訂正有価証券報告書-第60期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、このところ生産・輸出については弱さがみられるものの、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費は持ち直し、設備投資にも持ち直しが見られ、企業収益も改善しており、総じて緩やかな回復基調が続いております。また、海外経済につきましても米中貿易摩擦の激化、欧州の政治的な混乱、金融資本市場の変動、地政学的リスク等はあるものの、総じて堅調に推移いたしました。
当鉄鋼流通加工業界におきましては、国内鉄鋼メーカーは製造コストや物流コストの増加を理由に製品価格の値上げを強力に推し進めており、鋼材市況は回復基調となって参りましたが、メーカー主導による市況回復の為、流通スプレッドの改善は進んでおらず、また、物流コストは益々増加しており引き続き厳しい状況となっております。
このような環境下にありまして当社グループは、首都圏においては、オリンピック関連投資は一巡したものの、再開発案件等は着実に具体化しており工事請負・鋼材販売の両面において積極的な営業活動を展開しております。また、2016年2月に福島支店を開設し、東北支店・青森営業所と共に東北地区への拡販を進めて参りましたが、その供給拠点として福島県相馬市に工場の建設を決定し、2018年6月に相馬支店・工場として開設いたしました。また、東京支店にてカクパイプの製造ラインを新設し、2019年1月にJIS認証を取得し本格的な生産に着手いたしました。なお、その他の地域においても、地道な営業活動により販売エリアの拡大・シェアアップを図っております。
このような状況から、鋼材の販売・加工事業につきましては、販売量は前年同期を上回った事に加え、市況回復から販売金額は前年同期を大幅に上回る結果となりました。なお、鉄骨工事請負事業は、首都圏を中心に民間設備投資は持ち直しの動きが見られ、他社との競合など厳しさはあるものの、受注活動は堅調に推移しております。工事売上額につきましては、工事完成基準適用の中小物件の売上高は減少したものの、工事進行基準適用の大型物件の売上高は大幅な増加となりました。これらの結果から当連結会計年度の売上高は89,906百万円(前年同期比23.5%増)となりました。
収益面におきましては、鋼材の販売・加工事業は、鋼材市況は回復傾向が続いているものの、メーカーからの仕入価格も着実に値上がりしており、在庫簿価も上昇し、物流コストも増加している事から、収益確保は厳しくなっております。鉄骨工事請負事業は、売上高は前年同期を上回ったものの、設計変更や工期遅延等から実行予算を上回る原価発生の物件なども散見されました。これらの結果から当連結会計年度の営業利益は4,289百万円(前年同期比2.3%増)となりました。また、営業外損益につきましては、為替差益133百万円、デリバティブ評価益188百万円の発生等により経常利益は4,750百万円(前年同期比10.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は相馬支店・工場建設計画に係る補助金等1,287百万円を特別利益として計上した事から3,794百万円(前年同期比40.9%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(鋼材の販売・加工事業)
鋼材の販売・加工事業は、建築関連の民間設備投資は緩やかに増加しており、首都圏では再開発案件等が活況を呈しておりますが、一方、首都圏以外は盛り上がりに欠ける状況であり地域間の格差が広がりつつあります。また、新国立競技場等のオリンピック関連施設は建設のピークは過ぎたものの、その他の関連投資には波及効果が現れており、鋼材の荷動きは活発化して参りました。このような状況から、販売量は前年同期を上回り、市況回復の追い風もあり販売金額は前年同期を大幅に上回る結果となりました。
品種別に見ますと、当社主力のH形鋼は従来からの建築向けが堅調に推移した事に加え、土木向けの出荷も好調でした。また、溝形鋼、カクパイプ等のその他条鋼の販売も堅調に推移した結果、条鋼類は、販売量・販売金額共に前年同期を大きく上回る結果となりました。また、鋼板類は、建築向けの切板や当社にて製造販売をしている合成スラブ用デッキとフラットデッキ等は堅調に推移したものの、土木向けの敷き板は大幅な減少となりました。鋼管類は、コラム加工設備のリプレースや増強等からロール成形コラム及びプレス成形コラム共に非常に好調に推移した事から、販売量・販売金額共に前年同期を大幅に上回りました。以上の結果から、売上高は71,133百万円(前年同期比21.5%増)、営業利益は流通スプレッドの伸び悩みや物流コストの増加等から3,759百万円(前年同期比12.3%増)となりました。
(鉄骨工事請負事業)
鉄骨工事請負事業は、民間設備投資は回復しており、首都圏を中心とした再開発や大型物件は堅調に推移しておりますが、地方の中小物件については厳しく、まだら模様となっております。受注状況につきましては、オリンピック関連施設の案件と首都圏の再開発の案件の端境期となっており、一時的な減少となっているものの先々は回復が予想されます。しかしながら、収益性については鋼材価格の上昇等が原価の増加につながる事から、徐々に厳しさを増しております。売上高につきましては、工事完成基準適用の中小物件は減少となったものの、工事進行基準適用の大型物件は既存物件の進捗に加え、新規着工の物件も順調に進捗しており、売上高は18,458百万円(前年同期比31.4%増)となりました。ただし、収益につきましては、引き続き工事管理部門の強化や鉄骨加工子会社の原価低減は進めているものの、設計変更や職人不足から工期遅延等もあり、一部工事においてコストアップとなった事から営業利益は1,260百万円(前年同期比11.9%減)となりました。
(その他)
その他は、運送業及び倉庫業であり、運送業については全国的なトラック不足からグループ外からの輸送依頼が増加した事に加え、運賃も上昇している為、売上高は前年同期を大幅に上回る結果となりました。また、倉庫業についても堅調に推移しており売上高は前年同期を上回る結果となりました。これらにより売上高は313百万円(前年同期比30.7%増)、営業利益は159百万円(前年同期比105.5%増)となりました。
② 財政状態の状況
(資産の部)
当連結会計年度末における資産合計は72,758百万円(前連結会計年度末は65,042百万円)となり、7,716百万円増加しました。主な要因は、流動資産は売上高増加に伴う受取手形及び売掛金の増加3,282百万円、在庫量の増加及び価格上昇による商品及び製品の増加2,864百万円並びに原材料及び貯蔵品増加557百万円等がありましたが、現金及び預金の減少1,965百万円等より一部相殺されたものであります。また、固定資産は相馬支店・工場の建設やカクパイプ製造ラインの新設等に伴う建物及び構築物の増加2,869百万円、機械装置及び運搬具の増加1,687百万円等によるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は40,982百万円(前連結会計年度末は36,226百万円)となり、4,755百万円増加しました。主な要因は、流動負債は鋼材の仕入増加に伴う買掛金の増加2,721百万円、短期借入金の増加1,700百万円及び長期借入金438百万円の増加がありましたが、未成工事受入金の減少731百万円等により一部相殺されたものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は31,776百万円(前連結会計年度末は28,816百万円)となり、2,960百万円増加しました。主な要因は、利益剰余金の増加3,137百万円がありましたが、その他有価証券評価差額金の減少156百万円等により一部相殺されたものであります。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は43.3%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,268百万円減少し、当連結会計年度末には3,081百万円(前年同期比29.2%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は248百万円(前年同期比71.8%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5,919百万円、減価償却費1,346百万円及び仕入債務の増加額2,721百万円等がありましたが、売上債権の増加額3,275百万円、たな卸資産の増加額4,382百万円及び法人税等の支払額1,691百万円等より相殺されたものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,490百万円(前年同期比44.8%減)となりました。これは主に、有形固定資産取得による支出3,048百万円、定期預金の預入による支出324百万円及び定期預金の払戻による収入1,020百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は1,449百万円(前年同期比103.3%増)となりました。これは主に、短期借入金の増加額1,700百万円及び長期借入金による収入1,000百万円がありましたが、長期借入金の返済による支出561百万円及び配当金の支払額652百万円等より相殺されたものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売金額によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.その他の生産実績につきましては、事業の性格上、該当事項がありませんので、記載を省略しております。
ロ.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は仕入金額によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.鋼材の販売・加工事業以外の商品仕入実績につきましては、事業の性格上、該当事項がありませんので、記載を省略しております。
ハ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売金額によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは、鋼材の販売・加工事業におきましては、得意先からの加工受注が増加した事によるものであります。また、鉄骨工事請負事業におきましては、前連結会計年度の受注高が一時的に増加した事による反動減に加え、工事進行基準適用の大型物件の進捗が低調に推移した事等により受注残高は大幅に減少しました。
4.その他の受注実績につきましては、事業の性格上、該当事項がありませんので、記載を省略しております。
ニ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、連結会計年度末日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に工事進行基準の収益及び費用の計上、貸倒引当金、工事損失引当金、繰延税金資産等であり、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.売上高と営業利益
当連結会計年度の売上高につきましては、鉄骨工事請負事業は首都圏を中心とした大型物件の工事の着実な進捗などから大幅な増収となりました。また、鋼材の販売・加工事業につきましても、国内鋼材市況は堅調に推移したことに加え、相馬支店・工場の稼働や積極的な販売活動により販売重量も増加しました。これらの結果、売上高は89,906百万円となり、前連結会計年度に比べ17,079百万円(前年同期比23.5%増)の増収となりました。
売上総利益につきましては、鋼材の販売・加工事業は、国内鋼材市況は堅調だったものの、昨年・一昨年のような価格上昇局面ではなく、安定的に推移したことからスプレッドの確保が厳しく収益率の低下を招きました。鉄骨工事請負事業は、売上高は大幅に増加したものの各物件における収益性の低下に加え、設計変更や工期遅延等から実行予算を上回る原価発生の物件なども散見されました。これらの結果から売上総利益は12,501百万円、売上総利益率は13.9%となり、前連結会計年度より1.5ポイントの悪化となりました。販売費及び一般管理費は、運賃荷造費や給料及び賞与等が増加し8,211百万円(前年同期比16.5%増)となりました。
この結果、営業利益は4,289百万円となり、売上高営業利益率は4.8%で前連結会計年度に比べ1.0ポイント悪化いたしました。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
(鋼材の販売・加工事業)
鋼材の販売・加工事業は、鋼材市況が堅調に推移した事に加え、販売量も増加したことから、売上高は71,133百万円となり12,597百万円(前年同期比21.5%増)の増収となりました。また、物流コスト等の増加等により営業費用は71,877百万円(前年同期比23.1%増)となったものの、営業利益は3,759百万円となり411百万円(前年同期比12.3%増)の増益となりました。
このような状況の中、国内鉄鋼メーカーは製造コストの増加から、さらなる値上げの方向を示しておりますが、現状の鋼材市況は過去の歴史を振り返って見ても、高値圏に差し掛かっております。鋼材需要は比較的堅調に推移はしているものの、さらなる値上げを鋼材市況に転嫁する事ができるのかが、当鉄鋼流通加工業界の僅々の課題となっております。また、当社グループにおきましても物流コストの増加は大きな課題となっており、これらにつきましてもいかに販売価格に転嫁して行くかが今後の課題と認識しています。
(鉄骨工事請負事業)
鋼材の販売・加工事業は、工事進行基準適用の大型物件の進捗率の改善等から、売上高は18,458百万円となり4,408百万円(前年同期比31.4%増)の増収となりました。また、営業利益は1,260百万円となり169百万円(前年同期比11.9%減)の減益となりました。大型物件の進捗等から前連結会計年度に比べ大幅な増収となったものの、各物件における収益性の低下や実行予算を上回る原価発生等から減益となりました。オリンピック関連投資は一巡したものの、首都圏におきましては再開発の案件が具体化しており、また、関西地区におきましては大阪・関西万博及びそれに続く統合型リゾート施設等、しばらくは堅調に推移するものと考えております。しかし、鉄骨製造コスト、物流コスト及び現場施工コスト等は増加しており、物件の収益管理は厳しさを増しております。
(その他)
その他は、運送業及び倉庫業であり、運送業につきましては全国的なトラック不足からグループ外からの輸送依頼が増加し、倉庫業につきましても堅調に推移した事から、売上高は313百万円となり73百万円(前年同期比30.7%増)の増収となりました。また、営業利益は159百万円となり81百万円(前年同期比105.5%増)の増益となりました。当連結会計年度につきましては増収・増益の結果となりましたが、どちらの事業も当社グループにおける主力事業ではありませんので、急速な成長を目指すのではなく、全体のバランスの中で着実な収益確保を目指して参ります。
ロ.営業外損益と経常利益
営業外収益は為替差益133百万円及びデリバティブ評価益188百万円の計上等により542百万円となりました。営業外費用は支払利息56百万円の計上等により81百万円となりました。
この結果、経常利益は4,750百万円となり、売上高経常利益率は5.3%で前連結会計年度に比べ0.6ポイント悪化しました。
ハ.特別損益
特別利益は相馬支店・工場建設計画に係る補助金等1,287百万円を計上しております。また、特別損失は貸倒引当金繰入額118百万円を計上しております。
ニ.親会社株主に帰属する当期純利益
上記の結果から、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は5,919百万円となり、法人税、住民税及び事業税1,883百万円、法人税等調整額213百万円等により、親会社株主に帰属する当期純利益は3,794百万円(前年同期比40.9%増)となりました。
ホ.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、鋼材の販売・加工及び鉄骨工事請負を主体事業として展開しており、販売している商品・製品の多くは、倉庫・工場及びビル等の建設に使用される鋼材であります。従いまして、国内の公共投資及び民間設備投資の動向、国内鋼材市況並びに物流コストの状況等により、常に業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、他にも「2 事業等のリスク」に記載した要因等が考えられます。
ヘ.資本の財源及び資金の流動性
1.キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、今後につきましては具体的な大型の設備投資計画等につきまして予定しておりませんが、生産性の向上や他社との競争力維持の為、若干の生産設備の新設やリプレースを計画しております。資金につきましては、内部資金及び短期借入金による調達を予定しております。
2.財務政策
当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金又は金融機関からの借入により資金調達しております。このうち、借入による資金調達の多くは短期借入金で賄っておりますが、工場建屋や生産設備等の長期資金につきましては、固定金利の長期借入金にて一部調達しております。当連結会計年度末における長期借入金の残高は3,540百万円であります。また、取引銀行7行と当座貸越契約を締結しており当座貸越契約の総額は27,500百万円、短期借入金の実行残高は15,500百万円、借入未実行残高は12,000百万円となっております。
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力及び借入金により、当社グループの成長を維持するために将来必要な資金を調達することが可能と考えております。
ト.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが販売しております鋼材は、需要及び販売価格において国内の民間設備投資の状況に非常に左右される商品であるため、中長期の売上高や収益の予測が困難である事から、中期経営計画の策定はしておりません。しかし、長期的な財務体質の強化と安定的な収益の確保を目指しており、具体的には財務の健全性の指標として自己資本比率は連結決算・個別決算共に40%以上を確保する事に加え、収益指標として売上高経常利益率5.0%以上を安定的に確保し、また、株主価値の増大を数値的に判断できる株主資本当期純利益率(ROE)4.0%以上を目標としております。
当連結会計年度末における自己資本比率は43.3%(前年同期比0.6ポイント悪化)、当連結会計年度における売上高経常利益率は5.3%(前年同期比0.6ポイント悪化)、株主資本当期純利益率(ROE)は12.6%(前年同期比2.9ポイント改善)となりました。個別自己資本比率のみが未達となりましたが、その他の目標値は達成しており、引き続き当該指標の改善に邁進して参ります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、このところ生産・輸出については弱さがみられるものの、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費は持ち直し、設備投資にも持ち直しが見られ、企業収益も改善しており、総じて緩やかな回復基調が続いております。また、海外経済につきましても米中貿易摩擦の激化、欧州の政治的な混乱、金融資本市場の変動、地政学的リスク等はあるものの、総じて堅調に推移いたしました。
当鉄鋼流通加工業界におきましては、国内鉄鋼メーカーは製造コストや物流コストの増加を理由に製品価格の値上げを強力に推し進めており、鋼材市況は回復基調となって参りましたが、メーカー主導による市況回復の為、流通スプレッドの改善は進んでおらず、また、物流コストは益々増加しており引き続き厳しい状況となっております。
このような環境下にありまして当社グループは、首都圏においては、オリンピック関連投資は一巡したものの、再開発案件等は着実に具体化しており工事請負・鋼材販売の両面において積極的な営業活動を展開しております。また、2016年2月に福島支店を開設し、東北支店・青森営業所と共に東北地区への拡販を進めて参りましたが、その供給拠点として福島県相馬市に工場の建設を決定し、2018年6月に相馬支店・工場として開設いたしました。また、東京支店にてカクパイプの製造ラインを新設し、2019年1月にJIS認証を取得し本格的な生産に着手いたしました。なお、その他の地域においても、地道な営業活動により販売エリアの拡大・シェアアップを図っております。
このような状況から、鋼材の販売・加工事業につきましては、販売量は前年同期を上回った事に加え、市況回復から販売金額は前年同期を大幅に上回る結果となりました。なお、鉄骨工事請負事業は、首都圏を中心に民間設備投資は持ち直しの動きが見られ、他社との競合など厳しさはあるものの、受注活動は堅調に推移しております。工事売上額につきましては、工事完成基準適用の中小物件の売上高は減少したものの、工事進行基準適用の大型物件の売上高は大幅な増加となりました。これらの結果から当連結会計年度の売上高は89,906百万円(前年同期比23.5%増)となりました。
収益面におきましては、鋼材の販売・加工事業は、鋼材市況は回復傾向が続いているものの、メーカーからの仕入価格も着実に値上がりしており、在庫簿価も上昇し、物流コストも増加している事から、収益確保は厳しくなっております。鉄骨工事請負事業は、売上高は前年同期を上回ったものの、設計変更や工期遅延等から実行予算を上回る原価発生の物件なども散見されました。これらの結果から当連結会計年度の営業利益は4,289百万円(前年同期比2.3%増)となりました。また、営業外損益につきましては、為替差益133百万円、デリバティブ評価益188百万円の発生等により経常利益は4,750百万円(前年同期比10.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は相馬支店・工場建設計画に係る補助金等1,287百万円を特別利益として計上した事から3,794百万円(前年同期比40.9%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(鋼材の販売・加工事業)
鋼材の販売・加工事業は、建築関連の民間設備投資は緩やかに増加しており、首都圏では再開発案件等が活況を呈しておりますが、一方、首都圏以外は盛り上がりに欠ける状況であり地域間の格差が広がりつつあります。また、新国立競技場等のオリンピック関連施設は建設のピークは過ぎたものの、その他の関連投資には波及効果が現れており、鋼材の荷動きは活発化して参りました。このような状況から、販売量は前年同期を上回り、市況回復の追い風もあり販売金額は前年同期を大幅に上回る結果となりました。
品種別に見ますと、当社主力のH形鋼は従来からの建築向けが堅調に推移した事に加え、土木向けの出荷も好調でした。また、溝形鋼、カクパイプ等のその他条鋼の販売も堅調に推移した結果、条鋼類は、販売量・販売金額共に前年同期を大きく上回る結果となりました。また、鋼板類は、建築向けの切板や当社にて製造販売をしている合成スラブ用デッキとフラットデッキ等は堅調に推移したものの、土木向けの敷き板は大幅な減少となりました。鋼管類は、コラム加工設備のリプレースや増強等からロール成形コラム及びプレス成形コラム共に非常に好調に推移した事から、販売量・販売金額共に前年同期を大幅に上回りました。以上の結果から、売上高は71,133百万円(前年同期比21.5%増)、営業利益は流通スプレッドの伸び悩みや物流コストの増加等から3,759百万円(前年同期比12.3%増)となりました。
(鉄骨工事請負事業)
鉄骨工事請負事業は、民間設備投資は回復しており、首都圏を中心とした再開発や大型物件は堅調に推移しておりますが、地方の中小物件については厳しく、まだら模様となっております。受注状況につきましては、オリンピック関連施設の案件と首都圏の再開発の案件の端境期となっており、一時的な減少となっているものの先々は回復が予想されます。しかしながら、収益性については鋼材価格の上昇等が原価の増加につながる事から、徐々に厳しさを増しております。売上高につきましては、工事完成基準適用の中小物件は減少となったものの、工事進行基準適用の大型物件は既存物件の進捗に加え、新規着工の物件も順調に進捗しており、売上高は18,458百万円(前年同期比31.4%増)となりました。ただし、収益につきましては、引き続き工事管理部門の強化や鉄骨加工子会社の原価低減は進めているものの、設計変更や職人不足から工期遅延等もあり、一部工事においてコストアップとなった事から営業利益は1,260百万円(前年同期比11.9%減)となりました。
(その他)
その他は、運送業及び倉庫業であり、運送業については全国的なトラック不足からグループ外からの輸送依頼が増加した事に加え、運賃も上昇している為、売上高は前年同期を大幅に上回る結果となりました。また、倉庫業についても堅調に推移しており売上高は前年同期を上回る結果となりました。これらにより売上高は313百万円(前年同期比30.7%増)、営業利益は159百万円(前年同期比105.5%増)となりました。
② 財政状態の状況
(資産の部)
当連結会計年度末における資産合計は72,758百万円(前連結会計年度末は65,042百万円)となり、7,716百万円増加しました。主な要因は、流動資産は売上高増加に伴う受取手形及び売掛金の増加3,282百万円、在庫量の増加及び価格上昇による商品及び製品の増加2,864百万円並びに原材料及び貯蔵品増加557百万円等がありましたが、現金及び預金の減少1,965百万円等より一部相殺されたものであります。また、固定資産は相馬支店・工場の建設やカクパイプ製造ラインの新設等に伴う建物及び構築物の増加2,869百万円、機械装置及び運搬具の増加1,687百万円等によるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は40,982百万円(前連結会計年度末は36,226百万円)となり、4,755百万円増加しました。主な要因は、流動負債は鋼材の仕入増加に伴う買掛金の増加2,721百万円、短期借入金の増加1,700百万円及び長期借入金438百万円の増加がありましたが、未成工事受入金の減少731百万円等により一部相殺されたものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は31,776百万円(前連結会計年度末は28,816百万円)となり、2,960百万円増加しました。主な要因は、利益剰余金の増加3,137百万円がありましたが、その他有価証券評価差額金の減少156百万円等により一部相殺されたものであります。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は43.3%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,268百万円減少し、当連結会計年度末には3,081百万円(前年同期比29.2%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は248百万円(前年同期比71.8%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5,919百万円、減価償却費1,346百万円及び仕入債務の増加額2,721百万円等がありましたが、売上債権の増加額3,275百万円、たな卸資産の増加額4,382百万円及び法人税等の支払額1,691百万円等より相殺されたものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,490百万円(前年同期比44.8%減)となりました。これは主に、有形固定資産取得による支出3,048百万円、定期預金の預入による支出324百万円及び定期預金の払戻による収入1,020百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は1,449百万円(前年同期比103.3%増)となりました。これは主に、短期借入金の増加額1,700百万円及び長期借入金による収入1,000百万円がありましたが、長期借入金の返済による支出561百万円及び配当金の支払額652百万円等より相殺されたものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 鋼材の販売・加工事業(千円) | 19,898,355 | 130.5 |
| 鉄骨工事請負事業(千円) | 19,419,957 | 136.2 |
| 報告セグメント計(千円) | 39,318,313 | 133.3 |
| その他(千円) | - | - |
| 合計(千円) | 39,318,313 | 133.3 |
(注)1.金額は販売金額によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.その他の生産実績につきましては、事業の性格上、該当事項がありませんので、記載を省略しております。
ロ.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 鋼材の販売・加工事業(千円) | 54,854,199 | 126.0 |
| 鉄骨工事請負事業(千円) | - | - |
| 報告セグメント計(千円) | 54,854,199 | 126.0 |
| その他(千円) | - | - |
| 合計(千円) | 54,854,199 | 126.0 |
(注)1.金額は仕入金額によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.鋼材の販売・加工事業以外の商品仕入実績につきましては、事業の性格上、該当事項がありませんので、記載を省略しております。
ハ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |||
| 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 鋼材の販売・加工事業 | 18,933,159 | 130.6 | 887,959 | 122.5 |
| 鉄骨工事請負事業 | 16,593,325 | 76.2 | 7,894,467 | 58.3 |
| 報告セグメント計 | 35,526,485 | 97.9 | 8,782,427 | 61.6 |
| その他 | - | - | - | - |
| 合計 | 35,526,485 | 97.9 | 8,782,427 | 61.6 |
(注)1.金額は販売金額によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは、鋼材の販売・加工事業におきましては、得意先からの加工受注が増加した事によるものであります。また、鉄骨工事請負事業におきましては、前連結会計年度の受注高が一時的に増加した事による反動減に加え、工事進行基準適用の大型物件の進捗が低調に推移した事等により受注残高は大幅に減少しました。
4.その他の受注実績につきましては、事業の性格上、該当事項がありませんので、記載を省略しております。
ニ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 鋼材の販売・加工事業(千円) | 71,133,858 | 121.5 |
| 鉄骨工事請負事業(千円) | 18,458,789 | 131.4 |
| 報告セグメント計(千円) | 89,592,648 | 123.4 |
| その他(千円) | 313,908 | 130.7 |
| 合計(千円) | 89,906,557 | 123.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、連結会計年度末日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に工事進行基準の収益及び費用の計上、貸倒引当金、工事損失引当金、繰延税金資産等であり、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.売上高と営業利益
当連結会計年度の売上高につきましては、鉄骨工事請負事業は首都圏を中心とした大型物件の工事の着実な進捗などから大幅な増収となりました。また、鋼材の販売・加工事業につきましても、国内鋼材市況は堅調に推移したことに加え、相馬支店・工場の稼働や積極的な販売活動により販売重量も増加しました。これらの結果、売上高は89,906百万円となり、前連結会計年度に比べ17,079百万円(前年同期比23.5%増)の増収となりました。
売上総利益につきましては、鋼材の販売・加工事業は、国内鋼材市況は堅調だったものの、昨年・一昨年のような価格上昇局面ではなく、安定的に推移したことからスプレッドの確保が厳しく収益率の低下を招きました。鉄骨工事請負事業は、売上高は大幅に増加したものの各物件における収益性の低下に加え、設計変更や工期遅延等から実行予算を上回る原価発生の物件なども散見されました。これらの結果から売上総利益は12,501百万円、売上総利益率は13.9%となり、前連結会計年度より1.5ポイントの悪化となりました。販売費及び一般管理費は、運賃荷造費や給料及び賞与等が増加し8,211百万円(前年同期比16.5%増)となりました。
この結果、営業利益は4,289百万円となり、売上高営業利益率は4.8%で前連結会計年度に比べ1.0ポイント悪化いたしました。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
(鋼材の販売・加工事業)
鋼材の販売・加工事業は、鋼材市況が堅調に推移した事に加え、販売量も増加したことから、売上高は71,133百万円となり12,597百万円(前年同期比21.5%増)の増収となりました。また、物流コスト等の増加等により営業費用は71,877百万円(前年同期比23.1%増)となったものの、営業利益は3,759百万円となり411百万円(前年同期比12.3%増)の増益となりました。
このような状況の中、国内鉄鋼メーカーは製造コストの増加から、さらなる値上げの方向を示しておりますが、現状の鋼材市況は過去の歴史を振り返って見ても、高値圏に差し掛かっております。鋼材需要は比較的堅調に推移はしているものの、さらなる値上げを鋼材市況に転嫁する事ができるのかが、当鉄鋼流通加工業界の僅々の課題となっております。また、当社グループにおきましても物流コストの増加は大きな課題となっており、これらにつきましてもいかに販売価格に転嫁して行くかが今後の課題と認識しています。
(鉄骨工事請負事業)
鋼材の販売・加工事業は、工事進行基準適用の大型物件の進捗率の改善等から、売上高は18,458百万円となり4,408百万円(前年同期比31.4%増)の増収となりました。また、営業利益は1,260百万円となり169百万円(前年同期比11.9%減)の減益となりました。大型物件の進捗等から前連結会計年度に比べ大幅な増収となったものの、各物件における収益性の低下や実行予算を上回る原価発生等から減益となりました。オリンピック関連投資は一巡したものの、首都圏におきましては再開発の案件が具体化しており、また、関西地区におきましては大阪・関西万博及びそれに続く統合型リゾート施設等、しばらくは堅調に推移するものと考えております。しかし、鉄骨製造コスト、物流コスト及び現場施工コスト等は増加しており、物件の収益管理は厳しさを増しております。
(その他)
その他は、運送業及び倉庫業であり、運送業につきましては全国的なトラック不足からグループ外からの輸送依頼が増加し、倉庫業につきましても堅調に推移した事から、売上高は313百万円となり73百万円(前年同期比30.7%増)の増収となりました。また、営業利益は159百万円となり81百万円(前年同期比105.5%増)の増益となりました。当連結会計年度につきましては増収・増益の結果となりましたが、どちらの事業も当社グループにおける主力事業ではありませんので、急速な成長を目指すのではなく、全体のバランスの中で着実な収益確保を目指して参ります。
ロ.営業外損益と経常利益
営業外収益は為替差益133百万円及びデリバティブ評価益188百万円の計上等により542百万円となりました。営業外費用は支払利息56百万円の計上等により81百万円となりました。
この結果、経常利益は4,750百万円となり、売上高経常利益率は5.3%で前連結会計年度に比べ0.6ポイント悪化しました。
ハ.特別損益
特別利益は相馬支店・工場建設計画に係る補助金等1,287百万円を計上しております。また、特別損失は貸倒引当金繰入額118百万円を計上しております。
ニ.親会社株主に帰属する当期純利益
上記の結果から、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は5,919百万円となり、法人税、住民税及び事業税1,883百万円、法人税等調整額213百万円等により、親会社株主に帰属する当期純利益は3,794百万円(前年同期比40.9%増)となりました。
ホ.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、鋼材の販売・加工及び鉄骨工事請負を主体事業として展開しており、販売している商品・製品の多くは、倉庫・工場及びビル等の建設に使用される鋼材であります。従いまして、国内の公共投資及び民間設備投資の動向、国内鋼材市況並びに物流コストの状況等により、常に業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、他にも「2 事業等のリスク」に記載した要因等が考えられます。
ヘ.資本の財源及び資金の流動性
1.キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、今後につきましては具体的な大型の設備投資計画等につきまして予定しておりませんが、生産性の向上や他社との競争力維持の為、若干の生産設備の新設やリプレースを計画しております。資金につきましては、内部資金及び短期借入金による調達を予定しております。
2.財務政策
当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金又は金融機関からの借入により資金調達しております。このうち、借入による資金調達の多くは短期借入金で賄っておりますが、工場建屋や生産設備等の長期資金につきましては、固定金利の長期借入金にて一部調達しております。当連結会計年度末における長期借入金の残高は3,540百万円であります。また、取引銀行7行と当座貸越契約を締結しており当座貸越契約の総額は27,500百万円、短期借入金の実行残高は15,500百万円、借入未実行残高は12,000百万円となっております。
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力及び借入金により、当社グループの成長を維持するために将来必要な資金を調達することが可能と考えております。
ト.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが販売しております鋼材は、需要及び販売価格において国内の民間設備投資の状況に非常に左右される商品であるため、中長期の売上高や収益の予測が困難である事から、中期経営計画の策定はしておりません。しかし、長期的な財務体質の強化と安定的な収益の確保を目指しており、具体的には財務の健全性の指標として自己資本比率は連結決算・個別決算共に40%以上を確保する事に加え、収益指標として売上高経常利益率5.0%以上を安定的に確保し、また、株主価値の増大を数値的に判断できる株主資本当期純利益率(ROE)4.0%以上を目標としております。
当連結会計年度末における自己資本比率は43.3%(前年同期比0.6ポイント悪化)、当連結会計年度における売上高経常利益率は5.3%(前年同期比0.6ポイント悪化)、株主資本当期純利益率(ROE)は12.6%(前年同期比2.9ポイント改善)となりました。個別自己資本比率のみが未達となりましたが、その他の目標値は達成しており、引き続き当該指標の改善に邁進して参ります。
| 連結経営指標 | 56期 | 57期 | 58期 | 59期 | 60期 | |
| 売上高 | (千円) | 68,916,997 | 69,611,315 | 67,420,639 | 72,826,793 | 89,906,557 |
| 経常利益 | (千円) | 3,222,991 | 3,766,108 | 4,941,674 | 4,311,686 | 4,750,489 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | (千円) | 1,415,834 | 2,468,289 | 3,255,884 | 2,693,764 | 3,794,261 |
| 自己資本比率 | (%) | 37.5 | 40.8 | 45.2 | 43.9 | 43.3 |
| 売上高経常利益率 | (%) | 4.7 | 5.4 | 7.3 | 5.9 | 5.3 |
| 株主資本当期純利益率(ROE) | (%) | 6.4 | 10.5 | 12.7 | 9.7 | 12.6 |