有価証券報告書-第153期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/20 15:25
【資料】
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【項目】
116項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社グループ(当社及び連結子会社)は、「常に人々の健康を守るために必要な最もよい薬を提供する」ことを基本方針としております。そのためには、益々よい薬を創り、かつ製造するとともに、多くの方々に知らせ使って頂くことが必要であります。このことを成し遂げるために、シオノギのあらゆる人々が日々技術を向上させることが、顧客、株主、取引先、社会、従業員などシオノギに関係するすべてのステークホルダーの利益の拡大に貢献できるものと考えております。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
■医薬品産業を取り巻く環境変化
近年、医薬品業界を取り巻く環境は、ますます激しく変化してきており、当社が重要であると認識している環境変化として、大きく以下の4点があげられます。
①医療費や薬剤費抑制の機運の高まり
各国における医療保険財政の悪化に伴う費用対効果の追求と、医薬品に対する価格プレッシャー
②健康寿命延伸へのニーズの高まり
医療ニーズの拡大と細分化、高い有効性、安全性、経済性を兼ね備えた新薬への期待、セルフメディケーションの重要性の高まり
③イノベーション創出への高いハードル
研究開発パイプラインの拡充、オープンイノベーションの推進、異業種連携によるイノベーションの創出、イノベーションと医療経済性の両立
④ヘルスケアビジネスの多様化
ヘルスケアデータの増大やそれらデータの活用体制整備への対応、異業種参入によるヘルスケアビジネスのボーダーレス化
これらの変化に柔軟に対応していくことが、ますます必要になってきております。
■シオノギが取り組む社会課題
当社は、「感染症」と「疼痛・神経」をコア疾患領域に掲げており、感染症領域においては、「世界を感染症の脅威から守る」ことを目指し、疼痛・神経領域においては、「個人が生き生きとした社会創り」を目指すことを通じ、社会課題の解決に貢献してまいります。
①感染症
多剤耐性菌の地球レベルでの広がりが現在、大きな社会課題となっております。「世界を感染症の脅威から守る」ために、いまだ治療法が確立していない新興・再興感染症に対する新薬を生み出し、また薬剤の適正使用を推進することにより、新たな耐性菌・ウイルスの発生を防ぎつつ、患者様を治療することが求められています。
これらの社会ニーズに応えるため、当社グループは、多剤耐性グラム陰性菌感染症治療薬候補セフィデロコルの開発推進、テビケイ、トリーメクをはじめとするHIVフランチャイズの拡充を進めるとともに、当連結会計年度におきましては新規抗インフルエンザウイルス薬ゾフルーザ錠を発売いたしました。
今後もより一層、感染症領域における貢献を高めてまいります。
②疼痛・神経
「個人が生き生きとした社会創り」への貢献としては、悩み・苦しみ・痛みにより社会から遠ざかっている方々が元気に復帰するための手助け、「生きにくさ」から解放し、個人の本来の能力を発揮して活躍するための手助け、さらには人生の最後のステージを凛として過ごすための手助けを通じて貢献することを目指します。
サインバルタのうつ、痛み領域での適応拡大、乱用防止を目的としたオキシコンチンTR錠、スインプロイクによる医療用オピオイドをより安心して使えるための取り組みを推進しております。また、インチュニブをはじめとする注意欠如・多動症(ADHD)治療薬や「こどもの未来支援室」を通した様々な活動、米国ヤンセン社とのアルツハイマー病治療薬に関する取り組みなど、個人が生き生きとした社会創りに貢献してまいります。
■積み残した課題と強化すべきポイント
現在、当社グループは、国内事業、海外事業、生産性のそれぞれにおいて、以下のような課題を認識しております。
①国内事業における課題
サインバルタ、インチュニブ、スインプロイク、ゾフルーザ等を中心とした新製品拡大のための更なる経営資源の集中を通じた国内基盤の強化と強みの形成
②海外事業における課題
最大市場の米国や成長市場の中国を含め、海外販売の拡大及び利益貢献、多剤耐性菌(AMR)問題、感染症薬適正使用への貢献を通じたグローバルにおけるプレゼンスの強化
③生産性に関する課題
従業員一人当たりの生産性の継続的な向上を通じた投下資本に対するアウトプットの最大化と、ロイヤリティーを除く売上高営業利益率の継続的な改善
当連結会計年度の成果とこれらの環境変化、課題への対応を踏まえ、中長期に「創薬型製薬企業として社会とともに成長し続ける」ことの具現化に継続して取り組んでまいります。
■次世代を担う研究開発パイプラインの拡充について
当社は、次世代の成長ドライバーとなる研究開発の初期パイプラインの構築・拡充を継続的に行ってまいりました。
2018年度は、特に7品目(① 新規メカニズム抗HIV薬開発候補、② S-004992 抗結核薬候補、③ S-600918 神経障害性疼痛・難治性慢性咳嗽*1治療薬候補、④ S-637880 神経障害性疼痛治療薬候補、⑤ S-770108 特発性肺線維症治療薬 ピレスパ吸入製剤、⑥ ワクチン用アジュバント*2開発候補、⑦ ペプチドリーム社との共同研究を通じた複数の研究プログラム)について優先的に経営資源を投下し、研究開発を進めてまいります。
開発候補品2品目(① 新規メカニズム抗HIV薬開発候補、⑥ ワクチン用アジュバント開発候補)につきましては、2019年度の臨床試験入りを目標に、進めてまいります。
また、ペプチドリーム社のPDPS技術*3を活用したペプチド創薬からは、2020年度に開発候補品の選定、2021年度の臨床試験入りを目標としております。
社会に応える創薬イノベーションをいち早く患者様、医療現場にお届けするために2018年度は、これら7品目を着実に育成していく年度と位置付けております。
*1 咳喘息や胃食道逆流症などが原因で、8週間以上継続する咳症状
*2 非特異的免疫賦活作用で薬物の効果を増強させる物質
*3 ペプチドリーム社独自の創薬開発プラットフォームシステム
■新製品の継続的な上市
国内では、注意欠如・多動症(ADHD)領域で2つ目の治療薬となるリスデキサンフェタミンの上市が2018年度に予定されております。既に当連結会計年度に上市したインチュニブとともに、ADHD領域で異なるメカニズムの薬剤を2剤有することで、よりこの領域での治療に貢献することが期待されます。また、2018年3月14日に販売を開始したゾフルーザ錠につきましても、本格的なシーズン入りに対応すべく、情報提供活動を推進してまいります。
海外事業につきましては、米国及び欧州で承認申請しておりますMulpletaが売上貢献していくことが期待されます。慢性肝疾患患者様における血小板減少症治療の領域に、新たな治療選択肢を提供することで、「常に人々の健康を守るために必要な最もよい薬を提供する」ことをグローバルに具現化してまいります。
今後も、継続的に新製品を上市するとともに、前述の次世代研究開発パイプラインの育成にも取り組むことで、継続的に新薬をお届けできるよう進めてまいります。
■2018年度の対処すべき課題
2018年4月におきまして、2年に一度の薬価改定が実施され薬剤費ベースで業界平均で約7.5%の引下げ(当社グループは6%台)となりました。また、新薬創出・適用外薬解消等促進加算制度におきましては、新薬加算対象が真に革新性・有用性のある医薬品に限定されるようになり、製薬会社に対して更なるイノベーションの創出が求められるとともに、医療経済性とイノベーションとのバランスが厳しく求められると認識しております。
国内においては、ゾフルーザ錠の早期浸透によりインフルエンザ患者様の治療に新たな選択肢を提供してまいります。サインバルタ、インチュニブ、スインプロイク、ゾフルーザ錠など戦略品や新製品に経営資源をさらに集中し、国内における収益基盤の強化を進めてまいります。
海外事業においては、Symproic、Osphenaの製品価値最大化にあたり、より少ない自社の経営資源を最大活用することで、効率的な経営をさらに推進してまいります。また、米国で優先審査指定を受けた慢性肝疾患患者様における血小板減少症治療薬Mulpletaを上市することにより、米国における病院市場に特化した生産性の高い事業運営を進めてまいります。
当社グループは、経営理念である基本方針「常に人々の健康を守るために必要な最もよい薬を提供する」ことをグローバルに実現するため、創薬型製薬企業としての成長を目指します。そして、世界中の患者様やそのご家族、医療関係者の方々等、あらゆるステークホルダーの皆様に信頼されるグローバル企業を目指し、日本経済の成長・発展に貢献していきます。

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