訂正有価証券報告書-第84期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループを取巻く外部環境は、国内では、建設市場の引き続きの堅調に加え、各地で発生した自然災害への復興需要がありましたが、一方で、需給逼迫により物流費や外注人件費が上昇する局面にありました。米国では、個人消費は底堅いものの、年度末にかけてインフレ、金利上昇などにより景気はやや足踏みしました。欧州では、東欧・南欧が好調な中、ドイツが伸び悩むなど濃淡がありましたが、市場全体としては堅調に推移しました。また、欧米でも国内同様、需給逼迫による人件費の増加傾向が見られました。
このような環境下、当社グループは、長期経営ビジョン「三和グローバルビジョン2020」第二次3ヵ年計画「グローバル・メジャーとしての競争力を強化する3ヵ年」の最終年度を迎え、国内においては、既存事業の強化、連携による事業強化・拡大、防火設備の新しい検査・報告制度への対応に引き続き注力するとともに、大阪工場を稼動させ、多品種化製品の供給力強化を図りました。米国では、中核事業のドア事業における代理店・販売店向けの支援強化及び新製品の投入を行い、製品別チャネル戦略を通じての基盤強化並びにシェア拡大に努めました。欧州では、2018年1月にボルトン・ゲート・サービス社を買収し、英国でのサービス事業を強化するとともに、アルファ社工場の拡張、ノルスード社とのシナジー効果創出や戦略製品であるドックレベラーの拡販及び生産能力拡張に注力し、産業用ドア事業の更なる拡大に努めました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ6.3%増の409,990百万円となりました。利益面では、営業利益は、前連結会計年度に比べ11.5%増の31,593百万円、経常利益は、前連結会計年度に比べ9.1%増の30,437百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ14.4%増の20,910百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
売上高は、重量シャッター等の基幹商品、メンテサービス事業が増収となり前連結会計年度に比べ5.5%増の219,559百万円となりました。利益に関しましては、数量増と鋼材価格上昇の売価転嫁により前連結会計年度に比べ7.0%増の22,258百万円のセグメント利益となりました。
(北米)
売上高は、主力のドア事業、開閉機事業が好調で増収となり、前連結会計年度に比べ3.4%増の116,574百万円(外貨ベースでは4.9%増)となりました。利益に関しましては、鋼材価格上昇の売価転嫁と開閉機事業の生産性向上により前連結会計年度に比べ2.3%増の8,409百万円のセグメント利益となりました。
(欧州)
売上高は、既存事業の順調な進捗と新規連結のボルトン・ゲート・サービス社の連結効果により、大幅増収となり、前連結会計年度に比べ13.2%増の73,394百万円(外貨ベースでは10.8%増)となりました。利益に関しましては、鋼材価格上昇の売価転嫁と特に数量増が大きく寄与し前連結会計年度に比べ36.1%増の3,658百万円のセグメント利益となりました。
② 当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,285百万円減少し47,977百万円となりました。当連結会計年度における区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益が増加したことにより24,271百万円の資金増加(前連結会計年度は26,532百万円の資金増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に固定資産の取得により13,677百万円の資金減少(前連結会計年度は13,172百万円の資金減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入金の返済と配当金の支払により11,349百万円の資金減少(前連結会計年度は20,505百万円の資金減少)となりました。
生産、受注及び販売実績は以下のとおりであります。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額は、製造原価によっており、相殺消去前の金額であります。
2 上記の金額に、消費税等は含まれておりません。
b.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額は、相殺消去前の金額であります。
2 上記の金額に、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額に、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値、偶発債務の開示、各連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。これらの見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき行っており、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 財政状態に関する分析
当連結会計年度末の総資産は、主に固定資産の取得や売上債権、棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ6,745百万円増加し338,432百万円となりました。負債は、主に借入金の返済、社債の償還等により、前連結会計年度末に比べ3,736百万円減少し176,828百万円となりました。純資産は、主に利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ10,481百万円増加し161,603百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.2ポイント増加し47.4%となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③ 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績及び各セグメントの業績については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本政策につきましては、財務の安定性を確保した上で資本効率の向上を図ることが重要であり、そのバランスをとりながら、最適な投資・株主還元等を実施し、中長期的に企業価値を高めていくことを基本方針としています。
<当面の資本政策・財務方針>「三和グローバルビジョン2020」では、「動く建材のグローバル・メジャー」を掲げており、戦略的な成長投資を最優先といたします。
1.資本・負債構成
(1) 自己資本比率は、40%以上を維持する方針で取組みます。
(2) 負債については、財務の健全性を損なわない負債構成に努めてまいります。
2.投資
(1) 設備投資:既存事業の維持・継続に必要な設備投資は、原則減価償却費の範囲内で実施します。
(2) M&A、事業提携等の投資:コア事業並びに将来的にコア事業への成長が期待できる関連分野への投資を優先的に検討いたします。
3.株主還元
(1) 配当性向は連結当期純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)の35%を目安にしていきます。
(2) 自己株式の取得については、上記記載の「投資」を優先し、投資による大きなキャッシュアウトがなければ自己株式の取得を検討いたします。
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループを取巻く外部環境は、国内では、建設市場の引き続きの堅調に加え、各地で発生した自然災害への復興需要がありましたが、一方で、需給逼迫により物流費や外注人件費が上昇する局面にありました。米国では、個人消費は底堅いものの、年度末にかけてインフレ、金利上昇などにより景気はやや足踏みしました。欧州では、東欧・南欧が好調な中、ドイツが伸び悩むなど濃淡がありましたが、市場全体としては堅調に推移しました。また、欧米でも国内同様、需給逼迫による人件費の増加傾向が見られました。
このような環境下、当社グループは、長期経営ビジョン「三和グローバルビジョン2020」第二次3ヵ年計画「グローバル・メジャーとしての競争力を強化する3ヵ年」の最終年度を迎え、国内においては、既存事業の強化、連携による事業強化・拡大、防火設備の新しい検査・報告制度への対応に引き続き注力するとともに、大阪工場を稼動させ、多品種化製品の供給力強化を図りました。米国では、中核事業のドア事業における代理店・販売店向けの支援強化及び新製品の投入を行い、製品別チャネル戦略を通じての基盤強化並びにシェア拡大に努めました。欧州では、2018年1月にボルトン・ゲート・サービス社を買収し、英国でのサービス事業を強化するとともに、アルファ社工場の拡張、ノルスード社とのシナジー効果創出や戦略製品であるドックレベラーの拡販及び生産能力拡張に注力し、産業用ドア事業の更なる拡大に努めました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ6.3%増の409,990百万円となりました。利益面では、営業利益は、前連結会計年度に比べ11.5%増の31,593百万円、経常利益は、前連結会計年度に比べ9.1%増の30,437百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ14.4%増の20,910百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
売上高は、重量シャッター等の基幹商品、メンテサービス事業が増収となり前連結会計年度に比べ5.5%増の219,559百万円となりました。利益に関しましては、数量増と鋼材価格上昇の売価転嫁により前連結会計年度に比べ7.0%増の22,258百万円のセグメント利益となりました。
(北米)
売上高は、主力のドア事業、開閉機事業が好調で増収となり、前連結会計年度に比べ3.4%増の116,574百万円(外貨ベースでは4.9%増)となりました。利益に関しましては、鋼材価格上昇の売価転嫁と開閉機事業の生産性向上により前連結会計年度に比べ2.3%増の8,409百万円のセグメント利益となりました。
(欧州)
売上高は、既存事業の順調な進捗と新規連結のボルトン・ゲート・サービス社の連結効果により、大幅増収となり、前連結会計年度に比べ13.2%増の73,394百万円(外貨ベースでは10.8%増)となりました。利益に関しましては、鋼材価格上昇の売価転嫁と特に数量増が大きく寄与し前連結会計年度に比べ36.1%増の3,658百万円のセグメント利益となりました。
② 当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,285百万円減少し47,977百万円となりました。当連結会計年度における区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益が増加したことにより24,271百万円の資金増加(前連結会計年度は26,532百万円の資金増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に固定資産の取得により13,677百万円の資金減少(前連結会計年度は13,172百万円の資金減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入金の返済と配当金の支払により11,349百万円の資金減少(前連結会計年度は20,505百万円の資金減少)となりました。
生産、受注及び販売実績は以下のとおりであります。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
日 本 | 170,566 | 106.9 |
北 米 | 86,773 | 105.8 |
欧 州 | 47,793 | 105.9 |
合 計 | 305,133 | 106.5 |
(注) 1 上記の金額は、製造原価によっており、相殺消去前の金額であります。
2 上記の金額に、消費税等は含まれておりません。
b.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
日 本 | 230,919 | 105.3 | 117,934 | 101.2 |
北 米 | 118,602 | 103.3 | 8,338 | 114.2 |
欧 州 | 74,705 | 111.8 | 10,814 | 130.1 |
合 計 | 424,227 | 105.8 | 137,087 | 103.7 |
(注) 1 上記の金額は、相殺消去前の金額であります。
2 上記の金額に、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメント等の名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
日 本 | 219,559 | 105.5 |
北 米 | 116,574 | 103.4 |
欧 州 | 73,394 | 113.2 |
報告セグメント計 | 409,528 | 106.2 |
調 整 額 | 462 | 700.7 |
合 計 | 409,990 | 106.3 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額に、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値、偶発債務の開示、各連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。これらの見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき行っており、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 財政状態に関する分析
当連結会計年度末の総資産は、主に固定資産の取得や売上債権、棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ6,745百万円増加し338,432百万円となりました。負債は、主に借入金の返済、社債の償還等により、前連結会計年度末に比べ3,736百万円減少し176,828百万円となりました。純資産は、主に利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ10,481百万円増加し161,603百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.2ポイント増加し47.4%となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③ 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績及び各セグメントの業績については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本政策につきましては、財務の安定性を確保した上で資本効率の向上を図ることが重要であり、そのバランスをとりながら、最適な投資・株主還元等を実施し、中長期的に企業価値を高めていくことを基本方針としています。
<当面の資本政策・財務方針>「三和グローバルビジョン2020」では、「動く建材のグローバル・メジャー」を掲げており、戦略的な成長投資を最優先といたします。
1.資本・負債構成
(1) 自己資本比率は、40%以上を維持する方針で取組みます。
(2) 負債については、財務の健全性を損なわない負債構成に努めてまいります。
2.投資
(1) 設備投資:既存事業の維持・継続に必要な設備投資は、原則減価償却費の範囲内で実施します。
(2) M&A、事業提携等の投資:コア事業並びに将来的にコア事業への成長が期待できる関連分野への投資を優先的に検討いたします。
3.株主還元
(1) 配当性向は連結当期純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)の35%を目安にしていきます。
(2) 自己株式の取得については、上記記載の「投資」を優先し、投資による大きなキャッシュアウトがなければ自己株式の取得を検討いたします。