有価証券報告書-第72期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/09/25 13:55
【資料】
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【項目】
157項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における経済環境は、長期に亘る米中貿易摩擦により先行き不透明感が強まり貿易や投資が伸び悩んだことに加え、2020年1月以降に始まった新型コロナウイルスの本格的な感染拡大により、世界各地の貿易、運輸の動きや各国経済活動が強く制限され、世界経済は急減速しました。また、当社が関連する分野においても、自動車市場は同貿易摩擦と新型コロナウイルスの影響を受け、低調に推移しました。
このような経済環境のもと、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比1.5%増の212億80百万円となり、営業利益は同291.6%増の2億60百万円、経常利益は同169.8%増の1億87百万円となりました。ただし、新型コロナウイルスの影響で資源国や新興国の現地通貨が大幅に下落したため多額の為替差損が発生し、親会社株主に帰属する当期純損失は5億93百万円(前連結会計年度は1億7百万円の損失)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(日本)
OA機器向けが低迷しましたが、自動車向けは厳しい環境の中でも新たな市場の開拓が功を奏し堅調に推移したことなどから売上高は前連結会計年度比3.4%増の85億98百万円となりました。セグメント利益はプロダクトミックスが改善したことなどから94百万円(前連結会計年度は1億15百万円の損失)となりました。
(米州)
住設・インフラ向けが減少しましたが、医療向けが順調に拡大したことなどから売上高は前連結会計年度比4.4%増の25億63百万円となりました。セグメント損失はメキシコ子会社の維持費用等の増加などにより3億60百万円(前連結会計年度は3億60百万円の損失)となりました。
(欧州)
航空機向けが好調に推移したことなどから売上高は前連結会計年度比8.9%増の22億2百万円となりました。セグメント利益はチェコ工場の立上げコストが嵩みましたがプロダクトミックスが改善したこともあり同29.6%増の2億42百万円となりました。
(アジア)
米中貿易摩擦の影響により中国の事業が低調だったことや2020年から中国を中心に新型コロナウイルスの影響を受けたことなどから売上高は前連結会計年度比3.2%減の79億15百万円となりました。セグメント利益は貿易摩擦と新型コロナウイルスの影響に加えインド工場の立上げコストが嵩んだことなどから同20.7%減の2億86百万円となりました。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ5億80百万円減少し、221億25百万円となりました。
主な要因は以下のとおりです。
(資産)
資産の部においては、流動資産合計額が13億85百万円減少し、105億66百万円となりました。主な理由は、現金及び預金が9億50百万円、受取手形及び売掛金が3億46百万円及びたな卸資産が2億62百万円減少したことによるものであります。また、固定資産合計額は8億5百万円増加し、115億59百万円となりました。リース資産が7億92百万円増加(会計方針の変更による増加6億10百万円)したことによるものであります。
(負債)
負債の部においては、負債合計額は171億27百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億1百万円増加しました。主な理由は、支払手形及び買掛金1億60百万円及び流動負債のその他が4億68百万円減少しましたが、リース債務が8億6百万円増加(会計方針の変更による増加6億19百万円)し、更に借入金が3億7百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産の部においては、純資産合計額が49億98百万円となり、前連結会計年度末に比べて10億81百万円減少しました。主な理由は、親会社株主に帰属する当期純損失が5億93百万円発生したことにより、株主資本が7億14百万円減少したこと及び為替換算調整勘定が3億60百万円減少によるものであります。
この結果、自己資本比率は22.4%(前連結会計年度末は26.6%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ8億92百万円減少し、19億71百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、営業活動により資金が12億81百万円増加(前連結会計年度は12億78百万円の資金増加)しました。主な要因は、売上債権の減少による資金増加1億55百万円及び減価償却費による資金留保12億26百万円の資金増加によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資活動により資金が22億81百万円減少(前連結会計年度は35億89百万円の資金減少)しました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出23億28百万円によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、財務活動により資金が1億83百万円増加(前連結会計年度は16億56百万円の資金増加)しました。主な要因は、有利子負債の増加によるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
日本8,558,5992.0
米州2,460,644△8.6
欧州2,120,9328.1
アジア7,957,242△3.0
合計21,097,419△0.7

(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 上記の金額は、販売価格によっております。
3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
日本8,634,2254.3679,8905.5
米州1,096,960△56.6892,791△62.2
欧州1,948,397△8.4799,253△24.2
アジア7,971,021△3.2196,41239.5
合計19,650,605△7.22,568,347△38.8

(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
日本8,598,5043.4
米州2,563,5144.4
欧州2,202,8998.9
アジア7,915,440△3.2
合計21,280,3581.5

(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載のとおりであります。
なお、見積り及び判断・評価については、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、現時点において入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(退職給付債務)
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率、死亡率等の要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合は、その影響が累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
(固定資産の減損会計)
当社グループは、固定資産の減損会計を適用しております。減損会計は資産のグルーピング、割引前キャッシュ・フローの総額、回収可能価額を当社グループに固有の事情を反映した合理的で説明可能な仮定及び予測に基づいて算出しておりますが、その仮定及び予測に変動が生じた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、2015年に策定した中期経営計画以来、その達成に向け船橋電子株式会社の編入、埼玉工場の開設及び拡張、メキシコ工場の開設及び拡張、米国のプレス工場の事業譲受、インドネシア工場の買収、インド工場の開設、チェコ工場の開設などグローバルビジネス拡大に向けた積極投資を進めてまいりました。これらの新設工場が加わったことで、精密金属加工メーカーとしては突出したグローバルネットワークを持つに至り、Tier1(自動車一次部品メーカー)のメガサプライヤー化・グローバル化に追随できる稀有なTier2(自動車二次部品メーカー)としての地位を確立しました。一方、それらの新工場は自動車向けがメインであり、通常、新規受注獲得から量産(販売)開始まで4年程度の時間を要するなど宿命的に投資と回収にタイムラグがあることから先行投資負担が嵩み近年業績は悪化していました。2020年3月期はそれらの新工場においていくつかの新規モデルが量産開始し、先行投資負担による赤字が圧縮されるなど、局面は収益改善に変わってきました。なお、大きな投資はチェコ工場及び埼玉工場拡張工事を最後の一区切りとし、現在新たな工場新設計画はありません。2021年3月期は新型コロナウイルスの影響によりそれらの新工場のブレイクイーブンに向けた進捗が一旦足踏みとなる見通しですが、経済活動正常化後は再び収益拡大に向けて進展させていきます。
(中期経営計画公表後の工場進出実績と総面積変遷)

(同営業利益推移)

③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(資金需要の主な内容)
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの運転資金は、主に製品製造に使用する原材料や部品の調達に費やされており、製造費や販売費及び一般管理費に計上される財・サービスに対しても同様に費消されております。また、設備投資資金は生産設備取得等生産体制の構築、情報システムの整備等に支出されております。
(資金調達)
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金の基本方針は、利益の計上、減価償却費等により生み出される内部資金により賄うこととしております。但し、安定的に確保するため外部資金(主に金融機関からの借入)を有効に活用しております。
なお、キャッシュ・フローの状況の詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。

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