有価証券報告書-第99期(2023/04/01-2024/03/31)
16 法人所得税
(1) 繰延税金資産及び繰延税金負債
① 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳は以下のとおりである。
(単位:百万円)
繰延税金資産は、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内ですべての将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除について認識し、毎期末日に見直しを行い、税務上の便益が実現する可能性が高い範囲内でのみ認識している。繰延税金資産の回収可能性の評価においては、予定される繰延税金負債の取崩、予測される将来課税所得及びタックスプランニングを考慮している。
(表示方法の変更)
前連結会計年度において、「その他」に含めていた「設備休止関連損失」(前連結会計年度44,160百万円)は、重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとした。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の注記の組替えを行っている。
② 繰延税金資産及び繰延税金負債の純額の増減内容は以下のとおりである。
(単位:百万円)
③ 繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異(適用税率を乗じた額)は
以下のとおりである。
(単位:百万円)
④ 繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金(適用税率を乗じた額)と繰越期限は以下のとおり
である。
(単位:百万円)
(2) 法人所得税費用
① 法人所得税費用の内訳は以下のとおりである。
(単位:百万円)
② 法定実効税率と平均実際負担税率との差異要因は以下のとおりである。
(3) 第2の柱の法人所得税に係る潜在的な影響
当社が所在する日本においては、令和5年度税制改正によりグローバル・ミニマム課税に対応する法人税が創設され、それに係る規定を含めた税制改正法(「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号))(以下「改正法人税法」という。) が2023年3月28日に成立している。改正法人税法では、グローバル・ミニマム課税ルールのうち、所得合算ルール(IIR)が導入されており、2024年4月1日以後開始事業年度より、日本に所在する親会社の子会社等の税負担が最低税率(15%)に至るまで、日本に所在する親会社に対してトップアップ課税が適用されることとなる。
当社のグループ会社に関する入手可能な最新の財務情報に基づき、トップアップ課税に関する潜在的なエクスポージャーを評価した結果、当該課税が当社の連結財務諸表に与える重要な影響はない。
(1) 繰延税金資産及び繰延税金負債
① 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳は以下のとおりである。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) | |
繰延税金資産 | ||
未払賞与 | 36,123 | 36,625 |
退職給付に係る負債 | 53,788 | 33,834 |
減損損失 | 66,917 | 55,401 |
繰越欠損金 | 13,827 | 5,727 |
固定資産等の未実現利益 | 44,905 | 53,898 |
設備休止関連損失 | 44,160 | 55,551 |
その他 | 43,489 | 75,886 |
合計 | 303,213 | 316,924 |
繰延税金負債 | ||
資本性金融商品 | △77,735 | △123,312 |
退職給付に係る資産 | △38,136 | △39,039 |
持分法投資に係る未分配利益等 | △48,763 | △152,815 |
租税特別措置法準備金等 | △39,913 | △66,395 |
合計 | △204,549 | △381,563 |
純額 | 98,663 | △64,638 |
繰延税金資産は、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内ですべての将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除について認識し、毎期末日に見直しを行い、税務上の便益が実現する可能性が高い範囲内でのみ認識している。繰延税金資産の回収可能性の評価においては、予定される繰延税金負債の取崩、予測される将来課税所得及びタックスプランニングを考慮している。
(表示方法の変更)
前連結会計年度において、「その他」に含めていた「設備休止関連損失」(前連結会計年度44,160百万円)は、重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとした。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の注記の組替えを行っている。
② 繰延税金資産及び繰延税金負債の純額の増減内容は以下のとおりである。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |
期首残高 | 118,226 | 98,663 |
純損益に認識 | 4,986 | △5,707 |
その他の包括利益に認識 | △16,249 | △68,013 |
連結範囲の異動等 | △8,299 | △89,580 |
期末残高 | 98,663 | △64,638 |
③ 繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異(適用税率を乗じた額)は
以下のとおりである。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) | |
税務上の繰越欠損金 | 37,325 | 34,413 |
将来減算一時差異 | 166,498 | 194,866 |
合計 | 203,824 | 229,280 |
④ 繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金(適用税率を乗じた額)と繰越期限は以下のとおり
である。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) | |
1年目 | 977 | 844 |
2年目 | 676 | 2,139 |
3年目 | 626 | 1,205 |
4年目 | 1,355 | 703 |
5年目以降 | 33,690 | 29,520 |
合計 | 37,325 | 34,413 |
(2) 法人所得税費用
① 法人所得税費用の内訳は以下のとおりである。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |
当期税金費用 | 133,104 | 170,366 |
繰延税金費用 | △4,986 | 5,707 |
合計 | 128,117 | 176,074 |
② 法定実効税率と平均実際負担税率との差異要因は以下のとおりである。
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |||
法定実効税率 | 30.6 | % | 30.6 | % |
(調整) | ||||
持分法による投資利益 | △3.0 | △4.9 | ||
交際費等永久に損金に算入されない項目 | 0.2 | 0.3 | ||
受取配当金等永久に益金に算入されない項目 | △0.3 | △0.3 | ||
国内会社の法定実効税率と海外会社の税率差 | △2.2 | △1.9 | ||
未認識の繰延税金資産の増減 | △8.2 | 3.6 | ||
その他 | △2.3 | △4.3 | ||
平均実際負担税率 | 14.8 | 23.0 |
(3) 第2の柱の法人所得税に係る潜在的な影響
当社が所在する日本においては、令和5年度税制改正によりグローバル・ミニマム課税に対応する法人税が創設され、それに係る規定を含めた税制改正法(「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号))(以下「改正法人税法」という。) が2023年3月28日に成立している。改正法人税法では、グローバル・ミニマム課税ルールのうち、所得合算ルール(IIR)が導入されており、2024年4月1日以後開始事業年度より、日本に所在する親会社の子会社等の税負担が最低税率(15%)に至るまで、日本に所在する親会社に対してトップアップ課税が適用されることとなる。
当社のグループ会社に関する入手可能な最新の財務情報に基づき、トップアップ課税に関する潜在的なエクスポージャーを評価した結果、当該課税が当社の連結財務諸表に与える重要な影響はない。