有価証券報告書-第12期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/20 9:06
【資料】
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【項目】
61項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。また、重要な会計方針につきましては、本報告書「第一部 企業情報 第5 経理の状況」に記載のとおりであります。
(2)当事業年度の経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、85,668千円(前期比26.8%増)となりました。内容は前事業年度と同様にChong Kun Dang Pharm Corp.からのマイルストーン収入及び科研製薬株式会社からのロイヤリティが主なものとなっております。
(営業損失)
当事業年度の営業損失は、331,624千円(前期比32.7%減)となりました。この主な要因は、「PC-SOD NE(吸入製剤)」の第Ⅱ相臨床試験費用の支出によるものであります。
(経常損失)
当事業年度の経常損失は、56,200千円(前期は経常利益147,462千円)となりました。この主な要因は、受取配当金の減少によるものであります。
(当期純損失)
当事業年度の当期純損失は、57,410千円(前期は当期純利益116,252千円)となりました。この主な要因は、経常損失によるものであります。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1.業績等の概要」に記載のとおりであります。
(4)経営者の問題認識と今後の方針について
当社は、DDS技術及びドラッグ・リポジショニング(DR)研究を用いた医薬品の開発を事業として、人類の健康と福祉に貢献することを企業理念とするバイオベンチャー企業であります。
この企業理念を達成するために、当社は最先端の研究成果と最新の製剤技術を駆使することにより、患者様に有益でかつ安全な医薬品を速やかにお届けすることを目指しております。
しかし、一般的に医薬品の開発は、基礎研究から実際に医薬品が上市されるまでに10~15年程度の長期間を要するほか、各フェーズに分かれた臨床試験を実施するにあたり莫大な費用がかかります。これらの研究開発を、現預金をはじめとする自己の経営資源のみで賄うことは困難を極めるため、当社は産学連携を中心とした最先端の共同研究や外部機関への委託研究、また、公的機関からの助成金等によって研究開発を推進しております。
なお、DR研究は既存薬に関して改良または新たな作用を発見することであり、新規医薬品開発に要する開発期間の大幅な短縮とコストの削減、開発の失敗リスクを低減することができます。
当社は、今後ともこのような体制のもと、難病に苦しむ患者様とそのご家族のもとへ有益でかつ安全な医薬品を早期にお届けできるよう事業活動に邁進していく方針です。