有価証券報告書-第91期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/26 11:55
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は以下のとおりであります。
なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (追加情報)」に記載のとおり、当連結会計年度より、一部の在外関連会社等において国際財務報告基準(IFRS)を適用しており、当該取扱いを反映した遡及適用後の数値で前年同期及び前連結会計年度末との比較を行っております。
①経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、世界的な地政学的リスクの高まりが懸念されたものの、欧米で景気回復が継続したほか、中国も安定成長を維持し、全体としては緩やかな拡大基調が続きました。国内経済は、企業収益や雇用情勢の改善が継続するなど、緩やかな回復の動きを見せました。
当社グループを取り巻く経営環境も、為替相場が前年に比べ若干の円安で推移したほか、製品市況も上昇し、総じて堅調な環境下にありました。
このような経営環境において、当社グループは、グループビジョン「社会と分かち合える価値の創造」のもと、当連結会計年度が最終年度であった中期経営計画「MGC Advance2017」の基本方針である「中核事業を中心とした既存事業の収益力強化」「不採算事業の再構築」「新規事業の創出と育成」等に基づく事業運営を遂行し、収益力強化に取り組んでまいりました。
当連結会計年度の経営成績につきましては、エンジニアリングプラスチックス、半導体向け薬液、メタキシレンおよび特殊芳香族化学品の販売数量が増加したことに加え、メタノール、高純度イソフタル酸、ポリカーボネートおよびメタノール誘導品の大幅な市況上昇や円安もあり、営業利益段階で大幅な増収増益となりました。
経常利益は、為替差損益が改善したものの、海外メタノール生産会社に係る持分法利益が減少し、増益幅が営業利益改善額を若干下回る結果となりました。
また、特別損益は、カナダ シェールガス・LNGプロジェクトに関する投資有価証券評価損を計上したことから、前期に比べ悪化しました。
以上の結果、売上高6,359億円(前期比794億円増(14.3%増))、営業利益627億円(前期比189億円増(43.4%増))となりました。また、持分法利益を182億円(前期比28億円減(13.5%減))計上した結果、経常利益807億円(前期比182億円増(29.3%増))、親会社株主に帰属する当期純利益605億円(前期比125億円増(26.1%増))となり、売上高および各利益段階で過去最高値を更新いたしました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[天然ガス系化学品事業]
メタノールは、市況が上昇したことなどから、増収となりました。
メタノール・アンモニア系化学品は、原料価格の上昇がありましたが、ネオペンチルグリコールやMMA系製品の市況が上昇したことなどから、増収増益となりました。
原油その他のエネルギー販売は、原油販売価格の上昇により、前期をやや上回る結果となりました。
以上の結果、売上高1,670億円(前期比241億円増(16.9%増))、営業利益60億円(前期比35億円増(140.8%増))となりました。また、海外メタノール生産会社を中心とする持分法利益を93億円計上した結果、経常利益は149億円(前期比5億円増(4.0%増))となりました。
[芳香族化学品事業]
特殊芳香族化学品は、メタキシレンジアミンや芳香族アルデヒドの販売数量が増加したことや円安などにより、増収増益となりました。
汎用芳香族化学品は、新興国を中心にPETボトル向けの需要が増加している高純度イソフタル酸の市況が大幅に上昇したことに加え、休止していたメタキシレン生産装置1系列の再稼働による販売数量の増加もあり、大幅な増収増益となりました。
発泡プラスチック事業は、販売数量の増加や原材料価格上昇に伴う製品価格改定により売上高は増加したものの、原燃料価格の上昇などにより前期をやや下回る損益となりました。
以上の結果、売上高2,120億円(前期比201億円増(10.5%増))、営業利益262億円(前期比79億円増(43.3%増))、経常利益251億円(前期比75億円増(43.2%増))となりました。
[機能化学品事業]
無機化学品は、半導体市場の拡大に伴い、半導体向け薬液の販売数量が増加したことなどにより、増収増益となりました。
エンジニアリングプラスチックスは、中国を中心に堅調な需要が続くポリカーボネートの市況が大幅に上昇したことに加え、特殊ポリカーボネートやポリカーボネートシート・フィルムの販売数量の増加もあり、大幅な増収増益となりました。
以上の結果、売上高2,035億円(前期比326億円増(19.1%増))、営業利益302億円(前期比86億円増(39.7%増))となりました。また、エンジニアリングプラスチックス関連会社を中心とする持分法利益を79億円計上した結果、経常利益は386億円(前期比118億円増(44.1%増))となりました。
[特殊機能材事業]
電子材料は、主力の半導体パッケージ向けBT材料の販売数量がメモリー向けなどを中心に堅調に推移し、増収増益となりました。
「エージレス®」等の脱酸素剤は、輸出を中心に販売数量は増加しましたが、新工場の生産開始により固定費負担が増加したことなどから減益となりました。
以上の結果、売上高527億円(前期比25億円増(5.1%増))、営業利益50億円(前期比1億円増(3.6%増))となりました。また、持分法利益を8億円計上した結果、経常利益は63億円(前期比2億円増(3.6%増))となりました。
[その他の事業]
その他の事業の売上高は5億円(前期比0億円減(4.9%減))、営業利益は2億円(前期比0億円減(3.6%減))、経常利益は2億円(前期比0億円減(20.4%減))となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ543億円増加し7,924億円となりました。
流動資産は、643億円増加し3,910億円となりました。増加の要因は、受取手形及び売掛金や現金及び預金の増加などであります。
固定資産は100億円減少し4,014億円となりました。減少の要因は、投資有価証券の減少などであります。
負債合計は、85億円増加し2,733億円となりました。流動負債は、支払手形及び買掛金の増加などにより、186億円増加しました。固定負債は、長期借入金の減少などにより、101億円減少しました。
純資産は、457億円増加し5,191億円となりました。増加の要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加などであります。
この結果、自己資本比率は59.0%(前期末は57.5%)になりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ231億円増加し903億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、前連結会計年度に比べ80億円収入が増加し907億円の収入となりました。増加の要因は、税金等調整前当期純利益や持分法適用会社からの配当金の受取額の増加などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、前連結会計年度に比べ24億円支出が増加し336億円の支出となりました。増加の要因は、固定資産の取得による支出の増加などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、前連結会計年度に比べ271億円支出が減少し330億円の支出となりました。減少の要因は、長期借入金の返済による支出や社債の償還による支出の減少などであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
天然ガス系化学品事業(百万円)54,21010.5
芳香族化学品事業(百万円)170,53414.6
機能化学品事業(百万円)184,00721.2
特殊機能材事業(百万円)28,195△13.1
その他の事業(百万円)--
合計(百万円)436,94714.3

(注)1.生産金額は、生産総量から自家消費分を差引いた販売向けの生産量に当連結会計年度の販売単価を乗じて算出しており、セグメント間の内部振替前の数値であります。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は原則として見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
天然ガス系化学品事業(百万円)167,03516.9
芳香族化学品事業(百万円)212,05010.5
機能化学品事業(百万円)203,56119.1
特殊機能材事業(百万円)52,7355.1
その他の事業(百万円)526△4.9
合計(百万円)635,90914.3

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
中期経営計画(平成27年4月~平成30年3月)の最終年度である平成30年3月期の達成状況は以下の通りです。
売上高は、メタキシレン製造装置再稼働や特殊ポリカーボネート増設などの増収要因はあったものの、主要製品の販売数量未達や円高、原油安に伴う販売価格下落などにより、6,359億円と計画比640億円の減収となりました。
損益は、特殊ポリカーボネート、特殊芳香族化学品等の高収益製品の伸長に加え、高純度イソフタル酸、ポリカーボネートの大幅な市況上昇により、営業利益は627億円、経常利益は807億円と計画を大きく上回る結果となりました。
ROE(自己資本利益率)は、親会社株主に帰属する当期純利益の増加により、計画比4.6ポイント増の13.6%となりました。
連結経営指標平成30年3月期
計画
平成30年3月期
実績
平成30年3月期
計画比
売上高7,000億円6,359億円640億円減(9.2%減)
営業利益400億円627億円227億円増(56.9%増)
経常利益550億円807億円257億円増(46.7%増)
ROE(自己資本利益率)9%以上13.6%4.6ポイント増

セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
[天然ガス系化学品事業]
当セグメントの経営成績は、海外メタノール生産合弁会社を中心とする持分法利益が減少したものの、ネオペンチルグリコールやMMA系製品の市況上昇などにより、前連結会計年度に比べ、増収増益となりました。当セグメントの事業基盤強化のため、既存の海外メタノール生産合弁会社における安定的・効率的操業、トリニダード・トバゴにおける新規メタノール生産合弁事業の推進などに取り組んでまいります。
[芳香族化学品事業]
当セグメントの経営成績は、メタキシレンジアミンなどの販売数量増加、高純度イソフタル酸の市況上昇、円安などにより、前連結会計年度に比べ、大幅な増収増益となりました。当セグメントの事業基盤強化のため、汎用品事業の安定的な運営と、特殊製品・新規製品の拡販及び育成などに取り組んでまいります。
[機能化学品事業]
当セグメントの経営成績は、ポリカーボネート市況の大幅な上昇、半導体向け薬液や特殊ポリカーボネートの販売数量増加などにより、前連結会計年度に比べ、増収増益となりました。当セグメントの事業基盤強化のため、北米での超純過酸化水素の新拠点立上げ、ポリカーボネート事業の高付加価値化や特殊ポリカーボネートの用途拡大などに取り組んでまいります。
[特殊機能材事業]
当セグメントの経営成績は、新工場の固定費負担増加等により脱酸素剤が前連結会計年度を下回りましたが、半導体パッケージ向けBT材料の販売数量が堅調に推移したことから、増収増益となりました。当セグメントの事業基盤強化のため、既存製品の改善・拡充による市場の拡大に加え、新規製品の開発・投入による新事業の創出に取り組んでまいります。
②資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。これらの資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析つきましては、「(1)経営成績等の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。また、当連結会計年度末における有利子負債の残高は1,069億円、現金及び現金同等物の残高は903億円となっております。

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