有価証券報告書-第124期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/29 13:43
【資料】
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【項目】
147項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりである。
①財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は1,225億21百万円で、前連結会計年度末より16億44百万円減少している。その内訳としては、流動資産の減少23億97百万円、固定資産の増加7億53百万円である。流動資産の減少は、主に受取手形及び売掛金が減少したことによるものである。固定資産の増加は、主に有形固定資産が増加したことによるものである。
当連結会計年度末における負債合計は825億39百万円で、前連結会計年度末より59億97百万円減少している。その内訳としては、流動負債の減少59億16百万円、固定負債の減少80百万円である。流動負債の減少は、主に短期借入金の返済によるものである。固定負債の減少は、主に長期借入金の返済によるものである。
当連結会計年度末における純資産の合計は399億81百万円で、前連結会計年度末より43億53百万円増加している。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益54億65百万円を計上した一方で、その他の包括利益累計額合計が7億85百万円減少したこと等によるものである。
当社グループは2019年11月に中期経営計画「Change SWCC2022」ローリングプラン(2019)を策定し、その中で財務体質の健全化を財政政策の優先方針としている。当連結会計年度末の有利子負債は前連結会計年度末より43億54百万円減少の423億3百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度比で4.2ポイント増の32.3%となった。その結果、DEレシオは当連結会計期間末で107%となり、前連結会計年度比で27ポイントの改善となった。
②経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、第3四半期までの景気は輸出が引き続き弱含むなか、内需に支えられ緩やかな回復基調で推移したが、第4四半期になり新型コロナウイルス感染が全世界で拡大し、その感染拡大防止策やインバウンド需要の消失による急激な需要の落ち込みが見られるようになり、経済への影響が懸念される状況となった。
電線業界においては、建設・電販向けや自動車向けが堅調に推移したものの、電気機械向け等が減少したことから、電線全体の需要は前年度並みとなった。
このような状況のもと、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は1,711億42百万円(前年度比3.4%減)、営業利益は86億9百万円(前年度比29.7%増)、経常利益は78億64百万円(前年度比40.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は54億65百万円(前年度比19.6%増)となった。
セグメント別の業績は、次のとおりである。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分をそれぞれ変更しており、以下の前連結会計年度比較については、前連結会計年度のセグメント情報を変更後の区分に基づき作成し、前連結会計年度比を算出している。
(エネルギー・インフラ事業)
国内インフラは、首都圏再開発等による建設関連向けの需要が当第3四半期まで高水準であったこと、また電力インフラは国土強靭化対策、再生可能エネルギー向け需要が堅調に推移したことから、売上高は885億10百万円(前年度比2.1%増)、営業利益は61億21百万円(前年度比42.4%増)となった。
(通信・産業用デバイス事業)
海外向け光ファイバ需要の減少により売上高は減少したが、堅調に推移した国内建設関連向けやデータセンター向け通信ケーブル需要へ生産体制をシフトし、収益を改善した。その結果、売上高は304億86百万円(前年度比6.8%減)、営業利益は25億14百万円(前年度比38.7%増)となった。
なお、ワイヤハーネスでは、国内生産拠点を海外へ移管することを決定し、今後の事業拡大に向けた準備を進めた。複写機用の精密デバイスでは、サプライチェーンの見直しや需要減少が見込まれることから国内外の拠点再編を決定し、始動した。
(電装・コンポーネンツ事業)
電装品向け等の高品位線材等は堅調に推移したが、電気機械向け等の汎用巻線の需要が低迷したことにより、売上高は471億43百万円(前年度比9.8%減)、営業利益は5億68百万円(前年度比30.9%減)となった。
なお、巻線事業では国内製造会社の統合を決定し、2020年4月1日に昭和電線ユニマック㈱に集約した。今後も事業構造改革を行い収益率改善に向けた施策を継続実施する。
(その他)
新規事業はシステムソリューションの売上高が減少し収益が悪化したことで、売上高は50億1百万円(前年度比9.7%減)、営業利益は75百万円(前年度比58.2%減)となった。
(注) 上記、各セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高または振替高を含めていない。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、42億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億95百万円減少している。
中期経営計画における財務政策の方針に基づき、当連結会計年度において営業活動より生み出されたキャッシュ・フロー86億96百万円(うち減価償却費30億99百万円)を、将来の事業規模の維持・成長のための投資(固定資産取得36億57百万円および関係会社出資金の払込11億53百万円)や株主への配当(2億8百万円)、借入金の返済(43億2百万円)に配分している。
④生産、受注および販売の状況
当社および連結子会社の生産・販売品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も含まれるため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていない。
このため、生産、受注および販売の状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連付けて示している。なお、主要な販売先については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (セグメント情報等) 関連情報 3 主要な顧客ごとの情報」に記載のとおりである。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものである。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されている。当該連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、損益の計上金額ならびに関連する偶発資産および偶発債務の開示に影響する見積りを用いている。過去の実績や見積り時点で取得可能な情報に基づき合理的と考えられる様々な要因を考慮し見積りを行っているが、当該見積りに基づく計上金額や開示額は実際の結果と異なる場合がある。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりである。
特に以下の項目については、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす可能性がある。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、減損の兆候がある資産または資産グループについて、回収可能価額を見積り、減損の判定を行っている。回収可能価額は、使用価値または正味売却価額のいずれか高い方により測定している。回収可能価額は、事業計画や市場環境の変化により、その見積り金額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、追加の減損処理が必要となる可能性がある。
(繰延税金資産)
当社グループは、予算等の損益計画に基づき将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性があると判断される将来減算一時差異および税務上の繰越欠損金について繰延税金資産を計上している。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、課税所得が減少した場合、繰延税金資産が取り崩され、税金費用が計上される可能性がある。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりである。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度における経営成績については、国内インフラ関連需要は堅調だったものの、海外向け光ファイバ需要の減少、電気機械向け等の巻線需要の低迷の影響から減収となった。
営業利益や経常利益では、国内インフラ・建設関連の需要が堅調であったエネルギー・インフラ事業および通信・産業用デバイス事業が利益を押上げたことで増益となった。
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益が改善したことから増益となった。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営者の問題意識と今後の方針については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりである。
④経営戦略の現状と見通し
当社グループは、2018年5月11日にビジョン「SWCC VISION2026」、中期経営計画「Change SWCC2022」を公表したが、2018年度、2019年度と中計経営計画の目標利益を前倒しで達成してきたことから、中期経営計画「Change SWCC2022」ローリングプラン(2019)を策定し2019年11月5日に公表した。中期経営計画「Change SWCC2022」ローリングプラン(2019)の基本方針は、基盤事業の収益力強化、新規事業の創出、海外事業の新展開とし、基盤事業の構造改革を継続実施し新規事業の創出や海外事業における成長戦略を推し進め、中期経営計画の最終年度目標である売上高2,000億円、営業利益100億円を実現し、グループの企業価値向上を図っていく。
⑤経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」に記載のとおりである。
⑥資本の財源および資金の流動性について
当社グループは、安定した財務基盤の強化に努めつつ、中長期的な将来の成長に向けた設備・技術投資等にもキャッシュ・フローを戦略的に振り向けていくことを検討している。中期経営計画「Change SWCC2022」ローリングプラン(2019)に沿って、中長期的な将来の成長に向けた新規事業の創出や海外事業における成長戦略等の検討を進めており、今後具体化するなかでキャッシュ・フローを振り向ける。
個々の取り組みとして、営業活動によるキャッシュ・フローでは、収益のみならず資産効率の改善にも努めて、その最大化を目指す。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、合理化や成長分野向けの設備投資等を中心に、2020年度においても償却額を上回る投資額を計画している。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、有利子負債の削減に努めつつ、配当政策に基づき株主への還元を行っていく。なお、足元の環境を鑑み、複数の金融機関でコミットメントラインを設定し、緊急時の流動性を確保している。

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