有価証券報告書-第144期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
22 従業員給付
(1) 確定給付制度
当社および当社の一部連結子会社では、確定給付制度として、退職一時金、確定給付型年金制度等を採用しております。従業員が退職時、退職後に受け取る給付額は、通常、従業員の年齢、勤続年数、報酬、職位、および役務等の複数の要因によって算定されております。
当社グループの確定給付制度のうち、確定給付債務および制度資産の観点から最も重要なものは当社における確定給付制度であります。
確定給付型年金制度
日本
当社の確定給付型企業年金制度は積立型の確定給付年金制度であり、我が国の年金法の一つである確定給付企業年金法の定めに従い運用されております。従業員の勤続年数および当社への貢献度に応じ、一定期間(通常3年以上)勤務した従業員に給付が支払われます。
当社の年金基金(以下、「基金」)は、我が国の年金法に従って、当社から独立した組織として設立されており、当社グループは掛金の拠出が義務付けられております。基金の理事には、法令、法令に基づく厚生労働大臣および地方厚生局長からの通達、基金の規約および代議員会の議決を遵守し、基金のために忠実に業務を遂行する責務が課されております。また、掛金拠出額は法令が認める範囲で定期的に見直され、必要に応じて調整を行っております。
海外
当社グループのその他の確定給付型年金制度については、現地の法令に基づき、上記と同様の方法で設立および運営されております。
確定給付債務の現在価値は、割引率、予定昇給率(給付の増加率)等の様々な数理計算上の仮定に基づき毎年算定されております。確定給付制度に関連して営業費用として計上している勤務費用は、現役加入者が当年度において稼得した年金給付から生じる確定給付債務の増加を表しております。当社グループは、投資およびその他の業績上のリスクに晒されており、定期拠出金、予想投資収益、および保有資産からの給付額が十分でないと予想される場合は、追加の拠出金が必要となる場合があります。
連結純損益計算書および連結財政状態計算書で認識した金額は以下のとおりであります。
連結純損益計算書
連結財政状態計算書
(注)退職給付に係る資産は、連結財政状態計算書上、「その他の非流動資産」に含まれております。
① 確定給付債務
(ⅰ) 現在価値の増減
確定給付債務の現在価値増減の要約は以下のとおりであります。
確定給付債務の加重平均残存期間は、2020年3月31日および2021年3月31日現在、それぞれ15.9年および15.4年であります。
(ⅱ) 現在価値の算定に用いた重要な数理計算上の仮定
2020年3月31日および2021年3月31日現在、一部の確定給付制度にかかる退職給付債務の現在価値の算定に昇給率は用いられておりません。
(ⅲ) 感応度分析
他の変動要因が一定である前提で、重要な数理計算上の仮定が0.5%変動した場合に、年度末の退職給付債務の現在価値に与える影響は以下のとおりであります。
② 制度資産
確定給付制度に関する基金は当社グループから独立しておりますが、当社グループからの拠出のみを財源としております。制度資産の運用は、現在または将来の加入者に対する年金給付等の支払を将来にわたり確実に行うため、許容されるリスクのもとで必要とされるリターンを長期的に確保することを目的としております。また、掛金等の収入と給付支出の中長期的な動向とその変動を考慮して十分な検討を行うこととしております。この目的、検討を踏まえ、投資対象としてふさわしい資産を選択するとともに、その期待収益率・リスク等を考慮した上で、将来にわたる最適な資産の組み合わせである基本資産配分を策定しております。
(ⅰ) 公正価値の増減
制度資産の公正価値増減の要約は以下のとおりであります。
2022年3月期における、確定給付制度への拠出金額は7,750百万円と予測しております。
(ⅱ) 公正価値の資産種類別内訳
活発な市場での市場価格がない株式および債券は、主に活発な市場に上場している株式および債券にかかる合同運用投資への出資が含まれます。生命保険一般勘定は生命保険会社が複数の契約の資金を合同運用する勘定であり、元本および一定の予定利率が保証されています。
③ 資産上限額の影響
資産上限額の影響の増減は以下のとおりであります。
(2) 確定拠出制度
当社および一部の連結子会社は確定拠出制度を採用しております。確定拠出制度の給付額は、拠出額、各加入者が選択した投資の運用実績、および加入者が選択した給付金の受給形式に基づいております。これらの制度への拠出は、通常、独立して管理されている基金に対して行われます。これらの制度について、当社グループが支払う拠出金は営業費用として計上しております。当社グループは、確定拠出制度について、投資リスクやその他の業績上のリスクに晒されておりません。
確定拠出制度に関して費用として計上された金額は、2020年3月期および2021年3月期において、それぞれ25,138百万円および34,052百万円であります。なお、これらの金額には公的制度への拠出に関して費用として認識した金額を含んでおります。
(3) その他の従業員給付費用
退職給付以外の従業員給付に係る費用のうち主なものは、以下のとおりであります。
上記には解雇給付費用を含んでおりません。
(1) 確定給付制度
当社および当社の一部連結子会社では、確定給付制度として、退職一時金、確定給付型年金制度等を採用しております。従業員が退職時、退職後に受け取る給付額は、通常、従業員の年齢、勤続年数、報酬、職位、および役務等の複数の要因によって算定されております。
当社グループの確定給付制度のうち、確定給付債務および制度資産の観点から最も重要なものは当社における確定給付制度であります。
確定給付型年金制度
日本
当社の確定給付型企業年金制度は積立型の確定給付年金制度であり、我が国の年金法の一つである確定給付企業年金法の定めに従い運用されております。従業員の勤続年数および当社への貢献度に応じ、一定期間(通常3年以上)勤務した従業員に給付が支払われます。
当社の年金基金(以下、「基金」)は、我が国の年金法に従って、当社から独立した組織として設立されており、当社グループは掛金の拠出が義務付けられております。基金の理事には、法令、法令に基づく厚生労働大臣および地方厚生局長からの通達、基金の規約および代議員会の議決を遵守し、基金のために忠実に業務を遂行する責務が課されております。また、掛金拠出額は法令が認める範囲で定期的に見直され、必要に応じて調整を行っております。
海外
当社グループのその他の確定給付型年金制度については、現地の法令に基づき、上記と同様の方法で設立および運営されております。
確定給付債務の現在価値は、割引率、予定昇給率(給付の増加率)等の様々な数理計算上の仮定に基づき毎年算定されております。確定給付制度に関連して営業費用として計上している勤務費用は、現役加入者が当年度において稼得した年金給付から生じる確定給付債務の増加を表しております。当社グループは、投資およびその他の業績上のリスクに晒されており、定期拠出金、予想投資収益、および保有資産からの給付額が十分でないと予想される場合は、追加の拠出金が必要となる場合があります。
連結純損益計算書および連結財政状態計算書で認識した金額は以下のとおりであります。
連結純損益計算書
(単位:百万円) | ||
前年度 (自2019年4月1日 至2020年3月31日) | 当年度 (自2020年4月1日 至2021年3月31日) | |
国内 | 4,769 | △2,696 |
海外 | 11,493 | 10,655 |
確定給付費用合計 | 16,262 | 7,959 |
連結財政状態計算書
(単位:百万円) | ||||||
前年度 (2020年3月31日) | 当年度 (2021年3月31日) | |||||
国内 | 海外 | 合計 | 国内 | 海外 | 合計 | |
確定給付債務の現在価値 | 190,552 | 226,400 | 416,952 | 180,321 | 251,767 | 432,088 |
制度資産の公正価値 | 211,114 | 79,600 | 290,714 | 231,038 | 102,354 | 333,392 |
資産上限額の影響 | - | - | - | 25,757 | - | 25,757 |
退職給付に係る負債 (△は資産) | △20,562 | 146,800 | 126,238 | △24,960 | 149,413 | 124,453 |
連結財政状態計算書 | ||||||
退職給付に係る負債 | 9,817 | 146,800 | 156,617 | 9,444 | 149,413 | 158,857 |
退職給付に係る資産(注) | 30,379 | - | 30,379 | 34,404 | - | 34,404 |
連結財政状態計算書における資産および負債の純額 | △20,562 | 146,800 | 126,238 | △24,960 | 149,413 | 124,453 |
(注)退職給付に係る資産は、連結財政状態計算書上、「その他の非流動資産」に含まれております。
① 確定給付債務
(ⅰ) 現在価値の増減
確定給付債務の現在価値増減の要約は以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||||||
前年度 (自2019年4月1日 至2020年3月31日) | 当年度 (自2020年4月1日 至2021年3月31日) | |||||
国内 | 海外 | 合計 | 国内 | 海外 | 合計 | |
期首残高 | 198,293 | 227,975 | 426,268 | 190,552 | 226,400 | 416,952 |
当期勤務費用 | 4,832 | 9,580 | 14,412 | 4,621 | 8,937 | 13,558 |
利息費用 | 1,166 | 4,021 | 5,187 | 1,145 | 3,772 | 4,917 |
確定給付制度の再測定 | ||||||
人口統計上の仮定の変化による数理計算上の差異 | △1,787 | △1,155 | △2,942 | 1,359 | △2,336 | △977 |
財務上の仮定の変化による数理計算上の差異 | △5 | 4,417 | 4,412 | △1,497 | 7,161 | 5,664 |
実績修正 | △1,351 | △2,495 | △3,846 | 6,163 | 2,148 | 8,311 |
過去勤務費用 | 46 | △580 | △534 | △7,195 | △781 | △7,976 |
清算 | △70 | 48 | △22 | - | - | - |
給付支払額 | △10,390 | △10,419 | △20,809 | △13,344 | △8,961 | △22,305 |
従業員による拠出 | - | - | - | - | 2,307 | 2,307 |
企業結合及び処分の影響額 | △182 | 62 | △120 | △1,483 | △131 | △1,614 |
為替換算差額 | - | △5,054 | △5,054 | - | 13,251 | 13,251 |
期末残高 | 190,552 | 226,400 | 416,952 | 180,321 | 251,767 | 432,088 |
確定給付債務の加重平均残存期間は、2020年3月31日および2021年3月31日現在、それぞれ15.9年および15.4年であります。
(ⅱ) 現在価値の算定に用いた重要な数理計算上の仮定
前年度 (2020年3月31日) | 当年度 (2021年3月31日) | ||
割引率 | 国内 | 0.6% | 0.7% |
海外 | 1.7% | 1.4% | |
昇給率 | 国内 | 2.6% | 2.5% |
海外 | 2.9% | 2.7% |
2020年3月31日および2021年3月31日現在、一部の確定給付制度にかかる退職給付債務の現在価値の算定に昇給率は用いられておりません。
(ⅲ) 感応度分析
他の変動要因が一定である前提で、重要な数理計算上の仮定が0.5%変動した場合に、年度末の退職給付債務の現在価値に与える影響は以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||||
前年度 (2020年3月31日) | 当年度 (2021年3月31日) | |||
割引率 | 国内 | 0.5%上昇した場合 | △11,855 | △11,546 |
0.5%低下した場合 | 13,322 | 13,012 | ||
海外 | 0.5%上昇した場合 | △19,559 | △19,818 | |
0.5%低下した場合 | 18,972 | 22,881 | ||
昇給率 | 国内 | 0.5%上昇した場合 | 484 | 6 |
0.5%低下した場合 | △457 | △6 | ||
海外 | 0.5%上昇した場合 | 3,041 | 3,689 | |
0.5%低下した場合 | △2,668 | △3,347 |
② 制度資産
確定給付制度に関する基金は当社グループから独立しておりますが、当社グループからの拠出のみを財源としております。制度資産の運用は、現在または将来の加入者に対する年金給付等の支払を将来にわたり確実に行うため、許容されるリスクのもとで必要とされるリターンを長期的に確保することを目的としております。また、掛金等の収入と給付支出の中長期的な動向とその変動を考慮して十分な検討を行うこととしております。この目的、検討を踏まえ、投資対象としてふさわしい資産を選択するとともに、その期待収益率・リスク等を考慮した上で、将来にわたる最適な資産の組み合わせである基本資産配分を策定しております。
(ⅰ) 公正価値の増減
制度資産の公正価値増減の要約は以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前年度 (自2019年4月1日 至2020年3月31日) | 当年度 (自2020年4月1日 至2021年3月31日) | |
期首残高 | 303,816 | 290,714 |
制度資産に係る利息収益 | 2,803 | 2,540 |
確定給付制度の再測定 | ||
制度資産に係る収益 | △9,680 | 40,902 |
事業主による拠出 | 9,036 | 7,940 |
従業員による拠出 | - | 2,307 |
清算 | 851 | - |
給付支払額 | △17,226 | △14,291 |
企業結合及び処分の影響額 | 70 | △1,218 |
為替換算差額 | 1,044 | 4,498 |
期末残高 | 290,714 | 333,392 |
2022年3月期における、確定給付制度への拠出金額は7,750百万円と予測しております。
(ⅱ) 公正価値の資産種類別内訳
(単位:百万円) | ||||
前年度 (2020年3月31日) | 当年度 (2021年3月31日) | |||
活発な市場での 市場価格が あるもの | 活発な市場での 市場価格が ないもの | 活発な市場での 市場価格が あるもの | 活発な市場での 市場価格が ないもの | |
株式 | ||||
国内 | 10,519 | 2,622 | 11,789 | 3,520 |
海外 | 16,786 | 80,298 | 23,849 | 96,744 |
債券 | ||||
国内 | 2,196 | 13,080 | 1,441 | 16,846 |
海外 | 10,203 | 39,965 | 13,395 | 44,159 |
生命保険一般勘定 | - | 89,599 | - | 95,859 |
現金及び現金同等物 | 14,481 | - | 9,625 | - |
その他 | △1,215 | 12,180 | 199 | 15,966 |
制度資産合計 | 52,970 | 237,744 | 60,298 | 273,094 |
活発な市場での市場価格がない株式および債券は、主に活発な市場に上場している株式および債券にかかる合同運用投資への出資が含まれます。生命保険一般勘定は生命保険会社が複数の契約の資金を合同運用する勘定であり、元本および一定の予定利率が保証されています。
③ 資産上限額の影響
資産上限額の影響の増減は以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前年度 (自2019年4月1日 至2020年3月31日) | 当年度 (自2020年4月1日 至2021年3月31日) | |
期首残高 | - | - |
再測定 | ||
資産上限額の影響の変動 | - | 25,757 |
期末残高 | - | 25,757 |
(2) 確定拠出制度
当社および一部の連結子会社は確定拠出制度を採用しております。確定拠出制度の給付額は、拠出額、各加入者が選択した投資の運用実績、および加入者が選択した給付金の受給形式に基づいております。これらの制度への拠出は、通常、独立して管理されている基金に対して行われます。これらの制度について、当社グループが支払う拠出金は営業費用として計上しております。当社グループは、確定拠出制度について、投資リスクやその他の業績上のリスクに晒されておりません。
確定拠出制度に関して費用として計上された金額は、2020年3月期および2021年3月期において、それぞれ25,138百万円および34,052百万円であります。なお、これらの金額には公的制度への拠出に関して費用として認識した金額を含んでおります。
(3) その他の従業員給付費用
退職給付以外の従業員給付に係る費用のうち主なものは、以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前年度 (自2019年4月1日 至2020年3月31日) | 当年度 (自2020年4月1日 至2021年3月31日) | |
給料 | 417,860 | 418,087 |
賞与 | 135,938 | 105,772 |
その他 | 157,722 | 163,443 |
上記には解雇給付費用を含んでおりません。