有価証券報告書-第69期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、世界的規模で感染が拡大し続けている新型コロナウイルス感染症の影響を受け、個人や企業の活動が一時、著しく制限されたことで景気が急速に悪化し、厳しい状況となりました。2020年5月の緊急事態宣言解除以降は政府のさまざまな経済支援策もあり、経済活動の回復に向けた動きがあったものの、11月以降、第三波、第四波と見られる急激な感染拡大が相次いでおり、依然、先行きに留意が必要な状況が続いています。
住宅業界においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響などから新設住宅着工戸数が減少し、当社グループの主力販売分野である持家や分譲戸建住宅の着工戸数も前連結会計年度に比べ減少しました。住宅会社各社の受注状況は2020年8月頃から回復傾向となりましたが、繰り返される感染拡大により、今後、国内住宅市場がさらなる回復に向かう時期などは不透明な状況にあります。
こうした中、当社グループでは、中長期的に予想される国内新築住宅市場の縮小に対し、無垢商品や省施工商品といった当社の強みであり、付加価値が高い商品を核として、内装建材等のいっそうの販売強化を図ることで既存の新築住宅市場での存在感を高めるとともに、国内のリフォーム・非住宅市場や海外市場を新たな市場と位置付け、これらに向けて新たな商品を開発し、新たな生産・販売体制及び仕組みで、国内新築住宅市場の動向に極端に左右されない態勢の構築を目指しています。
当連結会計年度は、2020年5月の緊急事態宣言解除以降、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて延期されていた住宅建設工事が徐々に再開したものの、外出自粛要請中の受注活動の低迷などによる新設住宅着工戸数の減少が影響し、前連結会計年度に比べ売上高は減少しました。こうした市場環境において、日本国内の工場は感染防止対策を行った上で通常に稼働する中、政府の経済支援策も活用し、生産性の向上と経費の削減に努めました。また、海外子会社については、各国政府の要請により、ニュージーランド子会社やフィリピン子会社では生産活動の一時停止を余儀なくされましたが、現在は生産活動を再開し、通常に稼働しています。
国内市場においては、無垢商品や省施工商品といった付加価値の高い商品を核とした内装建材等の拡販に注力するとともに、当社のブランドイメージのさらなる向上に向け、2020年5月にニュージーランドでの持続可能な植林事業をわかりやすく伝えるアニメーション動画「植林から始まるものづくり」を公開、12月には住宅や商業施設などの建築をご検討されるすべてのお客様に対して「無垢の木のぬくもりある暮らし」を提案する当社のコーポレートサイト「商品情報紹介ページ」をリニューアルしました。また、同12月、ウッドワンプラザ金沢にて、建築家の伊東豊雄氏を審査委員長として「木のぬくもりを活かした空間」をテーマに「ウッドワン空間デザインアワード2020」を開催しました。本コンテストは、昨年に引き続き4回目で、年々無垢商品群が採用された応募作品が増えるなど、当社のブランド力の向上にも寄与しています。こういった活動のほか、2021年1月には、戦略統括本部内にコーポレートコミュニケーション室を新設し、対外発信力の強化に取り組んでいます。
リフォーム市場については、2020年4月にリフォームなどの専担部署である開発営業部を立ち上げ、販売体制の強化を図りました。また、非住宅市場については、同4月より設計事務所などの担当者を増やし、将来の非住宅案件の獲得に繋がる活動を強化しました。
海外市場においては、ニュージーランド子会社では、米国やニュージーランドの住宅市場が活況を呈し、中国を中心に世界的にも木材への需要が高まっている中、当社グループ工場向けの供給量を確保した上での外販が順調に推移しています。また、2020年12月に新工場に移転し生産体制を強化したインドネシア子会社については、同国国内の住宅市場では新型コロナウイルス感染症の拡大により工期が遅れるなど販売に多少の影響が見られますが、欧州や米国向けの販路開拓が順調に進んでいます。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大という新たな経営課題に対しては、生産面においては海外子会社を含めたサプライチェーンの一層の強化を、販売面においてはニューノーマル(コロナ禍後の新常態)を見据えた新たな営業プロセスとして、従来の「訪問型営業」に「オンライン型営業」を加え、顧客接点の増強や営業生産性の向上を図っています。また、ITツールの整備、活用、定着化を進め、生産性の向上や経費削減に努めながら、テレワークや時差出勤、就業場所の分散などにも柔軟に対応しています。
こうした状況の中、当連結会計年度の連結売上高は、59,076百万円(前年同期比7.1%減)、営業利益は2,343百万円(同20.7%増)、経常利益は2,068百万円(同103.7%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,170百万円(同41.2%増)となりました。
当連結会計年度末における連結財政状態は、為替の影響もあり、資産は前連結会計年度末に比べ10,454百万円増加し91,142百万円、負債は前連結会計年度末に比べ5,822百万円増加し50,013百万円、純資産は前連結会計年度末に比べ4,631百万円増加し41,129百万円となりました。資産10,454百万円の増加は、流動資産が2,381百万円、固定資産が8,072百万円増加したものです。固定資産の増加は、主に国内およびニュージーランド子会社等において設備投資および山林投資を行ったことやインドネシア子会社の新規設備投資によるものです。負債5,822百万円の増加は、主に新型コロナウイルス感染症対策やインドネシア子会社の新規設備投資のため借入金が増加したものです。純資産4,631百万円の増加は、主に利益剰余金の増加及び為替の影響による為替換算調整勘定の増加によるものです。
セグメント別の経営成績は次のとおりです。
a.住宅建材設備事業
住宅建材設備事業では、緊急事態宣言や外出自粛要請などの影響からショールームの臨時休館、顧客訪問の自粛など営業活動の制限を余儀なくされましたが、オンラインを活用した商談・説明会に取り組むなど、新しい生活様式に対応した接客・商談を推進しました。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による住宅や住まい方に対するお客様の新たなニーズ(テレワークのためのワークスペースの確保、室内換気の充実、玄関への手洗い設置など)に対して、「WITHコロナ」での住まい方の提案資料『NEW NORMAL,NEW LIFE』を作成し、お客様への提案活動に活用しました。2020年5月の緊急事態宣言解除以降は、オンライン営業に加えて感染防止対策を行いながらの対面営業も可能となり、内装建材等のトータル受注を推進するなど営業効率を高めた販売促進活動を行いました。このほか、健康・癒しの空間に無垢材を提案する「おうち充実キャンペーン」の実施、ショールームからのライブ配信、360°バーチャルショールームの公開やオンライン相談の開始など、新たな営業手法をタイムリーに織り込み、顧客接点の増強に努めました。
当連結会計年度の新商品としては、5つの新色(ニュートラルカラー)を追加した無垢の木のキッチン「スイージー」や「無垢ピノアース建具」の新デザイン商品、主力床材商品「コンビットグラード」、「ブラッシングオーク」に抗菌・抗ウイルス加工を施した商品、安全で安心な住空間づくりを実現するため手の触れる部品の表面に抗ウイルス加工を施した内装ドア用の「レバーハンドル」、「引手」、収納扉用の「取っ手」などを発売しました。また、豊富なカラーとサイズを揃えて、木口までしっかり仕上げることで施工現場の時間短縮を可能とする「仕上げてる棚板」は、販売実績が好調でした。
重点商品(無垢商品・省施工商品)については、無垢商品では「無垢の木の収納」などが好調に推移しています。また、職人不足が課題となっている建設現場の生産性向上を目的とした省施工商品では「ジャストカット階段」や「天井野縁システム」といった商品で前年を上回る実績となりました。
リフォームの分野では、2020年4月に立ち上げた開発営業部がショールームを起点にオンラインも活用して新たな顧客の開拓を進め、「無垢の木のキッチン」を始めとする住設商品や「無垢の木の収納」といった商品で前年を上回る実績を上げました。また、非住宅の分野では、JWOOD(LVL構造材)を利用した非住宅物件の新規案件獲得に取り組んでいますが、新たに鉄骨造の特徴を木造で実現した独自の高耐久フレームによるJWOOD新工法を開発し、2021年1~3月にオンラインセミナーにて案内しました。今後、中大規模建築物の木造化の推進に資するものと期待しています。
こうした活動の結果、当連結会計年度における住宅建材設備事業の売上高は57,839百万円(前年同期比7.3%減)、営業利益は2,077百万円(同21.0%増)となりました。
b.発電事業
発電事業では、本社敷地内に設置している木質バイオマス発電設備について、既存設備を最大限活用するため、2020年5月に発電出力を引き上げたことで売上高が増加しました。この結果、当連結会計年度における発電事業は、売上高が1,268百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益が265百万円(同18.8%増)となりました。
木質バイオマス発電において排出されるCO₂は、木が成長する過程で大気から吸収したものであり、大気中のCO₂量の実質的な増加には繋がらない(「カーボンニュートラル」)とされるものです。森林から直接産出する「間伐材等由来の木質バイオマス」、当社グループ内も含め製材所や木材加工所から生じる端材などの「一般木質バイオマス」、建築解体現場から排出される「建設資材廃棄物」、加えてフィリピン子会社の端材等も燃料用に加工して輸入するなど安定的に燃料の調達を行っています。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動により4,088百万円増加、投資活動により5,270百万円減少、財務活動により2,835百万円増加しました。
営業活動により増加した資金4,088百万円(前年同期は4,044百万円の資金増加)は、主に売上債権が569百万円増加したことや法人税等で565百万円の支払いがあったことにより資金が減少したものの、税金等調整前当期純利益1,929百万円に非資金項目である減価償却費3,040百万円を加え、たな卸資産が205百万円減少、仕入債務が300百万円増加したことにより資金が増加したものです。
投資活動により減少した資金5,270百万円(前年同期は303百万円の資金減少)は、主に国内およびニュージーランド子会社等において設備投資および山林投資を行ったことやインドネシア子会社の新規設備投資に5,048百万円支出したことによるものです。
財務活動により増加した資金2,835百万円(前年同期は740百万円の資金減少)は、主に既存借入4,843百万円の返済や配当金287百万円の支出により資金が減少したものの、新型コロナウイルス感染症対策やインドネシア子会社の新規設備投資のための有利子負債の調達などにより8,383百万円の資金の増加があったことによるものです。
この結果、現金及び現金同等物は1,753百万円の増加となり、当連結会計年度末残高は8,337百万円(前年同期比26.6%増)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
2.金額は製造原価により表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。
b.受注状況
当社グループの生産は見込み生産を主体とし一部受注生産を行っていますが、その比率は僅少であるため、記載を省略しています。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、企業価値の向上と財務体質の強化を図るための経営指標として自己資本利益率(ROE)の向上を目指し、収益性の改善や自己資本比率の維持・向上に取り組むとともに、事業の拡大と安定的な収益を獲得するため、グループ全体で連結売上高1,000億円を目指しています。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の影響を受け、売上高は前年同期と比べ4,490百万円の減収となりました。一方、このような経営環境を踏まえ、今年度は利益の確保に重点を置き、付加価値の高い商品の拡販や政府の経済支援策も活用した生産の効率化を進めるとともに、全社的な取り組みによる経費削減に努め、売上総利益率は前年同期比0.5%増加、販管費率は同0.5%減少したことで営業利益率は前期3.1%から当期4.0%、経常利益率は為替差益の計上もあり前期1.6%から当期3.5%、親会社株主に帰属する当期純利益率は前期1.3%から当期2.0%に向上しました。その結果、自己資本利益率は前期2.3%から当期3.1%に向上し、自己資本比率は前期44.2%から当期44.0%と概ね同水準を維持しています。
今後の成長戦略として、さらなる国内・海外での新市場の開拓を推進していきます。
a.経営成績
当連結会計年度は、海外においては、海外子会社のグループ外への販売が増加しましたが、国内においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて新設住宅着工戸数が減少したことから、連結売上高は59,076百万円(前年同期比7.1%減)となりました。売上総利益は、前年同期に比べ売上高は減少したものの付加価値の高い商品の販売強化や各国政府の経済支援策も活用した生産性の向上などの効果により18,060百万円(同5.7%減)、売上総利益率は30.6%(同0.5%増)となりました。また、販売費及び一般管理費は全社的な取り組みによる経費削減などにより前年同期に比べ1,500百万円減少し15,717百万円(同8.7%減)となりました。その結果、営業利益は前年同期に比べ402百万円増加し2,343百万円(同20.7%増)となりました。営業外収益では主に期末のニュージーランドドルの為替相場が期初に比べて円安となったことにより、為替差益258百万円を計上し、経常利益は前年同期に比べ1,052百万円増加し2,068百万円(同103.7%増)となりました。特別損失では美術品等の減損損失を105百万円計上したものの、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期に比べ341百万円増加し1,170百万円(同41.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
当連結会計年度における住宅建材設備事業の売上高は57,839百万円(前年同期比7.3%減)となりましたが、付加価値の高い商品の売上の増加や各国政府の経済支援策も活用した生産性の向上、全社的な取り組みによる経費削減により、営業利益は2,077百万円(同21.0%増)となりました。
品目別では床材の売上高は7,420百万円(同14.0%減)となり前年同期に比べ1,211百万円減少しました。なお、経済がコロナ禍から回復基調に転じた第3四半期以降は、無垢の床材などを中心に月次では前年を上回る動きとなる商品も見られました。
造作材の売上高は29,419百万円(同5.4%減)となり前年同期に比べ1,671百万円減少しましたが、重点商品(無垢商品・省施工商品)においては、無垢商品では「無垢の木の収納」、省施工商品では「ジャストカット階段」や「天井野縁システム」といった付加価値の高い商品が前年を上回る実績となりました。特に新商品の「仕上げてる棚板」は、販売実績が好調でした。
その他建材の売上高は16,731百万円(同8.0%減)となり前年同期に比べ1,463百万円減少しましたが、海外子会社のグループ外への販売は、前年同期に比べ増加しました。
住宅設備機器の売上高は、4,236百万円(同4.6%減)と前年同期に比べ205百万円減少しましたが、5つの新色(ニュートラルカラー)を追加した無垢の木のキッチン「スイージー」やタイル貼り天板の「無垢の木の洗面」等の売上は好調に推移しました。
発電事業では、本社敷地内に設置している木質バイオマス発電設備が安定的に稼働し、電気事業者に売電を行っています。当連結会計年度は、売上高が1,268百万円(同5.1%増)、営業利益が265百万円(同18.8%増)となりました。今後も当社グループ内外で発生した木材を燃料としたバイオマス発電により、CO₂の排出削減に努め、地球温暖化防止に対する社会的要請に応えていきます。
b.財政状態
当連結会計年度末における連結財政状態は、為替の影響もあり、前連結会計年度末に比べ資産が10,454百万円増加、負債が5,822百万円増加、純資産が4,631百万円増加しました。
資産10,454百万円の増加は、流動資産が2,381百万円、固定資産が8,072百万円増加したことによるものです。流動資産2,381百万円の増加は、主に現金及び預金が1,763百万円、受取手形及び売掛金が694百万円増加したことによるものです。また、固定資産8,072百万円の増加は、主にインドネシア子会社の新規設備投資や為替の影響から建物及び構築物が1,430百万円、土地が2,118百万円、立木勘定が3,048百万円増加(実質264百万円増加。為替の影響で2,784百万円増加)、その他(有形固定資産)が816百万円増加したことによるものです。
負債5,822百万円の増加は、主に支払手形及び買掛金が337百万円増加、新型コロナウイルス感染症対策やインドネシア子会社の新規設備投資のため借入金が4,700百万円増加(実質3,586百万円増加。為替の影響で1,114百万円増加)、繰延税金負債が527百万円増加したことによるものです。
純資産4,631百万円の増加は、主に利益剰余金が883百万円、その他有価証券評価差額金が434百万円、為替換算調整勘定が2,953百万円増加したことによるものです。
② キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要は、主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。運転資金需要は、主に材料・外注費及び人件費などの商品の生産活動や販売費及び一般管理費等の営業活動によるものです。また、設備資金需要は、山林投資及び生産設備の新設・更新ですが、通常は減価償却費の範囲内を目安として支出しています。当連結会計年度の設備投資は、主に国内およびニュージーランド子会社における設備投資および山林投資やインドネシア子会社の新規設備投資に支出しました。
当社グループは、運転資金と設備資金については、営業収支資金より充当し、不足が生じた場合は有利子負債の調達を実施しています。長期の借入金、社債などの長期資金の調達は、事業計画に基づき調達計画を策定し、金利動向等の調達環境や既存の借入金の償還時期を考慮して調達しています。また、ニュージーランド子会社における設備及び山林の投資資金やインドネシア子会社の新規設備投資については各社の年次資金計画を基に、各社が主に邦銀より調達を行っています。なお、当連結会計年度については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による景気低迷に備えるための有利子負債の調達も行いました。今後、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、想定を超えて資金面で悪影響が生じることが見込まれる場合には、従来から確保しているコミットメントライン等を活用していく予定です。
なお、当連結会計年度末における借入金及び社債(有利子負債)の残高は、35,622百万円となっています。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は8,337百万円となっています。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載の通りであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、世界的規模で感染が拡大し続けている新型コロナウイルス感染症の影響を受け、個人や企業の活動が一時、著しく制限されたことで景気が急速に悪化し、厳しい状況となりました。2020年5月の緊急事態宣言解除以降は政府のさまざまな経済支援策もあり、経済活動の回復に向けた動きがあったものの、11月以降、第三波、第四波と見られる急激な感染拡大が相次いでおり、依然、先行きに留意が必要な状況が続いています。
住宅業界においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響などから新設住宅着工戸数が減少し、当社グループの主力販売分野である持家や分譲戸建住宅の着工戸数も前連結会計年度に比べ減少しました。住宅会社各社の受注状況は2020年8月頃から回復傾向となりましたが、繰り返される感染拡大により、今後、国内住宅市場がさらなる回復に向かう時期などは不透明な状況にあります。
こうした中、当社グループでは、中長期的に予想される国内新築住宅市場の縮小に対し、無垢商品や省施工商品といった当社の強みであり、付加価値が高い商品を核として、内装建材等のいっそうの販売強化を図ることで既存の新築住宅市場での存在感を高めるとともに、国内のリフォーム・非住宅市場や海外市場を新たな市場と位置付け、これらに向けて新たな商品を開発し、新たな生産・販売体制及び仕組みで、国内新築住宅市場の動向に極端に左右されない態勢の構築を目指しています。
当連結会計年度は、2020年5月の緊急事態宣言解除以降、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて延期されていた住宅建設工事が徐々に再開したものの、外出自粛要請中の受注活動の低迷などによる新設住宅着工戸数の減少が影響し、前連結会計年度に比べ売上高は減少しました。こうした市場環境において、日本国内の工場は感染防止対策を行った上で通常に稼働する中、政府の経済支援策も活用し、生産性の向上と経費の削減に努めました。また、海外子会社については、各国政府の要請により、ニュージーランド子会社やフィリピン子会社では生産活動の一時停止を余儀なくされましたが、現在は生産活動を再開し、通常に稼働しています。
国内市場においては、無垢商品や省施工商品といった付加価値の高い商品を核とした内装建材等の拡販に注力するとともに、当社のブランドイメージのさらなる向上に向け、2020年5月にニュージーランドでの持続可能な植林事業をわかりやすく伝えるアニメーション動画「植林から始まるものづくり」を公開、12月には住宅や商業施設などの建築をご検討されるすべてのお客様に対して「無垢の木のぬくもりある暮らし」を提案する当社のコーポレートサイト「商品情報紹介ページ」をリニューアルしました。また、同12月、ウッドワンプラザ金沢にて、建築家の伊東豊雄氏を審査委員長として「木のぬくもりを活かした空間」をテーマに「ウッドワン空間デザインアワード2020」を開催しました。本コンテストは、昨年に引き続き4回目で、年々無垢商品群が採用された応募作品が増えるなど、当社のブランド力の向上にも寄与しています。こういった活動のほか、2021年1月には、戦略統括本部内にコーポレートコミュニケーション室を新設し、対外発信力の強化に取り組んでいます。
リフォーム市場については、2020年4月にリフォームなどの専担部署である開発営業部を立ち上げ、販売体制の強化を図りました。また、非住宅市場については、同4月より設計事務所などの担当者を増やし、将来の非住宅案件の獲得に繋がる活動を強化しました。
海外市場においては、ニュージーランド子会社では、米国やニュージーランドの住宅市場が活況を呈し、中国を中心に世界的にも木材への需要が高まっている中、当社グループ工場向けの供給量を確保した上での外販が順調に推移しています。また、2020年12月に新工場に移転し生産体制を強化したインドネシア子会社については、同国国内の住宅市場では新型コロナウイルス感染症の拡大により工期が遅れるなど販売に多少の影響が見られますが、欧州や米国向けの販路開拓が順調に進んでいます。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大という新たな経営課題に対しては、生産面においては海外子会社を含めたサプライチェーンの一層の強化を、販売面においてはニューノーマル(コロナ禍後の新常態)を見据えた新たな営業プロセスとして、従来の「訪問型営業」に「オンライン型営業」を加え、顧客接点の増強や営業生産性の向上を図っています。また、ITツールの整備、活用、定着化を進め、生産性の向上や経費削減に努めながら、テレワークや時差出勤、就業場所の分散などにも柔軟に対応しています。
こうした状況の中、当連結会計年度の連結売上高は、59,076百万円(前年同期比7.1%減)、営業利益は2,343百万円(同20.7%増)、経常利益は2,068百万円(同103.7%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,170百万円(同41.2%増)となりました。
当連結会計年度末における連結財政状態は、為替の影響もあり、資産は前連結会計年度末に比べ10,454百万円増加し91,142百万円、負債は前連結会計年度末に比べ5,822百万円増加し50,013百万円、純資産は前連結会計年度末に比べ4,631百万円増加し41,129百万円となりました。資産10,454百万円の増加は、流動資産が2,381百万円、固定資産が8,072百万円増加したものです。固定資産の増加は、主に国内およびニュージーランド子会社等において設備投資および山林投資を行ったことやインドネシア子会社の新規設備投資によるものです。負債5,822百万円の増加は、主に新型コロナウイルス感染症対策やインドネシア子会社の新規設備投資のため借入金が増加したものです。純資産4,631百万円の増加は、主に利益剰余金の増加及び為替の影響による為替換算調整勘定の増加によるものです。
セグメント別の経営成績は次のとおりです。
a.住宅建材設備事業
住宅建材設備事業では、緊急事態宣言や外出自粛要請などの影響からショールームの臨時休館、顧客訪問の自粛など営業活動の制限を余儀なくされましたが、オンラインを活用した商談・説明会に取り組むなど、新しい生活様式に対応した接客・商談を推進しました。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による住宅や住まい方に対するお客様の新たなニーズ(テレワークのためのワークスペースの確保、室内換気の充実、玄関への手洗い設置など)に対して、「WITHコロナ」での住まい方の提案資料『NEW NORMAL,NEW LIFE』を作成し、お客様への提案活動に活用しました。2020年5月の緊急事態宣言解除以降は、オンライン営業に加えて感染防止対策を行いながらの対面営業も可能となり、内装建材等のトータル受注を推進するなど営業効率を高めた販売促進活動を行いました。このほか、健康・癒しの空間に無垢材を提案する「おうち充実キャンペーン」の実施、ショールームからのライブ配信、360°バーチャルショールームの公開やオンライン相談の開始など、新たな営業手法をタイムリーに織り込み、顧客接点の増強に努めました。
当連結会計年度の新商品としては、5つの新色(ニュートラルカラー)を追加した無垢の木のキッチン「スイージー」や「無垢ピノアース建具」の新デザイン商品、主力床材商品「コンビットグラード」、「ブラッシングオーク」に抗菌・抗ウイルス加工を施した商品、安全で安心な住空間づくりを実現するため手の触れる部品の表面に抗ウイルス加工を施した内装ドア用の「レバーハンドル」、「引手」、収納扉用の「取っ手」などを発売しました。また、豊富なカラーとサイズを揃えて、木口までしっかり仕上げることで施工現場の時間短縮を可能とする「仕上げてる棚板」は、販売実績が好調でした。
重点商品(無垢商品・省施工商品)については、無垢商品では「無垢の木の収納」などが好調に推移しています。また、職人不足が課題となっている建設現場の生産性向上を目的とした省施工商品では「ジャストカット階段」や「天井野縁システム」といった商品で前年を上回る実績となりました。
リフォームの分野では、2020年4月に立ち上げた開発営業部がショールームを起点にオンラインも活用して新たな顧客の開拓を進め、「無垢の木のキッチン」を始めとする住設商品や「無垢の木の収納」といった商品で前年を上回る実績を上げました。また、非住宅の分野では、JWOOD(LVL構造材)を利用した非住宅物件の新規案件獲得に取り組んでいますが、新たに鉄骨造の特徴を木造で実現した独自の高耐久フレームによるJWOOD新工法を開発し、2021年1~3月にオンラインセミナーにて案内しました。今後、中大規模建築物の木造化の推進に資するものと期待しています。
こうした活動の結果、当連結会計年度における住宅建材設備事業の売上高は57,839百万円(前年同期比7.3%減)、営業利益は2,077百万円(同21.0%増)となりました。
b.発電事業
発電事業では、本社敷地内に設置している木質バイオマス発電設備について、既存設備を最大限活用するため、2020年5月に発電出力を引き上げたことで売上高が増加しました。この結果、当連結会計年度における発電事業は、売上高が1,268百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益が265百万円(同18.8%増)となりました。
木質バイオマス発電において排出されるCO₂は、木が成長する過程で大気から吸収したものであり、大気中のCO₂量の実質的な増加には繋がらない(「カーボンニュートラル」)とされるものです。森林から直接産出する「間伐材等由来の木質バイオマス」、当社グループ内も含め製材所や木材加工所から生じる端材などの「一般木質バイオマス」、建築解体現場から排出される「建設資材廃棄物」、加えてフィリピン子会社の端材等も燃料用に加工して輸入するなど安定的に燃料の調達を行っています。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動により4,088百万円増加、投資活動により5,270百万円減少、財務活動により2,835百万円増加しました。
営業活動により増加した資金4,088百万円(前年同期は4,044百万円の資金増加)は、主に売上債権が569百万円増加したことや法人税等で565百万円の支払いがあったことにより資金が減少したものの、税金等調整前当期純利益1,929百万円に非資金項目である減価償却費3,040百万円を加え、たな卸資産が205百万円減少、仕入債務が300百万円増加したことにより資金が増加したものです。
投資活動により減少した資金5,270百万円(前年同期は303百万円の資金減少)は、主に国内およびニュージーランド子会社等において設備投資および山林投資を行ったことやインドネシア子会社の新規設備投資に5,048百万円支出したことによるものです。
財務活動により増加した資金2,835百万円(前年同期は740百万円の資金減少)は、主に既存借入4,843百万円の返済や配当金287百万円の支出により資金が減少したものの、新型コロナウイルス感染症対策やインドネシア子会社の新規設備投資のための有利子負債の調達などにより8,383百万円の資金の増加があったことによるものです。
この結果、現金及び現金同等物は1,753百万円の増加となり、当連結会計年度末残高は8,337百万円(前年同期比26.6%増)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりです。
| 品目 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 床材 | 4,263 | 79.9 |
| 造作材 | 15,584 | 91.6 |
| その他建材 | 13,576 | 101.9 |
| 住宅設備機器 | 1,738 | 94.0 |
| 住宅建材設備事業 計 | 35,163 | 93.7 |
| 発電事業 | 902 | 103.5 |
| 合計 | 36,066 | 93.9 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
2.金額は製造原価により表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。
b.受注状況
当社グループの生産は見込み生産を主体とし一部受注生産を行っていますが、その比率は僅少であるため、記載を省略しています。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりです。
| 品目 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 床材 | 7,420 | 86.0 |
| 造作材 | 29,419 | 94.6 |
| その他建材 | 16,731 | 92.0 |
| 住宅設備機器 | 4,236 | 95.4 |
| 住宅建材設備事業 計 | 57,808 | 92.7 |
| 発電事業 | 1,267 | 105.2 |
| 合計 | 59,076 | 92.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 住友林業㈱ | 8,838 | 13.9 | 7,927 | 13.4 |
| SMB建材㈱ | 9,555 | 15.0 | 7,757 | 13.1 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、企業価値の向上と財務体質の強化を図るための経営指標として自己資本利益率(ROE)の向上を目指し、収益性の改善や自己資本比率の維持・向上に取り組むとともに、事業の拡大と安定的な収益を獲得するため、グループ全体で連結売上高1,000億円を目指しています。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の影響を受け、売上高は前年同期と比べ4,490百万円の減収となりました。一方、このような経営環境を踏まえ、今年度は利益の確保に重点を置き、付加価値の高い商品の拡販や政府の経済支援策も活用した生産の効率化を進めるとともに、全社的な取り組みによる経費削減に努め、売上総利益率は前年同期比0.5%増加、販管費率は同0.5%減少したことで営業利益率は前期3.1%から当期4.0%、経常利益率は為替差益の計上もあり前期1.6%から当期3.5%、親会社株主に帰属する当期純利益率は前期1.3%から当期2.0%に向上しました。その結果、自己資本利益率は前期2.3%から当期3.1%に向上し、自己資本比率は前期44.2%から当期44.0%と概ね同水準を維持しています。
今後の成長戦略として、さらなる国内・海外での新市場の開拓を推進していきます。
a.経営成績
当連結会計年度は、海外においては、海外子会社のグループ外への販売が増加しましたが、国内においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて新設住宅着工戸数が減少したことから、連結売上高は59,076百万円(前年同期比7.1%減)となりました。売上総利益は、前年同期に比べ売上高は減少したものの付加価値の高い商品の販売強化や各国政府の経済支援策も活用した生産性の向上などの効果により18,060百万円(同5.7%減)、売上総利益率は30.6%(同0.5%増)となりました。また、販売費及び一般管理費は全社的な取り組みによる経費削減などにより前年同期に比べ1,500百万円減少し15,717百万円(同8.7%減)となりました。その結果、営業利益は前年同期に比べ402百万円増加し2,343百万円(同20.7%増)となりました。営業外収益では主に期末のニュージーランドドルの為替相場が期初に比べて円安となったことにより、為替差益258百万円を計上し、経常利益は前年同期に比べ1,052百万円増加し2,068百万円(同103.7%増)となりました。特別損失では美術品等の減損損失を105百万円計上したものの、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期に比べ341百万円増加し1,170百万円(同41.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
当連結会計年度における住宅建材設備事業の売上高は57,839百万円(前年同期比7.3%減)となりましたが、付加価値の高い商品の売上の増加や各国政府の経済支援策も活用した生産性の向上、全社的な取り組みによる経費削減により、営業利益は2,077百万円(同21.0%増)となりました。
品目別では床材の売上高は7,420百万円(同14.0%減)となり前年同期に比べ1,211百万円減少しました。なお、経済がコロナ禍から回復基調に転じた第3四半期以降は、無垢の床材などを中心に月次では前年を上回る動きとなる商品も見られました。
造作材の売上高は29,419百万円(同5.4%減)となり前年同期に比べ1,671百万円減少しましたが、重点商品(無垢商品・省施工商品)においては、無垢商品では「無垢の木の収納」、省施工商品では「ジャストカット階段」や「天井野縁システム」といった付加価値の高い商品が前年を上回る実績となりました。特に新商品の「仕上げてる棚板」は、販売実績が好調でした。
その他建材の売上高は16,731百万円(同8.0%減)となり前年同期に比べ1,463百万円減少しましたが、海外子会社のグループ外への販売は、前年同期に比べ増加しました。
住宅設備機器の売上高は、4,236百万円(同4.6%減)と前年同期に比べ205百万円減少しましたが、5つの新色(ニュートラルカラー)を追加した無垢の木のキッチン「スイージー」やタイル貼り天板の「無垢の木の洗面」等の売上は好調に推移しました。
発電事業では、本社敷地内に設置している木質バイオマス発電設備が安定的に稼働し、電気事業者に売電を行っています。当連結会計年度は、売上高が1,268百万円(同5.1%増)、営業利益が265百万円(同18.8%増)となりました。今後も当社グループ内外で発生した木材を燃料としたバイオマス発電により、CO₂の排出削減に努め、地球温暖化防止に対する社会的要請に応えていきます。
b.財政状態
当連結会計年度末における連結財政状態は、為替の影響もあり、前連結会計年度末に比べ資産が10,454百万円増加、負債が5,822百万円増加、純資産が4,631百万円増加しました。
資産10,454百万円の増加は、流動資産が2,381百万円、固定資産が8,072百万円増加したことによるものです。流動資産2,381百万円の増加は、主に現金及び預金が1,763百万円、受取手形及び売掛金が694百万円増加したことによるものです。また、固定資産8,072百万円の増加は、主にインドネシア子会社の新規設備投資や為替の影響から建物及び構築物が1,430百万円、土地が2,118百万円、立木勘定が3,048百万円増加(実質264百万円増加。為替の影響で2,784百万円増加)、その他(有形固定資産)が816百万円増加したことによるものです。
負債5,822百万円の増加は、主に支払手形及び買掛金が337百万円増加、新型コロナウイルス感染症対策やインドネシア子会社の新規設備投資のため借入金が4,700百万円増加(実質3,586百万円増加。為替の影響で1,114百万円増加)、繰延税金負債が527百万円増加したことによるものです。
純資産4,631百万円の増加は、主に利益剰余金が883百万円、その他有価証券評価差額金が434百万円、為替換算調整勘定が2,953百万円増加したことによるものです。
② キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要は、主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。運転資金需要は、主に材料・外注費及び人件費などの商品の生産活動や販売費及び一般管理費等の営業活動によるものです。また、設備資金需要は、山林投資及び生産設備の新設・更新ですが、通常は減価償却費の範囲内を目安として支出しています。当連結会計年度の設備投資は、主に国内およびニュージーランド子会社における設備投資および山林投資やインドネシア子会社の新規設備投資に支出しました。
当社グループは、運転資金と設備資金については、営業収支資金より充当し、不足が生じた場合は有利子負債の調達を実施しています。長期の借入金、社債などの長期資金の調達は、事業計画に基づき調達計画を策定し、金利動向等の調達環境や既存の借入金の償還時期を考慮して調達しています。また、ニュージーランド子会社における設備及び山林の投資資金やインドネシア子会社の新規設備投資については各社の年次資金計画を基に、各社が主に邦銀より調達を行っています。なお、当連結会計年度については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による景気低迷に備えるための有利子負債の調達も行いました。今後、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、想定を超えて資金面で悪影響が生じることが見込まれる場合には、従来から確保しているコミットメントライン等を活用していく予定です。
なお、当連結会計年度末における借入金及び社債(有利子負債)の残高は、35,622百万円となっています。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は8,337百万円となっています。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載の通りであります。