有価証券報告書-第148期(2023/01/01-2023/12/31)
16.法人所得税
(1)法人所得税費用
純損益を通じて認識された法人所得税費用の内訳は、以下のとおりであります。
繰延税金費用には、繰延税金資産の評価減又は以前に計上した評価減の戻入により生じた費用の額が含まれています。
(2)実効税率の調整
法定実効税率と実際負担税率との差異について、原因となった主な項目の内訳は、以下のとおりであります。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、当社及び国内子会社は、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎として計算する法定実効税率は、それぞれ30.3%となっております。
ただし、海外子会社についてはその所在地における法人税等が課されております。
(3)繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳は、以下のとおりであります。
繰延税金資産又は繰延税金負債の純額は、連結財政状態計算書の以下の項目に含めております。
繰延税金資産又は繰延税金負債の純額の変動の内容は、以下のとおりであります。
(注)外貨換算差額は、純損益を通じて認識した税金費用又は収益の額に含めて表示しております。
当社グループは、将来加算一時差異、将来課税所得計算及びタックスプランニングを考慮して繰延税金資産を認識しております。
その上で繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除は、以下のとおりであります。
なお、将来減算一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除の金額は、実効税率を乗じた税額ベースとしております。
繰延税金資産を認識していない、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除の失効期限別内訳は、以下のとおりであります。
前連結会計年度及び当連結会計年度において繰延税金負債を認識していない子会社等に対する投資に係る将来加算一時差異の合計額は、それぞれ2,038百万円及び1,981百万円であります。
これらは当社グループが一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高いことから、繰延税金負債を認識しておりません。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、当社グループによる株主に対する配当の支払いを原因とする法人所得税上の影響はありません。
第2の柱の法制が、当社グループが営業活動を行っている日本では制定、又は実質的に制定されています。本法制は2025年1月1日以降に開始する当グループの会計年度に適用されます。当社グループは制定された又は実質的に制定されている法律の範囲内にあり第2の柱の法人所得税に対する潜在的なエクスポージャーの評価を実施しました。
第2の柱の法人所得税に対する潜在的なエクスポージャーの評価は、当社グループの構成企業の直近の税務申告、国別報告書及び財務諸表に基づいています。当該評価では、当社グループが営業活動を行っている法域は限られた数しかなく第2の柱の実効税率も15%に近似しています。当社グループはそれらの法域に関し、第2の柱の法人所得税に対する重要性があるエクスポージャーを想定していません。
(1)法人所得税費用
純損益を通じて認識された法人所得税費用の内訳は、以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | |
当期税金費用 | 24,285 | 37,858 |
繰延税金費用 | 188 | △313 |
合計 | 24,473 | 37,545 |
繰延税金費用には、繰延税金資産の評価減又は以前に計上した評価減の戻入により生じた費用の額が含まれています。
(2)実効税率の調整
法定実効税率と実際負担税率との差異について、原因となった主な項目の内訳は、以下のとおりであります。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、当社及び国内子会社は、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎として計算する法定実効税率は、それぞれ30.3%となっております。
ただし、海外子会社についてはその所在地における法人税等が課されております。
(単位:%) | ||
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | |
法定実効税率 | 30.3 | 30.3 |
(調整) | ||
海外連結子会社の法定実効税率との差異 | △2.1 | △1.6 |
税務上永久に損金に算入されない費用 | 0.4 | 0.3 |
税務上永久に益金に算入されない収益 | △0.5 | △0.3 |
試験研究費等の税額控除 | △1.9 | △1.7 |
繰延税金資産の回収可能性の評価による影響 | △0.4 | 0.1 |
子会社等に対する投資に係る将来加算一時差異 | 5.3 | 1.9 |
外国源泉税等 | 2.2 | 1.2 |
外国法人税等 | - | 4.1 |
その他 | 0.9 | 1.1 |
法人税等の平均実際負担税率 | 34.2 | 35.4 |
(3)繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳は、以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2022年12月31日) | 当連結会計年度 (2023年12月31日) | |
繰延税金資産 | ||
退職給付に係る負債 | 10,290 | 7,588 |
未実現利益 | 3,420 | 5,906 |
未払費用 | 2,101 | 2,479 |
有給休暇債務 | 1,424 | 1,696 |
棚卸資産評価損 | 2,737 | 2,758 |
減損損失 | 2,914 | 2,869 |
その他 | 6,433 | 9,019 |
繰延税金資産合計 | 29,318 | 32,315 |
繰延税金負債 | ||
企業結合により識別された無形資産 | △12,167 | △24,017 |
退職給付信託設定益 | △4,993 | △4,993 |
退職給付信託設定株式受入差益 | △1,581 | △1,107 |
固定資産圧縮積立金 | △6,449 | △6,045 |
海外子会社剰余金 | △12,129 | △14,091 |
固定資産 | △7,317 | △9,319 |
有価証券評価差額金 | △18,420 | △17,727 |
その他 | △6,825 | △4,732 |
繰延税金負債合計 | △69,881 | △82,030 |
繰延税金資産の純額 | △40,562 | △49,715 |
繰延税金資産又は繰延税金負債の純額は、連結財政状態計算書の以下の項目に含めております。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2022年12月31日) | 当連結会計年度 (2023年12月31日) | |
繰延税金資産 | 8,140 | 9,141 |
繰延税金負債 | △48,702 | △58,856 |
繰延税金資産又は繰延税金負債の純額の変動の内容は、以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | |
期首残高 | △42,279 | △40,562 |
純損益を通じて認識した税金費用又は収益(注) | 188 | △313 |
その他の包括利益において認識した額 | ||
キャッシュ・フロー・ヘッジ | 300 | 481 |
その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動 | 992 | △6,289 |
確定給付制度の再測定 | 237 | △3,031 |
計 | 1,529 | △8,839 |
期末残高 | △40,562 | △49,715 |
(注)外貨換算差額は、純損益を通じて認識した税金費用又は収益の額に含めて表示しております。
当社グループは、将来加算一時差異、将来課税所得計算及びタックスプランニングを考慮して繰延税金資産を認識しております。
その上で繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除は、以下のとおりであります。
なお、将来減算一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除の金額は、実効税率を乗じた税額ベースとしております。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2022年12月31日) | 当連結会計年度 (2023年12月31日) | |
将来減算一時差異 | 6,233 | 6,642 |
繰越欠損金及び繰越税額控除 | 1,637 | 1,668 |
繰延税金資産を認識していない、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除の失効期限別内訳は、以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2022年12月31日) | 当連結会計年度 (2023年12月31日) | |
1年目 | 280 | 75 |
2年目 | 168 | 2 |
3年目 | 101 | - |
4年目 | 72 | 92 |
5年目以降 | 322 | 534 |
無制限 | 694 | 965 |
合計 | 1,637 | 1,668 |
前連結会計年度及び当連結会計年度において繰延税金負債を認識していない子会社等に対する投資に係る将来加算一時差異の合計額は、それぞれ2,038百万円及び1,981百万円であります。
これらは当社グループが一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高いことから、繰延税金負債を認識しておりません。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、当社グループによる株主に対する配当の支払いを原因とする法人所得税上の影響はありません。
第2の柱の法制が、当社グループが営業活動を行っている日本では制定、又は実質的に制定されています。本法制は2025年1月1日以降に開始する当グループの会計年度に適用されます。当社グループは制定された又は実質的に制定されている法律の範囲内にあり第2の柱の法人所得税に対する潜在的なエクスポージャーの評価を実施しました。
第2の柱の法人所得税に対する潜在的なエクスポージャーの評価は、当社グループの構成企業の直近の税務申告、国別報告書及び財務諸表に基づいています。当該評価では、当社グループが営業活動を行っている法域は限られた数しかなく第2の柱の実効税率も15%に近似しています。当社グループはそれらの法域に関し、第2の柱の法人所得税に対する重要性があるエクスポージャーを想定していません。