四半期報告書-第146期第1四半期(平成31年4月1日-令和1年6月30日)

【提出】
2019/08/13 10:58
【資料】
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【項目】
32項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府、日銀による各種政策効果により緩やかな回復傾向がみられる一方で、地政学的リスクの高まりなどによる世界経済の減退が国内経済に大きな影響を与える可能性を内在しております。当社グループが営むホテル業界におきましては、観光庁が公表している最新の宿泊旅行統計調査(2019年5月第1次速報)によると、国内全体の延べ宿泊者数は4,812万人泊で前年同月比8.3%増加し、その内訳として日本人宿泊者が3,918万人泊(前年同月比6.9%増)、外国人宿泊者894万人泊(前年同月比14.5%増)となり依然として堅調に推移しております。一方で社会的に深刻な人材不足による人材関連コストの上昇や国内ホテルの開発の過熱がホテル間の競争を激化させております。
このような経済状況のもとで当社グループは、ホテル事業を通じて新たな価値を生み出す、ホテル事業のリーディングカンパニーを目指し、企業経営を行っております。当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、運営ホテル数の増減、運営ホテルの稼働率及び客室単価の増減等であります。
ホテル事業につきましては、宿泊特化型ホテル『ベストウェスタン』と中長期滞在型ホテル『バリュー・ザ・ホテル』の2ブランドの運営を事業の中核に据えております。『ベストウェスタン』については、既存ホテルにおいて安定して高稼働率を確保していることから客単価の上昇による収益増加を図りつつ、新規ホテルを出店しブランドの拡大と収益の拡大を進めております。『バリュー・ザ・ホテル』については、これまでの震災復興関連宿泊需要のみならず、一般企業等の大型宿泊需要や訪日外国人の宿泊需要など顧客層の拡大に取り組むとともに、支払家賃などの固定費の削減に取り組んでおります。経理・人事業務については、徹底したコスト管理を行い、営業支援体制の一元化により販売力を強化し、客室単価の向上による収益増加を図っております。
不動産事業につきましては、固定資産の売却等を行い、金融機関等からの借入れの圧縮を進めております。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の当社グループの経営成績は、次のとおりとなりました。
売上高は1,424百万円(前年同四半期比14.0%増)、営業利益は12百万円(前年同四半期営業損失47百万円)、経常損失は32百万円(前年同四半期経常損失89百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は56百万円(前年同四半期親会社株主に帰属する四半期純損失49百万円)となりました。
売上高は、前連結会計年度に『ベストウェスタンプラスホテルフィーノ千歳』、『シュアステイプラスホテル by ベストウェスタン新大阪』、『ベストウェスタンホテルフィーノ東京秋葉原』及び『ベストウェスタンプラスホテルフィーノ大阪北浜』をオープンし増収となりました。
営業利益は、増収の影響及びグループ全体におけるコスト削減の効果により増益となりました。
経常損失は、営業利益の計上に伴い、前年同四半期に比べ大幅に損失が減少しました。
親会社株主に帰属する四半期純利益は、不動産事業に係る固定資産を譲渡したことに伴い特別利益(固定資産売却益)を計上したことにより増益となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
ホテル事業は、セグメント間の取引を消去した外部顧客との取引結果は、売上高1,400百万円(前年同四半期比15.0%増)、営業利益76百万円(前年同四半期比208.3%増)となりました。主な売上は、ホテルマネジメント売上などであります。
不動産事業は、セグメント間の取引を消去した外部顧客との取引結果は、売上高23百万円(前年同四半期比24.6%減)、営業利益4百万円(前年同四半期比74.6%増)となりました。主な売上は、賃貸売上などであります。
当第1四半期連結会計期間末の当社グループの財政状態は、次のとおりとなりました。
総資産は、4,904百万円となりました。これは、前連結会計年度末より430百万円の減少であります。主な要因は、固定資産の譲渡などに伴う投資不動産の減少152百万円などによるものであります。
負債合計は、4,006百万円となりました。これは、前連結会計年度末より486百万円の減少であります。主な要因は、固定資産の譲渡による借入れの返済などに伴う長期借入金(1年内返済予定を含む)の減少378百万円などによるものであります。
純資産合計は、898百万円となりました。これは、前連結会計年度末より56百万円の増加であります。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益などによる利益剰余金の増加56百万円などによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、経営環境や事業の状況を勘案の上、将来キャッシュ・フローの状況を把握して、資金の管理を行っており、資金需要が生じた場合には、主として金融機関等からの借入れを行っております。当社グループでは、新規ホテルの開業を積極的に行っており、新規ホテルの開業に伴う資金需要が今後も生じる見込みであり、金融機関等からの借入れにより調達する予定でおります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策
当社は、「1 事業等のリスク」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しております。
しかし、当社は、前連結会計年度においてスターアジアグループにより運用されているファンドであるStar Asia Opportunity III LPと資本提携を行い、同社に対し2018年11月12日及び2019年3月29日に第三者割当増資を実施し、スターアジアグループを当社の新たなスポンサーとしております。また、2019年3月22日には同社との間でコミットメントライン契約を締結しております。このようなことから、資金面に支障はないと考えております。当社は、前連結会計年度においてスターアジアグループに属するStar Asia Management Ltd.と業務提携を行い、今後の新規ホテルの開業を含む当社グループ事業について協力関係を築き、宿泊施設の賃借料の削減交渉、経費の削減、営業の強化に取り組んでおります。そのため今後、当社グループの財務体質及び業績は改善するものと見込んでおります。
したがって、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。