有価証券報告書-第85期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/30 16:00
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当社グループは、「外食サービス事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、消費の落ち込みや生産活動の停滞等、国内の経済は極めて厳しい状況であります。
また、先行きにつきましても、同感染症の影響が今後も続くことが予想される等、景気の先行きは依然として不透明であり、今後も予断を許さない状況となっております。
外食業界におきましては、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響により、営業時間の短縮、インバウンド需要の減少、テレワークの浸透や外出控えといったライフスタイル変化、お客様と従業員の安全・安心を守るためのソーシャルディスタンス営業等により来店客数が減少し、中食業界を含めた顧客獲得競争はますます激しさを増し、大変深刻な経営環境が続いております。
このような状況の中、当社グループにおきましても、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下、2020年4月の政府による緊急事態宣言発令を受けた地方自治体からの休業要請を受け、居酒屋業態を中心に200店舗規模の臨時休業等の対応を実施しました。その後も、何度か緊急事態宣言が発令され、休業等の対応を実施してまいりました。また、営業が可能であっても、特に都心部でのオフィスワーカーの減少、宴会需要の減少等により、主力の居酒屋業態において大きな打撃を受けており、当期の業績及び財務状況に深刻な影響が生じております。
このような状況を受けて、当社では、事業面の課題について抜本的な改革を図るべく、不採算店舗の撤退による固定費減少、本部コスト削減、メニュー改定及びメニューミックス等による顧客粗利改善、食材のロス低減による原価改善、店舗の営業オペレーション見直しによる労働生産性の向上並びに希望退職者の募集等の施策で、コスト削減に努めるとともに、ウィズコロナ、アフターコロナの時代に適応する業態への業態転換、テイクアウト、デリバリー、eコマース等の新しいサービスの付加等による収益力の底上げなどを実行しつつあります。
店舗数については、新店が2店舗、閉店が80店舗(うち、FC15店舗)となり、当期末の店舗数は、371店舗(うち、FC43店舗)となりました。
不採算店舗の大規模閉店と減損会計の適用により、減損損失2,679百万円及び店舗閉鎖損失引当金繰入額449百万円等の特別損失が発生しております。また、店舗の臨時休業期間中等に発生した固定費(人件費、地代家賃等)を新型コロナウイルス感染症による損失として1,629百万円を特別損失に計上し、これらにより、当期において合計4,900百万円の特別損失を計上いたしました。
一方で特別利益は、雇用調整助成金603百万円、時短協力金等の助成金収入1,045百万円を計上し、当期において合計1,901百万円の特別利益を計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は12,168百万円(前年同期比50.1%減)、営業損失は2,631百万円(前期は営業損失479百万円)、経常損失は2,543百万円(前期は経常損失522百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は5,606百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失1,801百万円)となりました。
子会社別の事業の状況は以下のとおりであります。なお、会社ごとの売上高は、連結取引相殺消去前の売上高であるため、連結損益計算書の売上高とは一致しておりません。
(a)㈱扇屋東日本、㈱扇屋西日本
焼き鳥居酒屋「備長扇屋」「やきとりの扇屋」では、焼き鳥の素材や調理方法等の変更による提供品質の向上や、ランチ営業やテイクアウト販売の強化を実施してまいりました。
また、鶏を軸とした特徴ある専門店の開発を進め「黄金拉麺 鶏のおかげ」「鶏中華酒食堂 ヤンヤン飯店」の2業態をスタートしております。
㈱扇屋東日本と㈱扇屋西日本を合算した当連結会計年度の売上高は5,880百万円(前年同期比46.2%減)、当期において閉店37店舗(うち、FC12店舗)となり、期末店舗数は239店舗(うちFC42店舗)となりました。
(b)㈱フードリーム
ショッピングセンターや商業施設内を中心に、「パステルイタリアーナ」「カプチーナ」「ステーキハウス松木」「鶴亀堂」など様々なブランドを展開する㈱フードリームでは、高付加価値商品の導入やサービス向上施策により収益率の改善を進め、また、テイクアウト、デリバリー販売を強化してまいりました。
㈱フードリームの当連結会計年度の売上高は3,975百万円(前年同期比38.1%減)となり、当期において新店2店舗、閉店13店舗となり、期末店舗数は80店舗となりました。
(c)㈱一丁
首都圏のターミナル駅を中心に展開する刺身居酒屋「魚や一丁」では、市場に入荷した良い食材を、仕入れてその日に売るというスタイルで差別化を図っておりますが、都心部中心の大型店舗であるため、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けており、大規模な店舗閉鎖を進めるとともに、デリバリー等の販売チャネルの拡大を進めております。
㈱一丁の当連結会計年度の売上高は572百万円(前年同期比78.8%減)となり、当期において閉店12店舗となり、期末店舗数は5店舗(うちFC1店舗)となりました。
(d)㈱一源
埼玉を中心に展開する総合型居酒屋「いちげん」では、和・洋・中のバラエティー豊かなメニューが特徴的であり、ファミリーターゲットを強化するため、女性のお客様、家族連れのお客様にも楽しんでいただけるメニューやイベントなどを提案しております。また、宴会需要の減少への対応として、定食メニューの充実やデリバリー販売を進めております。
㈱一源の当連結会計年度の売上高は833百万円(前年同期比61.8%減)、当期において閉店6店舗となり、期末店舗数は16店舗となりました。
(e)㈱紅とん
都心のターミナル駅を中心に展開する炭火串焼き専門店「日本橋紅とん」では、「働くお父さんのエネルギー源」をコンセプトとして、専門店ならではの商品開発や串焼き技術を向上させ、コンセプトの浸透を図ってまいりました。また、昼の時間帯を有効活用する二毛作業態として台湾まぜそば「はなび」の展開を進めております。
㈱紅とんの当連結会計年度の売上高は905百万円(前年同期比58.1%減)で、当期において閉店12店舗(うちFC3店舗)となり、期末店舗数は31店舗となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末と比較し、1,528百万円減少の575百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、2,702百万円(前連結会計年度は738百万円の収入)となりました。これは主 に、新型コロナウイルス感染症の拡大により税金等調整前当期純損失が5,542百万円となり、そのうち現金の支出を伴わない減価償却費が916百万円、のれん償却額が53百万円及び減損損失が2,679百万円あったことが影響しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により得られた資金は、110百万円(前連結会計年度は597百万円の支出)となりました。これは主に、既存店のリニュアルに伴う有形固定資産の取得による支出が245百万円あった一方、敷金・保証金の返還による収入が365百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、1,063百万円(前連結会計年度は682百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の増加が1,438百万円あった一方、長期借入金の返済が218百万円、リース債務の支払が150百万円あったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績を事業会社別に示すと、次のとおりであります。
事業会社仕入高(百万円)前年同期比(%)
㈱扇屋東日本1,237△39.6
㈱扇屋西日本868△40.8
㈱フードリーム1,282△36.2
㈱一丁210△79.5
㈱一源260△59.3
㈱紅とん270△57.0
合計4,130△47.2

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 上記の仕入高の金額は、仕入値引控除前の金額であります。
3. 上記の仕入高の金額は、連結会社間取引消去前の仕入高であるため、連結損益計算書の仕入高とは一致しておりません。
4. 外食サービス事業の単一セグメントであるため、事業会社別に記載しております。
b. 受注実績
当社グループは一般顧客に直接販売する飲食業を営んでいるため、受注状況は記載しておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業会社別に示すと、次のとおりであります。
なお、当社グループは主に一般顧客に直接販売する飲食業を営んでいるため、特定の主要な販売先はありません。
事業会社売上高(百万円)前年同期比(%)
㈱扇屋東日本3,311△46.5
㈱扇屋西日本2,568△45.8
㈱フードリーム3,975△38.1
㈱一丁572△78.8
㈱一源833△61.8
㈱紅とん905△58.1
合計12,167△50.1

(注) 1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 上記の売上高の金額は、連結会社間取引消去前の売上高であるため、連結損益計算書の売上高とは一致しておりません。
3. 外食サービス事業の単一セグメントであるため、事業会社別に記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりです。
財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3,572百万円減少し、10,405百万円となりました。これは、現金及び預金が1,528百万円減少した一方で未収入金が1,238百万円増加したこと等により流動資産が404百万円減少し、有形固定資産が2,104百万円、のれんが449百万円、敷金及び保証金が369百万円減少したこと等により固定資産が3,166百万円減少となったためです。
負債の部は、買掛金が430百万円減少した一方、短期借入金が1,438百万円、未払金が942百万円、店舗閉鎖損失引当金が236百万円及び資産除去債務が466百万円増加したこと等により、負債合計で前連結会計年度末に比べ2,059百万円増加の14,885百万円となりました。
純資産の部は、親会社株主に帰属する当期純損失を5,606百万円計上したこと等により、純資産合計で前連結会計年度末に比べ5,632百万円減少し△4,479百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の8.2%から△43.1%まで減少し、1株当たり純資産額は△140円34銭となりました。
経営成績の分析
a. 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度末に比べ12,235百万円減少し、12,168百万円となりました。
これは主に、主に新型コロナウイルス感染症の影響により売上高が著しく減少したことによるものであります。なお、既存店売上高の内訳は(前年同期比53.8%(客数57.6%、客単価93.5%))であります。
b. 売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ8,796百万円減少し、8,021百万円となりました。
これは、主に新型コロナウイルス感染症の影響により、売上高の減少によるものであります。なお、売上総利益率は、店舗の臨時休業の影響等によりロスコントロールが行えず前連結会計年度に比べ3.0ポイント悪化し65.9%となりました。
c.販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ6,644百万円減少し、10,652百万円となりました。
これは主に、店舗の臨時休業期間中等に発生した固定費(人件費、地代家賃等)を新型コロナウイルス感染症による損失として特別損失に振り替えたこと、店舗の休業に伴う変動費削減等によるものであります。
d.営業損失
当連結会計年度の営業損失は、新型コロナウイルス感染症の影響で、売上高が大幅に減少したことにより、前連結会計年度に比べ2,151百万円増加し、2,631百万円となりました。
e.経常損失
当連結会計年度の営業外収益は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、雇用調整助成金の特例処理を受けたこと等により前連結会計年度に比べ186百万円増加し、283百万円となりました。営業外費用は、55百万円増加し、194百万円となりました。その結果、当連結会計年度の経常損失は、前連結会計年度に比べ2,020百万円増加し、2,543百万円となりました。
f.税金等調整前当期純損失
当連結会計年度の特別損失は、収益構造を抜本的に変革していくため、80店舗の大幅な閉店を実施したこと等により、店舗減損及び店舗閉鎖損失が発生しました。そのほか、リニュアルに伴う固定資産除却損及びのれんの減損損失等により、4,900百万円の特別損失を計上することとなりました。
一方での特別利益は、雇用調整助成金603百万円、時短協力金等の助成金収入1,045百万円を計上し、1,901百万円を計上いたしました。
その結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純損失は、前連結会計年度に比べ3,892百万円増加し、5,542百万円となりました。
g.親会社株主に帰属する当期純損失
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、前連結会計年度に比べ3,804百万円増加し、5,606百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。
当社グループの資金需要の主なものは、店舗設備投資、事業開発投資及びM&A・資本業務提携投資であります。これらの投資に要する資金は、増資資金、長期借入金及び自己資金により調達することを基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は9,030百万円となっており、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は575百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループは、連結財務諸表作成にあたって、適切な会計方針を選択し、固有の見積りや判断が必要な事象については過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。
また、当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下、2020年4月7日の政府による緊急事態宣言発令を受けた地方自治体からの休業要請を受け、居酒屋業態を中心に200店舗規模を臨時休業と致しました。その後、2020年5月25日の緊急事態宣言解除を受けて6月1日より営業を再開しておりますが、特に都心部でのオフィスワーカーの減少、宴会需要の減少等により、主力の居酒屋業態において大きな打撃を受けております。また、2020年11月以降の第3波による影響もあり2021年1月7日及び13日には再度、政府による緊急事態宣言発令を受けた地方自治体からの要請を受けるなど新型コロナウイルス感染症再拡大の懸念から業績は弱含みで推移しており、先行きは不透明な状況であり、当社グループの業績に影響を及ぼすことが想定されます。
このような状況下で、前連結会計年度における新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等に関する仮定とそれに対する実績とが大きく乖離したことから、経営環境の著しい悪化が生じたとして、当該仮定に重要な変更を行い、当連結会計年度末におけるのれんを含む固定資産の減損に係る将来キャッシュ・フローの見積りを変更しました。
具体的には、前連結会計年度においては新型コロナウイルス感染症による影響が2020年6月以降順次回復に向かい2021年4月には収束するものの、生活様式の変更等により1割程度需要が落ち込むと仮定をおき、将来キャッシュ・フローにマイナスの影響を与えるものとして見積っておりましたが、当連結会計年度においては直近での新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、新型コロナウイルス感染症の影響は2022年3月に収束し、また生活様式の変更等による需要の落ち込みを2割程度ともう一段下げるように当該仮定を変更し、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りを行っております。不確実性の極めて高い環境下にあり、新型コロナウイルス感染症の収束時期等の見積りには不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループが採用した会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」をご参照ください。

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