有価証券報告書-第115期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 16:23
【資料】
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【項目】
194項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1)経営成績の状況
当連結会計年度の連結業績について、売上高はホーム&パーソナルケア海外事業における構造改革の影響等により前期並みとなりましたが、営業利益・経常利益は上記構造改革による固定費の削減に加え、ホーム&パーソナルケア国内事業におけるソフトパックティシューや長尺トイレットペーパーをはじめとする付加価値商品の伸長や価格改定の浸透、及びいわき大王製紙のボイラー再稼働による紙・板紙事業におけるエネルギーコスト改善等により大幅な増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、上記に加え、特別損失に計上した事業構造改善費用及び減損損失が前期と比べて減少したこと等により、前期から大幅な増益となりました。
当連結会計年度の連結業績は、以下のとおりです。
① 売上高
売上高は、ホーム&パーソナルケア国内事業において付加価値商品の販売伸長に加え、ファミリーケア及びヘルスケア分野を中心に価格改定が浸透したことで増収となった一方で、ホーム&パーソナルケア海外事業における構造改革の影響及び紙・板紙事業の国内需要の減退等により減収となり、前連結会計年度に比べ2,141百万円減少(前期比 0.3%減)し、666,770百万円となりました。
② 営業利益
営業利益は、古紙や薬品単価が高止まりしているものの石炭価格でのメリットに加えて、いわき大王製紙株式会社のボイラー再稼働によるエネルギーコストの改善等により、前連結会計年度に比べ14,224百万円増加(前期比 145.0%増)し、24,032百万円となりました。
③ 経常利益
経常利益は、営業利益の増益に加え、為替差益を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ16,808百万円増加(前期比 371.0%増)し、21,339百万円となりました。
④ 特別損益
特別利益は、主に受取保険金の増加及び事業構造改善引当金戻入益の計上により、前連結会計年度に比べ2,167百万円増加し、9,699百万円となりました。特別損失は、関係会社持分譲渡損失引当金繰入額を計上したものの、主に減損損失及び事業構造改善費用の減少により、前連結会計年度に比べ4,322百万円減少し、9,717百万円となりました。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ20,084百万円増加(前期は親会社株主に帰属する当期純損失△11,197百万円)し、8,886百万円となりました。
この結果、1株当たり当期純利益は53円73銭となりました(前連結会計年度の1株当たり当期純損失△67円29銭)。
当連結会計年度のセグメントの状況は、次のとおりです。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しています。
① 紙・板紙
売上高350,283百万円(前期比 1.1%減)
セグメント利益14,073百万円(前期比 56.7%増)

紙・板紙事業において、新聞用紙は新聞の発行部数及び頁数の減少に伴い需要減退が続いていますが、競争環境の変化に伴う増販により販売数量・売上高ともに前期を上回りました。
洋紙は価格改定の浸透により販売単価は上昇したものの、デジタル化の加速によりチラシ・パンフレット用途を中心とした需要減退が継続しており、販売数量・売上高ともに前期を下回りました。
包装・機能材は紙袋有料化等により需要減退が進むなか、EC市場で使用される配送用包装製品や環境配慮型製品の需要が堅調に推移したものの、中国向け輸出販売は減少したことで、販売数量は前期を下回り、売上高は前期並みとなりました。
板紙・段ボールは物価高の進行による買い控え等、個人消費が低調に推移しており、国内段ボール需要は力強さを欠く状況が続いていますが、中国及び東南アジア向け輸出販売が増加したことから、販売数量は前期並みとなり、売上高は前期を上回りました。
これらの結果、紙・板紙事業では、売上高は前期を下回りましたが、セグメント利益は前期を大幅に上回りました。
<主要品種別販売数量・金額増減要因>
品種数量金額動向
新聞用紙++競争環境の変化に伴う販売増加、発行部数及び頁数減少に伴う需要減退
洋紙--価格改定の浸透による販売単価アップ、デジタル化の加速による需要減退
包装・機能材-EC市場向け・環境配慮型製品の販売伸長、包装用紙の輸出販売の減少
板紙・段ボール+国内段ボール需要が弱含みで推移
輸出販売の増加

② ホーム&パーソナルケア
売上高298,857百万円(前期比 1.2%増)
セグメント利益8,077百万円(前期はセグメント損失△1,367百万円)

ホーム&パーソナルケア事業において国内事業では、衛生用紙は、物流費や人件費の高騰を背景にした価格改定が浸透し、需要が伸長するソフトパックティシュー、長尺トイレットペーパー等の付加価値商品の販売が堅調に推移したことにより販売数量・売上高ともに前期を上回りました。紙加工品については、大人用紙おむつは夜間の介護負担低減を目指した夜用商品や産学連携商品等の付加価値商品の販売が伸長したことに加え、価格改定が浸透したことで売上高は前期を上回りました。ベビーケアはパンツタイプの価格改定に取り組み販売単価は上昇しましたが、少子化の影響もあり販売数量・売上高ともに前期を下回りました。フェミニンケアは肌ケアタイプナプキンの販売減少により販売数量は前期を下回ったものの、ショーツタイプナプキン、スリムナプキン、吸水ケア新商品等の付加価値商品の販売伸長、価格改定の浸透により、売上高は前期並みとなりました。ペットケアは新商品のシステムトイレ用猫砂・シートの販売が好調に推移したことに加え、導入店舗の拡大、ユーザー数の増加により販売数量・売上高ともに前期を上回りました。この結果、国内事業の売上高は前期を上回りました。
海外事業は重点施策である構造改革を推進したことで収益性が改善しました。一方、構造改革に伴うトルコ子会社の売却や、中国でのベビー用紙おむつの不採算取引の見直しによる減販等の影響で販売金額は前期を下回りました。エリア別では、中国ではフェミニンケアは配荷店舗の拡大と重点販売先での売場獲得・プロモーションの強化により販売が伸長し、ベビーケアは下期より販売を開始した現地ニーズにマッチしたSAPシート仕様の新商品の配荷拡大に取り組みました。また構造改革推進による固定費の削減が収益性向上に寄与しました。ブラジルでは、上期は流通在庫の適正化の影響で販売数量が減少しましたが、下期はエリア別・販売チャネル別戦略に基づいた営業活動の推進と販促費用の効率化により、主力の衛生用紙を中心に販売が回復しました。タイにおいては、ベビー用紙おむつは少子化による需要の急激な減少と競争激化が進む中、プレミアム品の販売構成を引き上げる取組みを進めたことで販売数量は減少しましたが収益性は改善し、事業の柱であるフェミニンケアは付加価値商品を中心に販売が順調に伸長しました。
これらの結果、ホーム&パーソナルケア事業では、売上高は前期を上回り、セグメント利益は黒字転換しました。
<主要品種別販売数量・金額増減要因(国内)>
品種数量金額動向
ファミリーケア
(衛生用紙)
++ソフトパックティシュー、長尺トイレットペーパー等の付加価値商品
の販売伸長、価格改定の浸透
ヘルスケア+夜間の介護負担低減を目指した夜用商品、産学連携商品等の付加価値商品の販売伸長、価格改定の浸透
フェミニンケア-ショーツタイプナプキン、吸水ケア新商品等の付加価値商品の販売伸長、肌ケアタイプナプキンの販売減少、価格改定の浸透
ベビーケア--価格改定による販売数量減少及び販売単価アップ、少子化による需要減退
ハウスホールドケア
(ウエットワイプ)
--衛生関連商品の需要減退により、対人・対物ウエット商品ともに
販売が減少
ペットケア++システムトイレ用猫砂・シートの販売が好調、導入店舗拡大及びユーザー数の増加による販売伸長

③ その他
売上高17,629百万円(前期比 9.8%減)
セグメント利益1,809百万円(前期比 15.0%減)

主に木材事業、機械事業及び物流事業であり、木材事業における海外での木材チップの販売減少等により、売上高及びセグメント利益ともに前期を下回りました。
(2)財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、現金及び預金の減少や有形固定資産の償却等により、前連結会計年度末に比べ32,135百万円減少し、853,930百万円となりました。
負債は長期借入金の減少等により、前連結会計年度末に比べ25,180百万円減少し、611,172百万円となりました。
純資産は利益剰余金の増加があるものの、自己株式の取得による純資産の減少等により、前連結会計年度末に比べ6,955百万円減少し、242,757百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.1ポイント低下し、26.6%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して17,134百万円減少し、95,737百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、57,304百万円(前連結会計年度比12,655百万円の獲得の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益21,321百万円、減価償却費43,230百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、44,921百万円(前連結会計年度比24,019百万円の支出の増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出22,665百万円、投資有価証券の取得による支出26,616百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、32,095百万円(前連結会計年度比3,390百万円の支出の減少)となりました。これは主に、長期借入れによる収入53,600百万円、長期借入金の返済による支出82,542百万円によるものです。
(4)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金源泉を安定的に確保することを基本方針としています。
事業活動における資金需要の主なものは、運転資金需要と投資資金需要です。運転資金需要のうち主なものは、生産・販売活動における原材料及び商品仕入、製造費や販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資資金需要の主なものは、事業戦略の遂行に必要な投資や品質改善・安全・環境のために必要な設備投資等です。
運転資金につきましては主にコマーシャル・ペーパー及び金融機関からの短期借入金で調達し、投資資金につきましては主に長期社債及び金融機関からの長期借入金により調達しています。また、今後の資金需要や金利動向等の調達環境、既存借入金や長期社債の償還時期等を総合的に考慮し、調達額及び調達手段等を適宜判断して実施することとしています。
なお、当社は国内子会社との間で導入しているキャッシュマネジメント・システムの一層の機能充実による資金効率化により、成長投資を進めながらも財務規律の維持に努めています。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表及び財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
(6)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
紙・板紙321,623100.7
ホーム&パーソナルケア218,14096.4
報告セグメント計539,76398.9
その他31,754100.7
合計571,51899.0

(注)1.金額は製造原価によっています。
2.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前期比は変更後のセグメント区分に組み替えた数値に基づき算出しています。
(7)受注実績
紙・板紙事業及びホーム&パーソナルケア事業の製品については、需要を予測して見込生産を行っており、特に受注生産は行っていません。
(8)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
紙・板紙350,28398.9
ホーム&パーソナルケア298,857101.2
報告セグメント計649,141100.0
その他17,62990.2
合計666,77099.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
なお、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がないため、「相手先別の販売実績」は記載していません。
2.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前期比は変更後のセグメント区分に組み替えた数値に基づき算出しています。

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