有価証券報告書-第120期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

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2020/03/27 15:04
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度(2019年1月1日から2019年12月31日)の世界経済は、保護主義的な通商政策の影響などにより、中国や東南アジア、米国、欧州において経済成長の減速傾向が見られました。日本経済については、雇用・所得環境の改善を背景として緩やかに回復したものの、世界経済の動向による影響から、先行きの不透明感が強い状況となりました。
当社の主たる需要先である鉄鋼業界では、中国政府がインフラ投資の促進等景気の下支え策を継続していることで、世界粗鋼生産量は高レベルで推移しましたが、中国の景気悪化懸念による消費財の生産減もあり、需要の伸びは力強さを欠きました。日本国内では、市況は全体として底堅く推移したものの、輸出を中心に弱さが継続し、また自然災害の影響等もあり、粗鋼生産量は前年を下回りました。
このような環境のもと、当社グループの事業は、合金鉄事業においてマンガン合金鉄の国際製品市況の低迷が継続したこと、また機能材料事業においてフェロボロンの事業環境が大きく変化したこと等、厳しい状況で推移しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高は4.7%減少し70,477百万円(前年度実績73,944百万円)となりました。営業損益は、合金鉄事業における製品市況の低迷や期末にかけての急激かつ大幅な鉱石市況の下落に伴い、棚卸資産評価損を計上したことなどから、5,572百万円の損失(同1,701百万円の利益)、経常損益は、6,426百万円の損失(同1,947百万円の利益)となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、合金鉄事業における製品市況低迷継続並びに機能材料事業における事業環境の変化による収益性見直しに伴い、固定資産の減損損失を計上したことなどから、14,240百万円の損失(同2,352百万円の利益)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(合金鉄事業)
2019年の世界経済は、保護貿易主義の高まりを受け、欧州、中国に加え、インド、ASEANなど地域経済が総じて減速し先行きは不透明感を増しております。
一方、日本経済は良好な雇用環境のもと、個人消費は緩やかに回復したものの、海外経済の低迷や相次ぐ自然災害の影響から生産活動が減速し、足元では停滞感が強まっております。
海外粗鋼生産においては、世界最大の生産国である中国は政府の景気対策を背景に8%を超える増加となり、インドが足元弱含んでいるものの、昨年に引き続き自国の最高記録を更新しました。この結果、2019年の世界粗鋼生産量は、18億7,000万トンと前年比で3.4%の増加となり、3年連続で過去最高を記録しました。
国内粗鋼生産量は、米中貿易摩擦、中国景気後退などの影響で国内の産業機械、自動車部品など間接輸出向けの鋼材需要が減少した結果、9,928万トンと前年比で4.8%の減少となりました。
合金鉄事業の当期業績は、販売数量は前年比横ばいで推移したものの、製品市況の低迷により売上高は前年比減となりました。営業利益につきましては、マンガン鉱石をはじめとする原材料市況高止まりの継続と合金鉄製品市況弱含み推移に加え、棚卸資産評価損計上により、前年比で大幅に減少しました。
厳しい事業環境の中、より一層の収益・コスト改善に向けた諸施策に全力で取り組んでまいります。
(機能材料事業)
機能材料事業につきましては、フェロボロンの販売は、主力のアモルファス向けが大幅に減少し、前年比大幅減となりました。
酸化ジルコニウムの販売は、米中貿易摩擦等による経済減速の影響を大きく受け、堅調であった電子部品向けに急ブレーキがかかり、前年を下回りました。
電池材料の販売は、ハイブリッド車向け水素吸蔵合金が好調を維持し、さらに住友金属鉱山からの受託事業を開始したことから前年を上回りました。
以上の結果、一部製品の前倒し販売による一時的な販売増があったものの、機能材料事業の当期業績は売上高、営業利益とも前年を下回りました。
(環境事業)
環境システム事業につきましては、エネファーム向け販売が減少しましたが、ほう素回収のイオン交換塔の再生塔数が増加したことから、モバイル全体としましては堅調に推移いたしました。しかしながら、今期は大型設備の販売がなく、売上高、営業利益ともに前年比で減少となりました。
中央電気工業の焼却灰溶融固化事業につきましては、老朽化に伴い焼却灰溶融炉における設備の点検・修理等の頻度が増えたことで、焼却灰の処理量が前年を下回った結果、売上高、営業利益ともに前年比で減少しました。
以上の結果、環境事業の当期業績は、売上高、営業利益とも前年を下回りました。
(電力事業)
電力事業につきましては、幌満川第3発電所が2月より営業運転を開始し、稼働中の第2発電所と併せてFIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)を利用した発電事業が本格化しました。両発電所とも順調に稼働したことにより、電力事業の当期業績は売上高、営業利益とも前年を上回りました。
(その他)
その他につきましては、売上高、営業利益ともに前年を下回りました。
また、当連結会計年度におけるセグメントの売上高及び営業利益は次のとおりです。
(単位:百万円、%)
区分第119期(前連結会計年度)
(2018.1.1~2018.12.31)
第120期(当連結会計年度)
(2019.1.1~2019.12.31)
増減率
売上高営業利益売上高営業利益売上高営業利益
金 額構成比金 額構成比金 額構成比金 額構成比
合金鉄事業47,92064.8△1,199△70.545,91965.2△8,745-△4.2-
機能材料事業12,02416.31,51389.011,52816.41,412-△4.1△6.7
環境事業5,9658.195055.95,2627.5783-△11.8△17.6
電力事業5860.81539.01,3421.9778-128.9408.6
その他7,44710.128316.76,4249.1199-△13.7△29.8
合計73,944100.01,701100.070,477100.0△5,572-△4.7-

②キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,890百万円の収入となりました(前連結会計年度は1,138百万円の収入)。主な増加要因は、減損損失7,014百万円、たな卸資産の減少による増加6,893百万円であります。主な減少要因は、税金等調整前当期純損失14,363百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、6,754百万円の支出となりました(前連結会計年度は5,430百万円の支出)。主な減少要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出5,084百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、3,300百万円の収入となりました(前連結会計年度は4,025百万円の収入)。主な増加要因は、長期借入れによる収入4,000百万円であります。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ668百万円減少し7,583百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
合金鉄事業39,61998.4
機能材料事業11,35297.1
環境事業4,95386.9
電力事業1,342219.8
その他1,593102.9
合計58,86198.4

(注) 1 金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
2 当連結会計年度において、電力事業セグメントにおける生産の実績に著しい変動がありました。その内容については、「①経営成績の状況」に記載しております。
b.受注実績
受注生産は行っておりません。
c.販売実績
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
合金鉄事業45,91995.8
機能材料事業11,52895.9
環境事業5,26288.2
電力事業1,342228.9
その他6,42486.3
合計70,47795.3

(注) 1 消費税等は含まれておりません。
2 当連結会計年度において、電力事業セグメントにおける販売の実績に著しい変動がありました。その内容については、「①経営成績の状況」に記載しております。
3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相 手 先前連結会計年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
日本製鉄㈱35,65648.234,89949.5

(2)経営者の視点による経営成績等の状況の分析
経営者等の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ14,561百万円減少し85,224百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末と比べ9,902百万円減少し49,645百万円、固定資産は前連結会計年度末と比べ4,659百万円減少し35,579百万円となりました。流動資産は、原材料及び貯蔵品、受取手形及び売掛金の減少により、総じて減少しました。固定資産は、機械装置及び運搬具、退職給付に係る資産の減少により、総じて減少しました。
当連結会計年度末の負債合計は、支払手形及び買掛金の減少があったものの、長期借入金、リース債務(固定負債)の増加により、前連結会計年度末と比べ238百万円増加し30,956百万円となりました。なお、有利子負債(短期借入金、一年内返済予定の長期借入金、リース債務(流動負債)、長期借入金、リース債務(固定負債))は5,955百万円増加し18,703百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ14,799百万円減少し54,268百万円となりました。これは主に、利益剰余金の減少によるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については、遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
b.経営成績
当社の主力である合金鉄事業において、販売数量は前年比横ばいで推移したものの、製品市況の低迷により売上高は前年比減となりました。また、電力事業において、売上高は前年を上回りましたが、機能材料事業及び環境事業において、売上高は前年を下回りました。以上の結果、売上高は、前連結会計年度に比べ3,466百万円減少し、70,477百万円(前年度比4.7%減)となりました。
当社の主力である合金鉄事業において、マンガン鉱石をはじめとする原材料市況高止まりの継続と合金鉄製品市況弱含み推移に加え、棚卸資産評価損計上により、前年比で大幅に減少しました。また、電力事業において、営業利益は前年を上回りましたが、機能材料事業及び環境事業において、営業利益は前年を下回りました。以上の結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ7,274百万円減少し、5,572百万円の損失となりました。
営業外収益は、前連結会計年度に比べ8百万円増加し、718百万円(前年度比1.2%増)となりました。営業外費用は、前連結会計年度に比べ1,108百万円増加し、1,572百万円(前年度比238.9%増)となりました。これらの主な要因は、前連結会計年度では営業外収益に59百万円計上していた持分法会社に対する損益が悪化し、当連結会計年度においては693百万円を営業外費用に計上したことによるものです。以上の結果、経常損益は、前連結会計年度に比べ8,374百万円減少し、6,426百万円の損失(前年度比429.9%減)となりました。
特別利益は、固定資産売却益や投資有価証券売却益を計上した前連結会計年度に比べ、1,792百万円減少し、256百万円(前年度比87.5%減)となりました。特別損失は、当連結会計年度において減損損失7,014百万円等を計上し、前連結会計年度に比べ7,391百万円増加し、8,193百万円(前年度比921.9%増)となりました。以上の結果、親会社に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べ16,593百万円減少し、14,240百万円の損失(前年度比705.4%減)となりました。
また、当社グループの「第7次中期経営計画」の最終年度(2020年)における経営目標は「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(1)経営方針及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりです。当連結会計年度における連結売上高は70,477百万円、連結経常損益は6,426百万円の損失、ROE(自己資本利益率)はマイナス23.1%、年間配当は無配であります。
なお、最終年度の経営目標に対しては未達の見込みが強まり、本年の業績見通しは、連結売上高61,000百万円、連結経常利益2,000百万円となっています。合金鉄事業においては、国内粗鋼生産減少による販売数量減、また国際市況の低迷により、目標に対して大幅な未達見込みのなか、設備・操業トラブルを未然に防止して計画生産量を確実に計上し、新規設備投資の抑制、製品・原材料在庫の資産圧縮に努めるなど、各種収益改善策に取り組み、営業赤字から脱却して参ります。合金鉄以外の3事業においては、機能材料事業はフェロボロンの需要減、環境事業は既存の焼却灰溶融炉の修理計画の実施時期の変更などにより、目標に対して未達となる見込みですが、機能材料事業のうち特に電池材料において、また電力事業において、安定的な収益を確保することにより、着実に成果を上げてまいります。
以上の取り組みにより、中期経営計画の達成は難しいものの、当社と中央電気工業との完全統合による「技術、経験・ノウハウの複合・一体化」「経営資源の最適配分」の相乗効果を更に高め、バランスの取れた安定的な連結収益体制の確立へと繋げて参る所存です。
③経営成績に重要な影響を与える要因
「2事業等のリスク」に記載しております。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料及び貯蔵品の仕入や製造費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。
投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
短期運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入などによる調達を基本としております。
設備投資につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入などによる調達を基本としております。

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