・フローの状況
① 財政状態の状況
[資産]
当第3四半期連結会計期間末現在の資産合計は、前年度末に比べ3,093億円減少し、5兆2,437億円となりました。これは、為替影響等によるのれん、棚卸資産、無形資産及び有形固定資産の減少があったこと等によるものです。
[負債]
当第3四半期連結会計期間末現在の負債合計は、前年度末に比べ794億円減少し、2兆7,301億円となりました。これは、コマーシャル・ペーパーの発行及び劣後特約付き借入を行なったものの、社債の償還、未払いたばこ税の減少及び短期借入金の返済があったこと等によるものです。
[資本]
当第3四半期連結会計期間末現在の資本合計は、前年度末に比べ2,300億円減少し、2兆5,136億円となりました。これは、在外営業活動体の換算差額の減少があったこと等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末現在の現金及び現金同等物は、前年度末に比べ1,010億円増加し、4,581億円となりました(前年同期末残高1,817億円)。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、3,982億円の収入(前年同期は2,578億円の収入)となりました。これは、主にたばこ事業による安定したキャッシュ・フローの創出があったものの、国内外におけるたばこ税及び法人税の支払い、営業債務及びその他の債務の支払いがあったこと等によるものです。
なお、当第3四半期連結累計期間における国内のたばこ税の支払額については、前年度末が金融機関の休日であった影響から10ヶ月分となっております。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、436億円の支出(前年同期は1,248億円の支出)となりました。これは、関連会社株式の売却による収入があったものの、有形固定資産及び無形資産の取得による支出があったこと等によるものです。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、2,082億円の支出(前年同期は2,234億円の支出)となりました。これは、劣後特約付き借入による収入があったものの、配当金の支払いがあったこと等によるものです。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は、434億円です。
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
なお、2020年1月に当社コーポレート部門に研究開発を目的とした組織としてD-LABを新設しており、当第1四半期より、当組織における費用を研究開発費に含んでおります。
(6)主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した当社グループの主要な設備に関し、著しい変動があった設備は以下のとおりです。これは、グループ会社である鳥居薬品株式会社が所有していた佐倉工場を譲渡したことによるものです。
[国内子会社]
(2020年9月30日現在) |
事業所名 (所在地) | セグメント の名称 | 設備の内容 | 帳簿価額(百万円) | 従業 員数 (人) | |||||
土地 | 建物 及び 構築物 | 機械装置及び運搬具 | 工具、器具及び備品 | 合計 | |||||
面積 (千㎡) | 金額 | ||||||||
鳥居薬品㈱ 本社他支社等 (本社・東京都中央区) | 医薬事業 | 医薬品製造設備及びその他設備 | 3 | 337 | 1,386 | 305 | 86 | 2,114 | 576 |
(7)設備の新設、除却等の計画
前連結会計年度末における当連結会計年度1年間の設備投資計画(新設・拡充)は1,440億円としておりましたが、第2四半期連結会計期間末において1,230億円に変更しております。
なお、セグメント毎の設備投資の主な内容・目的について前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要
な変更はありません。
(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資金需要
設備投資、運転資金、外部資源の獲得、借入の返済及び利息の支払い、配当金の支払い、自己株式の取得並びに法人税の支払い等に資金を充当しております。
② 資金の源泉
主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、社債及びコマーシャル・ペーパーの発行により、必要とする資金を調達しております。
<キャッシュ・フロー>「(2)財政状態及びキャッシュ・フローの状況 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
<有利子負債>(長期負債)
社債(1年内償還予定を含む)は、前年度末現在6,666億円、当第3四半期連結会計期間末現在5,965億円、金融機関からの長期借入金(1年内返済予定を含む)は、前年度末現在1,153億円、当第3四半期連結会計期間末現在2,041億円です。
(短期負債)
金融機関からの短期借入金は、前年度末現在1,926億円、当第3四半期連結会計期間末現在1,274億円です。コマーシャル・ペーパーの発行残高は、前年度末現在はありませんでしたが、当第3四半期連結会計期間末現在1,074億円です。
③ 流動性
当社グループは、従来から営業活動により多額のキャッシュ・フローを得ており、今後も引き続き資金源になると見込んでおります。営業活動によるキャッシュ・フローは今後も安定的で、通常の事業活動における必要資金はまかなえると予想しております。また、当第3四半期連結会計期間末現在、国内・海外の主要な金融機関からのコミットメント融資枠があります。更に、コマーシャル・ペーパープログラム、アンコミットメントベースの融資枠、国内社債発行登録枠及びユーロMTNプログラム等があります。