有価証券報告書-第88期(2023/04/01-2024/03/31)
a 戦略
自然の恵みである生薬を原料として取り扱う当社グループが持続的に成長するためには、自然環境の変化や危機に最も敏感であるべきと考えています。カーボンニュートラルの実現に向けて温室効果ガス排出量の削減に取り組むとともに、気温や降水量の変化等、気候変動リスクに対応していく必要があります。
2015年のパリ協定締結、2018年のIPCC「1.5℃特別報告書」を受け、2022年当社グループではサステナビリティビジョンを策定し、気候変動への対応を経営戦略に組み込みました。最新のIPCC第6次評価報告書(AR6)「政策決定者向けの統合報告書」において1850~1900年を基準とした世界平均気温はすでに1.1度上昇しており、2030年代には1.5度に達する可能性が高いことを指摘しました。気候変動問題への社会的関心は高まっており、世界の国・企業は環境問題への取り組みのさらなる強化が必要となってきています。気候変動に伴うリスクと機会が当社グループの事業戦略に大きな影響を及ぼすとの認識のもと、レジリエンス強化に向けた対応策の実施に努めます。
b 指標及び目標
イ 指標
当社グループは、気候関連リスク・機会を管理するための指標として、Scope1、2、3のGHG排出量を定めています。
ロ 実績
2022年度のScope1、2、3のGHG排出量実績は、以下のとおり(第三者検証済み)です。
※2022年度から天津津村製薬有限公司、盛実百草薬業有限公司の排出量を算出対象に含めております。
※Scope1、3の排出量増加の主な要因は、海外工場拠点の増産によるエネルギー使用量増加、原料生薬調達量の増加によるものです。
●環境データ:https://www.tsumura.co.jp/sustainability/environment-data/
ハ 目標
当社グループはサステナビリティへの取り組みとして、2031年度までに「温室効果ガス(GHG)排出量50%削減」、「水・廃棄物(生薬残渣)の循環化」、「環境対応型包装資材への転換」をターゲットに設定しました。
GHG排出量については2022年度から、Scope1、2排出量において「2031年度までに2020年度比50%削減」、「2050年度までに実質ゼロ」とする目標を設定しております。なお、Scope3のGHG排出量については、サプライヤーとの協働を推進し、さらなる精緻化を図りながら、目標設定に向けて取り組んでいく予定です。
<気候変動に関するシナリオ分析>
●1.5℃シナリオにおける影響度
●4℃シナリオにおける影響度
発現時期 :短期:2年以内 中期:2年超~10年以内 長期:10年超
財務影響度:小:10億円未満 中:10億円~100億円未満 大:100億円超
※「炭素税導入による財務影響額の試算」、「気候変動を起因とする疾病構造の変化による売上への影響」、「水ストレス及び水害リスクの評価」、その他「事業への影響度を『大』と特定したリスク及び機会に対する対応策」等については、Webサイトをご覧ください。
https://www.tsumura.co.jp/sustainability/index.html
自然の恵みである生薬を原料として取り扱う当社グループが持続的に成長するためには、自然環境の変化や危機に最も敏感であるべきと考えています。カーボンニュートラルの実現に向けて温室効果ガス排出量の削減に取り組むとともに、気温や降水量の変化等、気候変動リスクに対応していく必要があります。
2015年のパリ協定締結、2018年のIPCC「1.5℃特別報告書」を受け、2022年当社グループではサステナビリティビジョンを策定し、気候変動への対応を経営戦略に組み込みました。最新のIPCC第6次評価報告書(AR6)「政策決定者向けの統合報告書」において1850~1900年を基準とした世界平均気温はすでに1.1度上昇しており、2030年代には1.5度に達する可能性が高いことを指摘しました。気候変動問題への社会的関心は高まっており、世界の国・企業は環境問題への取り組みのさらなる強化が必要となってきています。気候変動に伴うリスクと機会が当社グループの事業戦略に大きな影響を及ぼすとの認識のもと、レジリエンス強化に向けた対応策の実施に努めます。
b 指標及び目標
イ 指標
当社グループは、気候関連リスク・機会を管理するための指標として、Scope1、2、3のGHG排出量を定めています。
ロ 実績
2022年度のScope1、2、3のGHG排出量実績は、以下のとおり(第三者検証済み)です。
| Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス) | 42,972t (前年度比9.1%増)※ |
| Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出 | 65,558t (前年度比14.6%増)※ |
| Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出) | 254,107t (前年度比2.9%増)※ |
※2022年度から天津津村製薬有限公司、盛実百草薬業有限公司の排出量を算出対象に含めております。
※Scope1、3の排出量増加の主な要因は、海外工場拠点の増産によるエネルギー使用量増加、原料生薬調達量の増加によるものです。
●環境データ:https://www.tsumura.co.jp/sustainability/environment-data/
ハ 目標
当社グループはサステナビリティへの取り組みとして、2031年度までに「温室効果ガス(GHG)排出量50%削減」、「水・廃棄物(生薬残渣)の循環化」、「環境対応型包装資材への転換」をターゲットに設定しました。
GHG排出量については2022年度から、Scope1、2排出量において「2031年度までに2020年度比50%削減」、「2050年度までに実質ゼロ」とする目標を設定しております。なお、Scope3のGHG排出量については、サプライヤーとの協働を推進し、さらなる精緻化を図りながら、目標設定に向けて取り組んでいく予定です。
<気候変動に関するシナリオ分析>
| シナリオ | 概要 | 想定される世界の状況 |
| 1.5℃ シナリオ | 2100年までの平均気温の上昇が産業革命以前と比べて1.5℃に抑えられている世界 | 脱炭素社会への移行に伴う変化が事業に影響を及ぼす(移行リスク) ・気候変動に関する規制が強化され炭素税等の法規制が導入される ・低炭素技術などの技術革新が進展する ・社会全体が脱炭素に向かい、企業の脱炭素への取り組みが評価される |
| 4℃ シナリオ | 2100年までの平均気温が産業革命以前と比べて4℃上昇する世界 | 気象変動による物理的な被害が事業に影響を及ぼす(物理リスク) ・気候変動に関する規制は導入されるものの限定的 ・異常気象の激甚化が進み、自然災害が頻発 ・気温上昇や水不足により、生薬の生育状況の変化、取水制限、感染症の拡大等が生じる |
●1.5℃シナリオにおける影響度
| 分類 | 区分 | リスク・ 機会項目 | 発現 時期 | リスク と機会 | 当社グループへの影響 | 影響度 | 対応策 |
| 移行リスク・機会 | 政策・ 法規制 | 炭素税の導入 | 中・長期 | ![]() | 税負担の増加 設備投資コストの増加 | 中 | 省エネ、再エネ利用及びサプライヤーとの協業等 |
| 新たな規制の導入 | 中・長期 | ![]() | 原料生薬調達量の減少あるいは調達コストの増加 | 大 | 生薬栽培拠点の複線化等 | ||
| 技術 | 低炭素技術の進展 | 中・長期 | ![]() | 研究コストや設備投資コストの増加 | 小 | AIの活用やDXによる技術開発・革新等 | |
| 中・長期 | ![]() | 操業コストの減少 GHG排出量削減 | - | ||||
| 評判 | 投資家の評判変化 | 短期~長期 | ![]() | 売上や株価の下落、資金調達の困難化 | - | ステークホルダーへの適切な情報開示とコミュニケーション | |
![]() | 評価向上による企業価値創出 | - | |||||
| 資源 効率 | 水資源の再利用 | 中・長期 | ![]() | 操業コストの減少 | 小 | 再利用設備の導入及び循環利用の推進 | |
| エネル ギー源 | 再生可能エネルギーの拡大 | 中・長期 | ![]() | 電力コストの減少 | 小 | - |
●4℃シナリオにおける影響度
| 分類 | 区分 | リスク・ 機会項目 | 発現 時期 | リスク と機会 | 当社グループへの影響 | 影響度 | 対応策 |
| 物理リスク・機会 | 急性 | 異常気象の激甚化 | 長期 | ![]() | 自然災害の激甚化や感染症等の増加に起因する操業中断や在庫の毀損による生産・物流量や売上の減少、修繕費用の増加 | 大 | ・生薬栽培技術の革新 ・生薬栽培拠点の複線化 ・適正在庫の確保 ・BCP体制の構築・拡充 ・輸送・保管形態の変更 ・契約農家が利用する生薬用の栽培管理システムへの災害関連情報の付加や災害補償体制の構築による契約農家との取引の維持または増加等 |
| 慢性 | 水リスク | 長期 | ![]() | 操業中断、生産量減少、売上減少等 | 大 | ||
| 平均気温の上昇 | 長期 | ![]() | 原料生薬の調達量の減少、売上減少や生薬栽培地の移転コストの発生 | 大 | |||
| 中・長期 | ![]() | 空調コストの増加 | 小 | ||||
| 中・長期 | ![]() | 乳糖の価格上昇 | 中 | ||||
| 製品と サービス | 気候変動に伴う疾病の増加 | 中・長期 | ![]() ![]() | 疾病構造の変化による売上の増加または減少 | - | 新しい製品・サービスの開発及び販売戦略の策定と実行等 |
発現時期 :短期:2年以内 中期:2年超~10年以内 長期:10年超
財務影響度:小:10億円未満 中:10億円~100億円未満 大:100億円超
※「炭素税導入による財務影響額の試算」、「気候変動を起因とする疾病構造の変化による売上への影響」、「水ストレス及び水害リスクの評価」、その他「事業への影響度を『大』と特定したリスク及び機会に対する対応策」等については、Webサイトをご覧ください。
https://www.tsumura.co.jp/sustainability/index.html

