有価証券報告書-第99期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は以下のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国関税政策によって先行きが見通しにくい状況が続く中、主要国では金融緩和や財政政策により景気を下支えする動きが見られました。米国においてはAI・データセンターなど先端半導体関連分野で旺盛な需要が見られた一方、中国や欧州では製造業を中心に需要低迷が継続し、力強さに欠ける展開となりました。さらに、3月以降の中東情勢の緊迫化は、エネルギー価格の高騰や原料供給の逼迫を招くなど、世界経済は総じて不確実性の高い状況で推移しました。
当社グループにおいては、先端半導体関連の需要は力強く推移した一方、汎用分野の半導体需要は回復途上に留まりました。基礎化学品およびエンジニアリングプラスチックスについては、中国経済低迷の長期化を背景に軟調な需要が継続した他、一部事業においては中東情勢緊迫による影響も生じる等、全体として厳しい事業環境で推移しました。
このような状況下、当社グループは2024年度よりスタートした中期経営計画「Grow UP 2026」のもと、「事業ポートフォリオの強靭化」を目標として掲げ、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、「Uniqueness & Presence事業へのフォーカス」「イノベーションによる新しい価値の創造」「重点管理事業の再構築」等の施策を推進いたしました。
当社グループの売上高は、電子材料の販売は好調に推移したものの、エンジニアリングプラスチックス及びメタノール市況の下落、オルソキシレンチェーンからの事業撤退等により減収となりました。
営業利益は、上記市況下落に加え、メタキシレンジアミンとその誘導品での競争環境の激化、半導体向け薬液において台湾拠点の生産能力増強に伴う固定費の増加等により減益となりました。
経常利益は、営業利益の減益に加え、メタノール市況の下落やトリニダード・トバゴのメタノール生産会社における減損損失の計上などにより持分法損益が悪化したことなどにより減益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の減益に加え、オランダのメタキシレンジアミン製造子会社や台湾の半導体向け薬液製造子会社等、複数の事業において固定資産の減損損失を計上したことなどから純損失となりました。
以上の結果、当社グループの連結業績は、次のとおりとなりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
[グリーン・エネルギー&ケミカル]
メタノールは、市況が前年同期に比べ下落したことなどから減収減益となりました。また、トリニダード・トバゴのメタノール生産会社にて減損損失を計上しました。
メタノール・アンモニア系化学品は、販売価格は下落したものの、MMA系製品の販売数量増加と固定費減少等により増益となりました。
エネルギー資源・環境事業は、発電用LNGの販売数量減少により減収となったものの、ヨウ素の販売が堅調に推移し、営業利益はほぼ前年同期並みとなりました。
メタキシレンジアミンとその誘導品は、競争環境の激化による販売価格の下落、固定費の増加等により減収減益となりました。また、オランダのメタキシレンジアミン製造子会社にて固定資産の減損損失を計上しました。
キシレン分離/誘導品は、オルソキシレンチェーンからの事業撤退により減収となったものの、今期は小定修年であったため修繕費が少なく、ほぼ前年同期並みの損益となりました。
[機能化学品]
無機化学品は、売上高は半導体向け薬液の販売数量増加により増収となりましたが、台湾拠点における生産能力増強に伴う固定費の増加等により減益となりました。また、中国および台湾の製造子会社において固定資産の減損損失を計上しました。
エンジニアリングプラスチックスは、ポリカーボネート・ポリアセタールの販売価格下落・販売数量減少による海外拠点の採算悪化により、減収減益となりました。また、ポリカーボネート事業に関連する固定資産について減損損失を計上しました。
光学材料は、光学樹脂ポリマーの主用途であるスマートフォン向けの販売数量減少、償却費等の固定費増により減収減益となりました。
電子材料は、半導体パッケージ用BT材料において品質対応強化に伴うコスト増加はあったものの、幅広い分野での需要拡大に加え、一部原材料の供給懸念から顧客側で在庫確保の動きが生じたこと、また、AIサーバー向け基板材料OPE®において販売数量が増加したことなどから増収増益となりました。
生活衛生関連製品は、脱酸素剤における輸出数量の減少や、原材料価格の上昇等により、減益となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ66億円減少し11,130億円となりました。
流動資産は、97億円減少し4,504億円となりました。減少の要因は、商品及び製品の減少などであります。
固定資産は、31億円増加し6,625億円となりました。増加の要因は、退職給付に係る資産の増加などであります。
負債合計は、111億円増加し4,334億円となりました。流動負債は、短期借入金の減少などにより、451億円減少しました。固定負債は、長期借入金の増加などにより、562億円増加しました。
純資産は、178億円減少し6,795億円となりました。減少の要因は、利益剰余金の減少などであります。
この結果、自己資本比率は58.1%になりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ21億円増加し590億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、前連結会計年度に比べ7億円収入が減少し747億円の収入となりました。減少の要因は、仕入債務の増減額の減少などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、前連結会計年度に比べ296億円支出が減少し613億円の支出となりました。減少の要因は、固定資産の売却による収入の増加などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、前連結会計年度に比べ190億円支出が増加し143億円の支出となりました。増加の要因は、短期借
入金の純増減額の減少による支出の増加などであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)生産金額は、生産総量から自家消費分を差引いた販売向けの生産量に当連結会計年度の販売単価を乗じて算出しており、セグメント間の内部振替前の数値であります。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は原則として見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
中期経営計画「Grow UP 2026」2年目にあたる当連結会計年度の経営成績ならびに最終年度(2026年度)の目標値は以下の通りです。
※ ROIC= (営業利益-法人税等+持分法損益)/投下資本
当連結会計年度の経営成績に関する状況の認識は「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりです。
中長期的な課題への対処としては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「Grow UP 2026」において「事業ポートフォリオの強靭化」、「サステナビリティ経営の推進」の目標を掲げ、成長ドライバーであるICT領域への積極投資、R&D資源の積極投入を進めております。重点管理事業の再構築については、社長をトップとする「事業ポートフォリオ強靭化タスクチーム」のもと、更なる構造改革を進めます。加えて、「資本コスト」「営業利益率」「経営資源の適切な配分」を意識した経営を進め、ROICの改善に取り組んでまいります。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
[グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門]
グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門の経営成績は以下のとおりであります。
※ セグメント間の内部売上高又は振替高を含む
「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおり、2025年度実績は、メタノール市況の下落や、メタキシレンジアミンの採算悪化、トリニダード・トバゴのメタノール生産会社での減損損失の計上による持分法損益悪化等により、減収減益となりました。
今後は、中期経営計画で重点管理事業に位置付けるキシレン分離/誘導品について、欧州メタキシレンジアミン製造装置の建設中止を受け、更なる構造改革に取り組んでまいります。また、「Uniqueness & Presence(差異化)」事業に位置付けるエネルギー資源・環境事業において、旺盛なヨウ素需要に対応するための生産能力増強を進めます。さらに、環境循環型メタノール構想Carbopath™の実現やCCS実用化に向けた取り組み、物流・生産の効率化によるコスト削減を進め、引き続き高付加価値化・効率化に向けた施策を推進してまいります。
[機能化学品事業部門]
機能化学品事業部門の経営成績は以下のとおりであります。
※ セグメント間の内部売上高又は振替高を含む
「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおり、2025年度実績は、半導体向け薬液の生産能力増強に伴う固定費の増加があったものの、半導体パッケージ用BT材材料のBT材料の販売数量増加等により増収増益となりました。
今後は、電子材料の更なる拡販、国内外で生産体制強化を進めているエレクトロニクスケミカルズの投資成果の刈り取り、レンズモノマープラントの新設など、成長が期待されるICT分野を中心に、U&P事業の成長に向けた各種施策を引き続き進めてまいります。また、重点管理事業に位置付けているポリカーボネート系事業は、シートフィルム生産拠点の集約化を完了し、鹿島工場のポリカーボネートプラント停止も決定するなど、事業環境に合わせた生産能力適正化を推進しております。更なる生産能力適正化に加え、差別化できる高付加価値分野へのシフト等の取り組みを加速し、収益性・資本効率性の改善を進めてまいります。
② 経営成績等に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。これらの資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借入、社債等を基本としております。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
また、当連結会計年度末における有利子負債の残高は2,292億円、現金及び現金同等物の残高は590億円となっております。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。事業に対する投資や撤退判断等、経営の意思決定を迅速に行うため、売上規模や利益額に加え、資本効率を分析値に加えております。
⑤ 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は以下のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国関税政策によって先行きが見通しにくい状況が続く中、主要国では金融緩和や財政政策により景気を下支えする動きが見られました。米国においてはAI・データセンターなど先端半導体関連分野で旺盛な需要が見られた一方、中国や欧州では製造業を中心に需要低迷が継続し、力強さに欠ける展開となりました。さらに、3月以降の中東情勢の緊迫化は、エネルギー価格の高騰や原料供給の逼迫を招くなど、世界経済は総じて不確実性の高い状況で推移しました。
当社グループにおいては、先端半導体関連の需要は力強く推移した一方、汎用分野の半導体需要は回復途上に留まりました。基礎化学品およびエンジニアリングプラスチックスについては、中国経済低迷の長期化を背景に軟調な需要が継続した他、一部事業においては中東情勢緊迫による影響も生じる等、全体として厳しい事業環境で推移しました。
このような状況下、当社グループは2024年度よりスタートした中期経営計画「Grow UP 2026」のもと、「事業ポートフォリオの強靭化」を目標として掲げ、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、「Uniqueness & Presence事業へのフォーカス」「イノベーションによる新しい価値の創造」「重点管理事業の再構築」等の施策を推進いたしました。
当社グループの売上高は、電子材料の販売は好調に推移したものの、エンジニアリングプラスチックス及びメタノール市況の下落、オルソキシレンチェーンからの事業撤退等により減収となりました。
営業利益は、上記市況下落に加え、メタキシレンジアミンとその誘導品での競争環境の激化、半導体向け薬液において台湾拠点の生産能力増強に伴う固定費の増加等により減益となりました。
経常利益は、営業利益の減益に加え、メタノール市況の下落やトリニダード・トバゴのメタノール生産会社における減損損失の計上などにより持分法損益が悪化したことなどにより減益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の減益に加え、オランダのメタキシレンジアミン製造子会社や台湾の半導体向け薬液製造子会社等、複数の事業において固定資産の減損損失を計上したことなどから純損失となりました。
以上の結果、当社グループの連結業績は、次のとおりとなりました。
| 単位:億円 |
| 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 差異 | 増減率 | |
| 売上高 | 7,382 | 7,735 | △353 | △4.6% |
| 営業利益 | 452 | 508 | △55 | △10.9% |
| 持分法損益 | 15 | 109 | △94 | △85.9% |
| 経常利益 | 519 | 603 | △83 | △13.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失 (△) | △403 | 455 | △858 | - |
セグメント別の業績は次のとおりであります。
| <売上高> | 単位:億円 |
| 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 差異 | 増減率 | |
| グリーン・エネルギー&ケミカル | 2,869 | 3,231 | △362 | △11.2% |
| 機能化学品 | 4,483 | 4,441 | +41 | +0.9% |
| その他 | 148 | 191 | △43 | △22.6% |
| 調整額 | △118 | △129 | +10 | - |
| 計 | 7,382 | 7,735 | △353 | △4.6% |
| <営業利益> | 単位:億円 |
| 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 差異 | 増減率 | |
| グリーン・エネルギー&ケミカル | 56 | 127 | △70 | △55.6% |
| 機能化学品 | 438 | 413 | +24 | +5.9% |
| その他 | 13 | 11 | +1 | +14.9% |
| 調整額 | △55 | △44 | △10 | - |
| 計 | 452 | 508 | △55 | △10.9% |
| <経常利益> | 単位:億円 |
| 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 差異 | 増減率 | |
| グリーン・エネルギー&ケミカル | 38 | 205 | △166 | △81.2% |
| 機能化学品 | 491 | 439 | +51 | +11.8% |
| その他 | 13 | 11 | +1 | +17.7% |
| 調整額 | △23 | △52 | +28 | - |
| 計 | 519 | 603 | △83 | △13.9% |
[グリーン・エネルギー&ケミカル]
メタノールは、市況が前年同期に比べ下落したことなどから減収減益となりました。また、トリニダード・トバゴのメタノール生産会社にて減損損失を計上しました。
メタノール・アンモニア系化学品は、販売価格は下落したものの、MMA系製品の販売数量増加と固定費減少等により増益となりました。
エネルギー資源・環境事業は、発電用LNGの販売数量減少により減収となったものの、ヨウ素の販売が堅調に推移し、営業利益はほぼ前年同期並みとなりました。
メタキシレンジアミンとその誘導品は、競争環境の激化による販売価格の下落、固定費の増加等により減収減益となりました。また、オランダのメタキシレンジアミン製造子会社にて固定資産の減損損失を計上しました。
キシレン分離/誘導品は、オルソキシレンチェーンからの事業撤退により減収となったものの、今期は小定修年であったため修繕費が少なく、ほぼ前年同期並みの損益となりました。
[機能化学品]
無機化学品は、売上高は半導体向け薬液の販売数量増加により増収となりましたが、台湾拠点における生産能力増強に伴う固定費の増加等により減益となりました。また、中国および台湾の製造子会社において固定資産の減損損失を計上しました。
エンジニアリングプラスチックスは、ポリカーボネート・ポリアセタールの販売価格下落・販売数量減少による海外拠点の採算悪化により、減収減益となりました。また、ポリカーボネート事業に関連する固定資産について減損損失を計上しました。
光学材料は、光学樹脂ポリマーの主用途であるスマートフォン向けの販売数量減少、償却費等の固定費増により減収減益となりました。
電子材料は、半導体パッケージ用BT材料において品質対応強化に伴うコスト増加はあったものの、幅広い分野での需要拡大に加え、一部原材料の供給懸念から顧客側で在庫確保の動きが生じたこと、また、AIサーバー向け基板材料OPE®において販売数量が増加したことなどから増収増益となりました。
生活衛生関連製品は、脱酸素剤における輸出数量の減少や、原材料価格の上昇等により、減益となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ66億円減少し11,130億円となりました。
流動資産は、97億円減少し4,504億円となりました。減少の要因は、商品及び製品の減少などであります。
固定資産は、31億円増加し6,625億円となりました。増加の要因は、退職給付に係る資産の増加などであります。
負債合計は、111億円増加し4,334億円となりました。流動負債は、短期借入金の減少などにより、451億円減少しました。固定負債は、長期借入金の増加などにより、562億円増加しました。
純資産は、178億円減少し6,795億円となりました。減少の要因は、利益剰余金の減少などであります。
この結果、自己資本比率は58.1%になりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ21億円増加し590億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、前連結会計年度に比べ7億円収入が減少し747億円の収入となりました。減少の要因は、仕入債務の増減額の減少などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、前連結会計年度に比べ296億円支出が減少し613億円の支出となりました。減少の要因は、固定資産の売却による収入の増加などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、前連結会計年度に比べ190億円支出が増加し143億円の支出となりました。増加の要因は、短期借
入金の純増減額の減少による支出の増加などであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門(百万円) | 152,342 | △16.5 |
| 機能化学品事業部門(百万円) | 357,209 | △3.5 |
| その他の事業(百万円) | 17 | △59.2 |
| 合計(百万円) | 509,568 | △7.8 |
(注)生産金額は、生産総量から自家消費分を差引いた販売向けの生産量に当連結会計年度の販売単価を乗じて算出しており、セグメント間の内部振替前の数値であります。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は原則として見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門(百万円) | 277,904 | △11.3 |
| 機能化学品事業部門(百万円) | 447,999 | 1.0 |
| その他の事業(百万円) | 12,339 | △25.1 |
| 合計(百万円) | 738,243 | △4.6 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
中期経営計画「Grow UP 2026」2年目にあたる当連結会計年度の経営成績ならびに最終年度(2026年度)の目標値は以下の通りです。
| 連結指標 | 2024年度実績 | 2025年度実績 | 2026年度目標 |
| 売上高 | 7,735億円 | 7,382億円 | 8,500億円 |
| 営業利益 | 508億円 | 452億円 | 850億円 |
| 経常利益 | 603億円 | 519億円 | 950億円 |
| ROIC ※ | 6.4% | 3.2% | 8%以上 |
| ROE | 6.9% | △6.1% | 9%以上 |
※ ROIC= (営業利益-法人税等+持分法損益)/投下資本
当連結会計年度の経営成績に関する状況の認識は「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりです。
中長期的な課題への対処としては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「Grow UP 2026」において「事業ポートフォリオの強靭化」、「サステナビリティ経営の推進」の目標を掲げ、成長ドライバーであるICT領域への積極投資、R&D資源の積極投入を進めております。重点管理事業の再構築については、社長をトップとする「事業ポートフォリオ強靭化タスクチーム」のもと、更なる構造改革を進めます。加えて、「資本コスト」「営業利益率」「経営資源の適切な配分」を意識した経営を進め、ROICの改善に取り組んでまいります。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
[グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門]
グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門の経営成績は以下のとおりであります。
| 連結指標 | 2024年度実績 | 2025年度実績 | 2026年度目標 |
| 売上高 ※ | 3,231億円 | 2,869億円 | 3,500億円 |
| 営業利益 | 127億円 | 56億円 | 220億円 |
| 経常利益 | 205億円 | 38億円 | 320億円 |
※ セグメント間の内部売上高又は振替高を含む
「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおり、2025年度実績は、メタノール市況の下落や、メタキシレンジアミンの採算悪化、トリニダード・トバゴのメタノール生産会社での減損損失の計上による持分法損益悪化等により、減収減益となりました。
今後は、中期経営計画で重点管理事業に位置付けるキシレン分離/誘導品について、欧州メタキシレンジアミン製造装置の建設中止を受け、更なる構造改革に取り組んでまいります。また、「Uniqueness & Presence(差異化)」事業に位置付けるエネルギー資源・環境事業において、旺盛なヨウ素需要に対応するための生産能力増強を進めます。さらに、環境循環型メタノール構想Carbopath™の実現やCCS実用化に向けた取り組み、物流・生産の効率化によるコスト削減を進め、引き続き高付加価値化・効率化に向けた施策を推進してまいります。
[機能化学品事業部門]
機能化学品事業部門の経営成績は以下のとおりであります。
| 連結指標 | 2024年度実績 | 2025年度実績 | 2026年度目標 |
| 売上高 ※ | 4,441億円 | 4,483億円 | 4,900億円 |
| 営業利益 | 413億円 | 438億円 | 650億円 |
| 経常利益 | 439億円 | 491億円 | 650億円 |
※ セグメント間の内部売上高又は振替高を含む
「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおり、2025年度実績は、半導体向け薬液の生産能力増強に伴う固定費の増加があったものの、半導体パッケージ用BT材材料のBT材料の販売数量増加等により増収増益となりました。
今後は、電子材料の更なる拡販、国内外で生産体制強化を進めているエレクトロニクスケミカルズの投資成果の刈り取り、レンズモノマープラントの新設など、成長が期待されるICT分野を中心に、U&P事業の成長に向けた各種施策を引き続き進めてまいります。また、重点管理事業に位置付けているポリカーボネート系事業は、シートフィルム生産拠点の集約化を完了し、鹿島工場のポリカーボネートプラント停止も決定するなど、事業環境に合わせた生産能力適正化を推進しております。更なる生産能力適正化に加え、差別化できる高付加価値分野へのシフト等の取り組みを加速し、収益性・資本効率性の改善を進めてまいります。
② 経営成績等に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。これらの資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借入、社債等を基本としております。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
また、当連結会計年度末における有利子負債の残高は2,292億円、現金及び現金同等物の残高は590億円となっております。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。事業に対する投資や撤退判断等、経営の意思決定を迅速に行うため、売上規模や利益額に加え、資本効率を分析値に加えております。
⑤ 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。