有価証券報告書-第95期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/30 13:11
【資料】
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【項目】
122項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度においては、世界経済は、欧州では厳しい雇用情勢が続く一方で景気は持ち直しの動きが見られ、米国では個人消費や住宅市況の改善を背景に景気回復が進みました。また、中国では緩やかな経済成長が続きました。国内経済は、個人消費や住宅、雇用の改善などを背景に、回復基調で推移しました。
このような中、当社グループ(当社及び連結子会社)においては、販売面では、電子・情報用ガラスは、主力の液晶ディスプレイ(LCD)用基板ガラスが価格下落や第2四半期連結会計期間(平成25年7月1日~平成25年9月30日)後半以降の需要減速の影響を受け、販売が低調に推移しました。また、プラズマディスプレイ(PDP)用基板ガラスなどPDP関連製品は、主要顧客の撤退に伴い販売が減少しました。スマートフォン・タブレット用カバーガラス(化学強化専用ガラス)は、第3四半期連結会計期間(平成25年10月1日~平成25年12月31日)より新製品の本格的な販売を開始しました。イメージセンサ用カバーガラスはデジタルカメラ需要の減速の影響を受けましたが、光関連ガラスは通信インフラ需要の増加を背景に堅調に推移しました。太陽電池用基板ガラスは、需要の増加に伴って順調に販売を伸ばしました。その他用ガラスでは、ガラスファイバは、主力の自動車部品向け高機能樹脂用やセメント強化用が年間を通して好調に推移し、販売が拡大しました。医薬用管ガラスは海外を中心に販売が拡大しました。放射線遮へい用ガラスは需要の増加により堅調に推移し、他の建築用ガラスや耐熱ガラスは景気回復の動きに沿って緩やかに持ち直してきました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は、2,525億48百万円(前連結会計年度比12.1%減)となりました。
損益面では、LCD用基板ガラスの販売減速や価格の下落、円安や電気料金値上げによる原燃料コストの上昇、電気硝子(Korea)株式会社に係る減価償却費や立ち上げコストなどが利益を下押ししたため、営業利益は161億70百万円(同35.2%減)、経常利益は143億72百万円(同36.9%減)となりました。一方、製造設備の減損に係る特別修繕引当金の戻入や市場の動向を踏まえた資産の整理・縮小に係る固定資産の売却益を計上したことなどにより、当期純利益は124億31百万円(同17.2%増)となりました。
なお、当社グループのセグメントは、ガラス事業単一です。
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) キャッシュ・フローの状況
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
税金等調整前当期純利益や減価償却費のほか、売上債権の減少などがあった一方で、仕入債務の減少などがあったため、営業活動によって得られた資金は466億99百万円(前連結会計年度比84億11百万円の収入減)となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
主として、電気硝子(Korea)株式会社に係る固定資産の取得による支出があった一方で、資産の整理・縮小に係る固定資産の売却による収入があったため、投資活動に使用した資金は338億42百万円(同127億2百万円の支出減)となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
長期借入れによる収入の一方で、長短借入金の返済及び配当金の支払などがあったため、財務活動により支出した資金は111億89百万円(前連結会計年度は76億66百万円の収入)となりました。
上記に、現金及び現金同等物に係る換算差額4億79百万円を合わせ、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比べ21億47百万円増加し、1,238億87百万円となりました。