四半期報告書-第101期第2四半期(平成26年7月1日-平成26年9月30日)

【提出】
2014/11/12 11:42
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30項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間における日本経済は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動等から、生産面を中心に弱めの動きがみられるなど、景気回復の足取りにもたつき感が見られ、海外経済についても、米国経済の回復が継続する一方、ユーロ圏、新興国経済が全体として勢いを欠き、新たな地政学的緊張も加わる中で、回復力が鈍る等先行き見通し難い状況で推移しました。
このような状況下、当社グループは、新中期経営計画「NKC-Plan2015」のメインテーマである「安定的な収益基盤の実現」に向け全社挙げて各種経営諸施策に心血を注いでまいりました。
こうした中、当社グループの当第2四半期連結累計期間の業績は、第1四半期に引き続き、ホルマリン・木材加工用接着剤、合成石英粉、電子工業用高純度薬品、紫外線硬化性樹脂、エンジニアリング事業などが概ね堅調に推移したことに加え、昨年極めて厳しい状況にあったアンモニア系製品のマイナス幅が縮小したこと等から、前年同期比増収・増益となりました。
具体的には、当第2四半期連結累計期間の売上高は17,237百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益は614百万円(前年同期比119.3%増)、経常利益は903百万円(前年同期比85.4%増)、四半期純利益は583百万円(前年同期比61.9%増)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
(無機化学品事業)
アンモニア系製品は、硝酸は主要顧客向け販売が回復したものの、前年同期は液体アンモニアの大口スポット需要があったこと等により、販売数量、売上高とも減少しました。合成石英粉は、第2四半期に入り一部顧客の在庫調整の影響等もあり販売数量、売上高ともほぼ前年同期並みとなりました。ディーゼル車脱硝用高品位尿素水(AdBlue®)は、市場競争の激化が継続する中、拡販努力等により販売数量、売上高とも増加しました。電子工業用高純度薬品は、販売数量は前年同期並みとなりましたが、ウエハー用途向けが引き続き堅調であったことから、売上高は増加しました。
その結果、全体の売上高は8,358百万円(前年同期比5.6%減)となりました。
(機能化学品・化成品事業)
紫外線硬化性樹脂は、光学フィルム向け需要が引き続き好調であったことから、売上高が増加しました。TAIC®(ゴム、プラスチック架橋助剤)、脂肪酸アマイドは、主要顧客向けの販売が減少したこと等から、販売数量、売上高とも減少しました。
メタノールは、販売数量はほぼ横ばいとなりましたが、国際市況が昨年に比べ高値ポジションにあったこと等もあり、売上高は増加しました。ホルマリン及び木材加工用接着剤は、主要顧客の需要が引き続き堅調に推移したことにより、販売数量、売上高とも増加しました。
その結果、全体の売上高は6,399百万円(前年同期比7.7%増)となりました。
(エンジニアリング事業)
一般プラント工事受注拡大等により、売上高は1,746百万円(前年同期比8.9%増)となりました。
(その他)
貨物運送・荷役事業は、主要顧客向け需要にばらつきが見られる中で、ほぼ前年同期並みとなりました。有機溶剤等の蒸留・精製業は、一部主要顧客の需要回復等により増収となりました。
その結果、全体の売上高は649百万円(前年同期比3.7%増)となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前四半期純利益及び短期貸付金の回収等による収入が、仕入債務の減少及び有形固定資産の取得による支出等を上回り、その結果、資金残高は前連結会計年度末より55百万円増加(4.0%増)し、1,421百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フロ-の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、193百万円(前年同四半期比1,160百万円の収入減)となりました。これは、主に税金等調整前四半期純利益及び売上債権の減少等による収入が、たな卸資産の増加及び仕入債務の減少等による支出を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、130百万円(前年同四半期比141百万円の収入減)となりました。これは、主に短期貸付金の回収等による収入が、有形固定資産の取得による支出等を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、273百万円(前年同四半期比1,110百万円の支出減)となりました。これは、主に長期借入金の返済及び配当金の支払い等による支出が、短期借入金の増加による収入を上回ったことによるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は、265百万円であります。
なお、上記金額には次世代新規事業の推進組織「みらいプロジェクト」において発生した研究開発費83百万円
も含まれております。
セグメント別の主要課題は次のとおりであります。
無機化学品セグメント:合成石英粉及びディーゼル車脱硝用高品位尿素水(AdBlue®)
機能化学品・化成品セグメント:TAIC®・TAIC®誘導品、紫外線硬化性樹脂及び新規接着剤
上記の他、全社費用に計上している「みらいプロジェクト」(光学材料の研究開発)があります。