有価証券報告書-第82期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 16:00
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当社グループは、「外食サービス事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和などを背景に、企業収益や雇用環境の改善が続き、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、家計所得の増加は鈍く、個人消費の加速へはつながらない状況が続いており、いまだ不透明感はぬぐえておりません。
外食業界においては、業績動向は業態毎にまだらであり、ファストフード業態が好調であった一方で居酒屋業態は苦戦が続くなど、他業種の代替やニーズの変化などにより、依然として業界全体が熾烈な競争状態にあります。また、食の安全確保に向けたコストの増加や景気回復に伴う人員確保の難化など、厳しい経営環境が継続しております。
こうしたなか、当社グループにおいては、今後の大きな飛躍に向けた3ヵ年の中期経営計画『Change Management 2020 ~ 3-year plan for our growth ~』を策定し、「既存業態のブラッシュアップと新規出店の加速化」「フランチャイズ業態の積極開発と加盟店展開」「M&Aによる経営資源の強化とドミナント形成の推進」を戦略方針に掲げております。
そしてこれらを支える5つの推進エンジンである①コーポレート・ガバナンス、②事業ポートフォリオ、③SCM(サプライ・チェーン・マネジメント)、④CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)、⑤C4S(当社グループの人事教育制度)について、それぞれの施策を進めてまいりました。
営業面では、付加価値の高い商品が一定の支持を受ける一方、全体として既存店の客数は減少しました。今後も各業態において既存店の客数拡大に重きをおき、QSCA(フードサービスの概念的価値を表す。Quality:クオリティ、Service:サービス、Cleanliness:クレンリネス、Atmosphere:アトモスフィアの頭文字)の継続的な向上施策を実施してまいります。
売上高については、焼き鳥業態の競争激化による影響や大型居酒屋業態の宴会売上の減少、平成28年3月期に連結の範囲に加わったパステルの回復の遅れ等により、既存店売上高は前年同期比96.0%(客数97.3%、客単価98.6%)となりました。
売上原価については、メニューミックスによる粗利高の確保を進めましたが、酒税法改正によるアルコール類の価格上昇や物流コストの上昇、水産物等の食材単価の上昇分をまかないきれず、売上原価率は前期に比べて0.1ポイントの増加となりました。販売費及び一般管理費については、時給単価の上昇による人件費率の増加や売上減少に伴う固定費率の上昇等により、販管費率が前期に比べて2.1ポイントの増加となりました。
このほか、子会社において構造改革施策の一環として不採算店舗等の閉店を決定したこと、店舗の減損損失が発生したこと、リニュアルに伴う固定資産除却損が発生したこと、当社において投資有価証券の売却に伴う投資有価証券売却損を計上したこと等により、1,624百万円の特別損失を計上することとなりました。
また、税効果会計に関して、繰延税金資産の回収可能性の見直しの影響等により、当連結会計年度における税金費用は前期と比べ603百万円増加しております。
店舗数については、新規出店が8店舗、閉店が35店舗(うち、FC5店舗)となり、当期末の店舗数は、526店舗(うち、FC70店舗)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は28,340百万円(前年同期比4.2%減)、営業利益は94百万円(同87.3%減)、経常利益は18百万円(同97.3%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は2,266百万円(前期は246百万円の黒字)となりました。
資産は、前連結会計年度末に比べ960百万円減少し、19,870百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ135百万円減少し、14,531百万円となりました。また、純資産も、前連結会計年度末に比べ825百万円減少し、5,338百万円となりました。
子会社別の事業の状況は以下のとおりであります。なお、会社ごとの売上高は、連結取引相殺消去前の売上高であるため、連結損益計算書の売上高とは一致しておりません。また、前期に子会社間での会社分割を実施しているため、㈱扇屋東日本、㈱扇屋西日本及び㈱フードリームの前年同期比は記載しておりません。
(a)㈱扇屋東日本、㈱扇屋西日本
焼き鳥居酒屋「備長扇屋」「やきとりの扇屋」では、炭火焼きの技術向上を図る「焼き師制度」を継続的に運用するとともに、接客サービス強化を目的としたテーブル端末設置の実験と導入を開始しております。また、低売上店舗を中心に、メニューの絞込みによる生産性向上とお客様の低価格志向への対応を企図し「本陣串や」への転換を進めてまいりました。
両社を合算した当連結会計年度の売上高は12,461百万円、当期において新店5店舗、閉店16店舗(うちFC5店舗)となり、期末店舗数は330店舗(うちFC66店舗)となりました。
(b)㈱フードリーム
ショッピングセンターや商業施設内を中心に様々なブランドによるインショップ型レストラン等を展開する㈱フードリームでは、パステルの事業譲受の後、派生ブランドのパステル・イタリアーナやイタリアンバル・パステルの開発、専門店としての打ち出しの強化等により、イートイン客数は回復基調にありますが、デザート販売の低調が続いております。一方で、カジュアル洋食業態や自社開発したステーキハウス業態は好調に推移しております。
当連結会計年度の売上高は8,142百万円、当期において新店1店舗、閉店16店舗となり、期末店舗数は110店舗となりました。
(c)㈱一丁
北海道や首都圏のターミナル駅を中心に展開する刺身居酒屋「魚や一丁」では、「北海道とうまい魚」をテーマとし、素材の良さを活かした専門的な商品を開発してまいりました。また、東京日本橋に10年ぶりとなる新規出店をいたしました。一方でお客様の店舗の選択条件の変化等により既存店の売上動向は厳しく、接客サービスの改善や継続的な調理技術の研修を実施してQSCAの向上を図っております。
当連結会計年度の売上高は3,422百万円(前年同期比3.8%減)、当期において新店1店舗、閉店1店舗となり、期末店舗数は21店舗(うちFC1店舗)となりました。
(d)㈱一源
埼玉を中心に展開する総合型居酒屋「いちげん」では、和・洋・中それぞれの分野で専門性の高い品揃えで、ファミリー層をターゲットとして業態展開を進めており、お客様の居心地の改善に向けたリニュアルも実施してまいりました。一方で大型の宴会需要の減少など、既存店の売上動向は厳しく、多様な利用動機に見合うメニューの再設計や接客サービスの改善を進めております。
当連結会計年度の売上高は2,496百万円(前年同期比1.2%減)、当期において閉店2店舗となり、期末店舗数は22店舗となりました。
(e)㈱紅とん
都心のターミナル駅を中心に展開する炭火串焼き専門店「日本橋紅とん」では、「働くお父さんのエネルギー源」をコンセプトとして、専門店ならではの商品開発や串焼き技術を向上させ、コンセプトの浸透を図ってきた結果、既存店・新店ともに好調に推移しております。期末店舗数は30店舗(うちFC3店舗)であります。
大阪下町の味お好み焼き「ぼちぼち」では、ターゲットのニーズに見合ったメニューに変更し、調理技術の向上を図るなど、コンセプトの表現に努めてまいりました。期末店舗数は13店舗であります。
これらの結果、㈱紅とんの当連結会計年度の売上高は2,184百万円(前年同期比2.4%増)、当期において新店1店舗となり、期末店舗数は43店舗(うちFC3店舗)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較し、1,052百万円増加の3,770百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、989百万円(前連結会計年度は2,698百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失が1,552百万円となり、そのうち現金の支出を伴わない減価償却費が1,272百万円、のれん償却額が143百万円及び減損損失が1,259百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、619百万円(前連結会計年度は1,205百万円の減少)となりました。これは主に、既存店のリニュアルや新規出店等に伴う有形固定資産の取得が1,119百万円あった一方、有価証券及び投資有価証券の売却収入が364百万円、有形固定資産の売却収入が210百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、683百万円(前連結会計年度は1,643百万円の減少)となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入が1,505百万円あった一方、長期借入金の返済が499百万円、配当金の支払が217百万円あったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績を事業会社別に示すと、次のとおりであります。
事業会社仕入高(百万円)前年同期比(%)
㈱扇屋東日本2,542△43.9
㈱扇屋西日本1,72773.5
㈱フードリーム2,76261.6
㈱一丁1,157△1.1
㈱一源7452.5
㈱紅とん6383.7
合計9,574△1.8

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 上記の仕入高の金額は、仕入値引控除前の金額であります。
3. 上記の仕入高の金額は、連結会社間取引消去前の仕入高であるため、連結損益計算書の仕入高とは一致しておりません。
4. 外食サービス事業の単一セグメントであるため、事業会社別に記載しております。
5. ㈱扇屋東日本の前年同期比は、前期に実施した会社分割前の㈱扇屋西日本、㈱フードリームの実績を含んで算出しております。なお、㈱扇屋西日本及び㈱フードリームの前年同期比は、会社分割後の実績との比較であります。
b. 受注実績
当社グループは一般顧客に直接販売する飲食業を営んでいるため、受注状況は記載しておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業会社別に示すと、次のとおりであります。
なお、当社グループは主に一般顧客に直接販売する飲食業を営んでいるため、特定の主要な販売先はありません。
事業会社売上高(百万円)前年同期比(%)
㈱扇屋東日本7,038△47.5
㈱扇屋西日本5,42264.8
㈱フードリーム8,14263.7
㈱一丁3,422△3.8
㈱一源2,496△1.2
㈱紅とん2,1842.4
合計28,706△3.9

(注) 1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 上記の売上高の金額は、連結会社間取引消去前の売上高であるため、連結損益計算書の売上高とは一致しておりません。
3. 外食サービス事業の単一セグメントであるため、事業会社別に記載しております。
4. ㈱扇屋東日本の前年同期比は、前期に実施した会社分割前の㈱扇屋西日本、㈱フードリームの実績を含んで算出しております。なお、㈱扇屋西日本及び㈱フードリームの前年同期比は、会社分割後の実績との比較であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループは、連結財務諸表作成にあたって、適切な会計方針を選択し、固有の見積りや判断が必要な事象については過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループが採用した会計方針については、「第5 経理の状況の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりです。
経営成績の分析
a. 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,245百万円減少し、28,340百万円となりました。
これは主に、既存店の売上高が減少(前連結会計年度比96.0%(客数97.3%、客単価98.6%))とした影響によるものであります。
b. 売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ880百万円減少し、19,166百万円となりました。
これは、主に売上高の減少影響によるものであります。また、売上総利益率についてもメニューミックスによる売上総利益の確保を進めましたが、酒税法改正によるアルコール類の価格上昇や物流コストの上昇、水産物等の食材単価の上昇等により、前連結会計年度に比べ0.1ポイント減少となりました。
c.販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ227百万円減少し、19,071百万円となりました。
これは主に、消耗品費や食器費等のコスト削減によるものでありますが、売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は、時給単価の上昇による人件比率の増加や売上高の減少に伴う固定比率の上昇等により前連結会計年度に比べて2.1ポイントの増加となりました。
d.営業利益
当連結会計年度の営業利益は、売上原価や各種コストの効率化を図ったものの、売上高の減収影響を補うことができなかった結果、前連結会計年度に比べ653百万円減少し、94百万円となりました。
e.経常利益
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ3百万円減少し、95百万円となりました。営業外費用は、8百万円減少の171百万円となりました。その結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ648百万円減少の18百万円となりました。
f.税金等調整前当期純損失
当連結会計年度の特別損失は、子会社において構造改革施策の一環として不採算店舗等の閉店を決定したことや、店舗の減損損失が発生したこと、リニュアルにともなう固定資産除却損が発生したこと等により1,624百万円計上いたしました。その結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純損失は、前連結会計年度に比べ1,910百万円減少し、1,552百万円となりました。
g.親会社株主に帰属する当期純損失
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、税金等調整前当期純損失を計上したことに加え、繰延税金資産の回収可能性の見直しを行った影響等により、前連結会計年度に比べ2,513百万円減少し、2,266百万円となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ960百万円減少し、19,870百万円となりました。これは、流動資産が1,007百万円増加した一方、有形及び無形固定資産が1,549百万円、投資その他の資産が426百万円減少となったためです。
負債の部は、長期繰延税金負債が264百万円増加した一方、固定負債のその他に含まれている長期前受金が72百万円、長期借入金が499百万円減少したこと等により、負債合計で前連結会計年度末に比べ135百万円減少の14,531百万円となりました。
純資産の部は、配当により利益剰余金が218百万円減少したこと、親会社株主に帰属する当期純損失を2,266百万円計上した一方、行使価額修正条項付新株予約権の行使等により、資本金及び資本準備金がそれぞれ1,010百万円増加したこと、株式給付信託(BBT=Board Benefit Trust)の導入に伴い自己株式が499百万円増加したこと等により、純資産合計で前連結会計年度末に比べ825百万円減少の5,338百万円となりました。
この結果、ROE(自己資本利益率)は前連結会計年度に比べ43.2ポイント減少の△39.4%、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.8ポイント減少の26.8%となり、1株当たり純資産額は前連結会計年度末に比べ40円79銭減少の170円55銭となりました。
当社は、グループの収益力を早期に向上させ、財務基盤の強化に努めてまいります。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。
当社グループの資金需要の主なものは、店舗設備投資、事業開発投資及びM&A・資本業務提携投資であります。これらの投資に要する資金は、増資資金、長期借入金及び自己資金により調達することを基本としております。また、一時的な期中資金ギャップに対応するため、取引銀行6行との間でシンジケーション方式により総額1,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は8,733百万円となっており、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,770百万円となっております。

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