有価証券報告書-第70期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 16:33
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善が続き、引き続き緩やかな回復基調で推移しましたが、通商問題を始め、わが国経済にも大きな影響を与える様々な地政学リスクの成り行きが懸念されるなど、先行きの不透明感は払拭されません。
また、消費はまだら模様で、地震、記録的猛暑、豪雨、台風などによる地域的な消費の落ち込みも見られるなど、特に当社グループが関連するアパレル・ファッション業界や手芸関連業界におきましては節約志向が続き、消費も慎重で、服飾材料である縫い糸の受注も全体として低調に推移しました。
このような環境のなか、当社グループは業績の回復に向けて引き続き対処すべき課題に取り組んでまいりましたが、昨今の様々なコストアップに対する当社グループ内での吸収努力も限界に達したことから、今春、販売価格全般の改正を実施するにあたり、本年3月を中心に価格改正前の駆け込み需要が見られました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は6,401百万円(前期比0.8%増)となりました。
一方利益面は、人件費の上昇や当社東京支店並びに京都本社社屋の建替えに伴う経費負担の増加等の減益要因の一方で、価格改正前の駆け込み需要の影響や販売促進費の節約、修繕費の減少等により、営業損失は42百万円(前期は39百万円の損失)、経常利益は30百万円(前期比11.5%減)となりました。
また、前期には当社の旧東京支店の不動産および中国子会社が保有する不動産等の固定資産売却益を含め1,399百万円を特別利益に計上した一方で、当期には本社社屋建替えの意思決定に基づく仮事務所への移転費用、および本社社屋等の固定資産の減損損失、並びに取り壊しに伴い発生すると見込まれる費用等を含め、合わせて217百万円を特別損失に計上したことから、親会社株主に帰属する当期純損失は216百万円(前期は990百万円の利益)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績は次のとおりです。
日本
当社グループにおきましては、事業年度の末日を、当社は3月末日、国内子会社は1月末日と定めており、2か月間のずれがあることや、それぞれの事業分野や販売地域も異なるために、各社ごとに状況の相違が見られるものの、当期の国内消費は、まだら模様が続き、特に当社グループが関連するアパレル・ファッション業界や手芸関連分野では、購買行動の多様化や根強い節約志向に加え、地震、記録的猛暑、豪雨、台風などによる地域的な消費マインドの低下もあって、消費は慎重で、服飾材料である縫い糸の受注は総じて低調に推移しました。
また、昨今の人件費の上昇、原材料および染料価格や運送費の上昇等、様々なコストアップに対する当社グループ内での吸収努力も限界に達したため、今春に販売価格の改正を実施するにあたり、当社において本年3月を中心に駆け込み需要が発生したこともあり、当セグメントの売上高は5,023百万円(前期比1.3%増)となりました。
また、利益面につきましては、上述のとおり、人件費の上昇や当社東京支店並びに本社社屋建替えに伴う経費負担の増加等もありましたが、駆け込み需要による増収や、販売促進費の節約、修繕費の減少等もあってセグメント損失は前期から若干回復して100百万円(前期は128百万円の損失)となりました。

アジア
当社グループに属する全ての海外子会社は、事業年度の末日を12月末日と定めており、当連結会計年度には海外子会社の2018年1月から12月までの業績が連結されております。
当期間の日本向け衣料品のアジア地域における生産は、日本国内の衣料品の販売状況を背景に、全般には慎重で抑制傾向が続き、服飾材料である縫い糸の受注も伸び悩み、同業他社との販売競争も一段と激化しつつあります。
当社グループにおきましては、それぞれの海外子会社により、販売地域や市場も異なることから上記の影響も一様ではないものの、一部の取引先での発注調整等もあり、当セグメントの売上高は1,377百万円(前期比0.9%減)にとどまりました。
なお、同地域におきましても日本同様、今春に販売価格の改正を実施しておりますが、上述のとおり決算期が異なる影響で当期には駆け込み需要等、価格改正に伴う影響は含まれておりません。
また、利益面につきましても、各子会社の状況には格差が見られますが、上述の減収の影響や経費の増加等もあり、セグメント利益は55百万円(前期比36.8%減)となりました。
財政状態の状況は次のとおりであります。
資産の部については、流動資産は、前連結会計年度末に比べて456百万円減少し、7,350百万円となりました。これは、主として受取手形及び売掛金が44百万円、電子記録債権が42百万円増加したものの、現金及び預金が587百万円減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて191百万円減少し、3,767百万円となりました。これは、主として有形固定資産が235百万円増加したものの、無形固定資産が43百万円、投資有価証券が329百万円減少したことなどによります。
これらの結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて647百万円減少し、11,118百万円となりました。
負債の部については、流動負債は、前連結会計年度末に比べて4百万円増加し、894百万円となりました。これは、主として買掛金が41百万円、未払法人税等が45百万円、その他が18百万円減少したものの、事業所改築関連費用引当金が105百万円発生したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて75百万円減少し、851百万円となりました。これは、主として繰延税金負債が61百万円減少したことなどによります。
これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて70百万円減少し、1,746百万円となりました。
純資産の部については、前連結会計年度末に比べて577百万円減少し、9,372百万円となりました。これは、主として利益剰余金が304百万円、その他有価証券評価差額金が88百万円、為替換算調整勘定が140百万円減少したことなどによります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,698百万円となり、前連結会計年度末より906百万円減少いたしました。活動別キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費をはじめとする非資金項目が387百万円の増加(前期は1,099百万円の減少)があったものの、税金等調整前当期純損失が175百万円(前期は1,392百万円の純利益)、たな卸資産の増加81百万円(前期は94百万円の減少)、売上債権の増加121百万円(前期は33百万円)、仕入債務の減少26百万円(前期は117百万円の増加)、法人税等の支払額94百万円(前期は52百万円)となったことなどにより、110百万円の流出(前期は380百万円の流入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入1,018百万円(前期は
1,391百万円)、投資有価証券の売却及び償還による収入212百万円(前期は20百万円)、有形固定資産の売却による収入5百万円(前期は1,677百万円)があったものの、定期預金の預入による支出1,287百万円(前期は1,332百万円)、有形固定資産の取得による支出570百万円(前期は438百万円)となったことなどにより、663百万円の流出(前期は1,011百万円の流入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額85百万円(前期は85百万円)があったものの、長期借入金の返済による支出が当期は支出なし(前期は109百万円)となったことなどにより、99百万円の流出(前期は211百万円の流出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)
日 本2,981,5860.9
アジア1,640,6715.4
合 計4,622,2582.5

(注) 金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
日 本5,023,6661.3
アジア1,377,832△0.9
合 計6,401,4990.8

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積り、判断及び仮定を必要としております。これらの見積りについて過去の実績や合理的と判断される入手可能な情報等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり、売上高6,401百万円(前期比0.8%増)、営業損失42百万円(前期は39百万円の損失)、経常利益30百万円(前期比11.5%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は216百万円(前期は990百万円の利益)となりました。
この経営成績等の状況に関する経営者の認識につきましては、目標とする経営指標にも記載のとおり、指標となる経常利益及び売上高経常利益率ともに前連結会計年度に比べて減少している状況であります。
当社といたしましては、これらを踏まえ、現在および将来の情勢や事業環境の把握に努め、社外取締役の客観的な見解も取り入れながら前述の「対処すべき課題」に取り組んでおりますが、経営の基本方針のとおり、長期安定的な経営基盤を再構築するためにも、当面は当社グループの収益力の回復が最大の課題であると認識しております。
また、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因としましては、以下の6点があると認識しております。
・ライフスタイルや価値観の変化、消費者ニーズや購買行動の多様化に伴う衣料品の消費動向とアパレル・ファッション業界の動向及び手芸関連業界の動向
・縫製技術の変化
・低水準の賃金を背景に日本人従事者の高齢化と減少の続く国内縫製業の動向
・中国を始め東南アジア諸国の国家統治の先行きや、法律、税制、各規制の動向や雇用環境の変化
・海外合弁先企業の動向
・為替相場の変動
なお、当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、外部借入に依存しない財務体質を基盤として、自己資金を財源に今後の事業投資を考えており、また、流動性については現金及び預金の保有状況からみて十分に確保されているものと考えております。当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。

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