有価証券報告書-第28期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/25 10:34
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績等の状況の概要
当期のわが国経済は、米国の通商政策による影響が一部で見られたものの、堅調な公共投資や持ち直した個人消費・設備投資に支えられ、年間を通して緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、緊迫化する中東情勢など地政学的リスクの高まりから、景気の先行きには不透明感が広がりました。
世界経済については、米国経済は拡大基調を維持したものの、個人消費の伸びが鈍化するなど勢いに陰りが見られました。また、中国経済は不動産市況の低迷が長引き、景気は緩やかに減速しました。
このような状況の中で、当期の連結売上高は8,984億4千1百万円と前期に比べ21億4千7百万円の増収、連結営業利益は746億2千万円と前期に比べ31億3千万円の減益、連結経常利益は750億8千7百万円と前期に比べ2億8千7百万円の減益、親会社株主に帰属する当期純利益はフィリピンのセメント製造・販売子会社であるタイヘイヨウセメントフィリピンズ株式会社における減損損失の計上などにより254億1百万円と前期に比べ320億2千7百万円の減益となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。各金額については、セグメント間取引の相殺消去前の数値によっております。2025年4月1日付の組織改定に伴い、当期より、一部子会社の報告セグメントの変更を行っており、以下の前年同期比較については、当該変更を反映した数値で記載しております。
<セメント>セメントの国内需要は、国土強靭化対策、防衛関連、都市開発事業、半導体関連事業をはじめとするサプライチェーンの国内回帰に伴う工場建設、リニア中央新幹線等により一定の需要がある一方、建設コストの高騰や建設現場における週休二日制の拡大による土曜日の出荷量減少に加え、慢性的な建設作業員不足に伴う工期の長期化等の影響を受け、全体では3,053万トンと、前期に比べ6.5%減少しました。その内、輸入品は2万トンと前期に比べ 1.0%減少しました。また、総輸出数量は879万トンと、前期に比べ7.1%増加しました。
このような情勢の下、当社グループにおけるセメントの国内販売数量は、受託販売分を含め1,193万トンと前期に比べ9.4%減少しました。輸出数量は332万トンと前期に比べ9.8%増加しました。
米国西海岸のセメント事業は、住宅需要の減速や悪天候の影響等により、販売数量は前期を下回ったものの、販売価格は前期を上回りました。ベトナムのセメント事業は、国内需要が回復し、輸出を含めた販売数量は前期を上回りました。フィリピンのセメント事業は、販売数量は前期を上回ったものの、新型コロナウイルス影響後の金利上昇及び需要の停滞を踏まえて事業計画を見直した結果、固定資産の減損損失を計上しました。
以上の結果、売上高は6,679億1千万円と前期に比べ2億4千4百万円の減収となり、営業利益は493億3千2百万円と前期に比べ50億9千4百万円の減益となりました。
<資源>骨材事業、鉱産品事業は販売数量が減少しました。土壌ソリューション事業は主に北海道新幹線関連工事が順調に進捗し、固化不溶化材の販売数量が増加しました。また事業全体において、各種コストアップ分の販売価格への転嫁が浸透しました。
以上の結果、売上高は908億5千5百万円と前期に比べ26億8百万円の増収となり、営業利益は100億4千5百万円と前期に比べ4億2千9百万円の増益となりました。
<環境事業>石炭の埠頭中継業務や汚泥処理は伸び悩んだものの、リニア建設発生土の埠頭中継業務や石炭灰処理が堅調に推移しました。
以上の結果、売上高は817億8千2百万円と前期に比べ9億1千6百万円の増収となり、営業利益は92億6千2百万円と前期に比べ2億9千万円の増益となりました。
<建材・建築土木>ALC(軽量気泡コンクリート)及び建築・土木材料の販売が低調に推移したことに加え、運賃や人件費等の各種コストアップの影響を受けました。
以上の結果、売上高は434億2千7百万円と前期に比べ8億7千3百万円の減収となり、営業利益は18億9千1百万円と前期に比べ4億7千2百万円の減益となりました。
<その他>エンジニアリング、不動産事業及び化学製品事業は低調に推移したものの、情報処理、運輸・倉庫事業及び電力供給事業は好調に推移しました。
以上の結果、売上高は805億1千9百万円と前期に比べ19億2千6百万円の増収となり、営業利益は41億9千3百万円と前期に比べ2億5千8百万円の増益となりました。
財政状態は次のとおりであります。
総資産は前連結会計年度末に比べ553億6千6百万円増加して1兆4,790億6千1百万円となりました。
流動資産は前連結会計年度末に比べ68億7千万円増加して4,126億1百万円、固定資産は同484億9千6百万円増加して1兆664億6千1百万円となりました。流動資産増加の主な要因は電子記録債権が増加したことによるものであります。固定資産増加の主な要因は投資有価証券が増加したことによるものであります。
負債は前連結会計年度末に比べ192億5千3百万円増加して7,668億2千4百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ285億4千8百万円増加して4,169億2百万円、固定負債は同92億9千5百万円減少して3,499億2千2百万円となりました。流動負債増加の主な要因はコマーシャル・ペーパーが増加したことによるものであります。固定負債減少の主な要因は社債が減少したことによるものであります。有利子負債(短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、社債、長期借入金の合計額)は、前連結会計年度末に比べ7千9百万円増加して3,897億6千7百万円となりました。
純資産は前連結会計年度末に比べ361億1千3百万円増加して7,122億3千7百万円となりました。主な要因はその他有価証券評価差額金が増加したことによるものであります。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末から0.9ポイント増加して46.0%となりました。1株当たり純資産額は、前連結会計年度末から339.27円増加して6,098.13円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動によって1,142億5百万円増加し、投資活動によって986億4千5百万円減少し、また、財務活動によって267億6千1百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比較して114億1千3百万円減少し、539億2千6百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は1,142億5百万円(対前年同期36億6千9百万円減)となりました。これは、減価償却費が705億1千8百万円、税金等調整前当期純利益が445億2千7百万円、減損損失が253億2千8百万円となった一方で、法人税等の支払額が146億6千9百万円、棚卸資産の増加額が93億3千3百万円となったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は986億4千5百万円(対前年同期78億8千3百万円減)となりました。これは、固定資産の取得による支出が1,009億7千9百万円となったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は267億6千1百万円(対前年同期61億5千万円増)となりました。これは、長期借入れによる収入が595億8千6百万円となった一方で、長期借入金の返済による支出が642億1百万円、社債の償還による支出が150億円、配当金の支払額が100億3千9百万円となったこと等によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期
自己資本比率(%)46.339.042.145.146.0
時価ベースの自己資本比率(%)21.422.930.430.526.4
キャッシュ・フロー対有利子
負債比率(年)
3.82.63.33.4
インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)
32.439.127.420.3

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※ 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を使用しております。
※ 2023年3月期は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。

③ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度より、従来「建材・建築土木」に区分していた子会社の一部を「セメント」に、また「その他」に区分していた子会社の一部を「環境事業」に報告セグメントの変更を行っております。この変更に伴い、前連結会計年度との比較は、当該変更後の報告セグメントの区分に基づいて作成しております。
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
セメント434,8601.1
資源54,7662.2
環境事業41,4522.1
建材・建築土木25,251△2.6
その他22,969△4.6
合計579,2990.9

(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
セメント32,34817.0
資源1,231△5.6
環境事業--
建材・建築土木18,1720.6
その他57,252627.2
合計109,00398.6

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは、その他事業におきまして、エコセメント化施設基幹的設備改良工事を受注したことによるものであります。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
セメント661,724△0.2
資源65,8101.0
環境事業78,3682.4
建材・建築土木41,727△2.5
その他50,8124.2
合計898,4410.2

(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、「26中期経営計画」の経営目標として、2026年度において売上高営業利益率10%以上、ROE10%以上を掲げ、その実現に向けて取り組んでまいりました。しかしながら、2025年度実績は売上高営業利益率8.3%、ROE3.8%と目標を下回る結果となりました。これは主に、値上げ効果・原価改善により国内セメントの営業利益が増加した一方、海外子会社等で営業利益が減少し、フィリピン子会社減損損失計上等により当期純利益が減少したことによるものであります。収益力の創出・向上については当社グループが引き続き取り組んでいくべき重要な経営課題であると認識しております。
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、営業活動によって得られた資金により、成長投資を重視し、資本効率を意識した積極的な設備投資・投融資を実行しております。また、株主還元につきましても、重要な経営課題の一つとして位置付けており、安定的かつ継続的な配当を基本としております。配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループは、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金または借入及び社債の発行により資金調達することとしております。このうち、長期借入金及び社債は主に設備投資に係る資金調達であります。
③ 重要な会計方針、見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的に判断し見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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