有価証券報告書-第159期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)T-2022進捗状況
(総括)
当社グループにおいては、昨年2月に公表した中期経営計画「T-2022」(2020年~2022年)の下、事業活動を展開してまいりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、主力事業である黒鉛電極事業とカーボンブラック事業の対面業界である鉄鋼産業、タイヤ産業の需要が一時大幅に減少し、業績の低下を余儀なくされました。
T-2022の基本方針(①収益基盤の強化、②成長機会の拡大、③連結ガバナンス体制構築)を踏まえ、フランスの炭素黒鉛製品メーカーの買収等、戦略分野への投資による成長機会も追求するとともに、2019年から取り組んできたESG経営基盤構築に加え、全社的な設備投資抑制、在庫削減、生産性改善、経費削減等にも取り組んでまいりましたが、T-2022初年度の2020年実績につきましては、当初想定した売上高2,512億円、営業利益282億円を大きく下回る、売上高2,015億4千2百万円、営業利益78億5千8百万円という結果となりました。
(収益基盤の強化)
品質改善による優位性の確保、生産性向上、コスト・在庫削減等の不断の努力に加え、採算改善を目的とした価格戦略、老朽設備の更新等、収益基盤の強化に向けた各種施策を推進しました。また、コロナ禍の影響による世界的な経済活動の停滞が顕在化した4月以降、緊急施策として、設備投資の抑制、一層の在庫削減、経費削減等、キャッシュフロー改善施策を実行いたしました。
(成長機会の拡大)
成長機会を追求すべく、昨年7月には、フランスのCarbone Savoie International SAS(現: Tokai Carbon Savoie International SAS)を買収、先に買収したドイツの炭素黒鉛メーカーCOBEX HoldCo GmbH(現: Tokai COBEX HoldCo GmbH)と合わせて精錬ライニング事業部を新設しました。同事業部の新設は、黒鉛電極・カーボンブラック事業に依存する当社事業ポートフォリオの適正化という長年の課題に対する一つの答えでもあります。同業界の有力企業である両社を傘下に収めることにより、両社間のみならず、黒鉛電極、ファインカーボン、負極材等、当社既存ビジネスとのシナジー効果も追求していきます。
(連結ガバナンス体制構築)
大型M&Aに係るPMIを完遂すべく、現地経営陣に対する監督機能を強める一方、買収シナジーの早期現出に向け、グローバル生産体制の強化、(コロナ禍による制約は受けたものの)技術・人材交流の促進等の施策を展開しました。
T-2021より重点施策として掲げてきたESG経営基盤構築につきましても、新たに設定・開示したKPI達成に向けた取り組みを進めた他、人権に係るグローバルポリシー等各種規程類を整備し、これらサステナビリティ情報の開示拡充にも努めました。一連の取り組みの結果、昨年6月には、FTSE4Good Index Series及びFTSE Blossom Japanの構成銘柄に、当社株が初めて選定されました。
(その他)
九州地方を中心に発生した令和2年7月豪雨により、田ノ浦工場が水害・火害を被りましたが、グループ一丸となった復旧努力の結果、サプライチェーンへの影響は最小限にとどめつつ、昨年8月に生産を再開し、同年11月には復旧を果たしました。
(2)対処すべき課題
2018年2月に開示したT-2021より、当社中期経営計画は、1年毎にその内容を見直す、所謂、ローリング方式を採用しており、従来であれば、2020年度12月期決算発表に合わせてT-2023を開示するところですが、足元で沈静化の兆しが見えないコロナ禍の影響を見極めるべく、T-2023の開示は2021年5月を予定しております。
ローリングに際しては、コロナ禍の影響に加え、バイデン米大統領の就任、菅総理の2050年カーボンニュートラル宣言により、俄かに加速した脱炭素の流れにも十分に配慮する必要があります。いずれも、今後の世界経済・社会の枠組みを大きく変革させる可能性の高いテーマです。
炭素業界のパイオニアとして、100年余に亘り「カーボン」を生業とし社名にも掲げてきた当社が、今後30年先を見据えて、どのような道を歩んでゆくべきなのか、変化する社会の中で、如何にして成長機会を捉え、顧客を創造し、社会に貢献していけるか、という観点から、当社ミッションや長期ビジョンについて、T-2023の中で再検討します。また、更なる企業価値向上を目指してESG経営基盤構築に取り組んでまいりましたが、T-2023は、ESGを当社経営戦略に組み込んでいくという、新たなチャレンジのスタートになると考えています。
具体的には、脱炭素・ウィズコロナという視点も勘案した上で当社経営戦略を策定し、また事業ポートフォリオの再構築を図り、改めて事業の選択と集中に取り組みます。また、黒鉛電極、カーボンブラック、精錬ライニングなど主力事業の採算改善及び成長軌道への回帰も大きな課題です。海外売上比率が7割を超えた当社にとって非常に重要な連結ガバナンス体制強化についても、継続的に取り組んでまいります。
(1)T-2022進捗状況
(総括)
当社グループにおいては、昨年2月に公表した中期経営計画「T-2022」(2020年~2022年)の下、事業活動を展開してまいりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、主力事業である黒鉛電極事業とカーボンブラック事業の対面業界である鉄鋼産業、タイヤ産業の需要が一時大幅に減少し、業績の低下を余儀なくされました。
T-2022の基本方針(①収益基盤の強化、②成長機会の拡大、③連結ガバナンス体制構築)を踏まえ、フランスの炭素黒鉛製品メーカーの買収等、戦略分野への投資による成長機会も追求するとともに、2019年から取り組んできたESG経営基盤構築に加え、全社的な設備投資抑制、在庫削減、生産性改善、経費削減等にも取り組んでまいりましたが、T-2022初年度の2020年実績につきましては、当初想定した売上高2,512億円、営業利益282億円を大きく下回る、売上高2,015億4千2百万円、営業利益78億5千8百万円という結果となりました。
(収益基盤の強化)
品質改善による優位性の確保、生産性向上、コスト・在庫削減等の不断の努力に加え、採算改善を目的とした価格戦略、老朽設備の更新等、収益基盤の強化に向けた各種施策を推進しました。また、コロナ禍の影響による世界的な経済活動の停滞が顕在化した4月以降、緊急施策として、設備投資の抑制、一層の在庫削減、経費削減等、キャッシュフロー改善施策を実行いたしました。
(成長機会の拡大)
成長機会を追求すべく、昨年7月には、フランスのCarbone Savoie International SAS(現: Tokai Carbon Savoie International SAS)を買収、先に買収したドイツの炭素黒鉛メーカーCOBEX HoldCo GmbH(現: Tokai COBEX HoldCo GmbH)と合わせて精錬ライニング事業部を新設しました。同事業部の新設は、黒鉛電極・カーボンブラック事業に依存する当社事業ポートフォリオの適正化という長年の課題に対する一つの答えでもあります。同業界の有力企業である両社を傘下に収めることにより、両社間のみならず、黒鉛電極、ファインカーボン、負極材等、当社既存ビジネスとのシナジー効果も追求していきます。
(連結ガバナンス体制構築)
大型M&Aに係るPMIを完遂すべく、現地経営陣に対する監督機能を強める一方、買収シナジーの早期現出に向け、グローバル生産体制の強化、(コロナ禍による制約は受けたものの)技術・人材交流の促進等の施策を展開しました。
T-2021より重点施策として掲げてきたESG経営基盤構築につきましても、新たに設定・開示したKPI達成に向けた取り組みを進めた他、人権に係るグローバルポリシー等各種規程類を整備し、これらサステナビリティ情報の開示拡充にも努めました。一連の取り組みの結果、昨年6月には、FTSE4Good Index Series及びFTSE Blossom Japanの構成銘柄に、当社株が初めて選定されました。
(その他)
九州地方を中心に発生した令和2年7月豪雨により、田ノ浦工場が水害・火害を被りましたが、グループ一丸となった復旧努力の結果、サプライチェーンへの影響は最小限にとどめつつ、昨年8月に生産を再開し、同年11月には復旧を果たしました。
(2)対処すべき課題
2018年2月に開示したT-2021より、当社中期経営計画は、1年毎にその内容を見直す、所謂、ローリング方式を採用しており、従来であれば、2020年度12月期決算発表に合わせてT-2023を開示するところですが、足元で沈静化の兆しが見えないコロナ禍の影響を見極めるべく、T-2023の開示は2021年5月を予定しております。
ローリングに際しては、コロナ禍の影響に加え、バイデン米大統領の就任、菅総理の2050年カーボンニュートラル宣言により、俄かに加速した脱炭素の流れにも十分に配慮する必要があります。いずれも、今後の世界経済・社会の枠組みを大きく変革させる可能性の高いテーマです。
炭素業界のパイオニアとして、100年余に亘り「カーボン」を生業とし社名にも掲げてきた当社が、今後30年先を見据えて、どのような道を歩んでゆくべきなのか、変化する社会の中で、如何にして成長機会を捉え、顧客を創造し、社会に貢献していけるか、という観点から、当社ミッションや長期ビジョンについて、T-2023の中で再検討します。また、更なる企業価値向上を目指してESG経営基盤構築に取り組んでまいりましたが、T-2023は、ESGを当社経営戦略に組み込んでいくという、新たなチャレンジのスタートになると考えています。
具体的には、脱炭素・ウィズコロナという視点も勘案した上で当社経営戦略を策定し、また事業ポートフォリオの再構築を図り、改めて事業の選択と集中に取り組みます。また、黒鉛電極、カーボンブラック、精錬ライニングなど主力事業の採算改善及び成長軌道への回帰も大きな課題です。海外売上比率が7割を超えた当社にとって非常に重要な連結ガバナンス体制強化についても、継続的に取り組んでまいります。