有価証券報告書-第149期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/17 15:34
【資料】
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【項目】
139項目
31 コミットメントおよび偶発負債
(1) 購入コミットメント
2026年3月31日現在の有形固定資産の取得に関するコミットメントは7,728百万円であります。
(2) マイルストン支払い
注記13に記載のとおり、2026年3月31日現在、当社グループは無形資産の取得に関して最大で1,333,609百万円の支払いを要する契約上の取決めを有しております。当該コミットメントは、研究開発中のパイプラインに関する開発、販売承認および上市にかかるマイルストンの最大支払額を含めております。コマーシャルマイルストンは、支払条件の達成が合理的に見込まれないとみなしており、上記コミットメント金額に含めておりません。
(3) 訴訟
当社グループは、複数の訴訟および行政手続に当事者として関与しておりますが、最も重要な訴訟等は以下のとおりであります。
当社グループが関与する重要な訴訟等のなかには、それらの最終的な結果により財務上の影響があると見込まれる場合であっても、その額について信頼性のある見積りが不可能な場合があります。信頼性のある見積りが不可能な訴訟等については、以下で適切な情報の開示を行っておりますが、引当金の計上は行っておりません。以下に記載している訴訟等については、既に引当金を計上しているものを除き、現段階において財務上の影響額について信頼性のある見積りが不可能であります。これは、複数の要因(審理の進行段階、決定が行われた場合にこれを争う権利が当事者にあるか否か、訴訟における法的責任の根拠に係る明確性の欠如、当社グループの抗弁の根拠、損害の算定および回収可能性の見積りの困難性、ならびに準拠法を含むが、これらに限定されない。)を考慮する必要があるためです。なお、原告側の請求額に関する情報は、仮に入手できた場合でも、必ずしもそれ自体が訴訟等の最終的な賠償金額を判断する上で有用な情報ではないと考えております。訴訟等に関連して発生した法務関連費用および訴訟等に係る費用は、販売費及び一般管理費に計上しております。法律およびその他の専門家からの適切な助言をもとに、財産が社外に流出する可能性が高くかつ訴訟の帰結について信頼性のある見積りができる場合に、引当金を計上しております。引当金を算定する際には、該当する訴訟の請求内容や管轄、その他の類似した現在および過去の訴訟案件の性質および発生数、製品の性質、訴訟に関する科学的な事項の評価、和解の可能性ならびに現時点における和解にむけた進行状況等を勘案しております。2025年3月31日および2026年3月31日現在、当社グループの訴訟に係る引当金の合計はそれぞれ12,462百万円および415,749百万円であります。法的請求による最終的な負債の額は、訴訟手続、調査および和解交渉の帰結によって、引当額と異なる可能性があります。特段の記載のある場合を除き、当社グループは、現時点において、以下の各事案に関して訴訟が継続する期間や最終的な訴訟結果を見積ることはできません。
当社グループの状況は時間の経過とともに変化する可能性があります。したがって、いずれの訴訟等についても結果的に生じる損失が当連結財務諸表に計上されている引当金の金額を大きく上回ることはないという保証はありません。判決、和解、当社グループの事業の変更またはその他の要因を踏まえて、当社グループの財務状況または経営成績にとって重要性はないと当社グループが判断したため、過年度まで開示されていた訴訟が当年度において開示されない場合があります。
製造物責任訴訟および関連する損害賠償請求
規制当局の承認後の製品の使用に係る人体への安全性および有効性を確認するため、製品開発中に前臨床試験および臨床試験が実施されております。しかしながら、医薬品およびワクチンの上市後に、予想されていなかった安全性に関する問題が明らかになる場合、または第三者からかかる問題を主張される場合があります。当社グループは、当社グループの製品に関連して多数の製造物責任訴訟を提起されております。製造物責任訴訟および関連する損害賠償請求について、当社グループは、引当金が計上されている事案を除き、現時点において予想される財務上の影響額について信頼性のある見積りをすることはできません。
当社グループの主要な係争中またはその他の訴訟は以下のとおりであります。これらの訴訟の結果は必ずしも予測可能ではなく、複数の要素により影響を受けます。発生していることが少なくとも合理的に見込まれる損失について、引当済の金額を超過する損失の金額が重要かつ見積可能である場合には、当社グループは損失発生額に係る見込額または見込額の範囲を開示しております。
① ACTOSの経済損失に係る訴訟
当社グループは、ACTOSに関連して訴訟を提起されております。これらの訴訟の原告は、人身傷害に対する請求ではなく、米国で発売されたACTOSに関して主張されている膀胱がんのリスクに関する追加情報を当社グループが提供していれば、処方されなかったであろうACTOSの処方せんに対する支払により経済損失を被ったと主張するものであります。米国カリフォルニア州中央地区地方裁判所において、第三者支払人および消費者から成る暫定的クラスが、当社グループに対して訴訟を提起しました。
② プロトンポンプ阻害薬製造物責任訴訟
当社グループは、2024年3月31日時点において、米国の連邦裁判所および州裁判所において、6,100件を上回るPREVACIDおよびDEXILANTの使用に関連した製造物責任訴訟を提起されていました。これらの訴訟の大多数は、米国連邦裁判所に係属され、広域係属訴訟(MDL)制度に係る公判前整理手続のため、ニュージャージー州の連邦裁判所に統合されました。当該訴訟の原告側は、PREVACIDおよび(または)DEXILANTの使用により腎臓障害、または一部の訴訟においては胃がんを発症し、当社グループがこれらの潜在的な危険性についての適切な警告を怠ったと主張していました。AstraZeneca plc、Procter & Gamble CompanyおよびPfizer Inc.等の、当社グループと同じくプロトンポンプ阻害薬クラスに属する製品を製造している他の製薬会社に対しても、類似の訴訟が提起されました。米国外では、カナダのサスカチェワン州において、1件の集団訴訟が提起されています。
2024年4月、当社グループと原告は、当社グループが少額の和解金を支払うことにより米国でのこれらの訴訟を解決することで概ね合意し、これに伴い当社グループは、当該訴訟に係る引当金を計上しました。2024年11月、引当金と同額の和解金にて、書面による最終的な和解契約を原告代表の弁護士と締結しました。本和解の条件は秘密とされています。なお、この和解は当社グループの連結損益計算書に重大な影響を及ぼすものではありません。
知的財産権
知的財産権に関する訴訟には、当社グループの様々な製品または製法に関する特許権の有効性および法的強制力に対する異議の申立て、ならびに当該特許権に対する非侵害の主張が含まれます。これらの訴訟に敗訴することにより、対象となった製品に係る特許権の保護の喪失につながる可能性があり、結果として該当製品の売上が大幅に減少し、当社グループの将来の業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
① ENTYVIOの特許無効訴訟
2026年2月から2026年4月にかけて、英国およびオランダにおいて、第三者により、ENTYVIOに関して当社グループが保有する特定の特許に対する特許無効訴訟が提起されました。これらの特許には、静脈内投与および皮下投与に関する用法・用量特許ならびに特定の静脈内投与および皮下投与に関する製剤特許が含まれます。これらの訴訟はいずれも係属中であり、現時点では初期段階にあります。
② その他
当年度末において、上記に加え、当社グループの連結財務諸表に重大な影響を及ぼす訴訟案件は他にはありません。
販売・営業および規制
当社グループは、当社グループの製品および営業活動に関連するその他の訴訟に関与しており、その中で最も重要なものは以下のとおりであります。
① ACTOSの反トラスト訴訟
2013年12月、当社グループに対する2件の反トラスト集団訴訟のうち最初の集団訴訟が、米国ニューヨーク州南部地区地方裁判所において、ACTOSの処方を受けた患者から成る暫定的クラスにより提起されました。2つ目の集団訴訟は、2015年4月、同地方裁判所において、当社グループからACTOSを購入した卸売業者からなる暫定的クラスにより提起されました。両訴訟において、原告は、特に、当社グループがFDAのオレンジブックに掲載されている当社グループのACTOSに関する特許を不適切に記載した結果、ANDAを提出した後発品製薬会社に対して要件が課せられ、これにより、ACTOSの後発品の発売が遅れたと主張しております。
② AMITIZAの反トラスト訴訟
2021年以降、米国マサチューセッツ州の連邦地方裁判所において、武田薬品工業株式会社、武田ファーマシューティカルズU.S.A., Inc.、および武田ファーマシューティカルズアメリカ Inc.(「当社グループ」)に対して、複数の反トラスト訴訟が提起されました。本件は、卸売業者から成る暫定的クラス、第三者支払人から成る暫定的クラス、ならびに小売薬局の個別原告により提起された訴訟を併合したものです。原告は、Par Pharmaceutical, Inc.のAMITIZA(ルビプロストン)の後発品の特許侵害訴訟を解決するため、2014年に当社グループおよびSucampo Pharmaceuticals, Inc.がPar社との間で締結した和解契約が反競争的であったと主張しました。
2026年5月18日(米国東部時間)、同裁判所において、AMITIZAに係る反トラスト訴訟に関し、陪審が当社グループに不利な評決を下し、原告に対する損害賠償として884,943,990米ドルを認定しました。米国の反トラスト法上、卸売業者クラスに認定された損害賠償額(474,897,965米ドル)および個別の小売薬局に認定された損害賠償額(合計346,837,646米ドル)は、裁判所における判決の言い渡しにより、自動的に三倍となります。一方、第三者支払人クラスに認定された損害賠償額については、判決の言い渡しに先立ち、追加の裁判手続きの対象となります。本件に関連して当社グループは2026年3月31日現在、403,510百万円の訴訟引当金を計上しています。
なお、当社グループに最終的に課され得る負債の金額は確定していません。当社グループは、今後評決後申立ておよび控訴を行っていく予定であり、控訴審の係属中は判決の執行停止を求める方針です。
また、2025年1月から2月にかけて、個別の医療保険会社により、米国マサチューセッツ州の州裁判所において追加の訴状が提出されております。
③ COLCRYSの反トラスト訴訟
2021年9月、米国ペンシルバニア州の東部地区連邦地方裁判所において、武田ファーマシューティカルズU.S.A., Inc.(「当社グループ」)に対して反トラスト集団訴訟が提起されました。原告は卸売業者から成る暫定的クラスであり、2015年および2016年に、COLCRYSの後発品の複数の後発品製薬会社との間の特許侵害訴訟の解決のために、当社グループが締結した和解が反競争的であると主張しておりました。2023年9月、当社グループと原告は、当社グループが少額の和解金を支払うことにより本訴訟を解決することで概ね合意し、2023年12月に和解契約を締結しました。なお、この和解は当社グループの連結損益計算書に重大な影響を及ぼすものではありません。
また、2023年11月、最終支払者の暫定的クラスに該当することを主張する原告らによって、後発品製薬会社との和解に異議を唱える反トラスト集団訴訟が、米国ニューヨーク州の南部地区連邦地方裁判所に提起されました
④ DEXILANTの反トラスト訴訟
2025年3月、米国カリフォルニア北部地区地方裁判所において、4つの小売薬局が、当社グループと後発品製薬会社であるTwi Pharmaceuticals, Inc.(「Twi社」)に対して、2015年4月に両社が締結したDEXILANTに関する特許侵害訴訟の和解契約が米国の独占禁止法に違反しているとして、民事訴訟を提起しました。その後、実質的に同様の主張を示す訴状が、直接購入者および間接購入者それぞれの団体クラスを代表して、また個々の小売薬局を代表して、提出されました。
⑤ 米国司法省からの民事調査要請
2020年2月19日、当社グループは、米国司法省ワシントンDC地方検事局から民事調査要請書を受領しました。当該民事調査要請書は、主にTRINTELLIXの販売促進に関連して、オフラベル使用(適応外使用)の販売および反キックバック法に対する違反の可能性の調査の一環として、情報の提供を求めるものです。当社グループは、司法省による当該調査に協力しておりました。
2026年5月、当社グループと同省は、当社グループが1,367万米ドルの和解金を支払うことにより当該民事調査要請に係る事案を解決することで合意しました。本和解において、当社グループは、いかなる不正行為についても認めておらず、これを明確に否認しています。なお、この和解は当社グループの連結損益計算書に重大な影響を及ぼすものではありません。

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