四半期報告書-第161期第2四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/08/10 9:36
【資料】
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【項目】
38項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第2四半期の連結業績は、売上高1,732億2千3百万円(前年同期比2.4%増、為替変動の影響を除いた実質前年同期比1.3%増)、事業利益140億3千2百万円(前年同期比14.3%減)、営業利益141億8千6百万円(同45.4%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益108億1千5百万円(同41.9%減)となりました。
当社グループは、新たに中長期経営戦略フレーム「Vision(ビジョン)2030」を策定し、サステナビリティ重要課題への取組みを推進するとともに、3つの成長戦略である、「4つの提供価値領域における成長加速」、「成長に向けた事業基盤への変革」、「変革を実現するダイナミズムの創出」にもとづく施策を推進しています。また、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、当社グループは感染拡大の防止と従業員の安全確保に最大限努めるとともに、衛生習慣の定着に向けた活動にも注力しています。
国内事業では、ハミガキ、ハブラシ、衛生関連品、柔軟剤、台所用洗剤、皮膚用薬等において新製品を導入し、効率的なマーケティング施策等により育成を図りました。
海外事業では、オーラルケア、ビューティケア等のパーソナルケア分野の拡大施策を推進するとともに、洗濯用洗剤等のホームケア分野の競争力強化と収益性向上に取り組みました。
[経営成績の概況]
当第2四半期(百万円)前第2四半期(百万円)増減率
売上高173,223169,1112.4%
事業利益14,03216,372△14.3%
営業利益14,18625,968△45.4%
親会社の所有者に帰属する四半期利益10,81518,623△41.9%

(注)事業利益は、売上総利益から販売費及び一般管理費を控除したもので、恒常的な事業の業績を測る当社の利益指標です。
[セグメントごとの経営成績]
売上高セグメント利益(事業利益)
当第2四半期(百万円)前第2四半期(百万円)増減率当第2四半期(百万円)前第2四半期(百万円)増減率
一般用消費財事業116,645115,7370.8%8,25011,768△29.9%
産業用品事業28,43427,1244.8%1,4131,04035.9%
海外事業53,59449,6877.9%3,4813,3115.1%
その他16,36314,58012.2%1,01489513.3%
小計215,038207,1283.8%14,15917,015△16.8%
調整額△41,815△38,017△127△643
合計173,223169,1112.4%14,03216,372△14.3%

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、セグメントごとの経営成績については、セグメント内およびセグメント間の内部売上高を含んでおります。
① 一般用消費財事業
当事業は、「オーラルケア分野」、「ビューティケア分野」、「ファブリックケア分野」、「リビングケア分野」、「薬品分野」、「その他の分野」で構成されています。全体の売上高は、前年同期比0.8%の増加となりました。セグメント利益は、前年同期比△29.9%の減少となりました。
当第2四半期(百万円)前第2四半期(百万円)増減率
売上高116,645115,7370.8%
セグメント利益(事業利益)8,25011,768△29.9%

[売上高の分野別状況]
当第2四半期(百万円)前第2四半期(百万円)増減率
オーラルケア分野32,15030,6474.9%
ビューティケア分野11,65016,182△28.0%
ファブリックケア分野28,59226,9146.2%
リビングケア分野11,59611,955△3.0%
薬品分野11,41510,9084.6%
その他の分野21,23919,12811.0%

(オーラルケア分野)
ハミガキは、「システマEX(イーエックス) ハミガキ」が前年同期を下回りましたが、「システマ ハグキプラス プレミアムハミガキ」が好調に推移するとともに、歯の表面にできるミクロなキズに残る着色汚れまで徹底除去する美白ハミガキの新製品「Lightee(ライティー) ハミガキ」がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前年同期を上回りました。
ハブラシは、「クリニカアドバンテージ ハブラシ」や「NONIO(ノニオ) ハブラシ」が好調に推移するとともに、効率よく歯垢を除去できる幅広ヘッドと、お口の中で動かしやすい薄型ヘッドを両立させた「システマハブラシ 極上プレミアム」がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前年同期を上回りました。
デンタルリンスは、昨年発売した「NONIO(ノニオ) プラスホワイトニングデンタルリンス」がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前年同期を上回りました。
(ビューティケア分野)
ハンドソープは、前年同期の需要拡大の反動で「キレイキレイ薬用泡ハンドソープ」が前年同期を下回り、全体の売上は前年同期を下回りました。
ボディソープは、「hadakara(ハダカラ) ボディソープ」が順調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
制汗剤は、「Ban(バン) 汗ブロックロールオン」シリーズが前年同期を下回り、全体の売上は前年同期を下回りました。
(ファブリックケア分野)
柔軟剤は、「ソフラン アロマリッチ」が好調に推移するとともに、「ソフラン プレミアム消臭」が堅調に推移し、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
洗濯用洗剤は、液体洗剤「トップ クリアリキッド」が前年同期を下回りましたが、液体高濃度洗剤「トップ スーパーNANOX(ナノックス) ニオイ専用」が好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
(リビングケア分野)
台所用洗剤は、食器洗い機専用洗剤「CHARMY(チャーミー) クリスタ」が好調に推移するとともに、「CHARMY(チャーミー) Magica(マジカ)」が堅調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
住居用洗剤は、浴室用カビ防止剤「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤」が好調に推移するとともに、浴室用洗剤「ルックプラス バスタブクレンジング」が順調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
調理関連品は、「リード クッキングペーパー」が前年同期を下回り、全体の売上は前年同期を下回りました。
(薬品分野)
解熱鎮痛薬は、「バファリン」シリーズが前年同期を大幅に上回り、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
点眼剤は、「スマイル40 プレミアムDX(ディーエックス)」が堅調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
(その他の分野)
通信販売商品は、「ナイスリムエッセンス ラクトフェリン」が前年同期を下回り、全体の売上は前年同期を下回りました。
ペット用品は、猫用トイレの砂「ニオイをとる砂」が順調に推移するとともに、オーラルケア用品が好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
② 産業用品事業
当事業は、タイヤの防着剤等を取り扱う「モビリティ分野」、2次電池用導電性カーボン等の「エレクトロニクス分野」、施設・厨房向け洗浄剤等の「業務用洗浄剤分野」等で構成されており、全体の売上高は、前年同期比4.8%の増加となりました。セグメント利益は、前年同期比35.9%の増加となりました。
当第2四半期(百万円)前第2四半期(百万円)増減率
売上高28,43427,1244.8%
セグメント利益(事業利益)1,4131,04035.9%

モビリティ分野では、タイヤの防着剤やゴム離型剤が好調に推移し、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
エレクトロニクス分野では、車載電池向けカーボンが好調に推移し、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
業務用洗浄剤分野では、ハンドソープが好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
③ 海外事業
海外は、タイ、マレーシア等の東南アジア、韓国、中国等の北東アジアにおいて事業を展開しております。全体の売上高は、前年同期比7.9%の増加(為替変動の影響を除いた実質前年同期比は3.4%の増加)となりました。セグメント利益は、前年同期比5.1%の増加となりました。
当第2四半期(百万円)前第2四半期(百万円)増減率
売上高53,59449,6877.9%
セグメント利益(事業利益)3,4813,3115.1%

[地域別売上状況]
当第2四半期(百万円)前第2四半期(百万円)増減率
東南アジア34,25132,5915.1%
北東アジア19,34217,09513.1%

(地域別の状況)
東南アジア全体の売上高は、前年同期比5.1%の増加となりました。
タイでは、洗濯用洗剤が順調に推移し、円貨換算後の全体の売上は前年同期を上回りました。
また、マレーシアでは洗濯用洗剤「トップ」が好調に推移し、円貨換算後の全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
北東アジア全体の売上高は、前年同期比13.1%の増加となりました。
韓国では、ハンドソープが前年同期を下回りましたが、為替変動の影響により円貨換算後の全体の売上は前年同期を上回りました。
また、中国では、「システマ」ハブラシに加え、日本からの輸入品の販売が前年同期を大幅に上回り、円貨換算後の全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
④ その他
その他(建設請負事業等)では、全体の売上高は、前年同期比12.2%の増加となりました。セグメント利益は、前年同期比13.3%の増加となりました。
当第2四半期(百万円)前第2四半期(百万円)増減率
売上高16,36314,58012.2%
セグメント利益(事業利益)1,01489513.3%

(2) 財政状態の分析
資産合計は、現金及び現金同等物の減少等により、前連結会計年度末と比較して188億7千3百万円減少し、4,166億2千7百万円となりました。資本合計は、98億9千1百万円増加し、2,547億4千8百万円となり、親会社所有者帰属持分比率は58.0%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人所得税の支払額等により、62億8千4百万円の資金の減少となりました。(前年同期は99億7百万円の資金の増加)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、204億3千1百万円の資金の減少となりました。(前年同期は50億3千6百万円の資金の減少)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額等により、51億6千6百万円の資金の減少となりました。(前年同期は48億5千3百万円の資金の減少)
以上の結果、当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ313億9千7百万円減少し、901億3千6百万円となりました。また、前第2四半期連結会計期間末に比べて196億4千9百万円減少しました。
(4) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上および財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は54億1千4百万円であります。