有価証券報告書-第145期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/30 10:13
【資料】
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【項目】
146項目

金融商品関係

(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1)金融商品に対する取り組み方針
当社グループ(当社及び当社の関係会社)の資金運用は原則として信用力の高い金融機関に対する預金や安全性の高い債券に限定して行っています。また、運転資金及び設備資金に必要な資金は主として、銀行借入れや社債発行により調達する方針です。デリバティブ取引は全て事業遂行上のリスクヘッジを目的とした取引であり、売買益を目的とした投機的な取引は行わない方針です。
(2)金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されています。また、グローバルに事業を展開していることから生じる外貨建ての営業債権は、為替の変動リスクに晒されていますが、必要に応じて主に先物為替予約を利用してヘッジしています。
有価証券及び投資有価証券は、主に譲渡性預金、満期保有目的債券及び業務上の関係を有する企業の株式です。譲渡性預金や非上場株式等を除き、市場価格の変動リスクに晒されています。
営業債務である支払手形及び買掛金、未払金、未払費用、未払法人税等は、そのほとんどが1年以内の支払期日です。また、その一部には外貨建てのものがあり、為替の変動リスクに晒されていますが、恒常的に同じ外貨建ての売掛金残高の範囲内にあります。短期借入金は主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入金は設備資金及び長期運転資金に係る資金調達です。
デリバティブ取引は、外貨建ての営業債権債務に係る為替の変動リスクに対するヘッジを目的とした先物為替予約取引、並びに長期貸付金、長期借入金に係る金利の変動リスクまたは為替の変動リスクに対するヘッジを目的とした金利スワップ取引及び通貨スワップ取引、さらに原材料の一部に係る市場価格の変動リスクに対するヘッジを目的とした商品スワップ取引等です。
なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジ方針、ヘッジの有効性の評価方法等については、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項(7)重要なヘッジ会計の方法」に記載しています。
(3)金融商品に係るリスク管理体制
①信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
当社及びグループ各社は、営業債権である受取手形及び売掛金についての信用リスクに関しては、当社及びグループ各社において取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を定期的に把握し、回収懸念先の早期把握やリスクの軽減を図っています。
デリバティブ取引はグループデリバティブ取引管理規程に基づき、主要取引金融機関及び格付けの高い金融機関とのみ取引し、また、資金運用も格付けの高い金融機関への預金や安全性の高い債券に限定して行っています。
当連結会計年度末現在における最大信用リスク額は、信用リスクに晒される金融資産の貸借対照表価額により表わされています。
②市場リスク(為替や金利等の変動リスク)の管理
当社及びグループ各社は、外貨建ての営業債権債務に係る為替の変動リスクに対して、実需の範囲内で、主に先物為替予約を利用してヘッジしています。また、当社及び一部の連結子会社は、長期貸付金、長期借入金に係る金利の変動リスクまたは為替の変動リスクに対して金利スワップ取引及び通貨スワップ取引を、さらに原材料の一部に係る市場価格の変動リスクに対して商品スワップ取引等を利用してヘッジしています。
当社及びグループ各社は、有価証券及び投資有価証券については、時価や発行会社の財務状況を定期的に把握し、また、株式については、発行会社との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しています。 なお、有価証券および投資有価証券等の取得及び処分は、各社において作成された有価証券に関する取扱規程に従い行われています。
当社及びグループ各社は、デリバティブ取引につきましては、経営陣の承認を得たデリバティブ取引に関する管理規程を設けており、管理方針、利用目的、利用範囲、取引相手の選定基準、報告体制等デリバティブ取引の執行及び管理は明文化された規程に則って行われています。
デリバティブ取引の執行及び管理はグループ各社経理担当役員の管理のもと各社経理担当部内で行われます。各社の経理担当部内では常にデリバティブ取引の残高状況、評価損益状況を把握し、随時各社の経理担当部長及び経理担当役員に報告されます。特に必要と認められる場合には随時各社経営陣にポジション状況等を報告します。
③資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
当社及びグループ各社は、半期ごとに各部署からの報告により資金需要を把握し、手元資金を一定額維持することなどにより流動性リスクを管理しています。
(4)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することがあります。また、注記事項「デリバティブ取引関係」におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(単位:百万円)
連結貸借対照表計上額時価差額
(1) 有価証券及び投資有価証券(*2)
①満期保有目的債券20,05520,15095
②子会社株式及び関連会社株式28,98638,4609,474
③その他有価証券350,082350,082-
(2) 長期貸付金4304409
資産計399,554409,1139,578
(3) 長期借入金15,98615,760(-)226
負債計15,98615,760(-)226
(4)デリバティブ取引 (*3)
ヘッジ会計が適用されていないもの(-)6,268(-)6,268-
ヘッジ会計が適用されているもの(-)3,706(-)3,706-
デリバティブ取引計(-)9,974(-)9,974-

(1)「現金及び預金」、「受取手形及び売掛金」、「短期貸付金」、「支払手形及び買掛金」、「短期借入金」、「未払金」、「未払費用」及び「未払法人税等」については、現金であること及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しています。
(*2)市場価格のない株式等は、「(1)有価証券及び投資有価証券」には含まれていません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりです。
区分前連結会計年度(百万円)
非上場株式等37,488

(*3)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務になる項目については、(-)で表示しています。
当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
連結貸借対照表計上額時価差額
(1) 有価証券及び投資有価証券(*2)
①満期保有目的債券26,94626,893(-)53
②子会社株式及び関連会社株式30,87136,1355,263
③その他有価証券385,279385,279-
(2) 長期貸付金24025211
資産計443,337448,5595,222
(3) 長期借入金16,94016,477(-)462
負債計16,94016,477(-)462
(4)デリバティブ取引 (*3)
ヘッジ会計が適用されていないもの(-)3,899(-)3,899-
ヘッジ会計が適用されているもの(-)3,759(-)3,759-
デリバティブ取引計(-)7,658(-)7,658-

(1)「現金及び預金」、「受取手形、売掛金及び契約資産」、「短期貸付金」、「支払手形及び買掛金」、「短期借入金」、「未払金」、「未払費用」及び「未払法人税等」については、現金であること及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しています。
(*2)市場価格のない株式等は、「(1)有価証券及び投資有価証券」には含まれていません。当該金融商品の連結貸借対照表計上額は以下のとおりです。
区分当連結会計年度(百万円)
非上場株式等41,546

(*3)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務になる項目については、(-)で表示しています。
(注)1.金銭債権及び満期がある有価証券の連結決算日以後の償還予定額
前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内1年超5年以内5年超10年以内10年超
預金866,832---
受取手形及び売掛金343,896---
有価証券及び投資有価証券
(1)国債・地方債等1,0393,015--
(2)社債10,0005,0001,000-
(3)その他有価証券のうち満期があるもの275,000---
長期貸付金-352699
合計1,496,7688,3671,0699

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内1年超5年以内5年超10年以内10年超
預金1,112,639---
受取手形及び売掛金473,444---
有価証券及び投資有価証券
(1)国債・地方債等8054,0621,078-
(2)社債15,0005,0001,000-
(3)その他有価証券のうち満期があるもの307,500---
長期貸付金-211198
合計1,909,3899,2742,0988

(注)2.長期借入金、リース債務及びその他の有利子負債の連結決算日以後の返済予定額
前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内1年超
2年以内
2年超
3年以内
3年超
4年以内
4年超
5年以内
5年超
短期借入金8,233-----
長期借入金3,5346,7484,3354,54230653
リース債務1,2121,2346945244402,593
合計12,9817,9825,0305,0677462,647

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内1年超
2年以内
2年超
3年以内
3年超
4年以内
4年超
5年以内
5年超
短期借入金7,508-----
長期借入金5,9521,4494,0484,3663,1013,974
リース債務1,5852,3127145294542,958
合計15,0463,7614,7634,8963,5556,932

3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しています。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しています。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
当連結会計年度(2022年3月31日)
区分時価(百万円)
レベル1レベル2レベル3合計
有価証券及び投資有価証券
その他有価証券
株式73,764--73,764
資産計73,764--73,764
デリバティブ取引
ヘッジ会計が適用されていないもの-(-)3,899-(-)3,899
ヘッジ会計が適用されているもの-(-)3,759-(-)3,759
デリバティブ取引計-(-)7,658-(-)7,658

(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
当連結会計年度(2022年3月31日)
区分時価(百万円)
レベル1レベル2レベル3合計
有価証券及び投資有価証券
満期保有目的の債券-26,893-26,893
関連会社株式36,135--36,135
その他有価証券
債券、譲渡性預金、-311,514-311,514
金銭信託及び信託受益権
長期貸付金-252-252
資産計36,135338,659-374,794
長期借入金-16,477-16,477
負債計-16,477-16,477

(注)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
有価証券及び投資有価証券
満期保有目的の債券
債券の時価は、取引金融機関から提示された価格によっており、レベル2の時価に分類しています。
関連会社株式
上場株式の時価は、相場価格を用いて評価しています。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しています。
その他有価証券
上場株式の時価は、相場価格を用いて評価しています。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類しています。債券の時価は、取引金融機関から提示された価格によっており、その時価をレベル2の時価に分類しています。また、譲渡性預金、金銭信託及び信託受益権は短期で決済されるため、時価は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によって算定しており、その時価をレベル2の時価に分類しています。
長期貸付金
長期貸付金の時価は、一定の期間ごとに分類し、与信管理上の信用区分ごとに、その将来のキャッシュ・フローを中長期の金利等適切な指標に信用スプレッドを上乗せした利率で割り引いた現在価値により算定しており、レベル2の時価に分類しています。
長期借入金
長期借入金の時価は、元利金の合計額を、新規に同様の借り入れを行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しており、レベル2の時価に分類しています。
デリバティブ取引
デリバティブ取引の時価は、取引先金融機関から提示された価格に基づいて算定しており、レベル2の時価に分類しています。