有価証券報告書-第58期(2022/04/01-2023/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスによる行動制限も緩和され、経済活動は正常化に向けて動き出しておりますが、物価高による経済への影響に加えて、ロシア・ウクライナ情勢も依然として終結の見込みも立たず、先行き不透明な状態が続いております。
当軟包装資材業界におきましても、エネルギーコスト、原材料価格等の高止まりが続き、先行きは不透明な状況です。
このような状況下、当社グループは、販売面では主力の液体充填用フィルムの販売強化と同時に価格改定を推し進め、生産面では徹底したコスト削減活動や生産体制の見直しを行うことにより、収益確保に努めてまいりました。その結果、当連結会計年度の業績は、売上高は29,220百万円(前年同期比3.8%増)、営業利益は2,518百万円(同16.0%減)、経常利益は2,624百万円(同14.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,919百万円(同11.3%減)となりました。
増収の主な要因は、価格改定の効果と為替影響によるものであります。詳細につきましては、以下の部門別概況をご参照ください。減益の主な要因は、エネルギーコストをはじめ、原材料価格や運送費が上昇したこと等によるものです。
なお、2022年9月に公表いたしましたTaisei Lamick Malaysia Sdn. Bhd.(現 Scientex Packaging (Kajang) Sdn. Bhd.)の株式譲渡に伴い、関係会社株式売却益を特別利益に計上いたしました。
部門別概況は以下のとおりであります。
[包装フィルム部門]
国内市場では、液体小袋に対する需要が底堅く推移したことで、出荷数量がわずかに増加したほか、価格改定の効果も加わり、前年同期の売上高を上回りました。海外市場では、米州で前年同期と比較し、出荷数量がわずかに増加したことに加え、円安による為替の影響により、Taisei Lamick Malaysia Sdn. Bhd. (現 Scientex Packaging (Kajang) Sdn.Bhd.) の株式譲渡に伴う売上減少分を打ち消し、前年同期の売上高を上回りました。その結果、売上高は26,050百万円(前年同期比4.0%増)となりました。
[包装機械部門]
国内市場では、販売台数が伸び悩む一方、海外市場では、順調に販売台数が増加したことに加え、円安の影響もあり、前年同期の売上高を上回り、売上高は3,169百万円(前年同期比1.8%増)となりました。
なお、財政状態の状況は以下のとおりであります。
a. 資産
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ45百万円減少し、31,352百万円となりました。
このうち流動資産合計は、前連結会計年度末と比べ1,020百万円増加し、17,608百万円となりました。これは主に、原材料及び貯蔵品が132百万円減少した一方で、商品及び製品が404百万円、現金及び預金が386百万円、仕掛品が282百万円増加したことによるものです。
固定資産合計は、前連結会計年度末と比べ1,066百万円減少し、13,744百万円となりました。これは主に、投資有価証券が479百万円増加した一方で、土地が999百万円、建物及び構築物(純額)が614百万円減少したことによるものです。
b. 負債
当連結会計年度末における総負債は、前連結会計年度末と比べ564百万円減少し、7,995百万円となりました。
このうち流動負債合計は、前連結会計年度末と比べ712百万円減少し、7,441百万円となりました。これは主に、短期借入金が261百万円、未払法人税等が173百万円、1年内返済予定の長期借入金が163百万円減少したことによるものです。
固定負債合計は、前連結会計年度末と比べ147百万円増加し、554百万円となりました。これは主に、リース債務が138百万円増加したことによるものです。
c. 純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べ519百万円増加し、23,357百万円となりました。これは主に、自己株式が492百万円増加、非支配株主持分が438百万円減少した一方で、利益剰余金が1,473百万円増加したことによるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ386百万円増加し、5,670百万円となりました。
当連結会計年度における連結キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,297百万円(前年同期比50.1%減)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益2,724百万円、減価償却費1,016百万円等であります。
支出の主な内訳は、法人税等の支払額912百万円、棚卸資産の増加額834百万円、売上債権の増加額293百万円、その他の流動負債の減少額216百万円、関係会社株式売却益116百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は1,023百万円(前年同期は766百万円の支出)となりました。
収入の主な内訳は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入1,806百万円、貸付金の回収による収入770百万円等であります。
支出の主な内訳は、耐震補強のため社員寮の建設及び国内生産設備の改修並びに生産性向上を目的とした設備導入等に伴う有形固定資産の取得による支出1,371百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,974百万円(前年同期比25.5%増)となりました。
これは主に、自己株式の取得による支出500百万円、借入金の返済による支出487百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出484百万円、配当金の支払額466百万円等であります。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社グループの事業は、包装フィルム及び液体充填機の製造・販売事業の単一セグメントであるため、部門・区分別に記載しております。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
| 区分 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 包 装 フ ィ ル ム | 液体充填用フィルム | 21,121,680 | +9.1 |
| ラミネート汎用品 | 4,087,488 | △12.0 | |
| その他 | 233,491 | △7.6 | |
| 計 | 25,442,660 | +4.9 | |
| 包 装 機 械 | 包装機械 | 1,450,967 | +6.7 |
| 周辺機器 | 730,428 | +19.0 | |
| その他 | 1,285,250 | +47.1 | |
| 計 | 3,466,647 | +21.7 | |
| 合計 | 28,909,307 | +6.6 | |
(注) 1. 上記の金額は販売価格によっております。
2. 包装フィルムのその他には、版代等が含まれております。
3. 包装機械のその他には、包装機械本体及び周辺機器を除く部品等が含まれております。
b. 製品仕入実績
当連結会計年度における製品仕入実績は、次のとおりであります。
| 区分 | 製品仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
| 汎用フィルム | 581,935 | +12.9 |
| 合計 | 581,935 | +12.9 |
(注) 上記の金額は仕入価格によっております。
c. 受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
| 区分 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 包 装 フ ィ ル ム | 液体充填用フィルム | 21,059,843 | +6.5 | 4,328,870 | +1.9 |
| ラミネート汎用品 | 3,725,736 | △19.9 | 660,691 | △25.6 | |
| その他 | 960,717 | △3.7 | 130,652 | △8.1 | |
| 計 | 25,746,296 | +1.3 | 5,120,215 | △3.0 | |
| 包 装 機 械 | 包装機械 | 1,163,124 | △37.9 | 629,020 | △31.8 |
| 周辺機器 | 615,407 | △29.6 | 458,474 | △9.6 | |
| その他 | 991,234 | △5.8 | 255,069 | △18.6 | |
| 計 | 2,769,766 | △27.1 | 1,342,564 | △23.0 | |
| 合計 | 28,516,063 | △2.4 | 6,462,779 | △7.9 | |
(注) 1. 包装フィルムのその他には、版代等が含まれております。
2. 包装機械のその他には、包装機械本体及び周辺機器を除く部品等が含まれております。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
| 区分 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 包 装 フ ィ ル ム | 液体充填用フィルム | 20,977,780 | +8.7 |
| ラミネート汎用品 | 3,952,594 | △14.6 | |
| その他 | 1,119,876 | +0.1 | |
| 計 | 26,050,251 | +4.0 | |
| 包 装 機 械 | 包装機械 | 1,456,647 | △4.4 |
| 周辺機器 | 663,816 | +2.6 | |
| その他 | 1,049,385 | +11.1 | |
| 計 | 3,169,850 | +1.8 | |
| 合計 | 29,220,101 | +3.8 | |
(注) 1. 包装フィルムのその他には、版代等が含まれております。
2. 包装機械のその他には、包装機械本体及び周辺機器を除く部品等が含まれております。
3. 主要顧客については、総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあると判断される項目は識別されておりません。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高は前連結会計年度と比較して1,058百万円増加し、29,220百万円(前年同期比3.8%増)となりました。なお、売上高の増加要因については、「第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
営業利益は、前連結会計年度と比較して480百万円減少し、2,518百万円(同16.0%減)となりました。営業利益率は8.6%となり、前年同期比2.1%下落しました。その主な要因は、エネルギーコストの増加や運送費、原材料費の高止まりの影響を受けたことによるものです。
経常利益は、前連結会計年度と比較して446百万円減少し、2,624百万円(同14.5%減)となりました。経常利益率は9.0%となり、前年同期比1.9%下落しました。その主な要因は、為替差益が増加したものの、営業利益が480百万円減少したこと等によるものです。
特別利益は、前連結会計年度と比較して80百万円増加し、119百万円(前年同期は39百万円)となりました。その主な要因は、Taisei Lamick Malaysia Sdn. Bhd.(現 Scientex Packaging (Kajang) Sdn. Bhd.)の株式譲渡に伴い、関係会社株式売却益116百万円があったこと等によるものです。
特別損失は、前連結会計年度と比較して7百万円増加し、19百万円(前年同期比56.7%増)となりました。その主な要因は、固定資産除却損19百万円があったこと等によるものです。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して243百万円減少し、1,919百万円(同11.3%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益率は6.6%となり、前年同期比1.1%下落しました。
当社グループの当連結会計年度の財政状態の分析については、「第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2[事業の状況]3[事業等のリスク]」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性のキャッシュ・フロー分析については、「第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの運転資金及び設備投資資金については、自己資金及び金融機関からの借入金により資金調達を行っております。このうち、運転資金は自己資金及び短期借入金、設備投資資金は長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)により調達しております。短期借入金及び長期借入金の当連結会計年度末の合計残高は79百万円で、すべて金融機関からの借入によるものです。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、収益率の向上と健全な財務体質が企業の安定成長に重要であると考え、営業利益等の損益項目を重視しております。