有価証券報告書-第83期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 16:00
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当社グループは、「外食サービス事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の設備投資増加の下支えや堅調な雇用環境を受け比較的底堅く推移したものの、米中の貿易摩擦などの世界経済の不確実性を背景として、先行き不透明な状況が続いております。
外食業界におきましても、中食業界を含めた顧客獲得競争はますます激しさを増し、長引く人手不足による人件費の上昇に加え、物流費の上昇や天候不順などによる原材料費の高騰など、経営環境はより一層の厳しさを増しております。
このような状況の中、当社グループにおいては、中期経営計画『Change Management 2020 ~ 3-year plan for our growth ~』を支える5つの推進エンジンである①コーポレート・ガバナンス、②事業ポートフォリオ、③SCM(サプライ・チェーン・マネジメント)、④CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)、⑤C4S(当社グループの人事教育制度)について、それぞれの施策を進めてまいりました。
店舗政策としてはお客様に継続的にご来店いただくために、お客様の店舗での体験価値を高めるサービス改革の推進とそれを実現する人財の育成に重点をおき、客数の拡大に向けた取り組みを重ねてまいりましたが、その効果発現は一部店舗に留まり、全社的な客数改善には至りませんでした。
売上高については、居酒屋業態の競争激化と社会環境の変化による宴会売上の減少などの外部環境の影響も大きく、既存店の売上高は前年同期比96.8%(客数98.5%、客単価98.3%)となりました。
売上原価については、物流コスト及び野菜の食材単価上昇など、コスト増加要因があったものの、メニューミックスによる粗利高の確保に努めた結果、売上原価率は前期に比べ0.1ポイント減少となりました。
販売費及び一般管理費については、労働単価の上昇による人件費の高騰、店舗利用動機の多様化による客数予測の複雑化に伴う労働時間コントロールの乱れ、更新した基幹システムの不具合による生産性の低下、売上減少に伴う固定費率の上昇などにより、販管費率が前期に比べて2.9ポイントの増加となりました。
このほか、子会社における店舗減損及び子会社ののれん減損の発生、店舗閉鎖損失の発生、リニュアルに伴う固定資産除却損などにより、2,130百万円の特別損失を計上することとなりました。
店舗数については、新規出店が14店舗(うちFC2店舗)、閉店が40店舗(うちFC10店舗)となり、当期末の店舗数は500店舗(うちFC62店舗)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は26,778百万円(前年同期比5.5%減)、営業損失は685百万円(前期は94百万円の黒字)、経常損失は812百万円(前期は18百万円の黒字)、親会社株主に帰属する当期純損失は2,841百万円(前期は2,266百万円の赤字)となりました。
資産は、前連結会計年度末に比べ3,227百万円減少し、16,530百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ835百万円減少し、13,583百万円となりました。また、純資産も、前連結会計年度末に比べ2,391百万円減少し、2,946百万円となりました。
子会社別の事業の状況は以下のとおりであります。なお、会社ごとの売上高は、連結取引相殺消去前の売上高であるため、連結損益計算書の売上高とは一致しておりません。
(a)㈱扇屋東日本、㈱扇屋西日本
焼き鳥居酒屋「備長扇屋」「やきとりの扇屋」では、原材料の厳選や焼き師の安定的配置、焼き鳥ダレの改良など基本品質にこだわるとともに、テイクアウトの積極的販売やファミリー向けのパーティーメニューの開発など、販売チャネルの拡大にも努めてまいりました。
㈱扇屋東日本と㈱扇屋西日本を合算した当連結会計年度の売上高は11,969百万円(前年同期比3.9%減)、当期において新店5店舗(うちFC2店舗)、閉店25店舗(うちFC10店舗)となり、期末店舗数は310店舗(うちFC58店舗)となりました。
(b)㈱フードリーム
ショッピングセンターや商業施設内を中心に、「パステルイタリアーナ」「カプチーナ」「ステーキハウス松木」「鶴亀堂」など様々なブランドを展開する㈱フードリームでは、サービス改革やヒット商品の開発にウエイトを置きながら、業態のリブランディングに取り組んでおります。一方で、お客様にまた来たいと思っていただけるように、定期的なキャンペーンの開催やイベントなどを行ってまいりました。
㈱フードリームの当連結会計年度の売上高は7,212百万円(前年同期比11.4%減)となり、当期において新店4店舗、閉店11店舗となり、期末店舗数は103店舗となりました。
(c)㈱一丁
北海道や首都圏のターミナル駅を中心に展開する刺身居酒屋「魚や一丁」では、市場に入荷した良い食材を、仕入れてその日に売るというスタイルで差別化を図り、ファンづくりに努めてまいりました。また、「魚や一丁」の素材の良さを活かした専門的な、変わり鮨とうまい魚をテーマとした「鮨や一丁」を実験店としてスタートさせております。料理人の技術に裏打ちされた商品力に磨きをかけ、お客様満足の向上に精進してまいります。
㈱一丁の当連結会計年度の売上高は3,107百万円(前年同期比9.2%減)となり、当期において閉店3店舗となり、期末店舗数は18店舗(うちFC1店舗)となりました。
(d)㈱一源
埼玉を中心に展開する総合型居酒屋「いちげん」では、和・洋・中のバラエティー豊かなメニューが特徴的であり、ファミリーターゲットの強みに磨きをかけるため、女性に人気があるメニューの導入やお子様向けイベントなどを実施しております。また、立地毎のマーケットに適応するため、食事型の居酒屋「居酒屋ごはん。いちげん」をニューフォーマットとして、新店でスタートいたしました。
㈱一源の当連結会計年度の売上高は2,428百万円(前年同期比2.7%減)、当期において新店2店舗、閉店1店舗となり、期末店舗数は23店舗となりました。
(e)㈱紅とん
都心のターミナル駅を中心に展開する炭火串焼き専門店「日本橋紅とん」では、「働くお父さんのエネルギー源」をコンセプトとして、専門店ならではの商品開発や串焼き技術を向上させ、コンセプトの浸透を図ってまいりました。特に野菜や肉などの巻き串の拡充や、ドリンクのスピード提供に注力してまいりました。
大阪下町の味お好み焼き「ぼちぼち」では、多くの「焼き師」育成のため調理技術に磨きをかけ、活気あふれる店舗づくりを行っております。
また、紅とんの姉妹店「炭火焼ベニバル」、ぼちぼちの姉妹店「広島風鉄板囲酒屋べにぼち」を実験店としてスタートしております。
㈱紅とんの当連結会計年度の売上高は2,191百万円(前年同期比0.3%増)で、当期において新店3店舗となり、期末店舗数は46店舗(うちFC3店舗)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較し、1,126百万円減少の2,643百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、262百万円(前連結会計年度は989百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失が2,903百万円となったものの、そのうち現金の支出を伴わない減価償却費が1,238百万円、のれん償却額が143百万円及び減損損失が1,941百万円あったことが影響しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、1,160百万円(前連結会計年度は619百万円の支出)となりました。これは主に、既存店のリニュアルや新規出店などに伴う有形固定資産の取得による支出が1,161百万円、投資有価証券の取得による支出が110百万円あった一方、敷金・保証金の返還による収入が243百万円あったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、228百万円(前連結会計年度は683百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済が499百万円、リース債務の支払が172百万円あった一方、新株予約権の行使による株式の発行による収入が443百万円あったことなどによるものであります。

③ 生産、受注及び販売の状況
a. 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績を事業会社別に示すと、次のとおりであります。
事業会社仕入高(百万円)前年同期比(%)
㈱扇屋東日本2,355△7.4%
㈱扇屋西日本1,590△8.0%
㈱フードリーム2,354△14.8%
㈱一丁1,052△9.1%
㈱一源737△1.2%
㈱紅とん6623.8%
合計8,753△8.6%

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 上記の仕入高の金額は、仕入値引控除前の金額であります。
3. 上記の仕入高の金額は、連結会社間取引消去前の仕入高であるため、連結損益計算書の仕入高とは一致しておりません。
4. 外食サービス事業の単一セグメントであるため、事業会社別に記載しております。
b. 受注実績
当社グループは一般顧客に直接販売する飲食業を営んでいるため、受注状況は記載しておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業会社別に示すと、次のとおりであります。
なお、当社グループは主に一般顧客に直接販売する飲食業を営んでいるため、特定の主要な販売先はありません。
事業会社売上高(百万円)前年同期比(%)
㈱扇屋東日本6,858△2.6%
㈱扇屋西日本5,110△5.8%
㈱フードリーム7,212△11.4%
㈱一丁3,107△9.2%
㈱一源2,428△2.7%
㈱紅とん2,1910.3%
合計26,908△6.3%

(注) 1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 上記の売上高の金額は、連結会社間取引消去前の売上高であるため、連結損益計算書の売上高とは一致しておりません。
3. 外食サービス事業の単一セグメントであるため、事業会社別に記載しております。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループは、連結財務諸表作成にあたって、適切な会計方針を選択し、固有の見積りや判断が必要な事象については過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループが採用した会計方針については、「第5 経理の状況の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりです。
経営成績の分析
a. 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,562百万円減少し、26,778百万円となりました。
これは主に、既存店の売上高が減少(前連結会計年度比96.8%(客数98.5%、客単価98.3%))した影響によるものであります。
b. 売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ1,042百万円減少し、18,123百万円となりました。
これは、主に売上高の減少影響によるものであります。また、売上総利益率は物流コスト及び野菜の食材単価上昇など、コスト増加要因があったものの、メニューミックスによる売上総利益の確保に努めた結果、前連結会計年度に比べ0.1ポイント増加となりました。
c.販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ262百万円減少し、18,809百万円となりました。
これは主に、店舗数が26店舗減少した影響によるものでありますが、売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は、労働単価の上昇による人件比率の増加や売上高の減少に伴う固定比率の上昇等により前連結会計年度に比べて2.9ポイントの増加となりました。
d.営業損失
当連結会計年度の営業損失は、売上原価や各種コストの効率化を図ったものの、売上高の減収影響を補うことができなかった結果、前連結会計年度に比べ780百万円利益が減少し、685百万円の営業損失となりました。
e.経常損失
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ2百万円減少し、92百万円となりました。営業外費用は、47百万円増加の219百万円となりました。その結果、当連結会計年度の経常損失は、前連結会計年度に比べ831百万円利益が減少し、812百万円の経常損失となりました。
f.税金等調整前当期純損失
当連結会計年度の特別損失は、子会社において構造改革施策の一環として不採算店舗等の閉店を決定したことや、店舗の減損損失が発生したこと、リニュアルにともなう固定資産除却損が発生したこと等により2,130百万円計上いたしました。その結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純損失は、前連結会計年度に比べ1,351百万円利益が減少し、2,903百万円の税金等調整前当期純損失となりました。
g.親会社株主に帰属する当期純損失
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、前連結会計年度に比べ574百万円利益が減少し、2,841百万円の親会社株主に帰属する当期純損失となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3,227百万円減少し、16,530百万円となりました。
これは、子会社において12店舗の新規出店を行ったことにより固定資産が増加したものの、減価償却費及び店舗の減損損失を計上したことで固定資産が1,687百万円減少し、12,469百万円となったことが影響しております。また、上記の投資等により現金及び預金が1,126百万円減少したこと等により、流動資産は前連結会計年度末に比べ1,535百万円減少し4,053百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ835百万円減少し13,583百万円となりました。これは主として、テーブルオーダー端末及び自動釣銭機導入により、長期リース債務が265百万円増加した一方で、店舗数の減少等による買掛金246百万円の減少、長期借入金499百万円を返済したことによるものであります。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失を2,841百万円計上したことなどにより、前連結会計年度末に比べ2,391百万円減少し2,946百万円となりました。
この結果、ROE(自己資本利益率)は△68.7%、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ9.2ポイント減少の17.8%となり、1株当たり純資産額は前連結会計年度末に比べ78円32銭減少の92円23銭となりました。
当社は、グループの収益力を早期に向上させ、当期に大幅に減少した純資産の回復を図るべく財務基盤の強化に向けて努めてまいります。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。
当社グループの資金需要の主なものは、店舗設備投資、事業開発投資及びM&A・資本業務提携投資であります。これらの投資に要する資金は、増資資金、長期借入金及び自己資金により調達することを基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は8,584百万円となっており、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,643百万円となっております。

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