有価証券報告書-第76期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/25 15:56
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、訪日外国人によるインバウンド需要の増加や雇用、所得環境の改善傾向も進み、回復基調が続きましたが、長引く国際紛争や中国経済の減速に加えて、米国の政策転換に対する影響やわが国の物価上昇などにより、個人消費の先行きを含めてむしろ不透明感が増しつつあります。
アパレル・ファッション業界におきましては、一部にはインバウンド需要の恩恵が見られたものの、コロナ禍後のいわゆるリベンジ消費の一巡や、記録的猛暑と冬の到来の遅れなどの気候要因、物価上昇による節約志向の高まりにより、衣料品の消費はまだら模様でその生産は全体として抑制傾向が続き、特に国内における衣料品の原材料や家庭用も含めた縫い糸の需要は低調が続きました。
一方で自動車生産の堅調に支えられて、車両内装用縫い糸の受注は比較的堅調に推移しました。
これらのわが国の関連業界の状況やアジア各国の経済情勢を受けて、当社グループは、中国を始め海外市場における新規販路の開拓に努めましたが、当連結会計年度の売上高は5,646百万円(前期比2.7%減)となりました。
また利益面につきましても、当社における価格改正や販売品目構成の変化、アジアセグメントにおける増収などの増益要因や、当期後半の中国連結子会社の操業度回復があったものの、日本セグメント全般の売上高の減少に加えて、国内工場操業度の低下や原材料価格の上昇などによる製造コストの高止まりが響いて、営業損失は195百万円(前期は115百万円の損失)、経常損失は104百万円(前期は6百万円の損失)となりました。
なお、当期には中国連結子会社の固定資産の譲渡益17百万円を特別利益に、タイ国連結子会社の移転統合に関する損失13百万円を特別損失にそれぞれ計上したことから、親会社株主に帰属する当期純損失は107百万円(前期は90百万円の利益)となりました。なお、前期には中国連結子会社の清算益76百万円を特別利益に計上したことにより、前期比の減益幅が大きくなっております。
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績は次のとおりです。
日本
当社グループにおきましては、事業年度の末日を当社は3月末日、国内子会社は1月末日と定めております。
当期のアパレル・ファッション業界におきましては、一部にはインバウンド需要の恩恵が見られたものの、コロナ禍後のいわゆるリベンジ消費の一巡や、記録的猛暑と冬の到来の遅れなどの気候要因、物価上昇による節約志向の高まりにより、衣料品の消費はまだら模様でその生産は全体として抑制傾向が続き、特に国内における衣料品の原材料や家庭用も含めた縫い糸の需要は低調が続きました。
一方で自動車生産の堅調に支えられて、車両内装用縫い糸の受注は比較的堅調に推移しました。
これらの状況から、一昨年の夏以降実施した当社の一部商品の価格改正効果があったにもかかわらず、当社ならびに国内子会社全般の販売の落ち込みにより、当セグメントの売上高は4,376百万円(前期比5.8%減)となりました。
また、利益面につきましても、当社における価格改正や販売品目構成の変化などの増益要因があったものの、当セグメント全般の売上高の減少に加えて、工場操業度の低下や原材料価格の上昇などによる製造コストの高止まりが響いて、セグメント損失は180百万円(前期は17百万円の損失)となりました。
アジア
当セグメントに属する全ての海外子会社は、事業年度の末日を12月末日と定めており、当連結会計年度には、2024年1月から12月までの業績が連結されております。
当期は、日本向け衣料品の生産が中国からベトナムなど他国に移行する動きが続いているため、ベトナムにおきましては日本向け衣料品の生産が堅調ですが、中国やタイ国におきましては、それぞれの経済情勢から国内衣料品消費の落ち込みも加わり、縫い糸の受注は全般に低調が続きました。このような状況のなか、中国やベトナムにおきましては営業戦略の練り直しにより、新規販路の開拓に努めて、徐々にその成果も出始めたことや、円安進行に伴う為替換算レートの影響もあり、当セグメントの売上高は1,269百万円(前期比9.5%増)となりました。
一方、利益面につきましては、当期の後半以降は、中国連結子会社の売上高の回復や工場操業度の上昇が見られたものの、販売競争の激化により、価格への転嫁が困難な状況に加えて、原材料価格の高止まりやタイ国での販売数量の落ち込みと生産の減少なども響いて、セグメント損失は42百万円(前期は91百万円の損失)となりました。
財政状態の状況は、次のとおりであります。
資産の部につきましては、流動資産は、前連結会計年度末に比べて28百万円減少し、6,719百万円となりました。これは、主として電子記録債権が48百万円、売掛金が53百万円、仕掛品が66百万円増加したものの、現金及び預金が69百万円、受取手形が63百万円、商品及び製品が28百万円、原材料及び貯蔵品が43百万円減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて318百万円増加し、5,143百万円となりました。これは、主として有形固定資産が71百万円減少したものの、投資有価証券が274百万円、その他(投資その他の資産)が125百万円増加したことなどによります。
これらの結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて290百万円増加し、11,862百万円となりました。
負債の部につきましては、流動負債は、前連結会計年度末に比べて13百万円減少し、587百万円となりました。これは、主として買掛金が34百万円増加したものの、未払法人税等が24百万円、その他(流動負債)が18百万円減少したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて111百万円増加し、1,089百万円となりました。これは、主として繰延税金負債が100百万円増加したことなどによります。
これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて97百万円増加し、1,677百万円となりました。
純資産の部につきましては、前連結会計年度末に比べて192百万円増加し、10,185百万円となりました。これは、主として利益剰余金が176百万円減少したものの、その他有価証券評価差額金が177百万円、為替換算調整勘定が190百万円増加したことなどによります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,777百万円となり、前連結会計年度末より175百万円減少いたしました。活動別キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失100百万円(前期は純利益73百万円)、法人税等の支払額58百万円(前期は25百万円)となったものの、減価償却費をはじめとする非資金項目225百万円(前期は214百万円)、棚卸資産の減少95百万円(前期は76百万円の増加)となったことなどにより、144百万円の流入(前期は111百万円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入1,373百万円(前期は679百万円)となったものの、定期預金の預入による支出1,594百万円(前期は639百万円)、有形固定資産の取得による支出91百万円(前期は130百万円)となったことなどにより、291百万円の流出(前期は94百万円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額68百万円(前期は68百万円)となったことなどにより、91百万円の流出(前期は71百万円)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)
日 本2,403,560△7.7
アジア1,366,0851.5
合 計3,769,646△4.6

b. 受注実績
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
日 本4,376,916△5.8
アジア1,269,5099.5
合 計5,646,425△2.7

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積り、判断及び仮定を必要としております。これらの見積りについて過去の実績や合理的と判断される入手可能な情報等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたり用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、今後も国際情勢の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、現時点において入手可能な情報を基に連結財務諸表の作成を行っております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり、売上高5,646百万円(前期比2.7%減)、営業損失195百万円(前期は115百万円の損失)、経常損失104百万円(前期は6百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は107百万円(前期は90百万円の利益)となりました。
この経営成績等の状況に関する経営者の認識につきましては、当期の後半には業績回復の諸策の成果も徐々に現れつつあるものの、通期では前期と比較して多額の損失を計上する結果となっております。
さらに次期の見通しにおきましても、長引く国際紛争に加えて、米国の関税政策の成り行きが世界経済に大きな影響を及ぼすことが懸念され、わが国経済も予測が困難で、ますます不透明感が強まっており、当社グループが関連するアパレル・ファッション業界や手芸関連業界におきましても、先行きの不透明な経済情勢や、引き続く物価高が国内消費の減退を招くことが懸念されるほか、米国向けビジネスの停滞などが、アジアセグメントにおける競争の激化やデフレ傾向に繋がることも懸念されます。
現時点での中長期の経営環境の見通しは上述の通りであり、引き続き対処すべき課題に取り組んでまいりますが、先ずはグループとして予想される大幅な損失の縮小が喫緊の課題であると認識しております。
また上記より、今後の業績と課題に重要な影響を与える要因といたしましては、以下の点があると認識しております。
・米国の関税政策の今後の動向とそれに伴う世界の貿易政策や世界経済の動向
・為替レートの変動とそれに伴う諸物価の動向
・天候や消費動向に伴う衣料品の国内外の消費と生産
・関連業界における環境負荷軽減対策とアジア各国における環境保全対策の動向
・海外合弁先企業の動向
なお、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況」及び「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析、検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、外部借入に依存しない財務体質を基盤として、自己資金を財源に今後の事業投資を考えており、また、流動性については現金及び預金の保有状況からみて十分に確保されているものと考えております。当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

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