訂正有価証券報告書-第24期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/07/18 13:51
【資料】
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【項目】
57項目

対処すべき課題

(1)パイプライン(開発品群)の強化
当社グループのように、医薬品開発のための投資により赤字が先行するバイオベンチャー企業においては、一般に開発品の価値の総和が企業価値となります。従って、パイプラインを強化し、その価値を高めていくことが当社グループの経営戦略上の最も重要な課題です。その課題に対処するための第一の方策は、有望な開発品を継続的に導入することです。新たな開発品の導入にあたっては、当社グループの国際的なネットワークにより、情報収集能力、交渉力、導入元にとって魅力ある開発計画及び販売計画を提示しうる企画力の強化に努めてまいります。また、当社グループはナノ粉砕化技術(APNT)の実用化に向けた開発や、再生医療分野への投資を行っております。この取組みによりパイプラインを強化してまいります。第二の方策は、開発後期段階の開発品のラインアップ数を増やすことです。医薬品の開発は、基礎研究から始まり、前臨床試験、第Ⅰ相臨床試験、第Ⅱ相臨床試験、第Ⅲ相臨床試験と数多くのステップを踏んで承認・上市に至りますが、当然ながら開発後期段階になるほど承認・上市の可能性が高まります(=開発品の価値増大)。当社グループは保有する開発品群の開発を継続的に推進し、より後期段階へ進めてまいります。
(2)事業リスクの低減
医薬品の開発は、成功すれば大きなリターンが期待できる半面、高い不確実性を伴っております。従って、仮に特定の開発品に特化した戦略をとった場合、その開発品が失敗すれば経営が立ち行かなくなる可能性が高まります。このようなリスクを低減させるために、当社グループでは、“パイプライン戦略”を採用しております。一言に“開発品”と言っても、その化合物及び領域、開発段階によってリスクは大きく異なります。このようなリスク特性の異なる複数の開発品でパイプラインを構築し、リスクを分散する考え方がパイプライン戦略であり、当社グループでは当該手法を活用することにより、収益の拡大と事業リスクの低減に努めてまいります。
(3)資金調達の実施
有望な開発候補品の探索・導入をし、それらを開発後期段階へ進めることにより企業価値は高まりますが、半面研究開発費は増大します。当社グループは、これまでも製薬企業への開発品導出や新株発行を通じて資金を調達してまいりましたが、今後も研究開発投資等の事業基盤強化のための資金調達の可能性を検討してまいります。
(4)研究開発体制の強化
開発品を迅速に開発後期段階へ進め、承認取得・上市させるためには、確実性及び効率性の高い研究開発体制の構築が不可欠です。そのために、当社グループでは、優秀な人材を積極的に採用するとともに、他社との提携関係構築を通じて、他社が保有する各分野の最先端技術を効率的に活用してまいります。