訂正有価証券報告書-第113期(2021/01/01-2021/12/31)
(4)【役員の報酬等】
① 役員報酬等の内容
1)役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注)1 上記「基本報酬」及び「短期業績連動報酬」の額は、2021年度に支払った報酬等の合計額(全額金銭報酬)である。
2 上記「株式報酬」の額は、2021年度に費用計上した金額の合計額である。当社の株式報酬は、中期経営計画期間ごとに当社のTSR評価に応じて役位別に決定された数の株式等を、退任時に繰り延べて交付している。交付する株式等の60%は現物株式で、40%は時価相当額の金銭で支給している。株式報酬の運用においては、みずほ信託銀行株式会社の株式給付信託(BBT)を活用している。なお、③役員報酬等の決定方針に記載のとおり、2022年度より株式報酬の内容を変更する。
3 当期に係る取締役の報酬額は、2016年3月30日開催の第107回定時株主総会において、月額4,200万円以内と決議している。また、この報酬額とは別枠として、同株主総会において、社外取締役を除く取締役に対する株式報酬等(株式の取得資金として3事業年度で288百万円を上限に拠出)を決議している。本報告書提出日時点の取締役の員数は、社外取締役4名を含む10名である。監査役の報酬額は、2005年3月30日開催の第96回定時株主総会において、月額1,200万円以内と決議している。本報告書提出日時点の監査役の員数は、社外監査役3名を含む5名である。但し、2021年度の短期業績連動報酬については、2022年3月30日開催の第113回定時株主総会において、上記報酬額にかかわらず、取締役(社外取締役を除く)5名に対し総額119百万円以内で支給することを決議している。2022年度以降の取締役の報酬額は、2022年3月30日開催の第113回定時株主総会において、以下のとおり決議している。なお、短期業績連動報酬及び株式報酬は社外取締役を除く取締役が対象となる。
2)業績連動報酬の算定方法と評価結果
a. 短期業績連動報酬
・2020年度の短期業績連動報酬は、役位別に定める基準額に業績評価計数を乗じて決定している。
・業績評価計数は、財務指標評価と施策評価により決定しており、主な財務指標は、当社が重視する経営指標であり、かつ、事業成果に基づく客観的かつ明確な評価に適した「連結売上高」及び「連結EBITDA」である。
・2020年度の連結業績について、売上高は目標878,096百万円に対し実績670,958百万円である。EBITDAは目標117,851百万円に対し実績19,104百万円である。係る評価結果等を踏まえ、各取締役に対する当期の短期業績連動報酬支給額は基準額に対して60%~75%の範囲となる。
b. 中長期業績連動報酬(株式報酬)
・2021年度までの中長期業績連動報酬は、株主の皆様との価値共有を目的として、中期経営計画期間ごとに以下に定める算式で決定された数のポイントを累積し、退任時に累積ポイントの60%を現物株式で、40%を権利確定日の当社株式の時価相当額の現金で支給している。
※④支給事由別係数は中期経営計画期間の途中で退任した取締役等に対してのみ適用する
・①役位に応じた基準額は以下のとおりである。
・②2021年度までの中期経営計画(The TOP 2021)の開始前年度(2018年度)における当社株価の平均値は4,789.53円である。
・③株価調整係数は、中長期的な企業価値の向上を目的として、中期経営計画期間における東証株価指数(TOPIX)成長率に対する当社株価成長率の比率により決定している。当期は中期経営計画(The TOP 2021)の最終事業年度であり、2019年度~2021年度の3年間のTOPIX成長率は12.9%であるのに対し、当社株価成長率は-38.8%となる。係る評価結果等を踏まえ、取締役に対する当中期経営計画期間における株価調整係数は0.8となる。
② 報酬諮問委員会の運営状況等
1)報酬諮問委員会等の運営状況
2021年4月から2022年3月の期間においては報酬諮問委員会を4回開催し、委員全員が全ての委員会に出席している。また、全ての回について、審議に必要な客観的・専門的な情報提供等を目的として、第三者機関(ウイリス・タワーズワトソン社)の報酬コンサルタントが同席している。当期間の報酬諮問委員会における主な確認・審議・検討事項は以下のとおりである。取締役会は当該事項について、適時・適切に答申を受け、かかる内容の合理性・妥当性について審議し、また、取締役に対する報酬等の支給総額について決定している。
・2021年度の取締役の個人別の報酬等の基準額等
・2020年度短期業績連動報酬の業績評価計数の結果および個人別支給額
・2021年度短期業績連動報酬の業績評価計数の目標及び評価基準等
・現行の報酬水準・報酬構成、業績連動報酬の仕組みの妥当性
・統合新会社における長期ビジョン実現に向けた役員報酬制度のあり方(報酬水準・報酬構成、業績連動報酬の仕組み等)
・改正法規制を踏まえた役員報酬等の決定方針の内容および開示のあり方
※ 代表取締役社長CEO(森川 宏平)は、取締役会からの委任を受け、報酬諮問委員会の審議・承認を経たうえで、当社グループにおける最高経営責任者としての立場から取締役の個人別の報酬等を決定している。
※ 取締役を兼務しない当社執行役員の報酬等についても、上記同様のプロセスを経て決定している。
※ 統合新会社における長期ビジョン実現に向けた役員報酬制度のあり方については、統合新会社の設立を主導する経営陣幹部による検討会で審議を重ね、その結果を報酬諮問委員会に諮り、検討を進めている。
2)当期の報酬の妥当性・相当性
・当期の取締役の個人別の報酬等の内容の決定にあたっては、1)に記載のとおり、独立社外役員を過半数とする報酬諮問委員会において、審議に必要な客観的・専門的な情報を踏まえ、決定方針との整合性を含めた多角的な検討を行っているため、取締役会も基本的にその答申を尊重し、その内容が当該決定方針に沿うものであり、妥当と判断している。
③ 役員報酬等の決定方針
1)役員報酬等の決定方針の決定方法と変更点
[役員報酬等の決定方針の決定方法]
当社取締役の個人別の報酬等の決定方針は、独立社外役員を過半数とする報酬諮問委員会において、毎期、その妥当性を審議した上で、取締役会にて決定している。報酬諮問委員会の審議においては、経営環境の変化や株主・投資家の皆様からのご意見等を踏まえるとともに、グローバルに豊富な経験・知見を有する第三者機関より審議に必要な情報等を得ている。
[役員報酬等の決定方針に係る2022年度からの主な変更点]
②1)に記載のとおり、当社は統合新会社における長期ビジョンの実現に向けた役員報酬制度のあり方について、統合新会社の設立を主導する経営陣幹部および独立社外役員を中心とした報酬諮問委員会で審議を重ねている。その結果、経営層が業績目標や企業価値向上に着実にコミットしていくため、2022年から統合新会社に相応しい優秀な人材を内外から獲得・保持できる報酬体系に変更し、長期ビジョンで掲げる経営指標や取組と役員報酬との連動性をより一層強化することとしている。また、報酬決定プロセスの客観性・透明性をより一層高めるため、取締役の個人別の報酬等の決定については、報酬諮問委員会に委任することとしている。
※STI: Short term incentiveの略 (短期業績連動報酬)
※LTI: Long term incentiveの略 (中長期業績連動報酬)
2)2022年度の役員報酬等の決定方針
a. 基本方針
[取締役(社外取締役を除く)]
・『世界トップクラスの機能性化学メーカー』を目指すに相応しい優秀な人材を内外から獲得・保持できる報酬制度であること
・業績目標の達成及び中長期的な企業価値の向上を動機付け、当社グループの持続的な成長に寄与するものであること
・株主を含むすべてのステークホルダーに対する説明責任の観点から透明性、公正性および合理性を備えた報酬決定プロセスであること
[社外取締役]
・独立かつ客観的な立場から当社の経営を監督するという役割・責務に適した報酬体系であること
b. 報酬構成・報酬水準
[取締役(社外取締役を除く)]
・取締役(社外取締役を除く)の報酬は、役位等によって決定する基本報酬(固定報酬)、毎期の業績に応じて変動する短期業績連動報酬(STI)、中長期の業績や企業価値に応じて変動する中長期業績連動報酬(LTI)により構成する。
・総報酬に占める変動報酬(STI及びLTI)の割合は、経営層が業績等の成果と企業価値の向上にコミットし、経営理念「すべてのステークホルダーを満足させる」の実現に徹することを目的として、50%以上に設定する。業績や株価に対する責任の重さを考慮して、代表取締役会長・社長は他の取締役よりも変動報酬の割合を高く設定する。
・報酬水準は、外部専門機関の調査に基づく他社水準(当社と同規模でグローバルに事業を展開する化学・素材産業企業との比較)を踏まえ、適切な金額に設定する。

[社外取締役]
・社外取締役の報酬は基本報酬(固定報酬)のみとする。
・報酬諮問委員会または指名諮問委員会の委員および委員長については、その役割に応じた手当を加算する。
・報酬水準は、各社外取締役に期待する役割・機能を果たすために費やす時間・労力並びに外部専門機関の調査に基づく他社水準(当社と同規模でグローバルに事業を展開する企業との比較)を踏まえ、適切な金額に設定する。
c. 短期業績連動報酬(STI)
・STIとして個人別に支給する額は、全社業績目標達成のインセンティブを高めるため、役職別基準額に①全社業績評価係数(評価割合70%)および②個人業績評価係数(評価割合30%)を乗じて算出する。業績評価係数は業績等の結果に応じて0%~200%の範囲で変動する。
・①全社業績評価係数および②個人業績評価係数を算定するための業績評価指標(KPI)は、当社が長期ビジョンや中期経営計画の実現に向けて重視する財務指標・戦略指標のなかから選定する。
2022年度 STIのKPI
EBITDA = 連結営業利益+減価償却費+のれん等償却費
対売上EBITDA% = EBITDA ÷ 連結売上高
ROIC = (営業利益+持分法投資損益-法人税等) ÷ ( 有利子負債+純資産 )
d. 中長期業績連動報酬(LTI)
・LTIは、中長期的な企業価値の向上を目的として、役職別に定める基準額に応じた基準ポイントに3年間の当社TSR(株主総利回り)に応じた係数(以下「TSR評価係数」)を乗じた数の株式を交付する仕組みとする。株主の皆様との価値共有をより一層強化するため、実際の株式の交付は、各取締役の退任時に繰り延べる。
・TSR評価係数は、TSR比較企業(当社とビジネスモデルが類似する同規模以上の化学・繊維業界企業)における、3年間のTSRの順位に応じて決定する。 TSR順位の目標は、長期ビジョン『TSR:中長期的に化学業界で上位25%の水準を目指す』の実現に向けて、中位以上に設定する。
・本制度は2022年から導入しており、最初の(2022年度LTIに係る)TSR評価期間は、2022年~2024年の3年間である。以後、1年ずつスライドした3年間がTSR評価期間となる。
・なお、TSR評価により交付株式数(ポイント)が確定した後、実際に株式を交付するまでの期間(退任までの期間)における配当金相当額は再投資するものと仮定し、交付する株式の数(ポイント)を加算する。
2022-2024LTIのTSR評価係数の算定方法
例えば、2022年期初~2024年期末までの3年間の当社TSRが、化学・繊維業界企業22社との比較において100%ile(22社よりも高く1位)となる場合に、TSR評価係数は200%となる。当社TSRが60%ile(22社の9位と10位の間)の場合に、TSR評価係数は100%となる。当社TSRが20%ile(22社の17位と18位の間)の場合に、TSR評価係数は33%となり、これを下回る(22社の18位以下となる)場合はTSR評価係数は0%となる。
e. 個人別の報酬決定手続き
・取締役の個人別の報酬等の内容は、その妥当性と客観性を確保するため、取締役会から委任を受けた報酬諮問委員会で決定する。報酬諮問委員会の委員長は独立社外取締役とし、構成員の過半数は独立社外役員とする。報酬諮問委員会の審議においては、経営環境の変化や株主・投資家の意見等を踏まえるとともに、客観的・専門的な見地からの審議に必要な情報を適切に得ることとする。
・報酬諮問委員会は審議の結果を適時・適切に取締役会に報告することとする。
f. その他の重要事項
[報酬の調整・返還請求等]
・当社の業績が悪化した場合や当社の企業価値・ブランド価値を毀損するような品質問題、重大事故、不祥事等が発生した場合は、臨時に取締役の報酬等を減額または不支給とする場合がある。
・短期業績連動報酬(STI)について、期初の目標設定時に想定していなかった一時的な特殊要因として勘案すべき要素が発生した場合に、その影響を排除した上で業績等の評価を行い、個人別の賞与支給額を算定する場合がある。
・短期業績連動報酬(STI)及び中長期業績連動報酬(LTI)について、役員の不正行為等が生じた場合や誤った財務諸表に基づいて支給が行われた場合、当該事実に係る役員の報酬受給権は消滅し、又は当社は現に支給した報酬の返還等を請求する場合がある。
[取締役を兼務しない執行役員及び監査役の報酬]
・取締役を兼務しない執行役員の個人別の報酬等については、取締役(社外取締役を除く)に対する報酬等の決定方針に準じて、報酬諮問委員会の審議を経た上で、代表取締役社長CEOが決定する。
・監査役の個人別の報酬等については、外部専門機関の調査に基づく他社水準等を踏まえ、報酬諮問委員会の審議を経て、監査役の協議により決定する。
[株式保有ガイドライン]
・社外取締役を除く取締役及び執行役員は、中長期的な企業価値向上への貢献意欲をより一層高めるため、継続的に、一定価値以上の当社株式の保有に努めることとする。具体的には、役員就任後5年以内に、潜在的保有株式(株式給付信託の確定ポイント)を含めて、会長・社長は基本報酬の1.5倍以上、その他役員は基本報酬の1.0倍以上の価値の株式保有を目指すこととする。
① 役員報酬等の内容
1)役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
| 役員区分 | 報酬等の総額 (百万円) | 報酬等の種類別の総額(百万円) | 対象となる 役員の員数 (名) | ||
| 基本報酬 | 短期業績連動報酬 | 株式報酬 | |||
| 取締役 | 307 | 208 | 51 | 48 | 9 |
| うち社外取締役 | 58 | 58 | - | - | 4 |
| 監査役 | 96 | 96 | - | - | 5 |
| うち社外監査役 | 36 | 36 | - | - | 3 |
(注)1 上記「基本報酬」及び「短期業績連動報酬」の額は、2021年度に支払った報酬等の合計額(全額金銭報酬)である。
2 上記「株式報酬」の額は、2021年度に費用計上した金額の合計額である。当社の株式報酬は、中期経営計画期間ごとに当社のTSR評価に応じて役位別に決定された数の株式等を、退任時に繰り延べて交付している。交付する株式等の60%は現物株式で、40%は時価相当額の金銭で支給している。株式報酬の運用においては、みずほ信託銀行株式会社の株式給付信託(BBT)を活用している。なお、③役員報酬等の決定方針に記載のとおり、2022年度より株式報酬の内容を変更する。
3 当期に係る取締役の報酬額は、2016年3月30日開催の第107回定時株主総会において、月額4,200万円以内と決議している。また、この報酬額とは別枠として、同株主総会において、社外取締役を除く取締役に対する株式報酬等(株式の取得資金として3事業年度で288百万円を上限に拠出)を決議している。本報告書提出日時点の取締役の員数は、社外取締役4名を含む10名である。監査役の報酬額は、2005年3月30日開催の第96回定時株主総会において、月額1,200万円以内と決議している。本報告書提出日時点の監査役の員数は、社外監査役3名を含む5名である。但し、2021年度の短期業績連動報酬については、2022年3月30日開催の第113回定時株主総会において、上記報酬額にかかわらず、取締役(社外取締役を除く)5名に対し総額119百万円以内で支給することを決議している。2022年度以降の取締役の報酬額は、2022年3月30日開催の第113回定時株主総会において、以下のとおり決議している。なお、短期業績連動報酬及び株式報酬は社外取締役を除く取締役が対象となる。
| 役員区分 | 株主総会決議日 | 金銭報酬 (基本報酬+短期業績連動報酬) | 株式報酬 (BBT拠出金額・ 交付ポイント) | 役員の員数 |
| 取締役 | 2022年3月30日 第113回定時株主 総会 | 年額8.5億円以内 (うち社外取締役: 1億円) | 3事業年度13.5億円以内 (1事業年度41万ポイント以内) | 10名 (うち社外取締役4名) |
2)業績連動報酬の算定方法と評価結果
a. 短期業績連動報酬
・2020年度の短期業績連動報酬は、役位別に定める基準額に業績評価計数を乗じて決定している。
・業績評価計数は、財務指標評価と施策評価により決定しており、主な財務指標は、当社が重視する経営指標であり、かつ、事業成果に基づく客観的かつ明確な評価に適した「連結売上高」及び「連結EBITDA」である。
・2020年度の連結業績について、売上高は目標878,096百万円に対し実績670,958百万円である。EBITDAは目標117,851百万円に対し実績19,104百万円である。係る評価結果等を踏まえ、各取締役に対する当期の短期業績連動報酬支給額は基準額に対して60%~75%の範囲となる。
b. 中長期業績連動報酬(株式報酬)
・2021年度までの中長期業績連動報酬は、株主の皆様との価値共有を目的として、中期経営計画期間ごとに以下に定める算式で決定された数のポイントを累積し、退任時に累積ポイントの60%を現物株式で、40%を権利確定日の当社株式の時価相当額の現金で支給している。
| 役位別ポイント数 = | ①役位に応じた基準額 / | ②中期経営計画の開始前年度における当社株価の平均値 |
| ×③株価調整係数×④支給事由別係数 | ||
※④支給事由別係数は中期経営計画期間の途中で退任した取締役等に対してのみ適用する
・①役位に応じた基準額は以下のとおりである。
| 役 位 | 金額(千円) | 役 位 | 金額(千円) |
| 会 長 | 15,000 | 専 務 | 9,000 |
| 社 長 | 19,000 | 常 務 | 7,000 |
| 副社長 | 11,000 | 役位なし | 2,000 |
・②2021年度までの中期経営計画(The TOP 2021)の開始前年度(2018年度)における当社株価の平均値は4,789.53円である。
・③株価調整係数は、中長期的な企業価値の向上を目的として、中期経営計画期間における東証株価指数(TOPIX)成長率に対する当社株価成長率の比率により決定している。当期は中期経営計画(The TOP 2021)の最終事業年度であり、2019年度~2021年度の3年間のTOPIX成長率は12.9%であるのに対し、当社株価成長率は-38.8%となる。係る評価結果等を踏まえ、取締役に対する当中期経営計画期間における株価調整係数は0.8となる。
② 報酬諮問委員会の運営状況等
1)報酬諮問委員会等の運営状況
2021年4月から2022年3月の期間においては報酬諮問委員会を4回開催し、委員全員が全ての委員会に出席している。また、全ての回について、審議に必要な客観的・専門的な情報提供等を目的として、第三者機関(ウイリス・タワーズワトソン社)の報酬コンサルタントが同席している。当期間の報酬諮問委員会における主な確認・審議・検討事項は以下のとおりである。取締役会は当該事項について、適時・適切に答申を受け、かかる内容の合理性・妥当性について審議し、また、取締役に対する報酬等の支給総額について決定している。
・2021年度の取締役の個人別の報酬等の基準額等
・2020年度短期業績連動報酬の業績評価計数の結果および個人別支給額
・2021年度短期業績連動報酬の業績評価計数の目標及び評価基準等
・現行の報酬水準・報酬構成、業績連動報酬の仕組みの妥当性
・統合新会社における長期ビジョン実現に向けた役員報酬制度のあり方(報酬水準・報酬構成、業績連動報酬の仕組み等)
・改正法規制を踏まえた役員報酬等の決定方針の内容および開示のあり方
※ 代表取締役社長CEO(森川 宏平)は、取締役会からの委任を受け、報酬諮問委員会の審議・承認を経たうえで、当社グループにおける最高経営責任者としての立場から取締役の個人別の報酬等を決定している。
※ 取締役を兼務しない当社執行役員の報酬等についても、上記同様のプロセスを経て決定している。
※ 統合新会社における長期ビジョン実現に向けた役員報酬制度のあり方については、統合新会社の設立を主導する経営陣幹部による検討会で審議を重ね、その結果を報酬諮問委員会に諮り、検討を進めている。
2)当期の報酬の妥当性・相当性
・当期の取締役の個人別の報酬等の内容の決定にあたっては、1)に記載のとおり、独立社外役員を過半数とする報酬諮問委員会において、審議に必要な客観的・専門的な情報を踏まえ、決定方針との整合性を含めた多角的な検討を行っているため、取締役会も基本的にその答申を尊重し、その内容が当該決定方針に沿うものであり、妥当と判断している。
③ 役員報酬等の決定方針
1)役員報酬等の決定方針の決定方法と変更点
[役員報酬等の決定方針の決定方法]
当社取締役の個人別の報酬等の決定方針は、独立社外役員を過半数とする報酬諮問委員会において、毎期、その妥当性を審議した上で、取締役会にて決定している。報酬諮問委員会の審議においては、経営環境の変化や株主・投資家の皆様からのご意見等を踏まえるとともに、グローバルに豊富な経験・知見を有する第三者機関より審議に必要な情報等を得ている。
[役員報酬等の決定方針に係る2022年度からの主な変更点]
②1)に記載のとおり、当社は統合新会社における長期ビジョンの実現に向けた役員報酬制度のあり方について、統合新会社の設立を主導する経営陣幹部および独立社外役員を中心とした報酬諮問委員会で審議を重ねている。その結果、経営層が業績目標や企業価値向上に着実にコミットしていくため、2022年から統合新会社に相応しい優秀な人材を内外から獲得・保持できる報酬体系に変更し、長期ビジョンで掲げる経営指標や取組と役員報酬との連動性をより一層強化することとしている。また、報酬決定プロセスの客観性・透明性をより一層高めるため、取締役の個人別の報酬等の決定については、報酬諮問委員会に委任することとしている。
| 項目 | 改定前(~2021年度) | |
| 報酬ベンチマーク企業 | 同業種・同規模企業 | |
| 報酬構成(社長の基準額) | 基本報酬 : STI : LTI = 56 : 26: 17 | |
| 業績指標と支給変動幅 | STI | 売上高、EBITDA、施策評価等 の結果に応じて0%~180%で変動 |
| LTI | 株価成長率(TOPIX成長率との比較) の結果に応じて80%~100%で変更 | |
| 取締役の個人別の 報酬決定手続き | 代表取締役社長CEOに委任 (報酬諮問委員会の審議・承認が前提) | |
| その他の重要事項 | n/a | |
| 項目 | 改定後(2022年度~) | 参照箇所 | |
| 報酬ベンチマーク企業 | 同規模のグローバル化学・素材産業企業 ※統合新会社の社会的役割や責任の大きさを考慮 | 下記2)b | |
| 報酬構成(社長の基準額) | 基本報酬 : STI : LTI = 40 : 30: 30 | ||
| 業績指標と支給変動幅 | STI | EBITDA、対売上EBITDA%、ROIC、個人評価 の結果に応じて0%~200%で変動 | 下記2)c |
| LTI | TSR(化学・素材産業企業との比較) の結果に応じて0%~200%で変動 | 下記2)d | |
| 取締役の個人別の 報酬決定手続き | 独立社外役員を中心とした 報酬諮問委員会に委任 | 下記2)e | |
| その他の重要事項 | STI・LTIに係るクローバック条項の導入 株式保有ガイドラインの導入 | 下記2)f | |
※STI: Short term incentiveの略 (短期業績連動報酬)
※LTI: Long term incentiveの略 (中長期業績連動報酬)
2)2022年度の役員報酬等の決定方針
a. 基本方針
[取締役(社外取締役を除く)]
・『世界トップクラスの機能性化学メーカー』を目指すに相応しい優秀な人材を内外から獲得・保持できる報酬制度であること
・業績目標の達成及び中長期的な企業価値の向上を動機付け、当社グループの持続的な成長に寄与するものであること
・株主を含むすべてのステークホルダーに対する説明責任の観点から透明性、公正性および合理性を備えた報酬決定プロセスであること
[社外取締役]
・独立かつ客観的な立場から当社の経営を監督するという役割・責務に適した報酬体系であること
b. 報酬構成・報酬水準
[取締役(社外取締役を除く)]
・取締役(社外取締役を除く)の報酬は、役位等によって決定する基本報酬(固定報酬)、毎期の業績に応じて変動する短期業績連動報酬(STI)、中長期の業績や企業価値に応じて変動する中長期業績連動報酬(LTI)により構成する。
・総報酬に占める変動報酬(STI及びLTI)の割合は、経営層が業績等の成果と企業価値の向上にコミットし、経営理念「すべてのステークホルダーを満足させる」の実現に徹することを目的として、50%以上に設定する。業績や株価に対する責任の重さを考慮して、代表取締役会長・社長は他の取締役よりも変動報酬の割合を高く設定する。
・報酬水準は、外部専門機関の調査に基づく他社水準(当社と同規模でグローバルに事業を展開する化学・素材産業企業との比較)を踏まえ、適切な金額に設定する。

[社外取締役]
・社外取締役の報酬は基本報酬(固定報酬)のみとする。
・報酬諮問委員会または指名諮問委員会の委員および委員長については、その役割に応じた手当を加算する。
・報酬水準は、各社外取締役に期待する役割・機能を果たすために費やす時間・労力並びに外部専門機関の調査に基づく他社水準(当社と同規模でグローバルに事業を展開する企業との比較)を踏まえ、適切な金額に設定する。
c. 短期業績連動報酬(STI)
・STIとして個人別に支給する額は、全社業績目標達成のインセンティブを高めるため、役職別基準額に①全社業績評価係数(評価割合70%)および②個人業績評価係数(評価割合30%)を乗じて算出する。業績評価係数は業績等の結果に応じて0%~200%の範囲で変動する。
| STI個人別支給額 = 役職別基準額 ×(①全社業績評価係数 + ②個人業績評価係数) |
・①全社業績評価係数および②個人業績評価係数を算定するための業績評価指標(KPI)は、当社が長期ビジョンや中期経営計画の実現に向けて重視する財務指標・戦略指標のなかから選定する。
2022年度 STIのKPI
| KPI | 評価割合 | 選定理由 | |
| ①全社 業績評価 | EBITDA | 20% | ● 統合新会社における中長期的な利益改善のドライバー エレクトロニクス/モビリティを中心とした事業成長+イノベーションに加え、構造改革、COVID-19影響からの回復等を目指す |
| 対売上EBITDA% | 30% | ||
| ROIC | 20% | ● 株主・投資家への利益還元に向けた指標 統合新会社における事業ポートフォリオ及びネットD/Eレシオを最適化し、中長期的なROEの向上を目指す | |
| ②個人 業績評価 | ESG課題への対応や中期経営計画における取組等 | 30% | 長期視点での経営を強く促し、当社の持続的な成長と経営理念「すべてのステークホルダーを満足させる」の実現を目指す |
EBITDA = 連結営業利益+減価償却費+のれん等償却費
対売上EBITDA% = EBITDA ÷ 連結売上高
ROIC = (営業利益+持分法投資損益-法人税等) ÷ ( 有利子負債+純資産 )
d. 中長期業績連動報酬(LTI)
・LTIは、中長期的な企業価値の向上を目的として、役職別に定める基準額に応じた基準ポイントに3年間の当社TSR(株主総利回り)に応じた係数(以下「TSR評価係数」)を乗じた数の株式を交付する仕組みとする。株主の皆様との価値共有をより一層強化するため、実際の株式の交付は、各取締役の退任時に繰り延べる。
| LTI個人別交付株式数 = 役職別基準ポイント × TSR評価係数 |
・TSR評価係数は、TSR比較企業(当社とビジネスモデルが類似する同規模以上の化学・繊維業界企業)における、3年間のTSRの順位に応じて決定する。 TSR順位の目標は、長期ビジョン『TSR:中長期的に化学業界で上位25%の水準を目指す』の実現に向けて、中位以上に設定する。
・本制度は2022年から導入しており、最初の(2022年度LTIに係る)TSR評価期間は、2022年~2024年の3年間である。以後、1年ずつスライドした3年間がTSR評価期間となる。
・なお、TSR評価により交付株式数(ポイント)が確定した後、実際に株式を交付するまでの期間(退任までの期間)における配当金相当額は再投資するものと仮定し、交付する株式の数(ポイント)を加算する。
2022-2024LTIのTSR評価係数の算定方法
例えば、2022年期初~2024年期末までの3年間の当社TSRが、化学・繊維業界企業22社との比較において100%ile(22社よりも高く1位)となる場合に、TSR評価係数は200%となる。当社TSRが60%ile(22社の9位と10位の間)の場合に、TSR評価係数は100%となる。当社TSRが20%ile(22社の17位と18位の間)の場合に、TSR評価係数は33%となり、これを下回る(22社の18位以下となる)場合はTSR評価係数は0%となる。e. 個人別の報酬決定手続き
・取締役の個人別の報酬等の内容は、その妥当性と客観性を確保するため、取締役会から委任を受けた報酬諮問委員会で決定する。報酬諮問委員会の委員長は独立社外取締役とし、構成員の過半数は独立社外役員とする。報酬諮問委員会の審議においては、経営環境の変化や株主・投資家の意見等を踏まえるとともに、客観的・専門的な見地からの審議に必要な情報を適切に得ることとする。
・報酬諮問委員会は審議の結果を適時・適切に取締役会に報告することとする。
f. その他の重要事項
[報酬の調整・返還請求等]
・当社の業績が悪化した場合や当社の企業価値・ブランド価値を毀損するような品質問題、重大事故、不祥事等が発生した場合は、臨時に取締役の報酬等を減額または不支給とする場合がある。
・短期業績連動報酬(STI)について、期初の目標設定時に想定していなかった一時的な特殊要因として勘案すべき要素が発生した場合に、その影響を排除した上で業績等の評価を行い、個人別の賞与支給額を算定する場合がある。
・短期業績連動報酬(STI)及び中長期業績連動報酬(LTI)について、役員の不正行為等が生じた場合や誤った財務諸表に基づいて支給が行われた場合、当該事実に係る役員の報酬受給権は消滅し、又は当社は現に支給した報酬の返還等を請求する場合がある。
[取締役を兼務しない執行役員及び監査役の報酬]
・取締役を兼務しない執行役員の個人別の報酬等については、取締役(社外取締役を除く)に対する報酬等の決定方針に準じて、報酬諮問委員会の審議を経た上で、代表取締役社長CEOが決定する。
・監査役の個人別の報酬等については、外部専門機関の調査に基づく他社水準等を踏まえ、報酬諮問委員会の審議を経て、監査役の協議により決定する。
[株式保有ガイドライン]
・社外取締役を除く取締役及び執行役員は、中長期的な企業価値向上への貢献意欲をより一層高めるため、継続的に、一定価値以上の当社株式の保有に努めることとする。具体的には、役員就任後5年以内に、潜在的保有株式(株式給付信託の確定ポイント)を含めて、会長・社長は基本報酬の1.5倍以上、その他役員は基本報酬の1.0倍以上の価値の株式保有を目指すこととする。