四半期報告書-第72期第2四半期(平成28年7月1日-平成28年9月30日)

【提出】
2016/11/10 10:28
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30項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用情勢や所得環境に改善傾向が見られたものの、個人消費や設備投資、企業収益の回復状況に足踏みが見られ、また海外経済におけるEU離脱の影響が懸念されるなど、先行き不透明な状況で推移しました。当社グループにおきましても、業界を取り巻く環境変化や受注単価の下落、広告媒体の多様化に加え、訪日客の動向に変化が見られ、依然として厳しい状況が続いております。
このような環境の中、当社グループは、2017年3月期を初年度とする中期経営計画のもと、継続的な成長と企業価値の向上を目指し、内部改革の実行による価格競争力の強化や駐車場事業を含めた収益基盤の安定化に取り組んでまいりました。日次、週次単位での業績管理会議や中期経営計画にも掲げている意識改革をテーマとした管理職層の育成強化など、全社の経営参加意識醸成に向けた施策を実施しました。
その結果、当第2四半期の売上高は、5,572百万円と前期と比べ242百万円(4.2%)の減収となったものの、営業利益は344百万円と前期と比べ167百万円(94.4%)の増益、経常利益は350百万円と前期と比べ178百万円(103.5%)の増益となりました。また、投資有価証券評価損の計上等により、親会社株主に帰属する四半期純利益は256百万円と前期と比べ217百万円(556.4%)の増益となりました。
セグメント別の状況につきましては、以下のとおりです。
(印刷事業)
印刷事業では、個人別売上予算管理の徹底やインセンティブ制度の導入、テーマ別管理ツールを活用したマネジメント強化を軸として受注強化に取り組んでまいりました。主要得意先の予算縮小などが影響したものの、自社開発WEB系販促支援パッケージ「ミウラの缶」では、キャンペーン需要に適応した「キャンペーン缶」やマルチデバイス対応の「ウェブ缶」の受注が領域拡大に寄与しました。
収益性向上に向けた施策として、部門別採算管理による徹底した数値管理のもと、計画的、効率的な生産体制の構築に努め、内製極大化を推進しました。同時に、工場構内レイアウトの再構築と併せ加工製本工程における設備投資を実施し、生産性向上に取り組んでまいりました。
その結果、印刷事業の売上高は、4,766百万円と前期と比べ243百万円(4.9%)の減収となりましたが、営業利益は202百万円と前期と比べ120百万円(146.3%)の増益となりました。
(駐車場事業)
連結子会社である㈱ミウラクリエイトが運営する駐車場事業では、新規事業地管理体制および評価制度の構築により営業力の強化を図ることで、新規事業地の開拓に取り組んでまいりました。また、遠隔通信管理システムを活用し、市場の変化に適した事業地単位のきめ細かな料金改定を実施し、更なる収益拡大を目指してまいりました。
その結果、駐車場事業の売上高は、716百万円と前期と比べ37百万円(4.9%)の減収となりましたが、営業利益は92百万円と前期と比べ34百万円(58.6%)の増益となりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業では、賃貸マンション等の運営を行っており、売上高は89百万円と前期と比べ39百万円(78.0%)の増収、営業利益は、46百万円と前期と比べ14百万円(43.8%)の増益となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間の総資産は、前連結会計年度に比べ1,129百万円の減少となり、10,385百万円となりました。これは主に現金及び預金の減少等によるものであります。なお、金融機関との間にコミットメントラインを設定することで、急な資金需要や不測の事態にも備えております。
負債の部では、前連結会計年度に比べ1,179百万円の減少となり、3,401百万円となりました。これは主に短期借入金の減少等によるものであります。
純資産の部では、前連結会計年度に比べ49百万円の増加となり、6,983百万円となりました。これは主に利益剰余金の増加等によるものであります。この結果、自己資本比率は67.2%となりました。
(キャッシュ・フローの状況)
当第2四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度と比較して680百万円(24.2%)の減少となり、2,134百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間と比較して171百万円(99.4%)増加し、343百万円の収入となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間と比較して172百万円(前期は140百万円の収入)減少し、32百万円の支出となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間と比較して568百万円(134.0%)減少し、992百万円の支出となりました。これは主に短期借入金の返済による支出及び配当金の支払額が増加したことによるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は4百万円であります。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について、次の事象を想定しております。
① 当社グループは印刷事業が売上高の80%を超えており、オフセット印刷による商業印刷物がその大部分を占めております。商業印刷物の受注は景気の動向により変動し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 印刷の主要材料である用紙には価格変動があり、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となっております。用紙価格はパルプ及び古紙等の原材料価格の高騰に伴いさらなる上昇が懸念され、得意先へ全てを転嫁することは難しく、業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 当社グループは、いくつかの取引先の売上割合が高い傾向にあり、特定取引先の経営成績や取引方針によっては業績に影響を及ぼす可能性があります。