有価証券報告書-第77期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/24 16:15
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【項目】
155項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、所得や雇用環境は改善傾向が続きましたが、食料品を始めとする国内諸物価の上昇が続き、消費者の節約志向が強まりつつあるうえに、今般の中東情勢の緊迫化による世界的な原油供給懸念と価格高騰が、わが国だけでなく、世界全体に影響を及ぼしつつあり、先行きは極めて不透明な状況となりました。
当社グループがかかわるわが国のアパレル・ファッション業界や手芸関連業界は、衣料品のインバウンド需要の減速傾向に加えて、節約志向の高まりや記録的猛暑などの気候要因も加わり、衣料品や手芸材料の消費はまだら模様となりました。また中国やタイ国におきましても経済情勢の回復は見られず、衣料品の消費は低調な状況が続きました。
これらにより、当社グループの縫い糸の受注は、引き続き衣料縫製用、手芸用共に回復感が感じられない状況で推移し、為替換算レート変動の影響もあって、当連結会計年度の売上高は、5,474百万円(前期比3.0%減)となりました。
利益面におきましては、売上高の減少に加えて、当社の生産減少による工場操業度の低下や販売品目構成の変化、原材料価格の高止まりなどにより、売上高総利益率が低下した影響で、営業損失は222百万円(前期は195百万円の損失)となりました。
また、営業外損益において為替差損が為替差益に転じたことや受取配当金が増加したこともあって、経常損失は122百万円(前期は104百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は123百万円(前期は107百万円の損失)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績は次のとおりです。
日本
当社グループにおきましては、事業年度の末日を当社は3月末日、国内子会社は1月末日と定めております。
当期は、衣料品のインバウンド需要の減速傾向に加えて、節約志向の高まりや記録的猛暑などの気候要因も加わり、衣料品や手芸材料の消費はまだら模様となりました。
このような状況を受けて、衣料品の国内生産は全般に慎重で、国内における衣料品の原材料や縫製資材の需要は、一部を除いて回復感のない状況が続きました。
また、日米関税交渉の大筋合意を受けて、車両内装用縫い糸は、懸念された大きな落ち込みはなく、米国ホビー市場向けの受注は若干回復傾向となりましたが、当セグメントの売上高は、4,333百万円(前期比1.0%減)となりました。
一方、利益面につきましては、当社の工場操業度の低下や販売品目構成の変化、原材料価格など製造コストの高止まりによる売上高総利益率の低下が響いて、セグメント損失は192百万円(前期は180百万円の損失)となりました。
アジア
当セグメントに属する全ての海外子会社は、事業年度の末日を12月末日と定めており、当連結会計年度には、2025年1月から12月までの業績が連結されております。
当セグメントの主要な市場である中国におきましては、日本向け衣料品の生産がベトナムを始めアジアの他国に移行する傾向が続いているうえ、同国経済の減速や米国関税政策の影響により、同国内向け、米国向け共に衣料品の生産は低調で、当社グループの中国子会社も販売面では厳しい環境が続きました。一方、日本向け衣料品の生産が堅調なベトナムでは縫い糸の受注も堅調ながら、タイ国におきましては、衣料品消費は低調で厳しい状況が続いております。
これらに加えて為替換算レート変動による影響もあって、当セグメントの売上高は1,140百万円(前期比10.2%減)となりました。
一方、利益面につきましては、原材料の調達価格低減やタイ国の子会社の経営改善策の効果も徐々に出始めたものの、売上高の減少などもあり、セグメント損失は30百万円(前期は42百万円の損失)となりました。
財政状態の状況は、次のとおりであります。
資産の部につきましては、流動資産は、前連結会計年度末に比べて1百万円減少し、6,717百万円となりました。これは、主として電子記録債権が93百万円、仕掛品が59百万円、原材料及び貯蔵品が56百万円増加したものの、現金及び預金が56百万円、受取手形が123百万円、売掛金が73百万円減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて639百万円増加し、5,783百万円となりました。これは、主として投資有価証券が691百万円増加したことなどによります。
これらの結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて638百万円増加し、12,501百万円となりました。
負債の部につきましては、流動負債は、前連結会計年度末に比べて63百万円増加し、650百万円となりました。これは、主として買掛金が57百万円増加したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて221百万円増加し、1,311百万円となりました。これは、主として繰延税金負債が217百万円増加したことなどによります。
これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて285百万円増加し、1,962百万円となりました。
純資産の部につきましては、前連結会計年度末に比べて352百万円増加し、10,538百万円となりました。これは、主として利益剰余金が192百万円減少したものの、その他有価証券評価差額金が474百万円、為替換算調整勘定が61百万円増加したことなどによります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は2,415百万円となり、前連結会計年度末より637百万円増加いたしました。活動別キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失107百万円(前期は100百万円)、棚卸資産の増加129百万円(前期は95百万円の減少)となったものの、減価償却費をはじめとする非資金項目192百万円(前期は225百万円)、売上債権の減少112百万円(前期は3百万円の増加)となったことなどにより、67百万円の流入(前期は144百万円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出107百万円(前期は1,594百万円)となったものの、定期預金の払戻による収入804百万円(前期は1,373百万円)となったことなどにより、663百万円の流入(前期は291百万円の流出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額69百万円(前期は68百万円)となったことなどにより、114百万円の流出(前期は91百万円)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)
日 本2,385,905△0.7
アジア1,457,0196.7
合 計3,842,9241.9

b. 受注実績
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
日 本4,333,990△1.0
アジア1,140,562△10.2
合 計5,474,552△3.0

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積り、判断及び仮定を必要としております。これらの見積りについて過去の実績や合理的と判断される入手可能な情報等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたり用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、今後も国際情勢の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、現時点において入手可能な情報を基に連結財務諸表の作成を行っております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり、売上高5,474百万円(前期比3.0%減)、営業損失222百万円(前期は195百万円の損失)、経常損失122百万円(前期は104百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は123百万円(前期は107百万円の損失)となりました。
この経営成績等の状況に関する経営者の認識につきましては、当連結会計年度にはグループ各社ごとに業績回復の諸策の成果も徐々に現れつつあるものの、通期では売上高の減少や製造コストの高止まり、当社の生産減少なども響いて、前連結会計年度と比較して損失が拡大する結果となっております。
さらに次期の見通しにおきましても、今般の中東情勢の緊迫化による原油供給懸念と価格高騰が、わが国はもちろん、世界を大きく揺るがしており、当社グループにおきましても、少なくとも原材料・資材価格などのさらなる上昇が懸念されるほか、アパレル・ファッション業界や手芸業関連業界におきましても、物価全般の上昇による節約志向の浸透で、さらなる消費減退が懸念されるなど、短期的には需要予測を含めて先行きの見通しは極めて不透明です。
一方、現時点での中長期の経営環境の見通しは、先に述べた通りであり、引き続き対処すべき課題に取り組んでまいりますが、先ずは経常損失の縮小、解消が喫緊の課題であると認識しております。
また、上記より、今後の業績と課題に重要な影響を与える要因といたしましては、以下の点があると認識しております。
・中東情勢の今後の動向とそれに伴う原油供給見通しと価格の動向
・為替レートの変動とそれに伴う国内諸物価の動向、ならびにこれによる消費への影響
・天候や物価動向による衣料品の国内外の消費とその生産
・関連業界における環境負荷軽減対策とアジア各国における環境保全対策の動向
・海外合弁先企業の動向
なお、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況」及び「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析、検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、外部借入に依存しない財務体質を基盤として、自己資金を財源に今後の事業投資を考えており、また、流動性については現金及び預金の保有状況からみて十分に確保されているものと考えております。当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

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