四半期報告書-第162期第1四半期(令和4年1月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/05/12 9:03
【資料】
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【項目】
39項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第1四半期の連結業績は、売上高870億3千万円(前年同期比5.5%増、為替変動の影響を除いた実質前年同期比4.2%増)、事業利益55億2千1百万円(前年同期比31.8%減)、営業利益104億8千9百万円(同26.7%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益78億9千1百万円(同32.5%増)となりました。
当社グループは、本年度よりスタートした3ヵ年の中期経営計画「Vision(ビジョン)2030 1st(ファースト) STAGE(ステージ)」の3つの成長戦略である、「4つの提供価値領域における成長加速」、「成長に向けた事業基盤への変革」、「変革を実現するダイナミズムの創出」にもとづく施策を推進しています。
新型コロナウイルスの流行継続や、資源価格、為替市況の急激な変動に加え、地政学的な問題が世界経済に一層大きな影響をもたらしつつあり、経営環境は厳しさを増していますが、中期経営計画初年度の目標達成に向け全社一丸となって取り組んでいます。
国内事業では、ハミガキ、ハブラシ、住居用洗剤、解熱鎮痛薬等において高付加価値品の育成に重点的に取り組みました。
海外事業では、オーラルケア、ビューティケア等のパーソナルケア分野の拡大、洗濯用洗剤等のホームケア分野の競争力強化と収益性向上に注力しました。
これらにより、売上高は前年同期を上回りましたが、事業利益は原材料価格上昇等の影響により前年同期を下回りました。なお、2022年1月31日に発表しましたとおり、同日付で連結子会社が所有していた土地の譲渡を行っております。
[経営成績の概況]
当第1四半期(百万円)前第1四半期(百万円)増減率
売上高87,03082,4565.5%
事業利益5,5218,090△31.8%
営業利益10,4898,28126.7%
親会社の所有者に帰属する四半期利益7,8915,95532.5%

(注)事業利益は、売上総利益から販売費および一般管理費を控除したもので、恒常的な事業の業績を測る当社の利益指標です。
[セグメントごとの経営成績]
売上高セグメント利益(事業利益)
当第1四半期(百万円)前第1四半期(百万円)増減率当第1四半期(百万円)前第1四半期(百万円)増減率
一般用消費財事業59,69857,4793.9%3,6075,554△35.1%
産業用品事業13,05511,80010.6%7961,012△21.3%
海外事業28,76025,88611.1%8651,698△49.1%
その他2,5347,682△67.0%78433△81.8%
小計104,049102,8481.2%5,3488,700△38.5%
調整額△17,019△20,391172△609
合計87,03082,4565.5%5,5218,090△31.8%

(注)連結子会社であるライオンケミカル㈱の事業構成の変化を踏まえ、当第1四半期連結会計期間より、従来「産業用品事業」に集約していた同社の事業を「産業用品事業」と「一般用消費財事業」に分離しています。
なお、前第1四半期連結累計期間のセグメント情報についても、この変更を反映したものに組み替えて表示しています。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、セグメントごとの経営成績については、セグメント内およびセグメント間の内部売上高を含んでおります。
① 一般用消費財事業
当事業は、「オーラルケア分野」、「ビューティケア分野」、「ファブリックケア分野」、「リビングケア分野」、「薬品分野」、「その他の分野」で構成されています。全体の売上高は、前年同期比3.9%の増加となりました。セグメント利益は、前年同期比35.1%の減少となりました。
当第1四半期(百万円)前第1四半期(百万円)増減率
売上高59,69857,4793.9%
セグメント利益(事業利益)3,6075,554△35.1%

[売上高の分野別状況]
当第1四半期(百万円)前第1四半期(百万円)増減率
オーラルケア分野15,55015,2671.9%
ビューティケア分野5,9435,23713.5%
ファブリックケア分野13,77913,7110.5%
リビングケア分野5,1525,515△6.6%
薬品分野5,3065,1253.5%
その他の分野13,96612,62210.6%

(オーラルケア分野)
ハミガキは、「システマEX(イーエックス) ハミガキ」が好調に推移するとともに、新製品「システマ ハグキプラス プレミアムハミガキ よくばりな美白」がお客様のご好評をいただきましたが、「クリニカアドバンテージ NEXT(ネクスト) STAGE(ステージ) ハミガキ」が前年同期を下回り、全体の売上は前年同期比微減となりました。
ハブラシは、「クリニカアドバンテージ ハブラシ」や「システマハグキプラス ハブラシ」が順調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
デンタルリンスは、「NONIO(ノニオ) プラスホワイトニングデンタルリンス」が好調に推移するとともに、昨年発売した「システマ ハグキプラス プレミアム デンタルリンス」も加わり、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
(ビューティケア分野)
ハンドソープは、「キレイキレイ薬用泡ハンドソープ」が好調に推移し、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
ボディソープは、「hadakara(ハダカラ) ボディソープ」が堅調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
(ファブリックケア分野)
柔軟剤は、「ソフラン プレミアム消臭」が前年同期を下回りましたが、「ソフラン アロマリッチ」が好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
洗濯用洗剤は、液体高濃度洗剤「トップ スーパーNANOX(ナノックス) ニオイ専用」が好調に推移しましたが、液体洗剤「トップ クリアリキッド」や「香りつづくトップ」が前年同期を下回り、全体の売上は前年同期比微減となりました。
(リビングケア分野)
台所用洗剤は、「CHARMY(チャーミー) Magica(マジカ)」が前年同期を下回り、全体の売上は前年同期を下回りました。
住居用洗剤は、「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤」が好調に推移するとともに、浴室用洗剤「ルックプラス バスタブクレンジング」が堅調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
(薬品分野)
解熱鎮痛薬は、市場が好調に推移する中、昨年発売した「バファリン プレミアムDX(ディーエックス)」がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
点眼剤は、「スマイル40EX(イーエックス)」シリーズが前年同期を下回り、全体の売上は前年同期を下回りました。
(その他の分野)
ペット用品は、猫用トイレの砂「ニオイをとる砂」が順調に推移するとともに、オーラルケア用品が好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
通信販売商品は、「腸まで届けるナイスリムエッセンス ラクトフェリン」が前年同期を下回り、全体の売上は前年同期を下回りました。
② 産業用品事業
当事業は、タイヤの防着剤等を取り扱う「モビリティ分野」、二次電池用導電性カーボン等の「エレクトロニクス分野」、施設・厨房向け洗浄剤等の「業務用洗浄剤分野」等で構成されており、全体の売上高は、前年同期比10.6%の増加となりました。セグメント利益は、前年同期比21.3%の減少となりました。
当第1四半期(百万円)前第1四半期(百万円)増減率
売上高13,05511,80010.6%
セグメント利益(事業利益)7961,012△21.3%

モビリティ分野では、タイヤの防着剤が順調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
エレクトロニクス分野では、車載電池向けカーボンが好調に推移し、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
業務用洗浄剤分野では、厨房向け消毒用アルコールが好調に推移しましたが、ハンドソープが前年同期を下回り、全体の売上は前年同期比微減となりました。
③ 海外事業
海外は、タイ、マレーシア等の東南アジア、韓国、中国等の北東アジアにおいて事業を展開しております。全体の売上高は、前年同期比11.1%の増加(為替変動の影響を除いた実質前年同期比は6.3%の増加)となりました。セグメント利益は、東南アジアで原材料価格上昇の影響を大きく受けたこともあり、前年同期比49.1%の減少となりました。
当第1四半期(百万円)前第1四半期(百万円)増減率
売上高28,76025,88611.1%
セグメント利益(事業利益)8651,698△49.1%

[地域別状況]
当第1四半期(百万円)前第1四半期(百万円)増減率
東南アジア 売上高18,40416,7799.7%
セグメント利益3741,232△69.6%
北東アジア 売上高10,3569,10613.7%
セグメント利益4904655.3%

(地域別の状況)
東南アジア全体の売上高は、前年同期比9.7%の増加(為替変動の影響を除いた実質前年同期比は6.5%の増加)、セグメント利益は69.6%の減少となりました。
タイでは、洗濯用洗剤が前年同期を下回りましたが、ボディソープが好調に推移し、円貨換算後の全体の売上は前年同期を上回りました。
また、マレーシアでは洗濯用洗剤「トップ」が好調に推移し、円貨換算後の全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
北東アジア全体の売上高は、前年同期比13.7%の増加(為替変動の影響を除いた実質前年同期比は6.0%の増加)、セグメント利益は5.3%の増加となりました。
韓国では、洗濯用洗剤が好調に推移し、円貨換算後の全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
また、中国では、「システマ」ハブラシが前年同期を下回りましたが、日本からの輸入品の販売が大幅に増加し、円貨換算後の全体の売上は前年同期を上回りました。
④ その他
その他(建設請負事業等)では、全体の売上高は、前年同期比67.0%の減少となりました。セグメント利益は、前年同期比81.8%の減少となりました。
当第1四半期(百万円)前第1四半期(百万円)増減率
売上高2,5347,682△67.0%
セグメント利益(事業利益)78433△81.8%

(2) 財政状態の状況
資産合計は、現金及び現金同等物の減少等により、前連結会計年度末と比較して240億4千8百万円減少し、4,039億7千7百万円となりました。資本合計は、13億3千6百万円減少し、2,636億7千8百万円となり、親会社所有者帰属持分比率は61.7%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、営業債務及びその他の債務の減少等により、42億5千4百万円の資金の減少となりました。(前年同期は155億1千4百万円の資金の減少)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、29億5千万円の資金の減少となりました。(前年同期は149億8千4百万円の資金の減少)
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出等により、138億7千4百万円の資金の減少となりました。(前年同期は38億5千9百万円の資金の減少)
以上の結果、当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ203億2千4百万円減少し、769億2千6百万円となりました。また、前第1四半期連結会計期間末に比べて109億2千2百万円減少しました。
(4) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、事業上および財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は24億5千5百万円であります。